釧路湿原の中を悠々と流れる釧路川で、ゆったりとカヌー体験

2016.06.02

釧路湿原の中を流れる釧路川の湿原部でカヌー体験をしました。聞こえるのは、川の水が流れる音と、風の音、それと水鳥や野生動物の鳴き声だけ。季節の彩を眺めつつ、大自然が奏でる音を聞きながら、ゆったりとしたひと時を過ごせます。

▲ガイドの案内を聞きながら、川を下りました

カヌー体験ができる釧路湿原へ

北海道東部に位置する釧路湿原は、日本で一番広い湿原と言われています。釧路市、釧路町、標茶(しべちゃ)町、鶴居村の4市町村にまたがる広大な湿原の中を蛇行しながら悠々と流れている釧路川は、屈斜路湖を源に太平洋まで流れる、延長約150kmの一級河川。途中にダムなどがなく自然のまま流れているのが特徴で、おもに釧路川源流部と、釧路湿原が広がる湿原部でカヌー体験を楽しむことができます。
▲釧路湿原の中をカヌーで下ります

今回訪れたのは、釧路川の中流湿原部でカヌーガイド、ネイチャーガイドを営む、「塘路(とうろ)ネイチャーセンター」。JR釧路駅から車で約40分、釧路空港からなら車で約60分の場所にあります。

カヌーは、川下りをする場所や時間の長さなどにより複数のコースがありますが、今回は約1時間半の短時間で楽しめる「ヤマセミコース」を体験しました。乗り合いではなく、プライベートツアーなので、ゆったりと静かに大自然を堪能することができます。

カヌーに挑戦、初めてでも楽チン!

「塘路ネイチャーセンター」の事務所で参加申込の手続きをしたのち、事務所スタッフの送迎車で釧路川のカヌー出発地点まで移動。まずは川岸で、ガイドからカヌーの基本操作や安全に関するレクチャーを受けます。
▲「ドキドキ…」、期待と不安が入り混じっていましたが、丁寧に教えてくれるので不安は解消!

カヌーへの乗り方、降り方をはじめ、パドル(オール)の持ち方やこぎ方などをしっかり教えてもらいます。
レクチャーがひと通り終わると、いよいよ川へ!
▲カヌーにはエンジンなどが付いていないのでとても静か。音もなくスーッと進んでいきます

カヌーは2~3人乗り。前方に体験者である私が乗り、後ろにガイドが乗ります。進路のかじ取りやスピードコントロールは、すべてガイドにおまかせ。しかも、川の流れがあり、漕いでいない時でもある程度は下流に向かって進んでいくので、安心して景色をゆっくり眺めていられます。
▲カヌーの前に座ると、このような眺め。目の前の大自然に吸い込まれていくような気分

とはいえ、せっかくカヌーに乗るのだからしっかり漕いでみたい、と思う方も多いでしょう。もちろん、一生懸命漕いでみても大丈夫。漕ぎ方のアドバイスをはじめ、進路の軌道修正もガイドがフォローしてくれるので、安心して漕いでみましょう。
▲しばらく漕いでいるうちにコツをつかみ、慣れてきました

時折、まわりに見える草木や動物について、ガイドが解説をしてくれます。自分一人では気づかないことや見過ごしてしまうことにも目を向けることができ、知ることができます。ちょっと賢くなった気分です。
▲動植物に詳しい方が一緒だと楽しさも倍増!

タンチョウなど野生動物との出会い

釧路湿原には、タンチョウをはじめ水鳥や野生動物がたくさん生息しています。湿原の奥深くへ人間が歩いて入っていくことは困難ですが、カヌーなら入っていくことができます。水鳥や野生動物に100%出会えるわけではありませんが、遭遇する可能性が高いと言われています。

今回川下りをした時には、途中でタンチョウのつがいに出会いました!
▲カヌーの上から、じーっと、タンチョウの様子を見守ります

近づいてしまうと、タンチョウが警戒して飛び立ってしまうかもしれないので、タンチョウがいる岸とは反対側の岸に寄り、声を潜めて静かに様子を観察してみることにしました。
▲望遠レンズでのぞいてみました

時折羽ばたきをし、ダンスをしているかのようなステップで岸辺を歩いています。
「コー」
「カッカ、カッカ」
鳴き声も聞こえてきました。

私たちが距離を置いているからか、飛び立つことなく川岸で、ありのままの姿を見せてくれました。
▲川の流れにのってカヌーが少しずつ下流に流されていき、タンチョウがだんだん遠くに

釧路川の周囲には人工物がほとんどありません。
耳を澄まし聞こえてくるのは、静かに流れる川の水音と、ヨシの草が風で擦れる音。あとは、時折目の前に現れる水鳥が羽ばたく音や、湿原の中に潜む野生動物の鳴き声だけです。時の流れが止まったかのような、ゆったりとした静かな環境。大自然を心ゆくまで満喫することができました。

春夏秋冬、季節の彩を楽しめます

湿原が淡い緑色に染まる春、深い緑の中に野草の花が映える夏、黄金色の草木に覆われる秋、そして一面モノトーンの世界が広がる冬。釧路湿原には、それぞれの季節が生み出す、大自然の色が一面に広がります。
▲春の訪れは遅く5月下旬、カヌーからお花見も!(写真提供:塘路ネイチャーセンター)
▲夏、緑色の大地の中をカヌーで下ります(写真提供:塘路ネイチャーセンター)
▲秋は黄金色のじゅうたんを広げたような風景に(写真提供:塘路ネイチャーセンター)

氷点下に冷え込む真冬でも一部のコースではカヌー体験を楽しめます。
▲気温が下がった冬には水面からけあらし(蒸気霧)が立ちのぼり、まるで絵画の中を進むかのようです(写真提供:塘路ネイチャーセンター)
▲自分たちの姿が映るほど穏やかな水面を進んでいきます(写真提供:塘路ネイチャーセンター)

釧路湿原の中、釧路川を進むカヌー体験。季節の彩に囲まれ、大自然が奏でる音を聞きながら川下りを楽しめます。日々の慌ただしさを忘れ、ゆったりとした時間を過ごしに行ってみませんか?
川島信広

川島信広

トラベルライター・温泉ソムリエ・イベントオーガナイザー/横浜市出身、札幌市在住。北海道内の全市町村を趣味で訪ね歩くうちに北海道の魔力に惹かれ、都内での雑誌の企画営業と執筆業務を経て北海道へ移住し独立。紙媒体やweb媒体などで主に観光や旅行、地域活性をテーマにした取材執筆と企画・編集を手がける。スイーツ好きの乗り鉄、日光湿疹と闘う露天風呂好き。

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