鳥取砂丘はポケモン聖地だけじゃない!美術館やらくだライドなど完全ガイド

2016.07.16 更新

年間約150万人が訪れる「鳥取砂丘」は鳥取県を代表する観光地。最近は大人気スマートフォンアプリ「ポケモンGO」の聖地として話題になりましたが、多くの人は荒涼とした砂地が広がっているだけ、ポケストップしかないんじゃ…と思っている人も多いのでは?だとすれば、もったいない。実は砂丘には知られざる見どころや楽しみ方がいっぱい!らくだライドやパラグライダー、砂の美術館など何度でも足を運びたくなる魅力の数々やアクセス情報を紹介します。

砂丘は大自然が造るアート。オアシスも発見!

「鳥取砂丘」は「山陰海岸国立公園」の特別保護地区で、南北2.4km、東西16kmに広がり、観光砂丘としては日本最大級のスケールです。以前、県知事が「鳥取にはスタバはないが、日本一のスナバがある」 とコメントとしたことでも注目されました。
▲砂丘の入口。JR鳥取駅から路線バスで約20分。アクセスも便利な場所にある

一帯は「山陰海岸ジオパーク」でもあり、国内で最初に「日本ジオパーク」に認定された地球科学的にも貴重なエリアです。そして、観光の前にはぜひ立ち寄っておきたいスポットが、砂丘の入口にある「鳥取砂丘ジオパークセンター」。

※2017年4月現在、現在建替工事のため休館中
▲砂丘を詳しく紹介してくれる「鳥取砂丘ジオパークセンター」

「鳥取砂丘ジオパークセンター」では「鳥取砂丘」の自然や生い立ち、動植物などを高精彩ハイビジョン映像で紹介するほか「風紋発生風洞」などの装置を使って砂丘について詳しく知ることができます。
▲「風紋発生風洞」で砂丘に風紋ができる原理を学べる
▲砂丘からは今でも土器や石器が発見されることがある

そして、ぜひゲットしておきたいのが「砂丘探検マップ」と「見どころコース」。いずれもここでしか手に入らない資料で、これがあれば砂丘観光が3倍、いや10倍くらい楽しくなります。
▲砂丘を歩く前に手に入れたい資料。砂丘内の地図などが記載されており、各所へのアクセス情報もある。どちらも無料

「鳥取砂丘ジオパークセンター」には数名のジオガイドが常駐し、予約しておけば砂丘の見どころを案内してくれます。基本は10人程度の団体客に1人のガイドが付いて5,000円(税込)ですが、カップルや少人数のグループでも相談すれば手頃な料金で対応してもらえます。
▲自然と動物が大好きなジオガイドの石川瑛代(あきよ)さん

「鳥取砂丘に来たら、ぜひ見てほしい」と石川さんがオススメする見どころを一緒に巡ってみることにしました。歩く距離は約3km。休憩しながらゆっくり回っても90分程度なので、ぜひ皆さんも参考にしてみてください。
▲砂丘独特の景観「風紋」。時間とともに波模様が動く

「風紋」は「砂のさざ波」とも言われ、毎秒5~6mの風や乾燥状態など、一定の条件が揃わないと現れません。誰も足を踏み入れていない早朝や、日が傾いて陰が伸びる時間帯には、いっそう美しく見えます。
▲起伏の大きさを象徴する「馬の背」は一番の人気観光スポット

「第二砂丘列」は高さが50m近くもある巨大な砂の壁で、通称「馬の背」と呼ばれています。入口から正面に見えるので、真っすぐにここまで歩けば15分程度。時間がない人には絶対に外せない砂丘の定番名所です。天気にもよりますが、頂から眺める日本海は「絶景」の一語!
また、積雪があった日には、海と雪の砂丘のコントラストが際立ちます。
▲さっきから気になる杭の正体は「砂丘の地番表示」

砂丘を歩いていると、あちらこちらで木の杭を目にします。これは砂丘の砂の移動を調査するためのもので、碁盤の目のように100mおきに約120本が設置されています。杭には「J−9」などアルファベットと数字で位置が示されているので「砂丘探検マップ」を見れば自分が今、どこにいるのかがすぐに分かります。
▲「オアシス」には砂丘の生き物も集まる

湧き水が溜まってできる「オアシス」には、砂丘に棲む野生のタヌキやキツネ、ウサギなどの動物も集まります。冬は水深1mを超える池になりますが、真夏には干上がってなくなることもあります。

ちなみに、2017年春は2月の大雪の影響からかオアシスが巨大化!広さ5500平方メートル、最深部137cmという驚きの規模です。(2017年4月12日現在)
▲地球の歴史とロマンを感じる「火山灰露出地」

赤色や茶褐色の表面が硬くなった「火山灰露出地」は、約10万年前から噴火している西日本各地の火山から飛来した火山灰が堆積してできました。壮大な地球の歴史を感じさせるスポットで、砂丘の形成史を物語る貴重な資料にもなっています。
▲巨大なアリジゴクの巣「追後(おいご)スリバチ」

高低差が20mもある巨大な凹地「追後スリバチ」。32度の急斜面はアリジゴクの巣とピッタリ同じで、風に運ばれた砂が地山にぶつかり、風が渦を巻くように斜面を吹き上がることでできたと言われています。
▲スリバチの中で渦を巻く風を「風玉」で確認

ここで石川さんが取り出したのが、手づくりの「風玉」。画用紙を切って組み立てたもので、この「風玉」を「追後スリバチ」の中に放り投げると…。
あらら不思議!中で渦を巻く風に運ばれて「風玉」がコロコロと砂の斜面を上ってきます。目には見えない風がよく分かるので、皆さんもぜひ実験してみてください。
「風玉」のつくり方は「鳥取砂丘ジオパークセンター」で教えてもらえます。ちなみに足腰の弱い人が「追後スリバチ」の中に降りると、上がれなくなることもあるのでご注意を。
▲「鳥取砂丘ジオパークセンター」にある足洗い場。観光客には嬉しい配慮

定番中の定番!らくだライドで砂丘を行く

▲砂丘観光の定番「らくだライド体験」。入口からすぐの場所にある

「鳥取砂丘」の名物といえば、この「らくだライド体験」。旅レポで訪れる芸能人なども、必ずと言っていいくらいらくだとの2ショットがありますよね。
▲らくだはおとなしいので小さな子どもにも人気

「鳥取砂丘」にらくだが来たのは昭和35年(1960年)。当初は記念撮影のみでしたが、観光客からのリクエストもあって背中に乗せて歩けるように調教したそうです。
▲らくだの背中に乗ると砂丘がもっと広く見える

スタッフに引かれて所定のコースを歩きます。1人で乗れない小さな子どもは大人と一緒に2名騎乗もOKで、らくだの横に並んでの記念撮影やらくだに跨がっての記念撮影もできます。

鳥になった気分で砂丘を見下ろす!パラグライダー

▲30年以上の実績があり、年間2,500人以上が体験する人気のアクティビティ

誰でも一度は体験してみたいのが、自由に大空を舞う鳥の気分。砂丘には、その夢を叶えてくれる手軽なおすすめアクティビティがあります。
▲初心者はもちろん、運動神経に自信がない女性でも簡単に飛べる

それが「ゼロ パラグライダースクール」。ベテランインストラクターがハーネスの装着やキャノピーの広げ方を丁寧に教えてくれ、右や左の理解ができれば幼稚園児でも飛ぶことができます。
▲レクチャーが終わったら、早速フライト開始

要予約のスクール形式で、半日コースは午前の部と午後の部の2回。当日の風の向きや強さで飛ぶ場所を決めます。この日は強風だったため安全を考慮してロープを付けての飛行でしたが、通常は20~30mの高さの丘から飛ぶことができるそうです。
▲慣れれば上空から砂丘を見渡す余裕も

この日の参加者は和歌山県から旅行に来ていた女性3人組。パラグライダーはまったくの初心者でしたが、2回目のフライトではもう余裕の表情。楽しそうに空を舞っていました。
用具などは基本的にすべてスクールが用意してくれますが、服装や当日に準備しておくものなどは予約の際に確認してください。

砂丘を駆ける注目レジャー!ファットバイク

▲極太タイヤ装着&軽量のファットバイク

砂丘で楽しめる新しいレジャーとして注目されているのがファットバイク。以前は観光馬車が営業していた往復1.4kmコースを活用して、極太タイヤの自転車で走るアクティビティです。

もともとはスノーレジャーとして登場したファットバイクですが、極太タイヤが砂地でも楽しめるということでマウンテンバイクのインストラクター小椋宜洋(おぐら のぶひろ)さんが「鳥取砂丘」に初導入しました。
▲杭で仕切られた幅約5mの専用コースを走る

走行時には小椋さんが同行して、砂丘の走り方を指導してくれます。所要時間は約20分で、予約なしでも楽しめる気軽さも人気。受付場所は「鳥取砂丘ジオパークセンター」の隣りにあります。
▲10段変速なのでアップダウンもスイスイ走れる

砂丘の雄大さを眺望しながら空中遊覧!観光リフト

▲リフトは2人乗りで、砂丘の「馬の背」や日本海も一望

小高い丘の上から砂丘の入口まで、空から砂丘を見渡せるのが「砂丘観光リフト」。片道約5分の空中遊覧で絶景が楽しめます。
▲リフト降り場では記念写真の販売も

復路ではリフトに乗ったまま砂丘を背景にした記念写真の撮影も行っています。降り場に着くと台紙に入った状態で用意されていて、希望者はその場で購入(税込1,100円)できます。
▲砂丘のお土産だけでなく、鳥取の特産品や銘菓なども豊富

リフト乗降所にはお土産が豊富に揃う「砂丘センター」があります。レストランでは「カニカニピザ(税込900円)」や「カニカニバーガー(税込500円)」などのご当地グルメが味わえ、3階には砂丘を一望できる展望テラスが2016年11月にオープン。おすすめのランチスポットです。
▲大人気の砂丘グルメ「梨ソフト」と「砂たまご」

手軽に味わえる砂丘グルメとしてオススメなのが、名産の梨を使った「梨ソフト(税込300円)」。後味がサッパリしていて、子どもからご年配まで幅広く好まれるご当地ソフトです。
砂の中で焦げ目がつくまでじっくり熱を通した「砂たまご(税込120円)」は、ほくほくで黄身が栗のような不思議食感。賞味期限も10日と長いので、お土産にもピッタリです。

圧倒的スケールの砂の彫像がズラリ!「砂の美術館」

▲2016年度会期(第9期)の代表作「伝説の黄金郷エルドラド」

砂丘の入口近く、市営駐車場からも歩いて行ける距離にある「砂の美術館」では、2017年1月3日まで「砂で世界旅行」を基本コンセプトにした第9期の作品を見ることができます。
▲「砂の美術館」の入口。無料駐車場もある

第9期は10カ国18人の砂像アーティストが参加し、南米を題材にした19点の作品を展示。テーマは「繁栄の記憶を留める奇蹟の新大陸を訪ねて」で、ストーリーを感じながら鑑賞できるようになっています。

メイン展示は屋内(2階)なので、雨天時でもゆっくりと鑑賞できます。館内はバリアフリーで、車椅子やベビーカーなどでの利用も可能。授乳スペース、多目的トイレもあります。
▲作品保護のため館内はほぼ外気温。冬は防寒対策が必要

2016年度の見どころは、初の試みとして砂像に水が流れ落ちる工夫を施した「伝説の黄金郷エルドラド」。他にも3階(回廊)に上がらなければ中が見えない「空中都市マチュピチュ」や、騙し絵のようになった「コルコバードのキリスト像」など、わくわくさせる作品がいっぱいです。
▲「伝説の黄金郷エルドラド」は作品の中に滝がある
▲3階に上がると中が見える「空中都市マチュピチュ」
▲近くから見た「コルコバードのキリスト像」も…
▲離れて観ると両手を広げたように!

館外には「砂遊び広場」があり、高さ約20cmの円柱状に固めた砂を自由に彫刻する「ミニ砂像体験」ができます。1日2回実施(13:30~、14:30~/雨天中止)。参加費は税込500円(別途入館料)です。開催は2016年11月30日まで(2017年度以降は要問合せ)。
▲「ミニ砂像体験」の作品。専門スタッフが彫刻を指導してくれる

会期ごとに違ったテーマで精巧な砂像を展示している「砂の美術館」。砂丘に行くたびに見学したいスポットです。
▲「鳥取砂丘」は夕日の美しさも格別

いかがでしたか?「ただ広いだけの砂地」だと思っていた人も「鳥取砂丘」の新たな一面を知れたのではないでしょうか。今回ご紹介した内容は、すべて1日あれば充分に見て体験できるので、観光の際はぜひ参考にしてみてください。
鳥取砂丘へのアクセスは鳥取空港(鳥取砂丘コナン空港)からも車で20分程度、駐車場もあり、気軽に足を運ぶことができますよ。
廣段武

廣段武

企画から取材、撮影、製作、編集までこなすフリーランス集団「エディトリアルワークス」主宰。グルメレポートの翌日に大学病院の最先端治療を取材する振り幅の大きさと「NO!」と言わ(え?)ないフレキシブルな対応力に定評。広島を拠点に山陽・山陰・四国をフィールドとして東奔西走。クラシックカメラを語ると熱い。

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