春~秋限定オープン「CAFE OHZAN 森のカフェ」で宝石のようなクロワッサンラスクを味わう

2016.07.15 更新

周囲を山に囲まれた秋田県南部の町、緑多き羽後町(うごまち)に、春~秋の間だけひっそりとオープンしているカフェがあります。国指定登録文化財にもなっている、築120年の古民家を活用した「CAFE OHZAN(カフェ オウザン)森のカフェ」。都心でも多くのファンを魅了してやまない希少なオリジナルメニュー「クロワッサンラスク」を味わいに出掛けました。

森の中にひっそりと佇む古民家カフェ

秋田県羽後町は、阿波おどり、郡上おどりと並んで日本三大盆踊りと称される「西馬音内(にしもない)盆踊り」があることで有名な町。秋田県内でも有数の豪雪地帯ですが、5月からは梅と桜が同時に花開き、追ってツツジにフジなどさまざまな花が咲き乱れ、新緑の青々とした様子を楽しむことができます。

この羽後町に4月下旬~10月中旬頃の期間限定、しかも土・日・祝日だけひっそりとオープンしている古民家カフェがあるんです。
羽後町役場を後ろに見ながら、ほんのちょっと入ったところに突如として林が現れます。そして奥へ続く道の先には立派な木造の建物が。これが「CAFE OHZAN 森のカフェ」です。

築120年という歴史あるこの古民家は国指定文化財にも指定されています。明治時代のモダンな雰囲気と古民家の味わいある佇まいの両方を備えた建物が眺められる贅沢な庭は、天気が良い日はもちろん、雨の日も趣があってよさそうです。
▲かわいい衣装を着たウェイトレスさんが出迎えてくれます

歴史ある建物と心掴まれるアンティークなインテリア空間

店内に入ると、アンティークらしいチェストやアイロン、デスクライト、さらには黒電話までがディスプレイされています。
▲店内の様子。落ち着いた内装にモダンなデザインのフランス製の椅子がマッチしている
▲懐かしの黒電話まで!

古い家独特の仄暗さは、谷崎潤一郎の『陰翳礼讃(いんえいらいさん)』で良しとされた古き良き日本そのもの。そこにフランスのアンティークのレースや、ローズ柄のステンシルが施されたお皿など女性の心をつかむ素敵なインテリアが配されているのです。
▲主にフランスなどから集められたレースをはじめ、バラ柄の雑貨などがディスプレイされている

もともとは地域の迎賓館として建てられたというこの建物。かつては「対川荘(たいせんそう)」と呼ばれ、正岡子規の弟子であった俳人河東碧梧桐(かわひがしへきごとう)を中心としたさまざまな文化人が逗留したという歴史があります。

地域の文化的サロンの役割も果たし、人々の交流の場として愛されてきたこの建物でしたが、その後使い手もなく、ただひっそりと雑木林の奥に眠っていました。

その建物をぜひ活用したいという、CAFE OHZANのオーナーで羽後町出身の榎本鈴子(えのもとすずこ)さんの思いから、「森のカフェ」はオープンに至ったそうです。

人気のクロワッサンラスクの焼きたてが買える!

今や都心でも人気を集めるCAFE OHZAN。代表的な商品といえばやはりクロワッサンラスクです。良質の小麦とバターを使って軽く塩気を含ませた生地を低温でじっくり2度焼きしたサクサクのクロワッサンラスクに、濃厚なチョコレートをかけてデコレーションした逸品です。
▲クロワッサンラスク・ギフト5個入り(税込2,084円)。定番のシュガー、キャラメル、ミルクチョコレートの他に、ナッツミルクチョコレートやイチゴホワイトチョコレートなど、そのときどきにさまざまな種類が楽しめる

驚くべきことに、CAFE OHZANのすべてのラスクはこの古民家のキッチンから生み出されているそう。つまり、ここは焼きたてのクロワッサンラスクが買える唯一の場所なのです。
▲スティックラスク・5本入り(税込1,350円)。まるでジュエリーのようなデコレーション

チョコレートのほかに、アイシング、エディブルフラワー、ドライフルーツやナッツなど、色とりどりに装われたこちらは「スティックラスク」。パンドゥミー(フランスでは食パンのことをこう呼ぶそうです)を細く切ったラスクにデコレーションが施されています。

食べるのがもったいないほど!
美しいラスクを風情あふれる空間でいただく

▲サクサクなのに硬くないクロワッサンラスク・シュガー(税込270円)。子どももお年寄りも食べやすいと人気

自分でご褒美買いしても嬉しく、大切な人にもこの幸せを分けてあげたい!と願う気持ちにさせてくれるCAFE OHZANのラスクをすぐに楽しみたい場合には、購入後、森のカフェの店内で飲み物と一緒にいただくこともできます。

店内のショーケースには、焼き立てを含め常時20種類程度のラスクがあり、そこから選ぶことができます。日によってはケーキが並ぶことも!スタンダードな味のラスクは、ギフトボックスを購入して、イートインすることも可能です。

今回はギフトボックスを購入し、クロワッサンラスク・ギフト5個入りから「ナッツミルクチョコレート」、スティックラスク・5本入りから「抹茶デコチョコレート」と「キラキラホワイトチョコレート」を食べてみることに。
▲クロワッサンラスクにスティックラスク2種、プレミアムカフェ(税込470円)を添えて

口どけの良いチョコレートでコーティングされたラスクは、見た目はもちろん食べてもおいしいもの。CAFE OHZANでは、「“かわいいな、ワクワクするな、美味しそうだな”と思えるものを作るように心がけています」とのこと。

また、特製のクロワッサンサンドランチは、ここでしかいただけない限定メニューです。香ばしく、バターの香りたっぷりのクロワッサンに、新鮮なお野菜や生ハムなどを挟んだサンドは、一度食べたらクセになる美味しさで、ファンも多いそう。
▲「CAFE OHZAN 森のカフェ」特製生ハムのクロワッサンサンドランチ ※サラダ、スープ、ドリンク、デザート付き(税込1,296円)。ほかにスモークサーモン、アボカドシュリンプから選択可能(写真はイメージです)

なお、「CAFE OHZAN森のカフェ」では、カフェオレのサーブの仕方がフランス式。コーヒーポットとミルクポットが別々に供され、お客さん自身でカフェオレボウルにお好みの量で注いでいきます。
▲プレミアムカフェオレ(税込920円)

一口カフェオレを飲みながら、窓の外を眺めれば、鳥のさえずりが聞こえてきます。爽やかな春風が吹き抜けて、なんともゆったりとした雰囲気です。

緑豊かなシチュエーションと、お菓子の世界観に魅せられて

今や東京でも大人気のCAFE OHZANですが、県内だけでなく、県外からわざわざここに訪れるファンもいるといいます。名物のラスクが買えるのも、秋田県内ではここだけ。東京でも数カ所だけですから、なかなかのプレミア感です。

オーナーの榎本鈴子さんは
「クロワッサンを焼くところから一つ一つ、デコレーションもすべて手作業です。ラスクの種類は全部で50種類にも及びますが、コンセプトである『スイーツはかわいく』を守りながら、おいしいと思えるもの、新しいデザイン、お客様に喜んでいただけるものを目指して日々ここ、秋田の自然や季節感に刺激を受けながらお菓子作りをしています」と語ります。
▲窓辺の席に確実に座りたい場合は、事前の予約がおすすめとのこと

いっとき、日常を離れて、緑と鳥のさえずりや花の香りに包まれ、甘くておいしいラスクをほおばる…。そんな優雅なときを過ごせる、幻のような「CAFE OHZAN 森のカフェ」にぜひ一度、訪れてみてはいかが?
撮影:高橋希
伊丹直

伊丹直

編集者、ライター。東京で10年間の出版社勤務ののち、2013年春から秋田へ移住。生活文化ジャンルの雑誌で執筆のほか、地域情報を発信するメディアなどで企画、編集を行う。 (編集/株式会社くらしさ)

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新の情報は直接取材先へお問い合わせください。
また、本記事に記載されている写真や本文の無断転載・無断使用を禁止いたします。

こちらもおすすめ

もっと見る
PAGE TOP