出雲大社で「おかげ」をいただく参拝作法&隠れたパワースポット

2016.10.10

縁結びの神様として知られる、島根県出雲市の出雲大社。結婚や恋愛成就を願う女性を中心に、全国から多くの参拝者が訪れます。せっかくお参りするからには、正しい参拝方法でしっかりと神様のおかげ(ご利益)をいただきたいもの。出雲大社の正しい参拝作法や、周辺の隠れたパワースポットなどをご紹介します。

▲出雲大社の参道入口「勢溜(せいだまり)」の鳥居

出雲縁結び空港から車で25分の場所に鎮座する出雲大社。ご祭神は縁結びの神様として知られる大国主命(オオクニヌシノミコト)です。その創建は『古事記』に記されるほど古く、伊勢神宮などと並ぶ、日本で最も重要な古社のひとつです。

まずは自らの穢れを祓い清めてくれるお社へ

神社参拝の一般的な順序は、鳥居をくぐり、手水舎で手と口を清め、拝殿へお参りするという流れ。出雲大社も基本的には同じですが、より正しい参拝ルートでしっかりおかげをいただきたいなら、手水舎の前にぜひ「祓社(はらえのやしろ)」へお参りしましょう。

祓社は出雲大社の正門、勢溜にある大鳥居をくぐって間もなく、参道の右手にある小さなお社(摂社)です。
▲祓社。知らずに素通りしてしまう人が多いが、実は重要なお社

祓社には、身についた穢れ(けがれ)を祓い清めてくれる祓井神(ハライドノカミ)四柱が祀られています。はじめにこちらに参拝することで、出雲大社の主祭神である大国主命のご神威を清らかな状態でいただくことができます。

間違い注意!出雲大社は2礼4拍手1礼

お社へ続く参道は、樹齢400年を越える松並木になっています。参道の真ん中は神様が通られる道なので、参拝者は両端を歩くようにしましょう。参道が終わり、銅の鳥居をくぐると正面に見えるのが拝殿です。神様へのお願いはこの拝殿で行います。
拝殿ではお賽銭を奉納して、「2礼4拍手1礼」をします。一般的な神社では「2礼2拍手1礼」ですが、出雲大社では手を4回叩くのが正しい作法です。これには神様に対し限りない拍手をもってお讃えするという意味が込められています。
また、お祈りをする時は、まず心の中で自分の名前を名乗りましょう。そして、日頃の感謝をお伝えした上で、お願い事をすると良いそうです。

ちなみに、地元ガイドの間で「神様に一番願いが届きやすい拝礼位置」と言われているのが、御本殿の正面から左側に回り込んだ場所。ちょうど御本殿の真横に当たる位置に、ひっそりと参拝場所が設けられています。
▲出雲大社に詳しい参拝者はここでも拝礼する。どこに参拝場所があるか現地で探してみて

理由は、御本殿内では御神座が西向きで祀られているため。つまり、ここに立つと大国主命に向かい合い、正面から拝礼することができるのです。しっかりおかげを頂きたい方は、最後にここでも拝礼することをおすすめします。
▲美しく蘇った社殿を拝むなら、御本殿の後方へ。写真撮影にもおすすめ

御本殿は2013年の「平成の大遷宮」で60年ぶりに修造が施され、美しく蘇ったばかり。瑞垣(みずがき/周囲に設けられた垣根のこと)に囲まれており、正面からは見えにくいですが、御本殿の後ろ側に回り込むと、その荘厳なお姿を間近で見ることができます。

密かに人気!出雲大社周辺の隠れたパワースポット

出雲大社周辺には、民家の狭間に古い摂社があったり、出雲大社の神事に用いる湧き水があったりと、実は広い範囲がご神域です。ここからは、出雲大社から徒歩で行ける、まだあまり知られていない隠れたパワースポットを2つご紹介します。

まずは、出雲大社境内の東隣にある北島国造館(きたじまこくそうかん)敷地内の「亀の尾の滝」。
▲水墨画のように美しい滝と、水しぶきのマイナスイオンに癒される

こちらの滝の水は、近くを流れる能野川(吉野川)上流から引かれています。滝の前にある「天神社」から滝を間近に拝むことができます。
天神社の御祭神である少名毘古那神(スクナビコナノカミ)は大国主命と協力して国づくりを行った神様。「医療の神様」でもあります。
▲北島国造館は、水と緑に溢れた癒しの空間

ちなみに北島国造館は、大国主命に仕える天穂日命(アメノホヒノミコト)の子孫、出雲国造家が創設した出雲教の施設です。神殿では結婚式やご祈祷も行われており、水と緑を感じられる庭園は、静寂で清らかな空気で満たされています。
北島国造館を出て、真名井家通りを東に進むと、まもなく左手に「命主社(いのちぬしのやしろ)」があります。御祭神の神皇産霊神(カミムスビノカミ)は、大国主命が兄神による迫害に遭って窮地に陥った際、その命を救った神様です。そのため地元では出雲大社の守護神として大切にされています。

こちらの社の目の前には樹齢1,000年ともいわれるムクの御神木があり、迫力満点で迎えてくれます。
▲一度この木に出会ってしまったら、何度も訪れたくなる

神秘的な造形の御神木は、まさに命の主のよう。見ているだけで壮大なパワーを分けてもらえたような気がしました。
▲ひっそりとした場所だが、隠れたファンが多い

お土産を選ぶならここ!天然石を使った手づくり体験も

参拝後の楽しみはお土産選び。出雲大社の目の前にある「えすこ」は、天然石や勾玉(まがたま)の専門店で、ここでしか買えない限定グッズ、天然石アクセサリーの手づくり体験などが人気のお店です。
▲「えすこ」とは出雲弁で「いい具合」という意味。ここには“えすこ”なお土産が並ぶ

店内には、出雲大社や縁結びにちなんだオリジナルデザインのグッズや、味とパッケージにこだわってセレクトされた島根名物がお洒落にディスプレイされています。
▲パッケージの可愛さはお土産選びの大切な要素。どれを選んでも可愛いのは嬉しい
▲当店舗オリジナルのうさぎシリーズ。出雲ではうさぎは縁結びの遣いとされ、縁起の良いモチーフ

こちらで是非おすすめなのが、天然石アクセサリーの「こしらえ体験」。好きな石を選んで、オリジナルのブレスレットなどを作ることができます。スタッフの方が優しく教えてくれるので、初心者でも安心して作ることができます。
▲こしらえ体験は材料費のみで作ることができる。種類はストラップ、ブレスレット、ピアス、イヤリング、ネックレスなど(所要時間20~60分/税込1,000円~)
▲天然石や勾玉の専門店だからこその石の品揃え

石にはそれぞれ意味があるので、その中から自分の願いに合わせて選びます。生まれ月ごとの誕生石もあるので、それを加えても。材料選びも楽しいひとときです。自分で作ったアクセサリーを御守りとして身につけ、“えすこ”なご縁を呼び込みたいですね。
「えすこ」のある神門通りは、その他にも地元グルメを味わえる食事処や、スイーツをいただきながらひと休みできるカフェ、お土産や縁結びグッズを買えるショップなどが軒を連ねる賑やかな通り。参拝後にぜひ散策してみて下さい。
▲神門通りにある「ご縁横町」。地元の特産品を販売する店舗が集まっている

出雲大社参拝の締めくくりに、神々を迎える神秘の浜へ

出雲大社参拝の締めくくりに、是非訪れて頂きたいのが、出雲大社から西に徒歩20分ほどの場所にある稲佐(いなさ)の浜。
▲昼の稲佐の浜。日本の渚100選に数えられる景勝地

ここは、ただの海岸ではありません。旧暦の10月、出雲には全国から八百万(やおよろず)の神々が集まる神在月(かみありづき)がありますが、その際、神々を最初にお迎えするのがこの場所なのだそう。ここでは旧暦の10月10日の夜に「神迎神事(かみむかえしんじ)」が行われるのです。
▲神迎神事の様子。浜で御神火が焚かれ、厳かに八百万の神々をお迎えする。

稲佐の浜は、夕陽の名所としても知られています。逆光に映し出された弁天島のシルエットと海の組み合わせは「神々しい」の一言です!
▲夕刻はより一層神秘的に。神々を最初に迎える地として、信仰を集める
▲運が良ければこんな風景も。神々の世界がすぐそこにあるような感覚になります

出雲大社参拝の締めくくりに、ここで夕陽を眺めながら旅の余韻に浸ってみてはいかがでしょうか。繰り返す波音を聞きながら、夕陽でキラキラと光る水面を眺める時間は、とても贅沢なひとときです。
ここ出雲では、神社だけでなく、周辺の山や海にも神々が宿っています。ぜひ感覚を研ぎすませて、神様の気配を感じてみてください。

写真提供:出雲観光協会、松江観光協会玉造温泉支部
小島有加里

小島有加里

島根県在住のグラフィックデザイナー。島根県の観光情報サイト、フリーペーパーなどでライターも務める。山陰のおいしいもの・楽しいこと・素敵な場所を発掘するのが趣味。(編集/株式会社くらしさ)

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