ポイントは「もぐもぐタイム」!旭川市旭山動物園を120%楽しむ方法

2016.07.19

動物が本来持っている生態・行動を引き出して見てもらう「行動展示」の手法を取り入れ、一躍全国的に有名になった、旭川市旭山動物園。生き生きとした動物たちの姿をひと目見ようと、毎日たくさんの人たちが訪れます。そんな見物客で賑わう大人気の動物園を、効率よく見学するヒントを紹介します!

▲アザラシが泳いでいく様子を目の前で眺められます

山の斜面にある動物園の入り口は3カ所

日本最北の動物園である旭川市旭山動物園(以下、旭山動物園と略します)は、北海道旭川市の郊外にあります。山の斜面に広がる動物園で、入り口は3カ所。山の麓付近に正門と西門、山の上に東門があります。

動物たちが多くいるエリアは山の麓から中腹にかけてなので、正門か西門を利用するのが便利。中心部に一番近いのは西門ですが、西門付近には無料駐車場がなく民間有料駐車場のみ。また、土日や夏休みなどの混雑時は東門のほうが駐車場を確保しやすいです。ツアーバスなど団体での訪問の場合は、基本的に東門利用となります。
▲東門からは動物園全体を見下ろせます。空気が澄んだ日は遠くに旭川市街地も見渡せます

訪問時間は、極力開園直後を狙っていくのがベストです。遅くなると駐車場が込み合い遠くに停めなくてはいけない場合があるうえ、早い時間のほうが動物たちの元気な姿に出会える可能性が高いからです。

では、動物園の中へ行ってみましょう!

まずは「かば館」へ。寝ちゃう前の今しかない!

カバは夜行性なので、昼間は寝ています。朝一番で行かないと、生き生きとした姿を眺められないのです!
▲カバが水中にダイブしてきました!朝と夕方以外はなかなかこんな姿を眺められません

ここの見どころは、屋内の放飼場にある、深さ約3mのプール。水中でのカバの動きを、横と真下から眺めることができるのです!
▲頭上をカバが悠々と泳いでいます。迫力あり!
▲カバさんとご対面~!お互い気持ちが通じたかしら!?

野生のカバが暮らす環境に少しでも近づけるため、自然界でカバと同じ環境で生育しているダチョウとイボイノシシが「かば館」の中で過ごしています。

カバと同じ環境で育つアミメキリンも、「かば館」のすぐ隣にある「きりん舎」にいます。「きりん舎」の中にも、自然界で同じ環境で暮らすペリカンとホロホロチョウがいます。しかも、アミメキリンと同じスペースで同居しています。

生息地域が同じ動物を一緒のスペースで飼育展示することを共生展示といい、これも旭山動物園の特徴的な展示手法です。「きりん舎」のほか、「あざらし館」や「くもざる・かぴぱら館」などでも同様の展示が行われています。
▲「かば館」を出たら目の前にキリンが!足元から観察できる場所と、頭の高さから観察できる場所があります

もぐもぐタイムをチェックして、「ほっきょくぐま館」へ

旭山動物園の見学で外せないのは「もぐもぐタイム」!餌を食べるという、動物らしさを最大限発揮する瞬間を見学できる時間です。
どの動物が何時から食事をするのかは、毎日朝に決定。公式ホームページ内と園内の掲示板に、各動物の「もぐもぐタイム」の時間が毎朝発表されます。この時間を参考に、園内での見学計画を考えるとよいですよ。
▲岩場を悠々と歩くホッキョクグマ、威厳ありそう!?

ゼッタイ外せない「もぐもぐタイム」は、ホッキョクグマ!巨大なプールにダイブする様子や泳ぐ姿は普段なかなか見られないのですが、「もぐもぐタイム」の時は水中にエサが撒かれるので、元気よく泳ぐ姿をほぼ確実に見ることができるのです!
▲水中を泳ぐホッキョクグマの姿を眺めに見物客がどっと集まってきました

ただ、ホッキョクグマの「もぐもぐタイム」を見学できる場所は、「ほっきょくぐま館」の建物内の水槽前。あまり広い場所ではないので、多くの人が入ることはできません。そのため入場制限があり、10分少々見学をしたら次のグループへ場所を譲ることになっています。しかも、ホッキョクグマがいつまでも食事をしているわけではないので、早めに行かないと終わっていた…ということも。
ここの「もぐもぐタイム」を見学するなら、スタート時間よりも前に行くほうが確実です。
▲訪れた日は11時からのスタート。15分位前に訪れて見学場所を確保!

「ほっきょくぐま館」には、さらにおすすめの見学ポイントがあります。屋外の放飼場を闊歩しているホッキョクグマを、「シールズアイ」というカプセルの中から覗き見することができるのです!
▲ホッキョクグマが捕食するアザラシになった気分で覗き見できるという「シールズアイ」
▲襲われちゃう!?この時カプセル内から眺めていた人はきっとドキドキだったのでは!?

アザラシの円柱水槽、旭山動物園に来たらこれは見なきゃ!

「ほっきょくぐま館」の隣には、ホッキョクグマを天敵として恐れるアザラシが暮らす「あざらし館」があります。この建物の中には、超定番見学スポット「マリンウェイ(円柱水槽)」があります。
▲アザラシが通ると「きゃー!」「お~!」と歓声があがります

館内からはガラス越しに巨大な水槽の中を泳ぐアザラシの姿を眺めることができます。水槽の底からのびる細い水路が、水面近くまでのびる円柱水槽へと続いています。
アザラシは哺乳類なので、息継ぎのため上下運動をするという習性を利用した仕組みで、下から上へ、上から下へと、頻繁にアザラシが通り過ぎていく様子を眺められます。
▲「ランウェイ」ならぬ「マリンウェイ」。アザラシが通るたびに歓声がおきます

「マリンウェイ」は大人気のスポットなので、常にたくさんの人たちがまわりを取り囲んでいます。少しでも空いている時間を狙うなら、アザラシの「もぐもぐタイム」の直後!
▲エサの魚を飼育展示スタッフが手渡ししたり、投げて食べさせたりします
▲北海道内の漁港をイメージし、小さな漁船やテトラポットがある屋外の放飼場。たくさんの人たちが「もぐもぐタイム」を観賞

「もぐもぐタイム」は外の放飼場で行われるので、開催中アザラシは水槽内にあまりいません。つまり、この時に館内へ入ってもアザラシの姿をあまり見られないので、中はガラガラ。ところが、「もぐもぐタイム」が終了するとアザラシたちはみな一気に水槽に戻ってくるので、終了直後のタイミングを狙って「マリンウェイ」を見に行くと、比較的ゆったり眺められる可能性が高いのですよ。

もう一つの注目スポット、「ぺんぎん館」へ

「あざらし館」の向かいには、ペンギンが暮らす「ぺんぎん館」があります。
毎年雪が降り積もった時期に開催される「ペンギンの散歩」は有名。写真などを見たことがあるという方も多いのでは!?
▲自由気ままに歩くペンギンたちの姿を目の前で見ることができます(写真提供:旭山動物園)
▲散歩ルート脇には見物客がいっぱい訪れます(写真提供:旭山動物園)


雪がない時期でも、愛くるしい姿や生き生きと泳ぐ姿を間近で見ることができます!
▲屋外のプール脇、ガラス越しにお話し中かな!?
▲屋内の水槽でも、ガラス越しにご対面

「ぺんぎん館」のビューポイントは、360度見渡せる水中トンネル!
▲上下左右どこを見ても、ペンギンたちが自由に泳ぎ回っています

「ぺんぎん館」をゆったり見学できる狙い目タイムは、近隣の「あざらし館」や「ほっきょくぐま館」で「もぐもぐタイム」が開かれている時間帯。
「もぐもぐタイム」を取るか、ペンギンを取るか、悩ましいところです。訪れた日の「もぐもぐタイム」が何時に開催されるか次第、ですかね~。

ただ、冬の「ペンギンの散歩」は、極寒の中にもかかわらず散歩ルート脇でかなり早くから待ち構えている人が多数います。間近で見たい方は覚悟を決めて(!?)、早めにビューポイントを確保したほうがよいかもしれません。

休憩や昼食、お土産のおすすめはこちら!

ずっと見学ばかりでは疲れてしまいますよね。園内には、正門付近や西門付近、中心部の「あざらし館」付近や東門付近など、各所に休憩や食事ができるスポットとお土産店があります。
▲「あざらし館」横にある動物園中央食堂。日中はほぼ満席に近い状態がずっと続きます

悩むのが、昼食のタイミング。「もぐもぐタイム」など見どころの時間を外してランチタイムに食事したいと、誰もがそう考えます。どうしても昼食場所は時間帯により込み合ってしまいます。
レストランでゆったり食事をしたいのなら別ですが、限られた時間で少しでも多くの動物たちの姿を見たいのなら、手軽にぱっと食べられるものか、テイクアウトできるものがおすすめです。
▲「もぐもぐランチパック」1,300円(税込)。北海道らしく!?「ジンギスカンから揚げ丼」をチョイス。丼物単品の場合は730円(税込)

動物園中央食堂ではラーメンや豚丼などが食べられますが、おすすめは「もぐもぐランチパック」。「ジンギスカンから揚げ丼」「塩チキン南蛮丼」「いも豚丼」「いも豚すき焼き丼」の中から1つ選べ、可愛らしいお弁当箱がついてくるというものです。店内で食べてもよいですし、テイクアウトして外のベンチや芝生で食べるのも気持ちがよいですよ。お弁当箱はお土産に。
さらにもっと軽食なら、「エゾ鹿入りメンチカツ」もおすすめ!手軽に食べられるファストフードです。
▲「エゾ鹿入りメンチカツ」230円(税込)。臭みなどは全くなく、ジューシーな味わいでした

ただし、テイクアウトした食事を動物たちの目の前で食べるようなことは当然NG。人間の食べ物の匂いで動物たちを刺激してしまってはいけません。

中央食堂に隣接して中央売店があります。こちらでは、旭山動物園限定のお菓子やグッズなど、お土産を買うことができます。
お店の方に、売上ナンバー1のお菓子とグッズを教えてもらいました。
▲この店で1、2を争う人気という「バナナクッキー」40枚入り800円(税込)

「バナナクッキー」は、個別包装になっていてシェアしやすいのが人気のようです。グッズでの一番人気は、おもに学生さんの間で実用性があるというこちら。
▲「旭山動物園オリジナルスタンプセット」864円(税込)

ほかにも、可愛らしいデザインのお菓子やグッズがたくさん!休憩しつつ、お気に入りを探してみてくださいね。

旭山動物園の原点を見学

旭山動物園は、一時期は来場者数が落ち込み閉園の危機に陥りましたが、動物の展示方法を見直し、行動展示の手法を取り入れたことで復活、再生しました。行動展示の第一号が、平成9(1997)年に完成した、正門近くにある「ととりの村」です。
▲森がすっぽり網で覆われているような、巨大な鳥かご「ととりの森」

木々が生い茂る施設全体を網で囲み、水鳥たちが自由に飛び回れるようにしています。
中に入ると、森の中の川辺を散策している気分!とても網の中にいるとは思えない、自然豊かな環境です。
▲これが網の中!?
▲どこかの庭園を散策している雰囲気ですが、ここも網の中です
▲ハクチョウやガン、カモなどが触れられるくらい間近にやってきます
▲のびのびと過ごす水鳥を眺められます

「ととりの森」のオープン後、「ぺんぎん館」や「あざらし館」など、毎年少しずつ新施設がオープンし、年々来園者数が増えていきました。今では、国内外から多くの観光客が訪れる、北海道の定番人気スポットです。

今回紹介した施設は、園内のほんの一部。生き生きとした姿を見せる数々の動物たち、新たに誕生した動物の赤ちゃんたちがたくさんいます。
世界中からたくさんの人たちが訪れる日本最北の動物園。「もぐもぐタイム」の時間をチェックしつつ、じっくり見学してみてください!きっと新たな発見、新たな出会いがありますよ。
川島信広

川島信広

トラベルライター・温泉ソムリエ・イベントオーガナイザー/横浜市出身、札幌市在住。北海道内の全市町村を趣味で訪ね歩くうちに北海道の魔力に惹かれ、都内での雑誌の企画営業と執筆業務を経て北海道へ移住し独立。紙媒体やweb媒体などで主に観光や旅行、地域活性をテーマにした取材執筆と企画・編集を手がける。スイーツ好きの乗り鉄、日光湿疹と闘う露天風呂好き。

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