地元農家や料理上手のおばぁが販売する「白保日曜市」で、石垣島民気分を味わう

2016.06.06

石垣空港からほど近い「しらほサンゴ村」では、毎週日曜日に市場が開催されています。地元農家の方や料理上手のおばぁが自慢の品々を販売するもので、その評判は地元の人たちの間で口コミで広まり、隔週だった開催が毎週になるほどの人気だとか。2013年に新空港が開港しアクセスが良くなったこともあり、観光客でさらに賑わっているそう。知る人ぞ知るスポットに足を運んでみました。

古き良き八重山地方のおもかげを残す「白保」

石垣島の繁華街から車で海沿いの道をゆくと、25分ほどで「白保」に到着します。
白保は、潮風から家を守るため石を積み上げた塀が特長の、八重山地方らしい民家が並ぶ可愛らしい集落。
この集落の一番奥に位置する「しらほサンゴ村」で、白保日曜市は開催されています。
▲白保日曜市が開催されている「しらほサンゴ村」は、WWFサンゴ礁保護研究センターの活動拠点でもあります
▲周辺の集落をちょっとお散歩。八重山地方らしい家々や花を見ているだけで楽しめます

まるで地元・石垣島の住民になった気分!

開店30分前の9時30分に到着。
ほとんどのお店が準備中でしたが、物色を始めているお客さんがすでにおり、野菜売り場には人だかりが。好奇心を抑えられず輪に入ってみると、見たこともない南国の野菜たちがかわいらしく並んでいました。
値段を見ると、とにかく安くてビックリ!
▲まだ開店前だというのに、地元の方々が集まっていました
▲へちま(なーべーらー)は、ズッキーニの3倍以上あろうかというほどの大きさ!これで税込100円は安い!!

これらの野菜がどんな味なのか、どうやって調理するのか検討もつかず立ち尽くしていると、横にいた地元のおばぁが
「なーべーらー(へちま)は、お味噌汁がおすすめ。トロットロになっておいしんだよ~」
と声をかけてくれました。

その他にも、島らっきょうはサクサクの天ぷら、青パパイヤはシャキシャキの炒め物などなど、素材別のオススメの調理法を色々教えてくれました。
気づけば地元民のように大量に野菜を購入。
▲親切に教えてくれた地元のおばぁたち。野菜を持ち帰って調理するという楽しみができました

地元の方と気兼ねなく話をしたり、この土地でしか見かけない野菜に詳しくなったりすると、ただ旅をしている以上の醍醐味を感じることができます。
▲これが購入した野菜。真ん中上から時計回りにへちま(100円)、島人参(100円)、ふじ豆(100円)、じーまみ豆腐(100円)、パパイヤ(200円)、しまらっきょう(250円)、オオタニワタリ(100円) ※すべて税込
▲「さよ子おばぁのジューシー(おにぎり)」(税込120円)など、地元のおばぁのお手製料理も販売。すぐに売り切れていました

高級な石垣牛を、お得に購入!
保冷での持ち帰りもOK

市場にはお肉屋さんもありました。どんなものが売られているのか覗いてみると、
「この肉、私が育てているんですよ~」
と、「ゆいまーる牧場」の店主・安藤さん。生産者が直接販売しているので、高級な石垣牛も比較的安く購入できます。

しかも売られているのはほとんどがメスのお肉。メスは発育が遅いため、一般的に流通しているオスに比べて高級なのだとか。
ゆっくりと育つ分、「旨味が増し肉質も柔らかく、最高よ~」と安藤さん。お話を伺っているだけでよだれが出てしまいそう…。

保冷剤つきの持ち帰り対応をしてくれるので、お土産用としてステーキ肉を購入する観光客も多いそうです。
▲店主の安藤さん。質問をすると一生懸命に答えてくださり、畜産への想いが伝わってきます

一生ものの「宝」を発掘する楽しみも。
地元の女性たちがつくる素敵な民芸品たち

地元の女性グループが運営している民芸コーナーも賑わっていました。
バッグやブックカバーなどに使用されている八重山上布は、国に指定された伝統工芸品。天然の草木で麻を染め、手で細く糸をより、この地方に伝わる独自の模様で織り上げるという、とても丁寧に作られた高級品です。
▲民芸品を制作・販売している地元の女性たち。この土地ならではの染色工芸を絶やさず、後世に受け継いでいます
▲「さわり心地が良いんですよ~」触ってみると、思わずうっとり。作り手とのお話も楽しいひとときでした

その布で作った小物が手頃な値段で購入できるとあって、女性たちに人気。生地の優しい風合いだけでなく、一生使えそうな飽きのこないデザインも見逃せません。
▲上から、ペンケース(1,300円)、コースター(各200円)、財布(がま口・チャックともに800円)、ハンコ入れ(800円)、髪留め(1,500円) ※すべて税込

その他にも、いろんなお土産が売っていました。
例えば守り神のシーサーも、こんなに可愛いく大変身!近くの海岸で拾ってきた貝殻やサンゴを利用し、1つ1つていねいに作られた、この世に同じものが2つとない作品。旅の良い思い出になりそうです。
▲可愛い「守り神」たち。素敵なインテリアになりそう(税込900円~)

心も体も健康になる、地元のおばぁの料理に舌つづみ

市場には食事が楽しめるスペースもあります。そこで名物「カナッぱセット」(税込600円)を食べてみることにしました。

“カナッぱ“とは八重山地方の方言で、バナナのような大きな葉のことだそうです。それにちなんで、この「カナッぱセット」では、おにぎりと副菜3種をカナッぱの葉の上に乗せて提供します。

おにぎり4種、お味噌汁3種からそれぞれ1つずつ選べるので、今回は黒紫米(こくしまい)のおにぎりと、この季節の名物アーサ汁をいただきました。見た目の美しさに食欲がわいてきます。
▲島の方たちは笑顔が素敵。気さくで明るく、お話しているだけでこちらまで元気になれます

「いただきます!」

まずはアーサ汁から。まるで料亭でいただくような上品なお出汁。おばぁに何で出汁を取っているのか伺うと、“シチュー“という青鯛の骨だそう。鯛で出汁を取るなんて贅沢!ちょっと生姜が効いていて、風味も豊か。ちなみにアーサとは青さのりのことで、こちらでは新鮮な生のりが使用されていました。あっさりしているのに味わい深い、本当に美味しいお味噌汁でした。
▲春になると、石垣島の浜という浜でアーサがたくさん取れるそう。新鮮なアーサがたっぷり!

黒紫米のおにぎりは、巻かれた月桃の葉のほんのりとした香りが食欲をそそり、黒紫米のプチプチと白米のもっちりとした2つの食感が楽しい逸品でした。

副菜のアーサと人参の天ぷらはサクサクな食感が美味しく、青パパイヤとニンニク味噌の和え物はしっかり味でおにぎりと好相性。さっぱりとした浅漬けも王道の美味しさです。それぞれの味のバランスが最高で、食が進みました。
▲こんな料理にも目移りしてしまいました。「ちゅらいも紅っこそば」(300円)、「ジューシー(2個)」(120円) ※すべて税込
▲おやつも種類が豊富。「紅いもごま団子(油みそ・あんこ)」(各100円)、「月桃もち(3個)」(150円)、コーヒー(300円) ※すべて税込

市場が開催されている「しらほサンゴ村」の建物は、大きな中庭を囲む設計で、その中庭を囲むようにお店が出店されています。
中庭では、買い物を終えた人たちがベンチに座って食事や休憩をしたり、ご近所の住民同士がおしゃべりを楽しんだりしています。
▲それぞれ好きなものを購入して中庭に集合、なんてことも。太陽の下での食事はより美味しく感じます
▲家族連れのお客さんも多いため、お子さんが飽きないような遊び場もありました

お腹も心も大満足!帰りはのんびり、海辺をお散歩

お腹がいっぱいになり、帰りは海辺を散歩してみることに。
市場から徒歩1分という近さに、どこまでも続く白い砂浜と海が広がっていました。人もまばらにしかおらず、プライベートビーチに来たような気分です。
▲ずっと先まで砂浜!海風が心地よいビーチでした

浜に下りてみると、たくさんの貝やサンゴが落ちていました。
友人や家族と一緒に拾って、形の良いものやちょっと珍しいものなど、後で見せ合いっこをするのも盛り上がりそう。思い出づくりに良いスポットかもしれません。
市場で購入したものを、この浜で食べるのも気持ちが良さそうでした。
▲貝やサンゴがたくさん。アーサやモズクもこの浜で取れるそうです

旅から帰っても余韻が残る…
市場の滋味あふれるお土産

旅から自宅に帰り、島野菜を調理しました。

へちまはお味噌汁に。島らっきょうは天ぷらに。パパイヤはかなり大きかったので、半分はタイ風サラダに、残り半分はおばぁに教わった炒め物にしてみました。
他の食材もおばぁに教わった通りにそれぞれ調理。どれも南国らしく、爽やかで滋味に富んだ味わいで美味しかったです。

なにより調理をすることで旅行の余韻がずっと続く、という新たな発見があり、ただお土産を買っただけではない満足感がありました。

石垣島への旅行を計画する際は、日曜日を含めて、白保日曜市を訪れてみてください。旅をした以上の楽しみがたくさん得られるはずですよ。
堤 亜紀子

堤 亜紀子

ディレクター&コピーライターとして、広告代理店に長年勤務。退職した現在も、広告制作のため日本各地を駆け巡る。進学や教育、旅行、結婚といった、人生を豊かにするための情報発信が得意分野。趣味は、グルメ、現代アート、旅行、映画、ファッション、恋愛についてSNSに書き込むこと。(制作会社CLINK:クリンク)

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