スウェーデンの夏を感じるザリガニパーティー!「リラ・ダーラナ」へ/東京で楽しむ世界の料理Vol.13

2016.08.04 更新

フランスで最も権威ある美食ガイドにて、世界一のグルメ都市として評価されている東京。世界各国津々浦々、あらゆるジャンルの料理が集まっています。それも、現地の味わいを完全に再現していたり、もはや本場よりもクオリティが高かったり。海を越えて異郷の地へ出向かずとも、ここ東京は素晴らしい美食との出会いであふれているのです!

一年で一番輝く季節、スウェーデンの夏

天空を彩るオーロラ、美しい森と湖、洗練された家具などが人気のスウェーデン。クリスマスマーケットやオーロラなど、どちらかといえば冬の印象が強いかもしれませんが、様々なイベントやパーティーが開催されて、この国が一番盛り上がるのが夏なのです。

とはいえ、長い冬に比べて夏はたった二ヵ月程度という短い期間。その短い夏を楽しむため、工場や病院、公共施設も約一ヵ月の間お休みになるのだそうです。ちょっと不便そうだけど、うらやましい…! そしてこの国の人々は、自然と触れ合ったり、家族や友人と旅行に行ったり、ホームパーティーをしたりして、思いっきり夏を楽しむのです。

そのなかでも夏の風物詩ともいわれる伝統的なイベントが「クレフト・フィーバ」。ザリガニパーティーです。家族や仲の良い友人同士で集まり、香草で茹でたザリガニを食べながら、お酒や会話を楽しみます。日本ではあまり食べる機会のないザリガニですが、食べてみると淡白な味わいでとても美味しいのだとか。なんとも楽しそうなイベントですね!
そんなスウェーデンの夏を感じに今回訪れたのが、六本木にあるスウェーデン中心の北欧料理レストラン「リラ・ダーラナ」。ちなみに、「ダーラナ」とは、スウェーデンの中部に位置する地域の名称です。「リラ・ダーラナ」とは「小さいダーラナ」という意味なのだそう。

どこもかしこもザリガニだらけ!?
パーティー気分満載の店内

可愛らしい扉を開けると、そこはもう「クレフト・フィーバ」一色!天井からはザリガニ型の飾りやお祭りで使う提灯がぶら下がり、テーブルクロスの上にも紙でできたかわいいザリガニたちが並んでいます。アットホームな雰囲気もあいまって、まるで誰かの家のホームパーティーに遊びに来たかのよう。
▲店内のいたるところにザリガニの装飾が!
こちらは、クレフト・フィーバで使われる「笑う月男」のランタン(右)。夕方くらいから湖畔などで行われるクレフト・フィーバでは、ランタンに灯をともして、近くの樹の枝などに吊るすそうです。可愛いのか、可愛くないのか、ユーモラスな顔が特徴的です。
▲明るく出迎えてくれたスウェーデン出身のスタッフ、エリアスさん
店内には、スウェーデンの絵画や置物がたくさん。こちらは、スウェーデン土産としても有名なダーラナ地方の特産品「ダーラヘスト(ダーラナの馬)」です。その昔、ダーラナ地方に住む木こりが冬の間のひまつぶしとして余った木で馬を作ったのが始まりなんだとか。なんとも可愛らしいデザインですね。

素朴で味わい深い「ヒュスマンスコスト」に舌鼓

それでは、さっそくお料理をいただきたいと思います。メインのザリガニの前に、まずは、スウェーデンのヒュスマンスコスト(家庭料理)から。
こちらは「ニシンのマリネ三種盛り合わせ」(1,200円・税別)。ニシンの味付けは、左からチリソース、酢漬け、マスタードです。塩漬けにすると保存がきくニシンはスウェーデン料理に欠かせない食材のひとつ。現在では味付けのバリエーションが増え、スーパーにはなんと100種類もの味付けニシンが揃っているそうです。まずは、一番メジャーな酢漬けからからいただきます。コクのあるニシンと、さっぱりめの味付けが見事にマッチしていて美味しい。

続いて、スウェーデン料理の代表ともいわれる「スウェディッシュミートボール リンゴンベリー添え」(1,500円・税別)をいただきます。
スウェーデンの家庭料理でよく使われる素材はニシン、ポテト、リンゴンベリーと言われています。リンゴンベリーとはコケモモのこと。加工がしやすく保存がきくためジャムにして一年中食べるのだそうです。甘酸っぱいさっぱりとした味わいが特徴的で、まろやかなコクがあるソースのジューシーなミートボールやホクホクのマッシュポテトと交互に食べると、味にアクセントができて飽きずにいただけます。

潜入!クレフト・フィーバ

さて、そろそろ本日のメインディッシュ、ザリガニプレートをいただくことにします。
ど~~ん!とお皿にたっぷりのザリガニがのった「ザリガニプレート(20ピース)」(3,900円・税別)。こちらで約3~4人分だそうです。味付けは、塩と北欧料理でよく使われる香草のディルのみ。

奥にあるのは、ザリガニには欠かせない「アクアビット」というじゃがいものお酒と、お店特製のザリガニ型のパン。アクアビットは、アルコール濃度が高いものの、まろやかな飲み心地が特徴的です。特製ザリガニパンは、塩味の効いたザリガニと合うようほんのりと甘めの味付けになっており、パン生地にはディルが練り込んであります。なんとも豪華な組み合わせですね!
ちなみに、スウェーデンでザリガニが食されるようになったのは16世紀頃。当時は、高級食材であったザリガニを食べられるのは、貴族階級の人のみだったそうですが、20世紀に入り庶民の間にも広まったそうです。ザリガニパーティーは、夏に解禁となるザリガニ漁を祝してのお祭りなのです。なんとひと夏で100匹ほどのザリガニを食べる猛者もいるのだとか。
お店では、ザリガニパーティー初心者のために、食べ方の説明書きを用意してくれています。日本語版、英語版ともにあり、至れり尽くせりですね。

それでは、実際にいただいてみましょう。まずは、素手でザリガニをつかみ、頭部としっぽの部分をねじって切り離します。
次は、しっぽ部分のカラを剥がしていきます。意外と簡単に取ることができました。ぎっしりと詰まった身をパクリといただきます。海老より甘みは少ないですが、淡白なさっぱりした味わいです。爽やかなディルの風味が、夏にピッタリですね!
続いて、頭の部分をいただきます。こちらはカニ味噌のようなクリーミーな味わいが特徴です。ちなみに、ザリガニは啜って食べてもマナー違反にはならないとのこと。
日本では、あまり食べる機会のないザリガニですが、食べてみるとやみつきになる美味しさでした!

最後に、本日のデザート、ルバーブのパイとアイスクリームをいただきます。ルバーブとは野菜の一種で、フキのように茎の部分を食べます。茎は紫色で甘酸っぱくデザートとしても多用されるそうです。
▲季節の食材を使った「本日のデザート」(700円・税別)。パイの中身の赤紫の部分がルバーブ。カスタードクリームやベリーソースとも相性抜群

「リラ・ダーラナ」では、7月1日から8月末ごろまでクレフト・フィーバの夏季限定メニューがいただけます。本日、はじめてのクレフト・フィーバ参加となりましたが、お店のアットホームな雰囲気と店員の方々の細やかな心遣いに、楽しいひとときを過ごすことができました。

ここで、クレフト・フィーバ以外のスウェーデンの夏の過ごし方をご紹介。スウェーデンの夏は、夏の到来を祝う「ミッドサマー(夏至祭)」(6月)からはじまります。夏季休暇中は、湖畔や島にあるサマーハウス(夏用の別荘)でゆっくり読書をしたり、日光浴や海水浴を楽しんだり、ヨットで船旅にでるなんて人もいるそうです。
一ヵ月ゆっくり自分の時間や自然と触れ合いを楽しんだあとは、自然と仕事や家事へのモチベーションも高まるのだとか。スウェーデンの高い労働生産性の秘密はこんなところにもあるのかもしれませんね!

この夏スウェーデンに行きたいけど忙しい…、でもスウェーデンの夏を感じたい!と思った方は、ぜひ「リラ・ダーラナ」を訪れてみてはいかがでしょう?
立岡美佐子

立岡美佐子

編集プロダクション・エフェクト所属の編集者&ライター。好きなものは、旅行とごはん。おいしいものやステキな景色のためならば、日本といわず世界各国どこへでも! 住まい、旅、食、街などジャンルを問わず執筆中です。 編集:山葉のぶゆき(エフェクト)

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