標高1,400mの天空エリア・四国カルストで、食べて遊んで泊まって自然を満喫しよう!

2016.08.26

愛媛県と高知県にまたがる四国カルストは、山口県の秋吉台、福岡県の平尾台に並ぶ日本三大カルストのひとつ。愛媛県側は高地に位置する久万高原町の最高地、標高1,400mにあり、特に夏のドライブやツーリング、キャンプに人気の場所です。全国のキャンパーやライダーにとって四国カルストは憧れの場所なのだと聞き、今回宿泊をして、その理由を確かめてきました。

カルストとは雨による浸食などで石灰岩が地表に現れている地形のこと。四国カルストは山口県の秋吉台、福岡県の平尾台と並ぶ日本三大カルストのひとつで、三つのうち標高の一番高い場所にあります。

愛媛県と高知県の山頂にまたがり、大野ヶ原、姫鶴平(めづるだいら)、五段高原、天狗高原と約25kmに渡ってカルスト高原が連なっています。標高1,000mから1,485mの高地にあり、夏でも気温が低く、涼しく過ごすことができます。冬は積雪が多いのでオフシーズンになりますが、春から秋にかけては多くの観光客で賑わいます。
今回は姫鶴平を中心に、一泊二日で四国カルストを訪れてみました。

驚くほど広大な高原に、夏の暑さを忘れる風が吹く姫鶴平

▲姫鶴平の撮影スポット。ほとんどの人がここで写真を撮っています

国道33号線から440号線の山道を、「これでもか!」というほどただひたすら車で登っていくと、パッと空が開けて、広大な緑と石灰岩の白が目に飛び込んできました。それが今回の目的地、四国カルストの姫鶴平です。その絶景に「ヤッホー!!」と思わず声が出てしまいました!こだまは返ってきません。だって跳ね返す山が周りにない天空の地なのですから!
▲一面に広がる緑の草原

視界をさえぎるものが何もありません。爽やかな風が吹き渡り、夏でも涼しく、日除けを兼ねた1枚を羽織るくらいでちょうどよさそう。夜になると少し肌寒く感じるほどです。
▲三角の屋根が印象的な標高1,300mに建つ「姫鶴荘(めづるそう)」

姫鶴荘は、姫鶴平のランドマークでもあり、四国カルスト観光の拠点になる施設です。宿泊施設、レストラン、お土産店があり、道路を挟んだところにある姫鶴平コテージの受付施設にもなっています。
▲姫鶴荘のカウンターで売っているソフトクリーム(300円・税込)は濃厚でやみつきになる味。売り切れる前に食べておかないと後悔するおいしさ!

姫鶴荘でコテージの宿泊受付と、夕食のオプショナルメニュー・バーベキューの確認を済ませ、後は16:00のチェックインまで、姫鶴平を散策することに。
▲姫鶴平にある展望台は360度の大パノラマ!
▲青い空と緑の草原、心が開放されていきます。空にタッチすることもできそうです

頭の上には空しかありません。見上げると空に溶け込んでいくような感覚を覚えます。雲や鳥が眼下に見えたり、霧が谷底から沸き上がってくるのが見られることもあります。
ただぼーっと雲の流れるのを見ていたり、四葉のクローバーを探したり。人工の遊び道具がない大自然の中ならではの楽しみ方ですごします。

カルスト台地の特徴の白い岩の間に、牛たちが美味しそうに牧草を食(は)んでいたり、親牛が子牛をなめていたりする姿も見えます。人に慣れているのか、逃げるそぶりもなく、マイペース。なんだか癒されます。
▲姫鶴牧場の松本牧場長と親牛たち

この牛たちは四国カルストにある「姫鶴牧場」の牛で、春先から秋の間、県内の畜産農家から牛を預かり育てているそう。現在は130頭を飼育しており、牛舎の黄色い扉の中には子牛がいて、母牛がこうして授乳に来るそうです。
▲草原の中、五段高原や天狗高原へと続く県道383号・四国カルスト公園横断線。高原の尾根を貫いています

空に続きそうな道に誘われて、さらに標高1,485mの天狗高原まで車で足を延ばすことに。この天空の道を走れば頭の中が空っぽになりそう。
天狗高原は高知県との県境にある高原で、青々とした草原が広がり、秋には山全体が見渡す限りススキに埋め尽くされます。そのスケールの大きさは一見の価値あり!ぜひとも散歩してほしいスポットです。
▲天狗高原の広大なカルスト大地。てっぺんに展望台が小さく見えます
▲天狗高原にある天狗荘の敷地内に、愛媛と高知の県境があります

四国カルストを思いっきり楽しむならぜひ宿泊を!

チェックイン時刻の16:00になったので、姫鶴平に戻ってきました。

夜には満点の星を楽しめる四国カルスト。思いっきり満喫したいなら、宿泊をおすすめします。民宿感覚で気軽に泊まれる「姫鶴荘」、別荘気分が味わえる「姫鶴平コテージ」そしてアウトドア派におすすめの「姫鶴平キャンプ場」があるなか、今回は「姫鶴平コテージ」を選びました。

コテージにはバス、トイレ、洗面台、洗濯機、冷蔵庫、台所には調理道具や食器も一通り揃っているので、食材を持ち込めば家族や仲間だけで誰にもじゃまされず過ごすことができます。
▲コテージは5人用(1泊20,000円)が3棟、7人用(1泊24,000円)が2棟あります(追加1人につき2,000円、いずれも税込)
▲吹き抜けのある開放的な山小屋風のコテージ
▲コテージだから夜遅くまではしゃいでも大丈夫!
▲テラスや窓からは四国カルストが一望でき、野鳥のさえずりも聞こえてきます

コテージエリアには専用の屋外バーベキューコーナーがあり、雄大な風景を眺めながら食事をすることができます。バーベキュー食材を準備するのが手間ならば、申し込み時に注文しておけば、すぐそばの姫鶴荘でバーベキューセットを準備してくれます。(申込みは電話かFAXで。申込書はホームページからダウンロード可能)

お腹も減ってきました。いよいよ、お待ちかねのバーベキュータイムです!
▲バーベキューセットは1人前2,700円(税込)で2名から受付。厚切りの黒毛和牛肉と野菜、ごはん付き。写真は4人前
▲四国カルストを眺めながらのバーベキューはたまりません!
▲脂身が少ない厚切り黒毛和牛はボリューム満点!姫鶴荘特製のタレがさらにおいしさをひきたてます

みんなでバーベキューを囲んで、たくさん食べて話して、お腹も心もすっかり満たされました。

県外からも多くのキャンパーが訪れるキャンパーの聖地

姫鶴平には大パノラマのキャンプ場もあり、全国から多くのキャンパーが訪れます。車に愛用の道具を積み込み、ファミリーはもちろん、一人で自由に過ごすソロキャンプもいいですね。バイクツーリングでのキャンパーも沢山います。各所からの集合場所にもなっているようです。

姫鶴平キャンプ場の受付は姫鶴荘フロントで行います。テントの設営場所は管理敷地内の放牧の柵の外ならばどこでもOKなので、好きな場所でキャンプができます。駐車場のすぐ近くにテント設営可能ですので道具の運搬も楽そうです。多くのキャンパーは駐車場そばで、大人数のグループは少し離れた場所の、車が横付けできる平地でキャンプをしていました。
▲雲海を見下ろすロケーション。風が強い時がありますのでペグダウン(地面に固定)は必須です
▲大阪から2泊3日でキャンプに来ていたKAKUさん一家

大阪から来ていた一家は、四国カルストにはずっと来たかったそうで、パノラマの風景に感動していました。キャンプ道具もすばらしく、緑の草原にコールマンの200A赤ランタンがひときわ輝いていました。
▲夕方になって霧が出始めました…

するとライダーたちは手慣れた様子ですぐに小型軽量のテントを設営しました。山の天候は変わりやすいですが、これも自然に包まれて遊ぶ醍醐味です。

夜になると本当に星が降ってきそうなほど近くに見え、天の川や流れ星も見えるそうです。残念ながら今回は霧で見えませんでしたが、次回の楽しみにとっておきます。
▲早朝5:00前、淹れたての目覚めのコーヒーを飲みながら、朝霧にかすむ四国カルストを堪能するキャンパー

一夜明けて、朝露に濡れた高原の散策などでのんびりと過ごしたあと、早めのランチを姫鶴荘のレストランで食べることに。
▲11:00から15:00まで営業しているレストラン
▲名物のあまごを使った料理を注文

フロントでおすすめを聞いてみると、あまご料理が名物とのこと。あまごは“川魚の女王”と呼ばれる美しい魚で、クセのない味の良さにも定評があります。迷わずオーダーしました。「あまごフライ丼」と「あまごフライカレー」(ともに850円・税別)は一度食べる価値あり!サクッと揚がったあまごの上品な味が口の中に広がります。ボリュームもあってお腹いっぱいになりました。

せっかくなので、姫鶴荘の部屋も見せてもらいました。1人から4人まで泊まれる部屋が9室と、集団合宿などに使える2間続きの和室の大広間があります。各部屋にユニットバストイレ付き。食事は食堂でとります。

宿泊客は宿泊費プラス500円(税別)で夕食をバーベキューに変更できます。屋内レストランでもバーベキューは可能。(1人前2,700円・税込)
▲姫鶴荘の部屋は、十分な広さと設備が整っています。写真は4人部屋。1泊2食付きで1名7,500円(税別)
▲姫鶴荘の売店にはいろいろなお土産品が並んでいます
▲チーズやミルクを使ったパンやお菓子。左上から時計まわりに「プルニエ」(450円)、「スターブレッドチーズ」(800円)、「チーズケーキバー」(600円)、「ロイヤルバームクーヘン」(550円)※全て税別

素朴な味わいの丸いパン「プルニエ」、ほんのり甘口の生地とチーズが美味しい白い四国カルストパン「スターブレッドチーズ」などのほか、お土産にぴったりの箱入りのお菓子がたくさんありました。

帰り道は大野ケ原までドライブ

帰りは寄り道がてら、四国カルストの西端、姫鶴平から車で40分程の大野ヶ原までドライブ。大野ヶ原は乳牛が放牧されており、麓の町にはカフェやペンション、観光牧場もあります。夏には避暑地として多くの観光客でにぎわいます。
▲高原ドライブはテンションも上がります
▲大野ヶ原の乳牛の放牧地
▲大野ヶ原の最高峰、源氏ヶ駄馬(げんじがだば)から大野ヶ原を一望

源氏ヶ駄馬駐車場から頂上までは徒歩で約10分程度。見下ろすと高原の中に牛舎やサイロが小さく見えて、その景色は日本のスイスと言われているそうです。
▲大野ヶ原から山を下りたところにある「ミルク園」では、大野ヶ原で育てた乳牛から獲れたしぼりたての牛乳を使った自家製ソフトクリーム(350円・税込)がいだだける
他にも近くには「ポニー牧場」もあります。入場は入り口で入場料100円(税込)を料金箱に入れるだけ。ポニーの他に、ロバや鹿、ヤギ、ウサギなどが飼育されており、すぐ傍まで行ってふれあうことができます。
「ポニー牧場」横にある「もみの木」はチーズケーキ(1ピース400円・税別)が有名で、昼頃には売り切れになることも。カフェスペースもあるので、お茶を飲みながらのひとやすみにもおすすめです。
▲中はトロトロ、まわりはサクサクの絶品チーズケーキ
四国カルストの天空の大自然に包まれると、すぐにまた行きたくなってしまいます。あの開放感、ゆったりとした時間、突き抜けるような空の青さ、時には何もかも包み込む霧の白、澄んだ空気、広大なカルスト大地。どれも人をとりこにする魅力に満ちています。これが全国から多くのキャンパーやライダーが訪れる所以なのでしょう。私も近いうちにきっとまた行きます。今度は星空を見るために。
和田浩志

和田浩志

株式会社エス・ピー・シークリエイティブ事業部所属。道後温泉100周年ポスターや愛媛県生活文化県宣言ポスター等をデザイン、企画営業部門を経験後現在撮影や編集にも取り組んでいる。大のアウトドア好きで1週間渓流キャンプの経験もあり。

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