「ママカリ寿司」と「ままチョビ」。岡山の食財・ママカリを使った新旧名物はコレ!

2016.07.07 更新

岡山特産の「ママカリ」は、日本各地で獲れるニシン科の小魚「サッパ」のこと。潮の流れが速い瀬戸内獲れは脂のノリが断然違う!古くから郷土食として愛されてきた「ママカリ」の、新旧オススメの逸品をご紹介します。

▲鮮度が命のママカリ(写真提供:岡山県観光連盟)

岡山特産の一つ、「ママカリ」ってご存知ですか?

体長10~15cmほどのニシン科の小魚で、正式名称は「サッパ」。潮流が速い瀬戸内海のママカリは、脂のノリが良く肉厚で美味!瀬戸内沿岸部で古くから愛されてきた、雑魚と侮れない“食財”なんです。
▲土産店にはママカリを使ったいろんな加工品が並ぶ

ママカリのおいしさは、呼び名の由来からも保証済。
その昔、よそから来た旅人がママカリを酒のさかなにして食べたところ、あまりにおいしく、「酒のさかなだけではもったいない」と、隣の家からママ(飯)を拝借。以降、ママ(飯)を借りに行くほどおいしいと、「ママカリ(飯借)」と呼ばれるようになったとか。

カルシウムやビタミンを多く含むなど栄養価も高いママカリは酢との相性も良く、酢漬け、焼き、姿寿司、押し寿司と、いろんな郷土料理が生まれてきました。
▲傷みやすいママカリは酢漬けにピッタリ

今回は、そんな岡山特産ママカリのオススメグルメ&土産を、ピックアップしてご紹介します。

コハダをしのぐ旨さ?!「ママカリ寿司」

ママカリを使った郷土料理の中で最もメジャーなのが、「ママカリ寿司」。
鮮度の良いママカリが一匹そのまま載っている姿寿司で、ストレートにそのおいしさを味わえます。
春から初夏の頃と、秋に旬を迎えるママカリ。昭和初期ごろまで、ママカリ寿司は秋祭りの定番料理だったそう。

快晴の日や祝い事の日は、漁に出てママカリを獲り、その日の食卓を飾ったママカリ寿司。食の多様化とともに、各家庭でこしらえることも珍しくなりましたが、今でも、スーパーや寿司屋さんではその味に出合えます。

せっかくなら、美味しいママカリ寿司を味わいたいと訪れたのが、JR岡山駅構内にある明治45(1912)年創業の老舗「吾妻(あずま)寿司」さん。
▲通路奥は新幹線乗り場の入口。いつも観光客でにぎわっている
▲カウンター席(13席)のみの小さな寿司屋さん

創業当時から同じ調理法でママカリ寿司を提供している「吾妻寿司」。新鮮な地獲れのママカリを使い、丁寧にウロコを落とし、身を開いて骨を抜き塩漬けに。酢はくぐらせる程度で漬け置きはしないのだそう。
▲手際よく握る、ベテラン寿司職人の安田さん

では早速、ママカリ寿司とご対面!
じゃじゃ~ん!なんとも美しいひと皿が出てきました!
▲岡山・備前焼の器に青いママカリが映える。ママカリの上にはバッテラでおなじみの白板昆布が。松前昆布も敷かれていて、昆布のサンドイッチ状態で食す。一人前(6貫)税込1,000円

期待大のビジュアル。思いきって一口でいただきます!
ママカリのスッキリした脂が口いっぱいに広がります。甘酢につけた白板昆布、松前昆布との相性はバツグンで、旨みが畳み掛けてくる!想像をはるかに超える味わいに、箸(正確には手)が止まりません!意外に肉厚で食べごたえもアリ。淡白なコハダをイメージしていたのですが、これは完全に別モノですね。

ママカリ寿司の感動を、安田さんにお伝えしたところ、
「瀬戸内海は潮の流れが早く、急流で育ったママカリは脂の乗りが違うんですよ。子どもの頃から親しんできた地元の方や、観光の方たち、どちらにも大変喜ばれます」とのこと。

このひと皿は、お土産用にも販売していて、多い日で1日60本も出る人気商品なんです。
握り立てのフレッシュな味わいと、持ち帰りの箱の中で昆布の旨みがしみた味わい、両方たのしむのもオススメ!
▲お土産用も、同じく6貫入りで税込1,000円
▲お土産用の中身がこちら。昆布は上下とも一枚でつながっている

ママカリ新名物はコレ!「ままチョビ」&「ままニャカウダ」

ママカリの美味しさをお伝えしたところで、ママカリ名物のニューフェイスをご紹介します!

それがこちら、酢漬けメインだったママカリ土産を、イタリアン食材に仕立てた「ままチョビ」と「ままニャカウダ」。
どんなものなのか、名前からイメージできますか?

片口イワシでなく、ママカリを使ったアンチョビフィレ風が、「ままチョビ」(写真右/税込864円)。「ままチョビ」をバーニャカウダソース風に仕立てたのが、「ままニャカウダ」(写真左/税込918円)。

ネーミングの妙と、かわいいデザインで、ここ岡山でも人気急上昇!

その「生みの親」は、関東から瀬戸内市へ移住してきた一人の地域おこし協力隊員。地域おこしのミッションを背負い、まちおこしのタネを探していました。

目を付けたのが、質の高いマッシュルームやレモン、オリーブなど、地元に多く存在するイタリアン食材。食卓から遠のいていた「ママカリ」と、イタリアンを組み合わせる斬新なアイデアを思いついたのです。

そして、岡山で人気のイタリアンのシェフから手ほどきを受け、調味料や漬け具合の試行錯誤を重ねました。
▲マイルドな塩味を生む「アドリア海の天日塩」で塩漬けにする
▲使用するオリーブオイルは香りと風味がゆたかなイタリア産

2014年、「ままチョビ」が誕生。
「ままチョビ」に、カシューナッツ、オリーブオイル、にんにくを合わせてペースト状にした「ままニャカウダ」もその1年後に販売をスタートしました。
▲キャベツと「ままチョビ」を使って作ったパスタ。アンチョビ特有のクセがなく、塩味もまろやか
▲ふかしたジャガイモと「ままニャカウダ」を和えるだけで絶品アンティパストの完成!

“地域愛”で100%手作り

一度試したら、調味料のマストアイテムになること必至の「ままチョビ」&「ままニャカウダ」。
どんなところで作られているのか、現場が見たい!
…ということで、JR岡山駅から車で40分、瀬戸内市邑久(おく)町の小さな漁村を訪ねました。
▲加工所の目の前は海。最高のロケーション!
▲現場リーダーの笠井由紀美(かさいゆきみ)さんがママカリを50gずつに分ける作業中

「ままチョビ」&「ままニャカウダ」の製造は、笠井さん含め、地元の女性2名が担当。

瀬戸内市で獲れたママカリは、ウロコと内臓を取り除き、三枚におろし、水分をとり、塩漬けに。約3週間後、瓶に詰めたら、オリーブオイルを注入。このすべてが100%手作業。量産は難しく、それぞれ月300個ほどが限界なんだそう。
▲狭い瓶の口から、手作業で円状にママカリを並べていく
▲ラベルも貼って完成した商品を手にする笠井さん

「商品が出来た時はいつも感動するんですよ。たくさんの人においしいって思ってほしい。お店が1軒もないこの集落で少しでも役に立ちたい」。そう話す笠井さんの笑顔が、心に沁みます。
この小さな瓶には、作り手の地域愛がたっぷり詰まっているんですね。思わず、手でキュッと握り締めました。
地域特産の名を語るにふさわしい、「ままチョビ」&「ままニャカウダ」。岡山土産の決定版になる日も、近い!

(商品情報)
※「ままチョビ」&「ままニャカウダ」は、天満屋岡山店、JR岡山駅おみやげ街道桃太郎、ハレマチ特区365(イオンモール岡山)などで販売しています。
問い合わせ/086-259-1517(ココホレ物産)

ココホレ物産

新旧のママカリ逸品、いかがでしたか?
瀬戸内海が育む豊穣の幸。その一端を、ぜひこの地で確かめてみてくださいね。

撮影:松本紀子
ココホレジャパン

ココホレジャパン

ココホレジャパンは「地域の魅力を広告する」地域広告会社です。 広告といってもチラシやポスターをつくるだけではありません。地域のおいしい野菜があれば、それを使って商品も作ります。素敵だと思う商品を販売したりもします。地域の魅力を掘り起こして「これ、いいでしょ!」と伝えていく、それが私たちの仕事です。

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