黄金色に輝く国宝・金閣寺へ。龍安寺、仁和寺へと続くおすすめの周辺観光まとめ

2016.09.29

京都観光において“超”がつくほど定番の寺社といえば、京都市北区にある「金閣寺」。鏡湖池(きょうこち)に浮かぶ黄金の「舎利殿」はあまりに有名です。世界遺産にも登録されており、みなさんも修学旅行などで一度は訪れたことがあるのではないでしょうか?今回はそんな金閣寺はもちろん、その周辺の観光スポットに焦点を当ててご紹介します。

王道!金閣寺を観る

先にもご紹介した金閣寺は京都観光の代名詞とも言える観光スポット。黄金に輝く舎利殿の華やかさは、海外メディアにもたびたび取り上げられ、世界各国から観光客が絶え間なく押し寄せるほどの人気ぶりです。
▲春の新緑、秋の紅葉、そして雪化粧までもが美しい舎利殿(写真は春)

この金閣寺という呼び名は俗称で、正式には鹿苑寺(ろくおんじ)という名前。
元々は鎌倉時代の公卿で歌人でもあった西園寺公経(さいおんじきんつね)の別荘を、室町幕府三代将軍足利義満が譲り受け、邸宅にしたのが始まりとされています。
▲江戸時代、茶道家の金森宗和が後水尾上皇のために造ったとされる茶室「夕佳亭(せっかてい)」

また、金閣寺は約4万坪と広大な敷地を有しており、国の特別史跡および特別名勝に指定されている池泉回遊式庭園や、舎利殿の北側の丘陵地に建つ夕佳亭など、見所が盛りだくさん。夕佳亭は江戸時代に立てられた茶室で、そこからみる「夕日に映える舎利殿が殊に佳(よ)い」ということから名づけられました。
▲鯉が滝に向かって跳ね上がる姿を表現した鯉魚石(りぎょせき)

舎利殿から夕佳亭へ続く順路の途中には、春日明神をまつった「榊雲(しんうん)」、足利義満が飲むお茶の水に使用された湧水「銀河泉」、そして中国の故事、登竜門に因んで造られた「鯉魚石」などが置かれており、「わび・さび」を感じながら散策をすることができます。

金箔をふんだんに使用した舎利殿を観て、すぐに踵を返しがちな金閣寺観光ですが、園内には他にも観るべきポイントがたくさんあるので、時間をかけてまわってみてください。

エリザベス女王も絶賛した石庭を観に、龍安寺へ

金閣寺正門前から南西に向かって走る鏡石通~木辻通~きぬかけの路を20分ほど歩くと見えてくるのが世界遺産「大雲山 龍安寺(りょうあんじ)」。
室町時代に起こった内乱「応仁の乱」で東軍の総司令をつとめた細川勝元が、宝徳2(1450)年に創建したお寺です。

この龍安寺、明治初期には一時衰退した過去がありましたが、昭和50(1975)年にイギリスのエリザベス女王が訪れた際に石庭をいたく絶賛し、これをきっかけに世界中のメディアから注目を浴びるようになりました。
▲史跡・特別名勝に指定されている龍安寺の石庭

幅25m、奥行10mほどの空間に白砂を敷き詰めた枯山水の庭園は、東から5個、2個、3個、2個、3個の合計15の石が配置されています。
作者・製作意図ともに未だ不明となっており、何を表現しているのか、正確なところを知る術はありません。
▲どの位置からみても15個ある石を全て見ることはできない

どこからみても全ての石を見渡すことができないため、不完全な自分を再認識する場所とも言われています。自分自身とただひたすらに向き合う「禅の精神」に浸りつつ、あなただけの解釈を考えてみてはいかがでしょうか。
▲国の名勝でもある「鏡容池(きょうようち)」

また、龍安寺の魅力は石庭以外にも。寺域の南側に広がる「鏡容池」は四季折々で様々な表情を見せ、特に紅葉の時季は池辺にたつ楓が鮮やかに色づきます。

“御室”と呼ばれる由緒正しき古刹、仁和寺を尋ねる

龍安寺山門から、きぬかけの路を南西に15分ほど歩くと巨大な山門が見えてきます。真言宗御室派総本山「仁和寺」の山門です。この仁和寺もまた、世界遺産に登録されています。
▲大きさ、造りにおいて他を圧倒する仁和寺の山門(三門)

仁和2(886)年、光孝天皇の勅願により創建された仁和寺は、明治維新に至るまで皇子皇孫が住職をつとめてきました。
由緒正しい寺の境内には、国宝の金堂をはじめ池泉回遊式庭園の北庭と枯山水を配した南庭がある御殿、そして重要文化財に指定されている五重塔、御影堂、観音堂といったビュースポットに溢れています。
▲御殿南庭の枯山水。面積としては龍安寺の石庭よりも広く、迫力がある

特に女性に人気なのが、国の名勝である「御室桜(おむろざくら)」が咲き誇るシーズン。御室桜は一般的な桜よりも背が低く、桜の林の中を歩けば、可憐な薄紅色の花びらに包まれているような感覚になります。
▲遅咲きの御室桜と五重塔。例年4月中旬に開花のピークを迎える

ソメイヨシノやしだれ桜、そして御室桜が咲き乱れる3月末~4月が仁和寺の観光ピーク。
開門時間直後や昼食時など、比較的混雑が少ない時間に足を運ぶのがおすすめです。

一つの町が収まるほどの巨大集合寺院!妙心寺

仁和寺から南東に位置する妙心寺は約3,400ある臨済宗妙心寺派の総本山にして、日本最大の禅寺として有名です。10万坪もの広大な敷地には無数の寺院が建ち並び、ひとつの町を形成するほどの規模を誇ります。
▲妙心寺南総門。門の先には広大な寺院群が広がる

南から三門、仏殿、法堂と国の重要文化財にもなっている伽藍が一直線に並び、その周囲には46もの寺院が建ち並びます。

国宝「大灯国師墨跡(だいとうこくしぼくせき)」をはじめ、仏像、絵画、障壁画、庭園など多くの文化財を所蔵しており、梵鐘は国内最古として国宝に指定されています。
中でも、法堂の天井に描かれた「雲龍図」は睨みをきかせた龍の姿が圧巻。江戸初期に活躍した絵師、狩野探幽が8年の歳月を要して描きあげたという名作は、見るたびに表情を変えます。
たくさんの寺院が並ぶ妙心寺の中でも屈指の庭園美を誇る「退蔵院」。寺院内には国宝の「瓢鮎図(ひょうねんず)」や史跡名勝に指定されている枯山水の庭園、そして、四季折々で様々な表情を見せてくれる池泉回遊式庭園「余香苑(よこうえん)」があります。

妙心寺に赴いたら、数ある寺院の中からお気に入りの場所を探してみるのもいいですね。

ユニークな絵が観光客を楽しませる等持院

龍安寺の南西にあり、立命館大学のすぐ南に位置する等持院(とうじいん)は、足利尊氏が興国2(1341)年に創建した寺院です。

見所は、禅僧であり造園の天才としてその名を馳せた夢窓疎石(むそうそせき)による池泉回遊式庭園。方丈に腰掛けながら、池の畔に佇む清蓮亭茶室をゆっくりと眺め、心を落ち着かせることができます。
またこの等持院、実は入り口すぐのところに設置してある達磨図が観光客から大人気。こちらの作品は禅宗の開祖である達磨大師を描いたもので、大師の目が少し右斜め上を見ている何ともユーモラスな作品です。
▲天龍寺の元管長で等持院の住職でもあった関牧翁(せきぼくおう)の作

学業の神様をまつる神社・北野天満宮

京福電鉄・北野白梅町駅から徒歩8分ほど東に歩けば「北野天満宮」に到着します。ここは、学業の神様として有名な菅原道真公をおまつりする神社。全国約1万2000の天満宮、天神社の総本社でもあります。
947(天暦元)年に創建された歴史ある神社で、京都の天神信仰の中心でもあったため、地域の方々からは「北野の天神さん」と呼ばれてきました。現在は勉学に励む多くの学生が合格祈願などに訪れる定番スポットとしても有名です。
▲まずは本殿で参拝のご挨拶をしましょう

国宝である本殿は慶長12(1607)年に豊臣秀頼が造営したものと伝えられており、桃山時代の絢爛豪華な建築様式が目を引きます。
境内を散策するときはまずはここを参拝し、細かな装飾などに目を凝らしてみてはいかがでしょうか。
▲境内のあちらこちらに梅の木が植えられている

梅の花が大好きだった道真公。道真公をおまつりする神社らしく、北野天満宮は梅の名所でもあります。毎年春先には境内に可愛らしい梅の花が咲き乱れ、多くの観光客で賑わいます。

早咲きの桜で有名な、由緒正しき平野神社をお参り

北野天満宮からすぐ北西にある平野神社は、延暦13(794)年の平安京遷都の際、奈良からこの地に移されたといわれています。朝廷からも厚く信仰され、後に源氏や平家の氏神となり、三重の伊勢神宮や京都の松尾大社と肩を並べる、格式の高い神社です。
境内にある「魁(さきがけ)桜」は平野神社発祥の早咲きの桜で、地元では「平野神社の桜が開花すると京都の花見が始まる」といわれるほど。
▲京都で最初にお花見が楽しめる

桜のシーズンには是非訪れたい観光名所です。開花時季が早いこともあって、比較的他の桜の名所よりも混雑が少ないのでおすすめです。
金閣寺の周辺観光スポットの数々、いかがでしたでしょうか。今回ご紹介したエリアからもう少し東に足を伸ばせば、「大徳寺」や「下鴨神社」といった観光名所がまだまだありますので、是非1日かけて巡っていただきたいエリアです。

【金閣寺へのアクセス】
○京都駅から:京都市営バスで約35分、「金閣寺道」もしくは「金閣寺前」下車
○嵐山から:京福線で北野白梅町駅まで約20分。そこから京都市営バスで約5分、「金閣寺道」下車
○祇園から:京都市営バス「祇園四条」から「金閣寺道」まで約40分
※バス利用の場合は道路状況により、所要時間が大幅に前後しますのでご注意ください。
ぐるたび編集部

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