甘くてみずみずしい“とうもろこし“を収穫&食べ比べ!長野県信濃町「もろこし街道」へ
とうもろこしの作付面積全国第3位(農林水産省・平成26年産野菜生産出荷統計)を誇る長野県。中でも昼夜の寒暖差が大きい信濃町のとうもろこしはおいしいと評判で、直売所が並ぶ「もろこし街道」の賑わいは夏の風物詩です。そんな信濃町でとうもろこしの収穫体験をしてきました。信濃町で購入できるさまざまなとうもろこしの品種もご紹介します。

甘~いとうもろこしの名産地、長野県信濃町
信濃町の隣町で生まれ育った私は、大のとうもろこし好き。これまで様々な産地のとうもろこしを食べてきましたが、子どもの頃から食べ続けている信濃町のとうもろこしは、やはり自信を持っておすすめできるおいしさです。

特に近年は、信濃町の中心部にある「しなの鉄道 黒姫駅」から観光地としても有名な戸隠エリアへと続く道路沿い(通称・戸隠街道線)に何軒かのとうもろこしの直売所が並び、いつからか「もろこし街道」と呼ばれて人気を博すようになりました。最盛期である8月は、どの直売所も行列ができるほどの賑わいです。

そんな信濃町では、タイミングが合えばとうもろこしの収穫体験ができるのだとか!そこで、張り切って信濃町へと向かいました。
観光協会おすすめの農家で、いざ収穫体験!
畑の状況によっては催行できない日もあるため、必ず、前もって問い合わせや申し込みが必要です。

今回、案内していただいたのは「もろこし街道」の中でも常に一番長い行列ができるほどの人気を誇る小林農園。直売所の今シーズンの開園初日だったこの日、朝10時の時点ですでに多くのお客さんで賑わっていました。

早速、直売所の店頭に立っていた女将さんが畑へと案内してくれました。収穫できる品種は農家によって異なりますが、ここで栽培されているのは、メロンより糖度が高くて甘いといわれる品種「サニーショコラ」です。

畑に入ると、あちらこちらに大きく実ったとうもろこしが!これだけで否応なしにテンションがあがりますが、おいしいとうもろこしを見分けるコツは、根元部分が太くてしっかりしていることだそう。
皮の上から実の一番膨らんでいる部分を触って、実が詰まっている感触を確かめます。また、先端のヒゲが茶色くなって乾いているのが収穫適期のとうもろこしとのこと。そこで、「これぞ」というものに目星を付けてみました。

「下に引っ張るように収穫するんですよ。やってみてください」と女将さん。「欲しい分だけ収穫したら、あとで直売所まで持ってきてくださいね」と言い残して忙しい直売所の仕事に戻っていきました。
実は私、とうもろこし好きを豪語しておきながら、収穫は初体験…。恐る恐るとうもろこしに手をかけて、思い切って「こんな感じか?」と下方向に力を入れますが、意外に硬くて根本が折れません。


どうやら、このビクビクした手付きが仇となっているようです。気を取り直して、片手で茎と実の付け根部分を押さえ、もう片方の手で勢いよく下に引っ張ると、今度はうまく採れました!


この収穫体験、時間や本数は特に決まっていないそうですが、実はとうもろこしは「お湯を沸かしてから採りにいけ」と言われるくらい収穫後の鮮度が低下しやすい野菜。そのため、収穫体験では食べきれる量だけを採るのがポイントだそうです。
料金は体験する農家によって異なりますが、概ね1時間で500円前後。収穫したとうもろこしは1本あたり150円前後で購入が可能です。

信州しなの町観光協会(収穫体験申し込み)
長野県上水内郡信濃町柏原2692-39
[営業時間]9:00~17:00
[定休日]水曜
※収穫体験の申込みは、お電話にてお問い合わせください。
026-255-3226
現地で採れたてのおいしさを実感

出来上がった焼きとうもろこしをさっそく食べてみると…そのおいしさにびっくり!実は私、とうもろこし本来の味を堪能したいため、焼きとうもろこしのタレや焦げは不要だと思っていたのですが、これはその考えを覆されるほどのおいしさ!



しかも、この「サニーショコラ」という品種は粒皮が薄いため、生食もできるのだそう。実際に食べてみると、生でもしっかりと甘く、とうもろこし特有の生臭さもありません。信濃町の家庭では、こうした生食ができる品種をサラダの彩りにしたりもしているのだとか。



採れたて新鮮なとうもろこしをゲットし、絶品の焼きとうもろこしも堪能するという至福の収穫体験。収穫したとうもろこしは、おうちで食べるのを楽しみに大切に持ち帰りました。
小林農園
長野県上水内郡信濃町柏原4352-2
[営業時間]8:30~17:30(7月下旬~11月中旬/トウモロコシ販売は8月下旬まで)
[定休日]不定休
026-255-4075(受付時間 7:30~8:30、18:30~20:30)
とうもろこしの奥深さを求めてさらに直売所巡りは続く


この「仁の蔵」で隠れた名物とされるのが、ゴールドラッシュを使って作られるコーンスープ(税込300円)。蒸したとうもろこしの粒をミキサーで撹拌し、手搾り(!)した混じりっけなしのとうもろこし100%スープは、素材の味をとことん生かした衝撃的なおいしさで、何も調味料が入っていないだなんて信じられないほどの甘さです。

あまりのおいしさに、冷凍の「持ち帰り用パック(500ml・税込1,000円)」も購入しました。
直売所仁の蔵
長野県上水内郡信濃町柏原3522
[営業時間]11:00~15:30(直売所は夏季のみ営業。蕎麦屋は通年で~15:00)
[定休日]1月1日
026-255-2281

ここで「道の駅しなの」の社長・石川俊明さんに、とうもろこしの品種別の特徴を教えてもらいました。
石川さんによると、食用であるスイートコーンは大きく分けて「イエロー系」と「バイカラー系」の2種類があるのだとか。黄金の粒の「イエロー系」は、先述の「サニーショコラ」や「ゴールドラッシュ」など。粒皮が柔らかくてフルーツのような甘みが特徴で、生食もできます。

一方、黄色と白の粒が混ざった「バイカラー系」は、甘みはもちろん、粒皮が厚く弾力があり、噛めば噛むほど粒皮の味わい深さが増します。

なお、「イエロー系」のほうが皮が薄くて水分が失われやすいため、もし両方の品種を同時に購入したら、まずはイエロー系から調理するのがおすすめだそうです。また、持ち帰る際にもっとも重要なのは、冷やして運ぶこと。気温が高い場所に置いておくのは、鮮度が著しく低下するため厳禁です。
「道の駅しなの ふるさと天望館」の店頭には、「めぐみ」「しあわせコーン」「グラビス」「サニーショコラ」「優美(ゆうみ)」「ミエルコーン」「ピーターコーン」など数々の品種が並んでいました(いずれも1本・税込140円)。

道の駅しなの ふるさと天望館
長野県上水内郡信濃町柏原1260−4
[営業時間] 9:00~19:00(10~6月は~18:00)
[定休日]水曜(祝日の場合は営業、翌日休。7、8、9月は無休)
026-255-2900
※本記事は2016年取材の内容です。

島田浩美
編集者/ライター/書店員。長野県出身・在住。信州大学卒業後、2年間の海外放浪生活を送り、帰国後、地元出版社の勤務を経て、同僚デザイナーとともに長野市に「旅とアート」がテーマの書店「ch.books(チャンネルブックス)」をオープン。趣味は山登り、特技はマラソン。体力には自信あり。(編集/株式会社くらしさ)
また、本記事に記載されている写真や本文の無断転載・無断使用を禁止いたします。
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