神戸名物1000万ドルの夜景を見ながら、摩耶山で手ぶらバーベキュー

2016.08.10

兵庫県六甲山系のほぼ中央に位置する摩耶山。ここから望む夜景は、日本三大夜景のひとつとして知られています。展望広場の「掬星台(きくせいだい)」がある標高690mまで、ケーブル&ロープウェーを使って神戸の市街地からすぐに行けるとあって、最近では海外からの観光客にも人気なんです。今回は「100万ドル」ならぬ「1000万ドル」とも称される掬星台からの夜景を見ながら黒毛和牛のバーベキューが楽しめる、とっておきのコースをご紹介します。

ケーブル&ロープウェーで約10分。
神戸の市街地から一番近い山岳リゾートへ

▲緑に囲まれた摩耶ケーブル駅。春には満開の桜が楽しめます

摩耶山には車や徒歩でも登ることができますが、手軽に行くには「まやビューライン」がおすすめです。まやビューラインの出発点となる「摩耶ケーブル駅」は、神戸の中心地・三宮から神戸市バスで約25分。ここからケーブル&ロープウェイを乗り継いで、わずか15分~25分で山頂近くの掬星台(標高690m)に行く事ができるんです。

「ちょっと山に夜景でも観に行こか」と思い立ったらすぐ、サンダル履きでもヒールでも行けちゃう。こんな楽しみ方ができるのは、海と街と山の距離が近い神戸ならではです。
︎︎▲摩耶ケーブル「にじあじさい号」に乗って、いざ出発!車体は摩耶山の池に生息するモリアオガエルの色と日光をイメージ

「まもなく高雄山隧道(たかおさんずいどう)を抜けると、『ゆめあじさい号』とのすれ違いがあります」――走行中には車掌さんのアナウンスが。前方を見ると、向こうから対向車両が近づいてきました。その瞬間を抑えるべく、しっかりスマホをスタンバイ。
︎︎▲最大29度の急傾斜を上るケーブルカーは迫力満点!写真を撮るなら車掌席後ろがベストポジション
▲高尾山隧道(トンネル)を抜けると、光の向こう側から赤紫色のケーブルカーが
▲ゆめあじさい号の車体は摩耶山で発見された絶滅危惧種の植物・マヤランの色に月光をイメージ

思わず手を振ってしまうすれ違いの瞬間。摩耶ケーブルは、この2号体制で運行されており、ゆめあじさい号は上りも下りも東側の線路を、にじあじさい号は西側の線路を通るように設計されています。
▲「虹の駅」にケーブルカーが到着したら、歩いてロープウェーのりばへ

発車から約5分でロープウェーとの乗換地点「虹の駅」に到着です。ケーブルのりばからロープウェーのりばまでは歩いてすぐ。摩耶ロープウェーは定員29人のゴンドラで、2014年には、モーターが発電した電気を貯蔵&再利用する省エネシステムを、日本で初めて導入したことでも知られています。
▲ロープウェーは「おりひめ号」と「ひこぼし号」の2台が運行。写真は「おりひめ号」
▲約5分間の空中散歩のスタートです

眼下にはアカガシ、ウラジロガシ、スダジイといった照葉樹林の森が広がります。このあたりは山上にある「摩耶山天上寺」の所有林として江戸~明治期における乱伐を免れたため、昔ながらの森の面影が残っているのが特徴です。
▲「まるでブロッコリー!」な常緑樹の森は冬でもあざやかな緑です
▲途中で「ひこぼし号」とのすれ違いの瞬間も。「ひこぼし号」はケーブル「にじあじさい号」と同じくモリアオガエル色です

海側に目をやると、展望広場に到着せずしてすでにこの大パノラマ。神戸の埋立地・六甲アイランドや大阪湾、晴れていれば紀伊半島まで見渡すことができます。
▲森の緑と海の青のコントラストが美しい

そしてあっという間に終着地点「星の駅」に到着。神戸の市街地からもっとも近い山岳リゾートと呼ばれる摩耶山の山頂付近は、市街地より気温も3~4度ほど低いので、夜景を楽しむ場合は夏でも羽織ものを1枚持っていくことをおすすめします。
▲中国や韓国、なかでも台湾からの観光客が多いそう

ロープウェーを降りると「ようこそ、日本三大夜景の地へ。」のパネルが出迎えてくれます。日本三大夜景とは、日本の中でも特に美しいとされる函館市・函館山、長崎市・稲佐山、そしてここ神戸市・摩耶山掬星台から望む3箇所の夜景のことを言います。
▲掬星台は星の駅を出てすぐ!このパネルを見るだけでも胸が高鳴ります

ピクニックグッズをレンタルして山気分を満喫!

夜景を見ながらのバーベキューは、星の駅に隣接した「摩耶ビューテラス702」内にある「CAFE702」で楽しむことができます。「摩耶ビューテラス702」の中には、山グッズレンタル&オリジナルグッズ販売の「monte702」も。

日の入りまで少し時間があったので、それまでの間、アウトドア気分を味わうべく、まずは「monte702」へ。
▲「monte702」は「摩耶ビューテラス702」の2階にあります
▲山ヨガセット、ヤマオトセット、お昼寝ピクニックセット、山メシピクニックセットなどをレンタルできます

「monte702」は「摩耶山再生の会」によって運営されています。「摩耶山再生の会」とは、摩耶山周辺のまちづくりなどを目的に、「monte702」の運営のほか、山上でのフリーマーケットやヨガ、語学、音楽イベントなどを公募形式で企画運営している市民団体。その事務局長でもあり、「monte702」の店長も務める慈(うつみ)憲一さんに、おすすめのグッズを相談してみました。
▲「摩耶山再生の会」の事務局長兼「monte702」店長の慈さん

慈さんが「この時間から摩耶山を楽しむなら」とおすすめしてくれたのが、「ソトカフェセット」(バーナー+ケトル 4時間500円、燃料代 200円、マグカップ 1人100円、ドリップコーヒー 1杯100円)と「ハンモックセット」(4時間500円)。※すべて税込

夕暮れの摩耶山でハンモックに揺られてのんびりうたた寝、バーナーとケトルで沸かしたお湯で淹れたてのコーヒーが楽しめるというわけです。
ハンモックの設営と撤収は、スタッフの方が手伝ってくれるので女性だけでも安心です。
▲「摩耶ビューテラス702」を出てすぐ、西日が当たらない掬星台のウッドデッキを陣取り、ハンモックに寝そべって山の本などを読んでみたり。なんだか眠たくなってきました

うたた寝の後は、澄んだ山の空気の中で淹れたてコーヒーを楽しむことにしましょう。ドリップコーヒーは「神戸萩原珈琲」のもの。マイルドな味わいのモカブレンド、コクと酸味のバランスがよいスプレモブレンド、ストロングタイプのニブラブレンドの3種から選べます。
▲今回はモカブレンドをセレクトしました

ハンモックに腰掛ながら、バーナー&ケトルで沸かしたお湯を使ってゆっくりとドリップ。これを贅沢と言わずして何と言う!
▲少し蒸らした後、再び細くお湯を注ぎます
▲「すっきりしてて、ホントにおいしい!お土産に買って帰ろうかな」※ドリップコーヒーは「monte702」で購入できます

山の上の清らかな空気の中、極上のコーヒーを楽しんですっかりリラックスできました。

1000万ドルの夜景を見ながら黒毛和牛バーベキューに舌鼓

ちょっぴり空が薄暗くなってきたところで、いよいよ本日のメインイベント・夜景バーベキューをスタート!

「CAFE702」のバーベキューテラスは「monte702」のすぐお隣にあります。夜景を見ながらバーベキューができる夜の営業は、通常金・土・日・祝のみですが、7月20日~8月31日までは毎日営業しているんですよ。

こちらのバーベキューテラスはテーブル貸しだけでなく、食材セット(3日前までに要予約)もオーダーできるので、手ぶら派にはもってこいです。
▲掬星台すぐ横のバーベキューテラスからの眺め。ほんのりと夕焼け空になってきました

なお、食材を持ち込む場合はテーブルチャージ料(3時間税込2,000円)だけでスタッフが炭の準備をしてくれます(七輪、焼き網、トング付き)。プラス税込500円でゴミの処理もお願いできますよ。最大8テーブル32席、空いていれば当日でもOKですが、特に土・日・祝は予約がベターです。

そんなバーベキューテラスで今回オーダーしたのは、黒毛和牛のロース、骨付きカルビ、特製ウィンナー、もち豚のロース、焼き野菜がついた「スペシャルセット」(税込3,200円)と「マヤホルモン」(税込1,200円) 。
▲こんな贅沢な食材を山上バーベキューで楽しめるなんて!

スペシャルセットの黒毛和牛のロースは、近隣のオーベルジュ「オテル・ド・摩耶」と同じルートで仕入れた極上もの。淡路牛ほか厳選された黒毛和牛のロースが肉厚にカットされています。きめ細やかな霜降り肉なので、ミディアムレアでいただけば、風味豊かな肉の甘みがより堪能できます。

一方「マヤホルモン」は、地元の焼肉通の間では有名な神戸・丸橋ホルモンのもの。神戸市中央卸売市場に流通している和牛のホルモンだけを使用しているので鮮度抜群!
専門店としてのこだわりで丹念に洗い込まれているだけあって、ホルモン独特の臭みがないのに驚き!ひと口噛めばプリプリの食感とともにねっとりとした甘みが広がります。
▲肉厚な霜降りのお肉、焼けるのが待ちきれない!

摩耶山では、昼から夜にうつる夕方の景色もまた格別です。日没後の約15分間、完全に暗くなるまでの時間帯はマジックアワーと呼ばれ、夜景とはひと味違った薄明かりの景色を楽しむことができるんです。
▲ドリンクは、お肉によく合う赤ワイン(税込600円)をオーダー。もちろん生ビール(税込600円)もあります。ほかにノンアルコールビール、チューハイ、ボトルワインなども
▲お月様も出てきて、だんだんと暗くなってきました

バーベキューを始めて30分程で日も暮れ、ついにその姿を現しました!これが日本で3本の指に入る掬星台からの夜景です。その名の通り「手で星が掬(すく)えるほど」の絶景です。
▲この日は少しモヤがかかっていましたが、右奥に見えるのが紀伊半島です
▲すっきりと晴れた日には、ここまで鮮明な夜景を見ることができます。これぞまさに1000万ドルの夜景!

バーベキューテラスは「摩耶ビューテラス702」の2階にあるので、掬星台の展望所よりさらに高い所から、混雑することなくゆったり景色を眺めることができるんです。

夏でもひんやり涼しい山の夜風に吹かれながら、目が眩むほどの夜景を眺め、とろけるような極上肉と赤ワインに舌鼓。至福のひと時にこれ以上の説明はいりませんね。
最後に帰りのロープウェーに乗る前に、掬星台内の遊歩道「摩耶★きらきら小径」へ。天の川をイメージしたというこちらの遊歩道では、日中の紫外線を蓄えたマヤストーン(蓄光石)がきらきらとブルーに輝いていました。
▲まるで「天空の城ラピュタ」の飛行石のよう

神戸の市街地から行って帰ってきてたったの4時間弱で、山岳リゾート気分も黒毛和牛バーベキューも夜景も楽しめるこのコース。デートスポットとして有名な掬星台ですが、恋人同士はもちろん、女子グループで行っても、楽しい旅の思い出になること間違いなしです。
撮影/福家信哉 モデル/美千
青柳直子

青柳直子

神戸生まれ、神戸育ち、神戸在住のフリーランスライター/エディター。編集プロダクションよりWalker系編集部に出向。フリー転向後は年間100軒以上の店舗を取材。現在は著名人インタビュー、舞台&ライブレポートをメインに子育て記事から街取材まで幅広くこなす。(編集/株式会社くらしさ)

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