黒部峡谷の絶景を楽しむ!トロッコ電車で大自然に触れる旅

2016.07.06

夏の予定はもう決まっていますか?暑い季節、少しでも涼しい所に行きたいなら、トロッコ電車に乗って黒部峡谷(くろべきょうこく)を満喫する旅はいかがですか?おいしい空気と黒部峡谷の絶景の数々が日々の疲れた心を癒してくれること間違いなし!立寄り入浴OKの露天風呂とおいしい食事もご紹介します。

旅の始まりはトロッコ電車の始発、宇奈月駅から!

富山県の温泉地のひとつ、黒部市宇奈月(うなづき)温泉街をさらに山の方へ進んでいくと見えてくるのが、黒部峡谷鉄道「トロッコ電車」の始発・宇奈月駅。2016年は5月1日から全線開通しており、11月15日まで毎日最大19本の電車が黒部峡谷を往復します。
▲始発の宇奈月駅

沿線には計10個の駅がありますが、乗降できるのは始発の「宇奈月駅」、「黒薙(くろなぎ)駅」、「鐘釣(かねつり)駅」、そして終点の「欅平(けやきだいら)駅」の4駅。
その他の駅は作業者用のため、通過するのみです。(4月は「笹平(ささだいら)駅」までの一部区間のみ運行で、宇奈月駅、黒薙駅のみ乗降可)

宇奈月駅へは手続きなどの関係もあるので20~30分前には着いておくと安心です。
思いのほか早く来過ぎちゃった…。そんな方もご安心を。駅の2階には2015年に改装された飲食スペースを兼ねた待合室があるので、待ち時間も快適!黒部峡谷鉄道にまつわる展示を見たり、窓からの景色を眺めたりすることができます。
▲停車中のトロッコ電車の機関車。2両の機関車をつなげて13両の旅客車を引きます(写真提供:黒部峡谷鉄道株式会社)
トロッコ電車に乗る前に、その発祥について触れておきましょう。

黒部峡谷鉄道の歴史は古く、もともとは大正12(1923)年に黒部ダム建設の資材を輸送する作業用列車のために敷設され、昭和12(1937)年に現在の終点・欅平まで開通しました。

しかし秘境の黒部峡谷にあこがれる観光客が絶えないため、やむを得ず「安全の保障はしません」と書かれた便乗証を発行してトロッコに乗せていたそう。

その後、観光客の増加と地元の方々の熱い要望から、昭和28(1953)年に関西電力株式会社黒部鉄道としてトロッコ電車の運行を開始し、昭和46(1971)年に現在の黒部峡谷鉄道株式会社が発足しました。

現在旅客車は3種類。その特徴をご紹介します。
まずは、オープンタイプで一番人気の「普通客車」。天気のいい日は車内を吹き抜けていく風が気持ちいい!風の音や川のせせらぎもばっちり聞こえます(写真提供:黒部峡谷鉄道株式会社)
続いては窓付きで、座席も広くゆったりとした空間の「リラックス客車」。バリアフリーにも対応。運賃プラス車両券530円(税込)が必要です。(写真提供:黒部峡谷鉄道株式会社)
そしてこちらが向い合せになって座れる、窓付きボックスタイプの「特別客車」。運賃プラス車両券370円(税込)が必要です。(写真提供:黒部峡谷鉄道株式会社)

今回は一番人気のオープンタイプの客車に乗車!
それでは、気分も高まってきたところで、いよいよ黒部峡谷トロッコ電車の出発です!

トロッコ電車の沿線には見どころがいっぱい!

トロッコ電車に乗車すると、富山県出身の女優・室井滋さんの車内アナウンスがお出迎えしてくれます。沿線には、自然の風景やダム、発電所など素敵なスポットがいっぱいあり、走行中もそれらの見どころやエピソードを紹介して楽しませてくれます。

宇奈月駅を出発してまず、すぐに渡るのが新山彦橋。真っ赤な橋が森林に映えていますね!
ちなみに、駅駐車場のそばにある「やまびこ展望台」に上ると、この橋を渡るトロッコ電車を眺めることができます。写真スポットとしてもオススメ。
次に見えてくるのがまたまた赤色の「湖面橋」。名前の通り、エメラルドグリーンの湖に橋の赤色が映って絶妙なコントラスト。
柳橋(やなぎばし)駅のすぐそばにある新柳河原(しんやながわら)発電所。中世ヨーロッパの古城をイメージして造られたこの建物は何だか異国情緒が感じられます。

黒部峡谷の沿線には発電所やダムがいくつかあり、そこで作業をする人たちのみが降車できる駅がいくつかあります。柳橋駅もそのひとつ。電車が通ると作業をしている人たちがにこやかに手を振ってくれました。
次に見えてきたのは、サルが行き来できるように作られたサル専用の橋。しかし実際にサルが渡っている所を見られることは滅多にないとか…。見つけたらラッキー!
サンタクロースと見間違うような赤い布をまとった岩が登場。これは「仏石」といい、かつて入山者が登山前にこの岩に安全を祈願したと言われています。

一般の乗客が降車できる最初の駅が黒薙駅。黒部峡谷最古の温泉といわれる黒薙温泉があり、宇奈月温泉の源泉は黒薙から引湯管で引いています。
駅を過ぎると峡谷の沿線で一番峻険な谷に架かる後曳(あとびき)橋を渡ります。その高さ、なんと60m!あまりの谷の深さに後ろに引き下がったことから後曳と呼ばれるようになったそう。(写真提供:黒部峡谷鉄道株式会社)
次の降車駅、鐘釣駅では、すぐそばの対岸に「万年雪」を見ることが出来ます。これは、百貫山に降り雪崩となって落ちてきた雪が残ったもの。夏場でも溶けないというこの雪は見てるだけでも涼しい気分に。

そして、ここ鐘釣駅では、発車する前に一旦バックしてから改めて本線に入る「スイッチバック」という運行方法を行っています。鉄道ファンは要チェック!
▲トロッコ電車がスイッチバックする様子(写真提供:黒部峡谷鉄道株式会社)

終点・欅平で黒部峡谷を散策!

鐘釣駅を過ぎ、だんだんと秘境の雰囲気が増してきました。出発から約1時間20分ほどで終点の欅平駅に到着。少し歩いて、黒部峡谷を散策してみましょう。
▲欅平の自然について学べる欅平ビジターセンター
まるで人を飲み込むような形をしている、人喰(ひとくい)岩。すごい名前です!
黒部峡谷でぜひ見ておきたいのが、特別名勝・特別天然記念物に登録されている「猿飛峡(さるとびきょう)」。猿が飛び越えられるほどに狭い川幅であることからこう呼ばれているそう。岩間を走る川の流れと景色に圧巻です。(画像提供:黒部峡谷鉄道株式会社)

もちろんこの他にも見どころはたくさん!また秋になると紅葉も美しいので、季節によっても様々な姿を見ることが出来ます。実際に足を運んで、黒部峡谷の自然をめいっぱい満喫しましょう!

秘湯・名剣温泉で日帰り露天風呂!

黒部峡谷を散策したあとは、極上の露天風呂とおいしいごはんでひと休み!日帰り入浴と食事が楽しめる温泉宿をご紹介します。
▲崖のそばに建っている名剣(めいけん)温泉(写真提供:黒部峡谷鉄道株式会社)

終点の欅平駅から約15分歩いて行くと、渓流のほとりに佇む名剣温泉が見えてきます。トロッコ電車の運行期間に合わせ、5月下旬頃から11月中旬まで営業しています。宿泊はもちろん、立寄り入浴・食事も可能で、日中の露天風呂と食事を楽しむことができます。
▲秘湯ムードを高める渡り廊下
▲名剣温泉の露天風呂(男湯)

「全国秘湯を守る会」に所属している名剣温泉。温泉には神経痛・筋肉痛・消化器病疲労などに効果があると言われているそう。黒部峡谷の雄大な景色を眺めながら入るお風呂は極楽です。
▲特選山菜天ざる(税込1,600円)

温泉で汗を流した後は待望のお食事タイム。名剣温泉では季節の山菜を使ったそば・うどんが楽しめます。注文したのは「特選山菜天ざる」。シャク・山アザミ・山ウドなど季節の山菜の触感や香りを閉じ込めたサクサクの天ぷらは、抹茶塩でいただきます。風味豊かな天ぷらにそばをすする箸が止まらず、あっという間にペロリ。この日の小鉢のウルイの酢味噌和え、シャクのおひたし、山ウドのきんぴら、手作りの濃厚なごま豆腐も絶品!
▲「全国秘湯を守る会」の宿でしか味わえない限定の「秘湯ビール」(税込790円)も湯上りに1杯いかが?

立寄りの露天風呂は10:00~14:00まで。宿泊すると、貸切風呂が利用できたり、山菜をふんだんに使った食事がいただけたりするので、自然に包まれて静かにゆっくりと過ごしたい、という人には宿泊がオススメです!
朝9:00のトロッコに乗れば、終点の欅平駅を降りて散策と温泉、食事を楽しんでも15:00前にはまた宇奈月駅に戻ってこられるので、ちょっとした気分転換やリフレッシュにも最適。もちろん、手前の黒薙駅や鐘釣駅で途中下車して温泉や景色を楽しむのもいいですね!
五十嵐美里

五十嵐美里

金沢市在住。地域密着型フリーマガジン『Favo』で編集ページを担当。新人ライターとして日々奮闘中。

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