岸和田だんじり祭の前後に行きたい、岸和田城下の「らしい」店
9月に行われる「岸和田だんじり祭」の祭礼当日、見物客でごった返し大規模な交通規制も行われる岸和田城下の市街地。地元民は祭に参加しているので商店はお休みの店が多く、代わりに岸和田港塔原線沿いには屋台がずらりと並ぶ。そんななかから祭礼期間中にも比較的訪れやすい、岸和田らしい飲食店と和菓子の店をご紹介する。

岸和田城主と寺田財閥ゆかりの地の料亭「五風荘」
その約8,000平方メートルの敷地に、明治時代に銀行や紡績工場を設立して財を成した寺田利吉(りきち)が大邸宅を建てた。





寺田氏は巨石のコレクターだったらしく、庭園から主屋に上がる飛び石と沓脱石(くつぬぎいし)の巨大なこと。


鯉の泳ぐ池を過ぎ、石橋を渡って茶室の山亭へ。免震構造の高床式の柱の上に茶室が建つ。




1~2階の個室数は17室で、総席数250席。
大広間は最大100人の宴会が可能。
正倉院の「根付きの松をくわえた鶴」をモチーフとした欄間には、大きさに応じてそれぞれ3~5羽が配されている。











街なかの料理旅館を寄せ付けない広大な庭園に、当時の近代和建築の粋を追求した建物や設えのもと、贅沢な時間がゆっくり過ぎていくので、昼過ぎから夕刻、日没まで過ごしたくなる。

そんななかから人気の「やわらぎ弁当」(1,980円)をご紹介。








がんこ岸和田五風荘
大阪府岸和田市岸城町18-1
[営業時間]月~金曜11:00~15:30、17:00~22:00、
土日・祝日11:00~22:00
[定休日]なし
072-438-1162
岸和田名物・小山梅花堂の「梅花むらさめ」

岸和田藩岡部家の御用菓子司「板屋藤兵衛(いたやとうべえ)」として地元で知られる岸和田本町・紀州街道沿いの「小山梅花堂(こやまばいかどう)」。
七代目の小山啓一さんが伝統の菓子作りを守っている。

小豆と砂糖、米粉を材料にして蒸し上げた棹(さお)菓子だ。
そぼろを固めたような独特の食感と、控えめで上品な甘さが持ち味。


食野家の下、むらさめ作りを伝授された板屋藤兵衛が岸和田藩主に献上し、以来岸和田名物になった。


もうひとつ、このところ地元で人気なのが「生チョコ大福」(1個210円)。
生チョコを餡玉ほどの大きさにした大福で、片岡愛之助さんがテレビで紹介してブレイク。古い店の新しい味である。







「小山梅花堂」のある本町から紀州街道を大阪方面へ歩いて、堺町、北町に行けば、今度は大正~昭和一ケタの近代建築が残る。その昔から泉州の中心地だった岸和田の風景だ。
※価格はすべて税込
小山梅花堂
大阪府岸和田市本町1-16
[営業時間]8:00~19:00
[定休日]不定休
072-422-0017
泉州地元の下町的なツマミで人気の「五軒屋」
岸和田の中心街にあって、城郭を思わせるユニークな外観が個性的。

ご主人の瀧谷健太さんは、旧式のハイエンド・オーディオの収集家で、マランツやサンスイ、アルテックなど、何種類もの古いスピーカーをアレンジして、ウエストコーストのロックやジャズを流している。








五軒屋
大阪府岸和田市五軒屋町13-1
[営業時間]17:30~23:30
[定休日]月曜
072-432-7711

江弘毅
編集者。京阪神エルマガジン社時代に雑誌『ミーツ・リージョナル』を立ち上げ、12年間編集長を務める。著書『街場の大阪論』(新潮文庫)、 『「うまいもん屋」からの大阪論』(NHK出版新書)、『飲み食い世界一の大阪』(ミシマ社)など、主に大阪の街や食についての著書多数。最新刊は7月15日発売の『濃い味、うす味、街のあじ。』(140B)。編集出版集団 140B取締役編集責任者。
また、本記事に記載されている写真や本文の無断転載・無断使用を禁止いたします。
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