標高1,300mの大パノラマ!妙高高原スカイケーブルで行く、高原お手軽トレッキング

2016.09.23 更新

新潟県と長野県の境目に位置する妙高(みょうこう)高原。その中心的存在である妙高山周辺は、ブナの原生林がいまも残るなど、大自然の宝庫です。今回は「妙高高原スカイケーブル」と、ブナ林での爽やかな散策が楽しめる高原トレッキングを体験し、妙高高原の壮大な自然を満喫してきました。

妙高高原スカイケーブルで空の散歩。「山頂駅」を目指す

妙高高原を楽しむために欠かせないのが、「妙高高原スカイケーブル」。冬場は赤倉観光リゾートスキー場のケーブルカーとして稼働していますが、グリーンシーズンは標高1,300mまでの「空の散歩」が楽しめます。晴れた日には志賀高原の山並みから、斑尾山、野尻湖まで一望でき、気象条件によっては目の前に雲海が広がります。
▲「スカイケーブルターミナル」から出発

ではさっそく妙高高原スカイケーブルに乗って終点の山頂駅を目指します。約11分の間、眼下に妙高高原の大自然をとらえながら、空の散歩を楽しみます。
▲雲の中を抜けて進むスカイケーブル

訪れたのは2016年の7月下旬。新潟県はちょうど梅雨明け、これからいよいよ夏本番という時期です。この日はあいにくの天気。曇り時々雨の予報で、見上げると山頂付近は雲に覆われモヤっとしています。曇ってはいるものの、夏の暑い時期でも爽やかな風が吹き、空気が澄んでいて心地いいです。
▲気象条件によっては、このように眼下に雲海が広がることも!
▲約11分の空中散歩でスカイケーブル山頂駅へ到着

スカイケーブル山頂駅到着後は、100mほど歩いた先にある展望レストラン「エートル」へ。妙高高原を一望しながら食事をしたり、休憩することができる施設です。

標高約1,300mに位置する山頂駅は、あくまでスカイケーブルの駅舎としての山頂であり、妙高山でいえばちょうど中腹辺り。
妙高山の山頂を目指すスタート地点でもあります。片道で約4時間位かかりますが、ここから本格的に妙高山登山をすることもできます。
▲展望レストラン「エートル」

今回は手軽に楽しめるトレッキング体験。こちらには無料ガイドが待機していて、山頂駅付近のトレッキングを案内してくれます。9:30~、13:30~の1日2回、「エートル」にて参加者の応募を受付ています。
▲今回トレッキングコースの案内を担当してくれた相楽(さがら)潤さん

山頂駅周辺散策コースには、高地からの眺めを楽しみながら回れる「展望コース」と、ブナの原生林を回る「ブナ林コース」の2種類があります。ガイドさん曰く「どちらも初心者の方でも大丈夫。晴れていればスニーカーでも歩けるくらいなので、構えず気楽にどうぞ!」とのこと。
▲ここまでの装備を持たなくても大丈夫です!

トレッキングや登山は初心者の筆者。今回は「高原でのトレッキング」ということで、なるべくしっかりと準備をしていきました。しかし…ガイドさんの格好と比較していただければ分かる通り、ここまで気合を入れなくても十分楽しめるコースです!

さて、展望コースは1周30分程度、ブナ林コースは20分程度と、どちらも散策にはちょうど良い長さです。時間に余裕のある方は両方歩くことももちろん可能。今回は、せっかくなので両方のコースをまわることに。
ではブナ林コースから行ってみましょう!

森林浴を楽しめるブナ林コース

▲「エートル」からブナ林へ

ブナ林へは「エートル」から徒歩数分で着きます。ブナ林コース内は一周を20分ほどで回りきれるほどの規模。長すぎず短すぎず、お子さま連れでも気軽に散策できる長さです。
▲森林浴をしながら、ガイドさんの解説に耳を傾けます

ブナ林に一歩踏み込むと、一気に涼しくなりました!
北は北海道南部、南は九州まで日本の各地でみることができる「ブナ」。よく聞く名前だけれど、実際に見たこと、ふれたことのある方は意外と少ないのではないでしょうか。200年以上生きると言われ、個体によっては300年も生きる木もあるとか。山頂駅周辺のブナは比較的若く、歳を取っている木で70歳くらいだそうで、太く年季の入った肌をもつこちらのブナの木も、言わば「若手」なのです。
▲何となく親近感をおぼえる形のブナの葉

「幼稚園児くらいの子どもに“葉っぱを書いてみよう”と言うと、自然とこのような葉っぱを書く子が多いのです」とガイドさん。それくらい、ブナという木は、日本人の記憶に深く刻まれている木なのかもしれません。

新潟の海の幸の美味しさは、山からの恩恵のおかげ!?

ブナ林を抜けると傾斜が急になり、開けた場所に出ました。スキーのコースです。すると急に温度が高くなり、一気に汗が吹き出しました。ここでガイドさんから「新潟の海の幸は美味しいでしょう。これもブナ林と関係があると言えるんです」というお話が。えっ、どういうこと!?

「実はブナ林には水分を保存しておく機能があり、いわば山肌を保湿する役割があります。冬には数メートルもの雪が積もりますが、その雪解け水と一緒に、ブナが保存していた山の養分を含んだ水が、やがて海に流れ込みます。そんな山の自然の綺麗な水が海まで達することで、海の養分が豊富になり、その恩恵を受けた魚介類が美味しくなる…という説もあるんです」とガイドさん。ちょっと壮大な話ですが、海の幸の美味しさで有名な新潟県。その理由のひとつを意外な場所で垣間見ることができました。
▲ブナ林と開けた斜面で土が含む水分量の違いを実感
 
ブナ林コースはここで終了。ブナ林を出たすぐ先には、冬場にはスキー場のコースとなる開けた斜面が広がります。ここでガイドさんが急に足を止め「土を触ってみてください」と一声。土に触れてみると、カラカラ!とても乾燥しているのがわかりました。この日のブナ林コースの中は、涼しいだけでなく、ぬかるみだらけ。歩くだけでも土の水分量の多さが感じられたので、外に出てみるとその違いが一目瞭然でした。
 
このように、ただ歩いているだけでは気がつきにくいようなことも教えてもらえるので、無料ガイド付きでコースを回ることをオススメします。

まるで空の上を散策しているかのよう!展望コースへ

続いて展望コースへと足を進めます。こちらのコースの魅力は、なんといっても壮大な妙高高原の景色を見ながら散策ができるところ。
▲眼下に雲海が広がる展望コース

まるで雲の上を歩いているかのような気分になります。スカッと晴れている日はお隣長野県の志賀高原の山々、野尻湖といったスポットをみることができるのですが、雲があってもこんな素敵な景色に出合えるんです。雲が自分より下にあるというのは、なんだか不思議な気分…。
雲が眼下に流れ、海のようにひろがる「雲海」と言われる光景は、夏場であれば早朝から午前中いっぱいまで見られる可能性があります。昼頃にはいったん雲が引いてしまうことが多いのですが、その時は斑尾山や野尻湖など、遠くまで一望できる大パノラマが広がります。さらに、空気が澄んでいるときは志賀高原までを望むことができます。ゆっくりと散策していろいろな光景を楽しむのがオススメです。
▲岩から染み出ている湧水「赤倉清水」で涼をとりましょう

コース途中には自然の綺麗な水を楽しめる湧水もあります。ひしゃくが置いてあるので、コップを持っていかなくても飲むことができます。混じり気の無い透き通った水は、雑味がほとんどありません。ほどよくひんやりとしているので、夏場にはとくに嬉しいですね。また、赤倉清水は通称「復活の水」と呼ばれているのだとか。山が蓄えた湧水で、乾いた喉を潤し、疲れた体を復活させてみてはいかがでしょうか。
▲道中にある無料ハンモックでゆっくり森林浴も

展望レストラン「エートル」に戻る道中の木には、ハンモックが吊るされていました。高原の澄んだ空気に包まれながら寝転がると疲れもリフレッシュされますね。

散策後にうれしい!展望レストラン「エートル」の地元の食材を使ったメニュー

朝からのトレッキングで小腹が空いてくるお昼頃。お弁当を持ってきて散策途中に広げるのも手ですが、トレッキングのスタート&ゴール地点の展望レストラン「エートル」では、妙高高原の景色を目の前に見ながら、カレーなど軽食を楽しむことができます。
▲「妙高山カレー」(1,000円・税込)

妙高高原や近隣の地でとれた季節の野菜、お米を使った「妙高山カレー」。辛さは控えめで、マイルドな口当たり。その名の通りご飯と野菜は「厳しくそびえたつ妙高山」を表現しているとのことですが、味は優しい甘口。子どもから大人まで楽しめる、食べやすいカレーです。

カレーやパスタなどの食事メニューの他にも、ドリンクバーやデザートなども豊富に用意されています。コーヒーなどを飲みながらゆったりとした時間を過ごしましょう。
▲カウンター席からは、絵のような景色が!
▲まさに「空中テラス」のようなテラス席
春夏秋冬、それぞれの季節によって表情を変える妙高高原。それを手軽に楽しめる妙高高原スカイケーブルとトレッキングは、老若男女問わず、どなたにもオススメできます。冬にスキーで訪れたことはあるけれど、他の季節には行ったことがないという方も、雪のない時期に歩いてみてはいかがでしょうか。
竹谷純平

竹谷純平

フリーライター。新潟をもっと楽しくするWEBマガジン「にいがたレポ」参加ライター。新潟県出身。SNS運営会社、WEB制作会社等に勤務後、独立。企業でWEBライティングに長年携わった経験とを活かし活動中。東京、アメリカなどを経て新潟へ帰郷した経験と、趣味の旅行での経験とを活かし、「新潟の魅力を内外へ楽しく発信する」をモットーに活動している。フィールドはインタビュー、グルメ、最新ITテクノロジーまでと幅広い。

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