小さなお店に80種のパンがぎっしり!カフェ併設の人気ベーカリーで普段着の東京体験

2016.06.14

パン好きたちの心を虜にする東京・代々木上原の「カタネベーカリー」。閑静な住宅街の中に佇む立地にもかかわらず、活気あふれるお店の入口に行列が絶えない人気店です。毎日焼きあがり順に、80種(日替わりを合計すれば100種)ものパンが並ぶベーカリーは朝7:00から、地階にあるカフェは7:30からオープン。東京の朝食スポットとしても、観光やパン屋めぐりのスタート地点としても人気のベーカリーを朝から訪ねてみました。

代々木上原駅から住宅街をぶらぶら歩いて約7分。
坂の途中に、小さいけれど活気あふれるカタネベーカリーが

ここは、パリの下町にあるような、日常の暮らしに溶け込む小さなパン屋さん。毎日、朝の開店時からお客さんがひっきりなしに訪れます。開業は2002年。その頃から変わらない看板は相変わらず素朴で可愛くて、親しみやすい雰囲気です。

朝7:00開店!手書きの看板に誘われ、さっそくお店へ入ってみます

▲お客さんが5人も入ればいっぱいになる小さな店内にいろんなパンがぎっしり
▲隣接するキッチンから次々と焼きあがる様子はエキサイティング。オーブンから出た熱々パンが、すぐに並びます

小さなお店にもかかわらず、一日になんと80種ものパンが並ぶというのもオドロキな「カタネベーカリー」。バゲットや食パンなど食事系のパンはもちろんのこと、タルトやデニッシュなど洋菓子に近い甘いものから、和風のアンパンなどまで種類もさまざま。それらがすべて焼きたてで、次々と店頭に並ぶ様子が、訪れた人々の笑顔と食欲を誘います。
▲写真左手前から時計回りに、チーズクリームのぐるぐるがのったシナモンロール(220円)、クルミのデニッシュ(230円)、パティシエール(180円)、クリームチーズのデニッシュ(200円)

朝7:00のオープン時にすでに並んでいたのは、デニッシュやブリオッシュ生地の甘めなパンたち。「はしから売れちゃいます」とは、スタッフの一言。どれも朝に食べれば、一日がんばれる活力源になってくれそうなラインナップです。

朝7:30、地階へ続く階段の手前に
「カタネカフェ」の黒板メニューが登場

パン屋の地下には、こぢんまりと可愛いカフェもあります。実はカタネベーカリーは、ご主人がパンを焼き、奥様がフィリングやカフェメニューを作る夫婦経営のお店。よくご家族で行くフランスで食べた味が、カフェメニューの味のベースになっているのだとか。ドリンクを注文すれば、ベーカリーの焼きたてパンをここでいただくことも可能です。
▲地下にあるけど採光十分な明るさと、壁の鳥の絵が可愛いカタネカフェ

「スーツケースを引きずって、朝一番にお見えになる方もいますよ」と奥様。東京観光や周辺に点在するおいしいパン屋めぐりのスタート地点として、朝食をここでとる人も多いとのことです。
朝食メニューの一番人気はこれ!外側の皮がぱりっ、中はしっとりたっぷりのバターがじゅわっとあふれるクロワッサン、ブリオッシュ、パンオルヴァンなどの人気パンと自家製ジャム、ジュースと温かい飲み物がセットになった「パリの朝食セット」(700円)
こちらは、「サラダセット」(1,000円)。ゆで卵やキャロットラペが添えられて栄養満点!「毎朝ここに通えたら野菜不足も解消しそう…」

朝食をとっていた間も続々パンが焼きあがり、
行列ができて、どんどん売れていくパンたち

▲店内からもオーブンの様子が垣間見えます
常連のお客さんたちは、お気に入りのパンがいつ焼き上がるか知っていて、それが即売れてしまうのも知っていて、取り置いてもらっているのだとか。壁の高いところにある取り置きコーナーはいつも満席です。

あのブルーボトルコーヒーの心を射止めた!
食パン「パン アングレ」も、焼きたてふわんふわん

▲手前は長時間発酵のフランスパン(200円)、後ろ左は全粒粉の食パン(270円)、後ろ右が注目のパンアングレ(280円)

全部で4種あるという食パンの中でも人気の「パンアングレ」は、ブルーボトルコーヒー青山店のサンドイッチ用に採用されたという噂のパン。その焼きたては、一目見るやいなや速攻で食べたくなってしまうほど。家に持ち帰ってトーストにしてもおいしそう♪

お昼に食べたいサンドイッチ
パンの種類もフィリングも豊富

▲手前から生ハムとバジルを挟んだパニーニクリュ(450円)、ゆで鶏&ゆで卵&インゲンを挟んだヴェノワサンド(380円)、奥右がキャロットラペたっぷりのバゲットサンド(380円)、奥左がチャパタサンドサーモン(400円)
▲季節のカレーパンのフィリングも自家製。春はニンジンたっぷり(190円)

パンと具材の組み合わせが絶妙なカタネベーカリーのサンドイッチは、注文をしてから作ってくれるのもうれしい限り。たくさん種類があって、サンド好きにはたまらないラインナップです。お店の脇にはテラス席があり、買い求めた出来たてサンドやアツアツのカレーパンを、青空の下で幸せそうにほおばっているお客さんもちらほら。

形も素朴でカワイイ
日本のパンの定番たちも

▲左からクリームパン(140円)、はみだしたあんこが目印な十勝あんぱん(120円)、イチゴのジャムパン(120円)
上写真右の素朴な丸いパンを割ってみると、中からたっぷりの自家製イチゴジャムが。クリームパンのカスタードクリームや、あんぱんのあんも自家製。ぜんぶきちんと手間暇かけられて、食べるほどに飽きないおいしさです。
▲写真手前は、クリームたっぷりのミルクスティック(170円)。奥は、空き缶を型代わりにしているというブリオッシュムスリン(400円)

このほかリピーターに人気のロングセラーがこちら。練乳と発酵バターをホイップしたクリームが、もっちりしたフランスのコッペパン「ヴィエノワ」にマッチしたミルクスティック。円筒形のブリオッシュムスリンは、バターたっぷりのブリオッシュ生地のパンのなかでもちょっと大きいけれど、あっという間にペロリと食べられちゃいそう。

お昼近くになってくると
ハード系のパンがどんどん勢揃い

▲一見無骨だけど、中身はみっちり。ハード系の食事パンたちの美味しさもまた格別。種類もいっぱい

今回の訪問で改めて驚いたのが、以前訪れたときよりもパンのおいしさがどんどん進化している点。その秘密を聞くと、「ここ数年で使用する粉のすべてを国産に切り替えたりしたためでしょうか」と、忙しい合間に答えてくれたご主人。毎日2時に起きて、粉に向き合い、パンを焼く毎日。そんなご主人のあふれる熱意、真摯なパン作りがこのおいしさを生んでいるのでしょう。
▲どんどん買われていくバゲットなどのフランスパン。香ばしくて、もっちりしていて、ファンも多い
▲自家製発酵種ルヴァンを使ったパンオルヴァン(550円)はちょうどお昼ごろの焼きあがり。十勝産の有機栽培小麦キタノカオリを使用したカンパーニュビオと交互に日替わりで焼かれているとか

甘いもの好きが作る焼き菓子
小さなお菓子も売り切れ続出

▲左から時計回りにレモンのタルト(230円)、キャラメルピーカンナッツ(260円)、チェリーのタルト(250円)、パン屋さんのシュークリーム(230円)
手前は、大きな大きなクイニーアマン(440円)、奥左から季節のケーク(230円)、チーズスティック(220円)、ムラング(110円)

パンの他にも、タルト生地を使ったタルトや、その場でカスタードクリームを詰めてくれるシュークリーム、手土産にもうれしい小さな袋詰めのお菓子も充実しているカタネベーカリー。実は、ご主人が甘いものが大好きで、種類が増えていったのだとか。小さなお菓子もあっという間に売り切れて、みんなが楽しみにしてるんだなという印象でした。
取材へ伺った当日は平日にもかかわらず、午前中から行列が絶えなかったカタネベーカリー。入店待ちのお客さんたちはみんな、「今日は何を買おうかな」「いつものあのパン、まだあるかな」と、おいしいパンを食べる瞬間を想像して、こころときめかせて並んでいたような。

どのパンもほんとうにしっかり愛情込めて作られて、しかも、身近な値段設定もうれしい限り。
「ここのパンを毎日食べたいから」と、ご近所に引っ越してきたファンもいるというエピソードも、自然に納得できます。
今日も行列ができる夫婦経営の住宅街のパン屋さん。小さいけれど日々進化するそのおいしさはハイレベル。わざわざ足をのばしても味わってみる価値大なカタネベーカリーで、普段着の東京を体感してみませんか?
※価格はすべて税込
ゴトウヤスコ

ゴトウヤスコ

ホテル、レストラン、神社、婚礼、旅、食、暦&歳時記、ものづくりなどの広告コピー、雑誌記事、インタビュー記事などを多数執筆し、言葉で人と人をつなぎ、心に響くものごとを伝える。旅は、基本一人旅好き。温泉、パワースポット、絶景、おいしいものがあるところなら、好奇心がおもむくままどこへでも。得意技は、手土産&グルメハンティング。最近は伝統.芸能、日本刀、蓄音機など和文化への興味を深堀中。読書会なども開催。(制作会社CLINK:クリンク)

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