秘境知床!温泉が流れる「カムイワッカ湯の滝」を目指し沢登りに挑戦

2016.08.25 更新

カムイワッカ湯の滝は、知床硫黄山の中腹から湧き出る強酸性の温泉が流れる川にある小さな滝。川に入りザブザブ登っていくと、少しずつ水温が高くなり、滝壺まで行くと濃厚な温泉成分で足がピリピリッ!一風変わった秘境の沢登りを楽しんできました。

▲入口付近、カムイワッカ川にかかる橋から眺めたカムイワッカ湯の滝

知床の山の中の秘境を目指す

カムイワッカ湯の滝は、秘境と呼ぶにふさわしい環境にもかかわらす、比較的手軽にワイルドなアウトドアを楽しめるスポット。一の滝から四の滝まで4つの滝があり、二の滝から四の滝までは落石の危険があるため行くことができませんが、一の滝の滝壺まで沢登りを楽しめます。

では、一の滝を目指し、行ってきます!
▲傾斜のある川の中を歩いて登っていきます

カムイワッカ湯の滝は、知床観光の中心ウトロ地区から車で40分ほど。毎年6月初旬から11月初旬頃まで行くことができます。
夏と秋の一時期は乗用車やバイクの乗り入れが禁止されているので、この期間はウトロ地区などから発着するシャトルバスを利用します。
▲カムイワッカ湯の滝へ向かう道は途中から砂利道になります

アップダウンとカーブが続く砂利道を20分ほど走ると、カムイワッカ湯の滝の入口に到着。カムイワッカ川にかかる小さな橋を渡った先の道路沿いに、乗用車が10台程度停められるスペースと仮設トイレがあります。売店などは一切なく、あとはカムイワッカ湯の滝を示す案内板があるのみです。
▲カムイワッカ湯の滝の入口。看板左手から奥へと歩いていきます

カムイワッカ川はここから下流へ1キロほど流れると、オホーツク海の断崖に達し、滝となって海辺へ落ちていきます。こちらの滝は「カムイワッカの滝」と呼ばれています。
▲カムイワッカの滝。ここへは歩いて行くことはできないので、海上の観光船からしか眺めることができません

駐車スペースで身支度を整え、川へ向かいます。
川の中を歩くので、沢登り用のサンダルは必須!裸足で歩く人もいますが、滑ったり岩で足を切ったりする場合もあるので、おすすめしません。もちろん、スニーカーなどで行くことはできません。
▲沢登り用のサンダルを履くと、水辺や川の中でも滑りにくく歩きやすいです

防水性のある服を着て、両手をあけて、いざ出発!

カムイワッカ川を沢登り。川の水がだんだん温くなっていく!

山の斜面沿いの坂道を1、2分進むと、岩と崖に阻まれます。この先はいよいよ沢登り!
川の中に恐る恐る足を入れてみます。川の水、ひんやりとしていないのです。決して温かいわけではありませんが、水道水よりは温く、冷たいという感じがしません。
▲腰を落として、川底を足でしっかりつかむような感覚で、上へ上へと進みます

ここでは、川の縁を歩くのではなく、川の真ん中を歩いていきます。川の縁は岩が水しぶきで濡れているのに加え、草木や泥があってかなり滑りやすいので、むしろ川の真ん中を歩くほうが滑りにくく歩きやすいのです。

水深はくるぶしを濡らす程度の場所もあれば、ふくらはぎ位まで浸かる場所も。水流で足を取られないよう、油断は禁物です。
少し落差があるところには小さな滝壺が。足を入れてみると思いのほか深くてびっくり!服を脱がないと川底に足が届きそうにありません。

水に浸した足をあげて空気に触れると、足の皮膚がほんの少しだけ痒いような痛いような、不思議な感覚。温泉成分による皮膚への刺激です。これこそ、この川に温泉が流れている証です!
上へと登るにつれ、川底や川の縁の岩が緑や黄色に変色している部分が目につくようにもなってきました。
▲強酸性の川なので魚は棲んでおらず、一部の微生物のみ生息しています。その微生物の影響で川の底や縁の岩は変色しています

さらに上へと向かいます。はじめに川へ入った時に比べると、少し水温が上がってきました!真夏に温い海水へ足を浸したような感覚かも!?
▲温い川をさらに上へ上へと登ります

川の底は岩盤で覆われていて小石や砂利などはないので、慣れてくると思いのほか歩きやすく感じます。とはいえ、ゴツゴツとした岩が多いうえ、急な斜面もあるので、歩く場所を選びながら慎重に登っていきます。

沢登りをスタートして10分弱で、目的地に到着!カムイワッカ湯の滝の「一の滝」です。
▲一の滝に到着。滝の真下にある滝壺はかなり深く、入ったら頭まで浸かっても足がつかないのでは…と思うほど

一の滝をよじ登っていくと、この先は二の滝、三の滝、四の滝と続き、上へ行くにつれ川の温度が上がり、火傷するほど熱い場所もあるそうです。
ただし、この先は落石の危険があるうえ、急斜面が続き転落する可能性があるため、行くことができません。
▲一の滝の真下に立ってみました。両手両足を使わないと登ることができなさそうな急斜面です

一の滝まで来ると、川の水温はだいぶ温かくなりました。肌がピリピリッとする感覚もより増した気がします。
とはいえ水温は30度にも届かないくらいと思われ、入浴するには少々低すぎ…。温水プールと思えば、ちょうどよいかも!?暑い日なら水着を着て入れば気持ちよさそう!!真夏に訪れる皆さんは水着持参で浸ってみるのもオススメです。
▲水がよどんでいるところは、温泉成分と微生物の働きのため、川の水が緑っぽく見えます

訪れたのは6月、まだまだ肌寒かったため入浴はせず、しばし一の滝で佇んだあと、引き返しました。
▲登るよりも下るほうが怖い…!ゆっくりゆっくり、慎重にすすみます

登るよりも下るほうが時間がかかったかもしれませんが、無事に出発点へ帰還!

皆さんも、カムイワッカ川を沢登りしてみませんか?ただし、この周囲はヒグマの生息地。ヒグマは人間がたくさんいると近寄ってはこないので、観光客が少ない早朝や夕方は避け、一人ではなく複数人で訪れるようにしましょう。
さらに、携帯電話の電波も届かない大自然のど真ん中なので、訪れる際は気を付けて。
用心をしつつ、秘境知床ならではの沢登りを思いきり楽しみましょう!
川島信広

川島信広

トラベルライター・温泉ソムリエ・イベントオーガナイザー/横浜市出身、札幌市在住。北海道内の全市町村を趣味で訪ね歩くうちに北海道の魔力に惹かれ、都内での雑誌の企画営業と執筆業務を経て北海道へ移住し独立。紙媒体やweb媒体などで主に観光や旅行、地域活性をテーマにした取材執筆と企画・編集を手がける。スイーツ好きの乗り鉄、日光湿疹と闘う露天風呂好き。

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