日本唯一の2階建てゴンドラ。「新穂高ロープウェイ」で360度北アルプス絶景へ!

2017.09.27 更新

北アルプスの四季を楽しめ、日本唯一の2階建てゴンドラに乗れる「新穂高ロープウェイ」。特に紅葉は標高差のおかげで9月下旬から約1カ月かけ徐々に色づく木々を見られます。ロープウェイ途中駅の魅力も併せて紹介します!

▲9月下旬から10月下旬にこんな紅葉が見られます

まずは展望台を目指します

「新穂高ロープウェイ」は1970(昭和45)年開業。年間34万人以上の観光客が訪れる人気観光スポットです。
こちらには2つのロープウェイがあり、第1ロープウェイが「新穂高温泉駅」から「鍋平高原駅」までの区間、「鍋平高原駅」から歩いてすぐのところにある「しらかば平駅」から「西穂高口駅」までを第2ロープウェイがつないでいます。日本唯一の2階建てロープウェイに乗れるのは第2ロープウェイです。

終点「西穂高口駅」にある展望台からの眺めは、世界的に有名な某旅行ガイドブックに二つ星として掲載されたほどの大パノラマ!

早速展望台に向かうべく切符を買いに急ぎます。
▲「新穂高温泉駅」(標高1,117m)。この時点ではあいにくの曇り空……
今回は、通常の「第1・第2ロープウェイ連絡往復切符」(2,900円・税込)ではなく、「さわやかパック」(3,900円・税込)という割引パックを利用しました。これは、「しらかば平駅」前にある「神宝乃湯(かみたからのゆ)」の温泉入浴代(600円・税込)と飲食・買い物に使える1,500円分のチケットがセットになったもの。「温泉も入りたいし、お土産も買いたいし、どうせお昼ご飯も食べるし!」というつもりなら絶対にお得です。
早速、第1ロープウェイに乗り込みます。
いざ出発!乗車時間は約4分。高低差は188mですが、勾配が約38度あり、一気に上昇していく景色にあわせてテンションもアップ!

途中駅に到着。2階建てロープウェイは
1階に乗るべきか、2階に乗るべきか?

「鍋平高原駅」に到着すると木々の向こうに見えました、2階建ての第2ロープウェイです!なんとなく山頂が晴れているように見え、さらに気分が高まります。
あれに乗るべく、そそくさと次の「しらかば平駅」へ。第1ロープウェイが毎時00分と30分発、第2ロープウェイが毎時15分と45分発なので、トイレ休憩を入れても乗り換えには余裕があります。
▲「しらかば平駅」(標高1,308m)。レストランやベーカリーショップ、テイクアウトコーナーなどがあります
ここで2階建てロープウェイならではの悩みに直面しました。それは「1階に乗るべきか、2階に乗るべきか」です。時間的な都合から何度も往復して検証する余裕がなかったので、単刀直入に「新穂高ロープウェイ」管理部総務課・副長の有吉さんに聞きました。
「遠くの景色を見るという点で言えば、1階でも2階でも大差はないと思います。乗り心地は多少違いますけどね。ただやっぱり2階の方が人気です」(有吉さん)と、なんとも迷いの深くなるお答え……。

結局、往路は1階、復路は2階に乗ることにしました。基本的な乗車順序は最初の50名が2階、次の70名が1階なので、紅葉などのお客さんが多い時期は並んだ順に振り分けられます。乗車階を選びたいなら上手に並びましょう。
▲第2ロープウェイの定員は121名。乗車時間は約7分。高低差は845m(写真提供:新穂高ロープウェイ)
乗り心地は思った以上に空中散歩感が強く、途中の鉄塔を超えるたびにフワフワと大きく揺れ、ゴンドラ内で歓声が上がりました。まるでテーマパークのアトラクションのようにワクワク&ドキドキです!個人的な感覚ですが、1階の方が揺れを大きく感じるかもしれません。

ついに到着!展望台で記念撮影
かけ声は「ロープー、ウェイ!」

ついに標高2,156mにある「西穂高口駅」(通称:山頂駅)に到着。この日(8月)の気温は16度。自宅が30度を超える真夏日だったので、まさに極楽!ちなみに「西穂高口駅」の10月の平均気温は約12度だそう。なにはともあれ展望台へ向かうと……。

目の前に広がっていたのは、北アルプスの山々を覆う白い雲でした。
とはいえ、この日は風があったため、しばらく経つと雲の晴れるタイミングが何度も訪れ、槍ヶ岳や笠ヶ岳を眺めることができました。
▲右の方に小さく見える尖った山が槍ヶ岳です
さて、展望台でする大事なことといえば記念撮影でしょう。雲の晴れるタイミングを狙って移動しながら自撮りしていると、展望台の一角でオレンジ色の服を着てカメラを持ったスタッフが観光客を撮影しています。

話を聞くと、彼らはボランティアスタッフで、撮った写真の販売(1枚1,200円・税込)もしていますが、お客さんが持参したカメラでも撮ってくれるサービスをしていました。早速著者もお願いしました。
なぜか飛騨地方のお土産の定番・さるぼぼを渡され、「はい、チーズ!」の代わりに「ロープー、ウェイ!」というかけ声でパシャリ!
▲ボランティアスタッフに撮ってもらった写真がこちら
▲雲のない晴天の時は北アルプスの大パノラマが360度に広がる!(写真提供:新穂高ロープウェイ)
紅葉は例年9月下旬から始まり、10月中旬には山々が初冠雪。紅葉と雪が同時に楽しめるのはこの時期だけの魅力です。(写真提供:新穂高ロープウェイ)

山頂駅限定のお土産、人気なのは?

ひと通り記念撮影を終えて、向かうは山頂駅3階にある売店。山頂駅限定の商品を探しに行きます。今回は「さわやかパック」で1,500円分のチケットがあるので、買い物や食事代は1,500円まではチケットで、それ以上の金額になった場合は差額を支払います。
まず紹介したいのが、「絆さるぼぼ」(590円・税込)。縁起物のさるぼぼの胸に付いたケースの中に「新穂高ロープウェイ」のワイヤーが入っている、「結ぶ・つなぐ」をコンセプトに誕生した商品です。
▲「絆さるぼぼ」。飛騨地方定番お土産の「新穂高ロープウェイ」限定商品
展望台での記念撮影でさるぼぼを手渡された理由がここで分かりました。ちなみに「絆さるぼぼ」は色によりご利益が違い、黄色は金運、ピンクは恋愛運、青は仕事&勉強運、赤は家庭運、オレンジは子宝運、緑は健康運だそうです。
▲ネーミングが直球な「はが木」
ほかにも、木でできた「はが木」(各380円・税込)も人気だそうです。「入荷するとすぐ売り切れる!」と売店の方が言うのは、意外にも一番シンプルな写真左のもので、国産木をハス切りにした新穂高オリジナル品。120円・税込の切手も売っており、一筆したためる場所もペンも用意されています。
「はが木」を書いたら、展望台に設置された日本一高いところにあるポストから投函できます。ちなみにハガキの回収は、郵便局員が行うのではなく、「新穂高ロープウェイ」の宿直スタッフが「新穂高温泉駅」まで運んでいるそうです。

お土産の次は限定メニューのお昼ごはん

買い物欲が満たされたら、次は荒ぶる食欲をなんとかしなければ!ということで、山頂駅4階にある喫茶・軽食「マウントビュー」に移動します。

「雲海そば」「雲海うどん」(各800円・税込)、「岳人セット(ラーメン+いわくらげの混ぜご飯)」(980円・税込)など、さまざまな限定メニューがありました。
▲名物「ゴンドラ焼き」(1個150円・税込)。中はえごま入りの粒あん。生地は餅粉を使用しモチモチです
食後の散歩には、「山頂駅」すぐ外の千石園地(せんごくえんち)にある、原生林の中に作られた散策コースがオススメ。ボードウォークになっていて山野草を観察できます。ちなみに千石園地の奥から西穂山荘への登山道が始まっています。
▲1月~3月の千石園地には、雪の回廊が登場(写真提供:新穂高ロープウェイ)

中間地点「しらかば平駅」で源泉かけ流し露天風呂を楽しむ

山頂駅を満喫し、再びロープウェイに乗り込みます。復路は当初の予定通り2階。予想通り1階に乗った往路よりも揺れは小さく感じました。
▲下りの景色も絶景です。ケーブルの先が見えないほどの急角度で降りていきます
「しらかば平駅」に到着してすぐにあるのがこの「アルプスのパン屋さん」。往路の際にも鼻を刺激された焼きたてのパンのいい香りにひかれ迷わず購入!
▲人気No.1はピュアバター100%のクロワッサン(180円・税込)。紅葉シーズンには限定の栗あんクロワッサン(260円・税込)も登場!
「しらかば平駅」目の前にあるビジターセンター内の天然温泉露天風呂「神宝乃湯」に向かいます。
▲横を見ると無料の足湯もありますが、今回は「さわやかパック」で入浴券があるので露天風呂に入ります
ビジターセンターの一角に露天風呂への入口があり、風呂上りのお水やソファスペースも用意されています。のれんをくぐって進むと男女別の脱衣所があり、コインロッカーや貴重品BOXもあるので安心です。
露天風呂は男湯・女湯にそれぞれ岩風呂が2つずつ。泉質は単純硫黄温泉。無色透明のお湯で硫黄臭があり、白い湯の花が湯船の底にたまっていました。源泉が79度と高温のため自然の飲用沢水で湯温調整していますが、源泉かけ流しのお湯に浸っていると体の芯から温まります。施設はシンプルですが、紅葉や雪、新緑など季節ごとの自然の中で温泉を楽しむという贅沢な時間が過ごせます。

なお、今回は「さわやかパック」で大人600円の入浴料が含まれていますが、別料金を支払えばフェイスタオルが200円、バスタオルが400円(すべて税込)で購入できます。

おまけフォトスポット

温泉で心も体も温まった後、2階建てロープウェイの撮影ベストポジションを探しました。「しらかば平駅」周辺にある足湯やテイクアウトコーナーからも撮れますが、個人的に最高だと思われるフォトスポットを見つけました!

そのスポットは、ロープウェイの動く仕組みやワイヤーが展示してる場所の裏側にあたる2階のベランダです。下の写真がその場所で撮った、この日のベスト・ショットです。
▲ロープウェイとの絡みも完璧!

旅の締めとして、辛いラーメンと辛いソフトクリームを食して帰途に…

最高の一枚をカメラに収め、「鍋平高原駅」から第1ロープウェイで「新穂高温泉駅」に戻ると、「画竜点睛を欠いてはならぬ」と思い、飲みの締めならぬ旅の締めとして喫茶・軽食「笠ヶ岳」にて「新穂高辛口ラーメン」(830円・税込)をオーダー。山椒とわさびの辛さに涙をこぼし、思い残すことなく帰途につきました。
▲飛騨山椒がほどよく効いた辛さの「新穂高辛口ラーメン」。硬めに茹でられた「温泉ゆで玉子」付
▲食後のスイーツとして「わさびソフトクリーム」(350円・税込)。甘さの後にツンと鼻にくるわさびの辛さがしっかり主張してきます
最後に、次回行く時にぜひ体験したいのがこの絶景。日の入りをロープウェイから眺められる「サンセットロープウェイ」というイベントが10月中旬から11月中旬まで行われているので、天気運が良ければ遭遇できるかもしれません(写真提供:新穂高ロープウェイ)。

ロープウェイを登山目的でしか利用したことのなかった筆者ですが、今回はロープウェイに乗ること自体の面白さに加えて、眺望、グルメ、お土産、温泉などをたっぷり満喫しました。特に北アルプスの絶景に囲まれていると、日々のモヤモヤはどうでもよくなりますよ!
澤井敏夫

澤井敏夫

愛知県・清須市在住のライター。情報誌の編集制作、音楽事務所でのマネジメント業務を経て独立。読書と落語鑑賞とヨガが趣味。

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新の情報は直接取材先へお問い合わせください。
また、本記事に記載されている写真や本文の無断転載・無断使用を禁止いたします。

こちらもおすすめ

もっと見る
PAGE TOP