佐世保を観光するなら名物レモンステーキを食べに「時代屋」へ!

2015.06.17 更新

熱々の鉄板の上でジュージュー音をたてながらテーブルへと運ばれてくる「レモンステーキ」。このメニューが生まれたのは昭和30年代のこと。佐世保の老舗レストランでチーフを務めていた兄と、外国人がたくさん訪れるレストランの料理長をしていた弟が試行錯誤を重ね生み出した唯一無二のステーキは、地元客のみならず、観光客からも人気を集めています。「下町の洋食 時代屋」は、兄弟の弟である東島洋(ひろし)さんが創業し、今は洋さんの2人の息子さんたちが想いを受け継ぐレストラン。「レモンステーキ」の誕生秘話や美味しい食べ方などをお聞きしました!

地元レストランで働いていた兄弟が「レモンステーキ」を考案!

▲「レモンステーキ」誕生の立役者の一人、東島洋さんの思いが暖簾に!

昭和30年代後半。佐世保市内の老舗レストランでチーフを務めていたシェフと、同じく佐世保市内で外国人がたくさん訪れるレストランの料理長として働いていた兄弟がいました。夜の仕事が中心だった弟さんは、時間があれば兄がいるレストランへ足を運び、手伝いなどをしていたそうです。ある夏の日のこと。そのレストランの社長さんから、兄弟はこんな相談を受けます。「夏の暑い日に洋食はちょっと重い。夏でもさっぱり食べられるようなメニューを作ってくれんね」。兄弟は、さっそくアイデアを練り始めました。

当時、外国人のお客様が多く通っていた弟さんのレストランでは、「ワンミニッツステーキ」という薄切りの牛肉をサッと炙って提供するメニューが人気を集めていました。また、醤油ベースの照り焼きステーキも評判で、そのソースにレモンを絞ってみたらさっぱりするのでは?というアイデアから、「日本のすき焼き」、「韓国の焼肉」、「アメリカのステーキ」三位一体の「レモンステーキ」の原型となるものが誕生したのです。

よりたくさんの人に食べて欲しいとの想いで値下げを敢行

▲二度の移転を経て、平成18(2006)年、現在の場所へ

昭和47(1972)年、兄弟はそれぞれの店から独立し、一緒に自分たちの店となる「日本の洋食 ふらんす亭」という店をオープンさせます。「佐世保の名物としてレモンステーキを出していこう」と考えた2人は、試行錯誤を重ね、「レモンステーキ」を進化させていきます。長崎県内で3店鋪を経営するまでに発展した「ふらんす亭」でしたが、いくつかのアクシデントが重なり、昭和60(1985)年、閉店することになりました。その翌年、兄弟の弟・東島洋さんは、「下町の洋食屋 時代屋」を開業したのです。
▲厨房を担当する弟・寿海(としうみ)さん(左)と、ホールや広報などを担当する兄・寿明(としあき)さん(右)

「時代屋は父と母が始めた店です。ふらんす亭は高級店でしたが、時代屋は洋食をお箸で食べるようなざっくばらんな店にしたいと、父は思っていました。そして、レモンステーキを佐世保の名物にしたいという強い想いを持っていたのです」と話すのは、現在、弟の寿海さんとともに店を守る東島寿明さん。父である洋さんの想いを受け継ぎ、現在は兄弟でこの店を切り盛りしています。

「レモンステーキ」が注目を集め始めたのは、今から10年ほど前のこと。「時代屋が20周年を迎えるにあたって、もっとたくさんの人にレモンステーキを食べていただくことが大切では?と感じた父が、思い切って1,000円(当時)に値下げしたんです。そのときに、多くのメディアが取材してくださって、開店と同時に行列ができるほどでした」と、寿明さんは当時を振り返ります。また、先代の兄弟が「レモンステーキ」を考案したレストランや「ふらんす亭」、そして「時代屋」などで修業をした元同僚や後輩たちが独立し、それぞれの「レモンステーキ」を提供し始めるようになっていました。そして、その頃からご当地グルメがブームとなり、「レモンステーキ」が佐世保名物として取り上げられるようになったのです。

ざっくばらんに食べるのが「レモンステーキ」の醍醐味!

▲レモンステーキセット(スープ・ライス・サラダ付)1,350円(税込)

現在、一年を通して圧倒的な人気を誇る「レモンステーキ」。佐世保市の飲食店がメニューの人気度を競う「させぼご当地グルメ総選挙2013」のフリーエントリー部門で最多投票数を獲得し金賞を受賞するなど、注目度はますます高まっています。

ここで、「時代屋」流のレモンステーキの食べ方をご紹介しましょう。まずは、片面だけ焼かれ、ジュウジュウと音を立てながら運ばれてきた「レモンステーキ」のお肉をお箸で裏返します。
両面に火が入ったところで、お肉を1枚取りライスを巻いて食べるのが“時代屋”流。ある程度堪能したら、鉄板にある残ったお肉を一カ所に集め、空いた部分にご飯を入れていきます。
ご飯とソースを絡めていただけば、あっという間に完食です。

佐世保と縁の深い「ビーフシチュー」も人気!

▲ビーフシチューセット(スープ・ライス・サラダ付)2,000円(税込)

佐世保には、もうひとつ、ご当地グルメと呼べる洋食メニューがあります。それは、ビーフシチュー。佐世保に縁が深い東郷平八郎がイギリス留学中にビーフシチューに出合い、日本に伝えたと言われているそうで、「時代屋」では「レモンステーキ」に次ぐ人気を誇っているそうです。三枚肉(バラ肉)を10時間以上煮込んでおり、お箸でも切れるほどに柔らかいお肉に感動! こちらもぜひ一度は食べてみたいものです。
▲テーブル席と小上がりがある、和と洋が融合した店内
寺脇あゆ子

寺脇あゆ子

福岡を中心にグルメや旅などを中心に活動するフリーの編集者・ライター。美味しいものがあると聞けば、行かずにはいられないフットワークの軽さが自慢。主な仕事はグルメ情報誌「ソワニエ」、greenz.jpなど。

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