グリコの工場見学は甘い香りが広がる夢いっぱいの世界!

2016.10.15

4カ月先でも予約がなかなか取れないという、グリコの工場見学。埼玉県北本市にある「グリコピア・イースト」には、年間8万もの人が訪れ、オープンから4年の2016年夏、来場者数は30万人を超えました。遊び心あふれる施設内では、工場見学はもちろん、グリコに関するクイズコーナーやポッキーのデコレーション体験など、わくわくする時間が過ごせます。

▲グリコ誕生の元になったカキの貝殻をイメージした「カレッジホール」とグリコゴールインマークのオブジェ

工場には遊び心あふれる工夫がいっぱい!

JR北本駅から車で約10分、ガラス張りの近代的な建物が現れます。
▲2012年にオープンした「グリコピア・イースト」
▲入口前の花壇はキャラメルと同じハート型
▲芝生の横には、「ポッキー&プリッツの日」を記念して2011年11月11日11時11分11秒に打ち上げられたロケットの模型が展示されている

施設内に入ると、心なしかお菓子のいい香りがしてきます。
入口正面にあるトイレのマークを見ると、なんだか、いつも見ているものと違うような?
近づいてみると……大阪の道頓堀でおなじみのゴールインマークのポーズ!さすがはグリコ、細部にまで遊び心があります。
▲おなじみのゴールインマークと同じポーズをとるトイレの案内
▲赤ちゃんだってゴールインポーズしちゃいます!

グリコの看板商品、ポッキーとプリッツの工場を見学

見学の前に、まずはカレッジホールで「創業者 江崎利一(えざきりいち)物語」(約8分)と「チョコレートができるまで」(約5分)の映像を観賞します。
▲白いカレッジホール内の様子

創業者の江崎利一は、実家の薬屋を手伝いながら、さまざまな商売を考えて商品を開発していました。そんなときに出合ったのが、カキの煮汁に含まれる「グリコーゲン」という多糖類。当時、この成分が身体に良いと話題になっており、これを子どもたちが摂取しやすいようにと試行錯誤を重ね、グリコーゲンを含んだハート型のキャラメルの開発に成功しました。これが栄養菓子の「グリコ」です。
▲大正11(1922)年の発売当時のパッケージ

パッケージも当時からゴールインマーク。そのはじまりは、パッケージデザインをどうしようか悩んでいたときに利一が見た、「両手をあげてゴールインする子どもの姿」を模したところからだったそう。

その後も「食べることと遊ぶことは子どもの2大天職」という考え方から、おもちゃ付きの「グリコ」を発売したり、映画を観ることができる「グリコ」の自動販売機を発明したり、わくわくするような創意工夫を重ねました。

そうした「グリコ」誕生秘話のつまった2本の映像を観終わったら、いよいよ工場見学へ。まずは3階の「ポッキーストリート」に移動します。
▲この日案内してくれたアテンダントのお姉さん
▲「カレッジホール」からエレベーターへはチョコレートの川でつながっている

エレベーターを降りると、ふわっとチョコレートの香りが漂います。
「ポッキーストリート」では、1日7万箱のポッキーが包装されていく様子を見学できますが、残念ながら、ポッキーのチョコレートコーティングの工程は企業秘密なんだそう。
内袋にポッキーが包まれる様子や、UFOキャッチャーのような機械が内袋をセットしていく様子など、働き者の機械たちの動きに、感心しっぱなしです。
▲工場では機械だけではなく、働く人の姿も見られる。ポッキーの工程では袋詰めの前に、折れたり、くっついたりしていないか目で見て確認している

「ポッキーストリート」の次は、6階の「プリッツストリート」に向かいます。ここは、生地を延ばしていくところから包装までの全工程が見学できます。
▲「ポッキーストリート」からエレベーターに向かう廊下は、ポッキーの箱をイメージした赤色

プリッツの生地の主な原料は、小麦粉や油脂、砂糖など。それらを混ぜ合わせて発酵させ、厚さ3mmまで延ばします。その生地を縦に細長く切り、1本ずつの長さに切れ目を入れたら、オーブンへ。45mもの長さがあるオーブンを進みながらじっくり焼くことで、先ほど入れた切れ目から自然と切れ、きれいな形のプリッツができあがるんです。茶色の点々の模様も、このオーブンの網でついた焼き目なんだそう。

焼きあがったプリッツは小分けにされ、袋詰め、箱詰めして東日本を中心に全国へ。1日で5万5,000箱が生産されています。
▲薄く延ばされた生地が縦に細長く切られていく
▲手前の黄色の生地はプリッツ、奥に見えるオレンジ色の生地はポッキー
▲熱で裁断されたプリッツがオーブンの上を流れていく
▲袋詰めされたプリッツがどんどん運ばれていく。このあと箱詰めされて完成

主原料や、発酵時間、切り目の美しさなど、細かいところにこだわった製造工程を見ていると、プリッツをいつも以上にじっくり観察しながら食べてみようという気持ちになります。

優勝を目指して早押しクイズにチャレンジ!

工場見学のあとは、3階の「スタジアムホール」でグリコに関するクイズに挑戦です。7問早押し制で、優勝者には記念品がもらえるとあって、気合が入ります。
▲エレベーターを降りた正面にある「スタジアムホール」
▲回答はこの3つのボタンで行う

クイズの内容は「プリッツの原料は?」「11月11日は何の日?」など、すべてグリコに関する問題。歴史や商品など、ここまでの工場見学の内容もヒントになります。ついさっき知った知識も生かしてどんどん答えていきますが、なにせ早押しなので、ほかの参加者のボタンを押すスピードがとにかく早くてびっくり!負けられません……!
▲みなさん真剣な様子

残念ながら、この日の筆者のクイズチャレンジはベスト10止まり。優勝者には、記念品に袋詰めのプリッツがプレゼントされていました。
▲この日の優勝者みくるちゃん。全問正解で、平均回答時間はなんと2秒!

グリコの歴史を知る展示コーナー

1階に戻り、「グリコタウン」で展示物を見ながら、グリコの歴史や現在のグリコについて知ることができます。
日替わりで商品について説明をしてもらえますが、この日は「ポッキー」。ポッキーの名前の由来は、「ポッキン、ポッキン」という食感からというお話には笑いが起こっていました。
▲展示コーナーの入口で出迎えてくれる、創業者の江崎利一の胸像

展示序盤にあるのが、昭和6(1931)年に東京を中心に設置されたという「グリコ」の自動販売機です。なんと、お金(十銭白銅貨)を入れると20秒間映画が流れ、その後おつりの2銭と商品が出てくるという仕組み。映画は5~6回で完結。続きは、お金を入れれば観られます(お金を入れる度、商品が出てくる)。当時グリコは10銭で販売されていたので、お得だった上に、映画も観られるということで、自動販売機の前には行列ができていたそう。

この日も実際に当時使われていた「十銭白銅貨」を入れ、流れる白黒の映像にみんな興味津々でした。
▲映画が観られる「発声映写装置つきグリコ自動販売機」
▲十銭白銅貨を入れると20秒間映像が流れる

その先には「おまけ」のおもちゃが壁一面に飾られていました。大正12(1921)年の初期から最新のものまで1,500点展示されていて、左から順に年代が古いものから並んでいます。モニターがついているので、カメラを操作するレバーを動かして、高い位置にあって見づらいおもちゃを確認することも可能です。

ここにあるのは一部ですが、どれも緻密でかわいいおもちゃばかり。その時々の時代にあわせたものになっているので、時代による変化も楽しめます。
▲ずらりと並んだ1,500点のおまけおもちゃ
▲平成10(1998)年頃に作られ、人気の高かった木のおもちゃ
▲展示コーナーには、GLAYとコラボしたゴールインマークのギターもあり、ファンは必見

展示コーナーの最奥は「フォトスタジオゾーン」になっており、高さ3.5mのグリコのランナーオブジェと記念撮影ができます。ぜひゴールインマークのポーズで撮影してみてはいかが?
▲撮影グッズを使った撮影もおすすめ。ゴールインマークのポーズ、決まった?

自分だけのデコポッキーをつくろう!

すべての見学が終わったら、「ミニファクトリー」に移動して、「ジャイアントデコポッキー手作り体験」(500円・税込)に挑戦です。
この体験は、14名以下の個人申し込みの方を対象に、当日希望者を募り、人数が多い場合は抽選で参加できます(小学3~6年生のお子さんが優先)。
▲3階の「ミニファクトリー」
▲照明がボールと泡だて器になっている

まずは、砂糖菓子のなかから自分の好きな色や形のものを3種類選びます。どれも味は同じです。
▲砂糖菓子がずらっと並ぶ中から、好きな色や好きな形で選んでいく
▲私はこの3種類に決めました

席についたら、アテンダントさんの説明に沿って、作業を進めていきます。
机の上に置かれた茶色と白色のチョコレートペンは、どちらかを選択。私は、文字を書くこともできる白を選びました。2人で参加する場合は、シェアして使ってもOK。
▲丁寧に説明をしてくれるので安心して作業できる
▲1人にポッキーが2本ずつ配られる

チョコレートを固める時間も考慮して、デコレートをする時間は10分。じっくり考えながらの作業はできないので、どんなデコレーションをしようか、事前に考えておいたほうがいいかもしれません。
▲まずは安定しやすいように、チョコレートペンで2本のポッキーをつなげる
▲つながりました!
▲さらに、チョコレートペンとピンセットを使って砂糖菓子を飾り付け

茶色のチョコレートペンを使うと、つなぎ目が目立たないよう、砂糖菓子をきれいに貼り付けることができます。
▲チョコレートペンで模様を描くこともできる

砂糖菓子と白のチョコレートペンを使ってデコレーションしていくのは、なんだかお絵描きをしているような気持ちで楽しくなってきました。
▲だんだんカラフルになってきた

あっという間に10分の時間は終了。できあがったポッキーのチョコレートを乾かします。
▲ここでしか作れない、オリジナルデザインのポッキーが完成!
▲できあがったオリジナルデコポッキーは、この箱に入れて持ち帰る
▲オリジナルデコポッキー以外にも、工場見学のお土産に、オリジナルパッケージのプリッツとポッキー型の風船がもらえる

アミューズメントパークでたっぷり一日遊んだような充実感…。こまやかな遊び心とお菓子の甘い香りに包まれて過ごす時間は、いくつもの驚きと発見に満ちていました。
グリコの「創る・楽しむ・わくわくさせる」というスピリットが具現化されたような施設「グリコピア・イースト」。大人にこそ、わくわくを見つけに行ってもらいたい注目スポットです。

写真・本吉映理
和田めぐみ

和田めぐみ

編集者、ライター。出版・編集プロダクションデコ所属。医療・健康フリーマガジン『からころ』や、その他小冊子、ウェブ媒体の編集・執筆などを手がける。編集を担当した本に『I Love クラシックカメラ』『リンゴをほめるだけでアイデアが豊かになる本』(ともに技術評論社)、『はじめてのレコード』(DUBOOKS)などがある。

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