格子戸、木漏れ日、風の音…注目の京町家レストランで頂くランチ3選

2016.07.14 更新

京都の街中に残る、百年を越す古い町家の数々。風情ある外観はそのままに、快適な空間にリノベーションされた素敵なレストランをご紹介します。

1軒目:旬食材のおばんざいが美味しい【omo cafe】

京都の台所・錦市場から麩屋町(ふやちょう)通を北へすぐ。街中の便利な一等地にあるのがこちらの「omo cafe(オモ カフェ)」さんです。もともとは乾物屋さんだった建物で、築100年は経っているとのこと。ご覧の通りの立派な外観です。
▲かなり年季が入っていると思しき乾物屋さんの看板。なかなかの重厚感です
一歩中に入ると、ディスプレイ式の吹き抜け坪庭がお出迎えしてくれます。カウンター席やバースペースなどもあり、かなりの広々空間です。奥には蔵を利用したムーディーな席もありました。
他にも、井戸のつるべや、年代物の大きな金庫など、もともと置いてあったものを活かしたレイアウトがされていて、レトロで落ち着いた空間が演出されています。
2階は御座敷席。広くとられた窓からは、中庭からの明るい光が入って過ごしやく、ランチ後はそのままお昼寝してしまいそうな空間です。
人気のランチ「omo cafeごはんプレート」(税込1,550円)を頂きました。野菜とお魚やお肉をバランスよく使った6種類のおかずプレートに、ごはんとお味噌汁が付いています。
この日のメニューは、シャキシャキした食感とトマトの濃縮した甘みが楽しめる「タケノコのドライトマトソース」、だしと桜海老の香りが味わい深い「桜海老と山菜のオムレツ」、コクと甘みが効いた「蒸し鶏のサラダ 西京味噌ソース」などなど…。

その日の仕入れで日替りですが、どれも京都らしい素材と味付けの美味しいおばんざいばかり。ピカピカの炊きたてご飯もすすみます。

いろいろな味が楽しめる旬食材のおばんざいランチで、ほっと一息のお昼休みはいかがですか?

2軒目:暮らしの香り漂う町家カフェ【ひだまり】

※「ひだまり」は閉店しました(2017年9月)
北野天満宮もほど近い住宅街に佇むこちらのお店は「ひだまり」さん。完全に住宅エリアの中なので、看板がなければ素通りしてしまいそうなほど、町の中に溶け込んでいます。
昭和初期に建てられた古い町家を改装したというこちらのカフェ。オーナーの吉原さんが何度か下見に訪れたとき、中庭から吹き抜ける心地よい風が気に入って、こちらの物件に決めたそうです。

訪れた日も、爽やかな風が部屋を通り抜け、カタカタと窓を揺らしていました。

客席は居間と小あがりが連なったスペースにあり、置かれている食卓や座布団も、おばあちゃんの家に遊びにきたかのような風情を醸し出しています。
▲一人でお店を切り盛りするオーナーの吉原さん。おくどさん(京町家の台所)での料理姿が馴染んでいます
人気のメニューはこちらの「たけのこと白菜の和風カレー」。ルウはダシの風味が効いたサラッと系、ご飯は雑穀米にすりごまをまぶしたもの。そこに踊り鰹節をたっぷりと載せていただきます。

隠し味の味噌のまろやかさもあいまって、ご飯がどんどんすすむカレーです。このボリュームで(税込500円)と驚異的なコストパフォーマンスもうれしい一皿です。

ヨーグルトと白桃の優しい酸味と甘みがカレーの風味をサラリと洗い流してくれる「白桃ヨーグルトジュース」(税込450円)も相性抜群です。
取材中、近所にお住まいと思しきおばあちゃんが、ふらっと訪れてコーヒーを飲み、吉原さんと二言三言交わして帰っていきました。

そして、ふと格子窓の外に目をやると、赤いランドセルの列。
そんな暮らしの中に溶け込んだ、ゆったり時間が流れるカフェです。

3軒目:ボリューム満点の創作イタリアン【il pozzo 】

最後にご紹介するのは、地下鉄烏丸御池駅から徒歩5分のこちらのお店。出格子の窓の横に下がるイタリアンカラーの暖簾が目印の「il pozzo (イル・ポッツォ)」さんです。
築100年以上経つ町家を改装した店内は例にもれず縦に長く、珍しい掘りごたつの御座敷席、テーブル席、カウンター席が並びます。店の奥の坪庭からは、自然光が入ってよい感じです。
お店を案内してくれたのは、イタリア・カラブリア州出身で、輸入食材の取り扱いをしているスタッフのパオラさん。手に持っているのは、お店のメニューにも使用されているカラブリア産のジャム(税別1,800円)。このお店でしか手に入らない貴重なものだそうです。
いただいたのは、9種の前菜に、3種から選べるパスタ、ドルチェミストにコーヒーor紅茶がついたボリューム満点のランチコース(税込1,800円)。

仕入れによって日替わりの前菜は、ボローニャハムやホタルイカとたけのこのからすみがけなど、昼間からワインが飲みたくなるラインナップ。

パスタは、有機バジルのジェノベーゼをチョイス。フレッシュバジルの香りとトマトの甘み、酸味が、たっぷりのチーズと絡んで濃厚ながらも爽やかな一皿でした。

ティラミスやマンゴーのセミフレッドなど、4種の自家製スイーツが一皿に乗ったドルチェミストは食べ応え充分で、別腹に染み渡る美味しさでした。
いかがでしたか?
3店舗とも、個性的な料理と町家ならではの居心地の良さが味わえるお店ばかり。「京都ならでは」なランチタイムを過ごしたいなら、ぜひ訪れてみて。
妙加谷 修久

妙加谷 修久

京都市在住の旅行系ライター兼ディレクター。全国各地に足を運び、旨いモノを食べ、温泉に浸かる日々。ここ京都を中心に、知っているようで知らない「日本のイイトコロ」を紹介します。日本酒好きが高じて利き酒師の資格を取得しました。

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