「大町梨街道」の“隠れ家”で梨狩り体験!希少な梨を、贅沢に食べ比べ

2016.09.21

梨の生産量日本一を誇る千葉県(農林水産省・平成28年2月16日公表)。なかでも、市川市大町を通る国道464号沿いには多数の梨農家が点在し、「大町梨街道」という名称で親しまれています。大町には約60軒の梨農家がありますが、梨狩りが体験できるのはわずか7軒ほど。今回は、梨街道を一本入った“隠れ家” 「大彦園(だいひこえん)」で、人気急上昇ながらなかなか出回らない希少な梨を、もぎたてで堪能してきました!

梨を求める人で賑わいをみせる「大町梨街道」

北総鉄道北総線・大町駅へは都心から電車で1時間ほど。気軽に行ける距離がうれしいですね。大町駅を出るとすぐ目の前が「大町梨街道」。梨をモチーフにした可愛らしい標識が街道沿いに立っています。
▲大町梨街道にやってきました!

9月初旬の取材日、道はいつもより混んでおり渋滞気味。梨を求めて多くの人が足を運んでいるようです。さすが梨の一大産地、国道のすぐ脇にも梨園が広がっています。
▲街道の両側には、梨園や直売の店舗が点在しています

緑のトンネルの向こうは一面の梨畑!
大町梨街道の“隠れ家”「大彦園」へ

この日は、さわやかな秋晴れの梨狩り日和!やわらかい風に誘われて、さっそく「大彦園」を目指します。梨街道から左手に一本入った道を10分少々歩くと「梨もぎとり」の看板が見えてきました。看板をくぐると、両側に木立が茂るなだらかな道が続きます。緑のトンネルをぬけて梨園の入口へ。
▲「梨もぎとり」の看板を発見。「大彦園」に到着!

木漏れ日が差し込む道を進むと、その奥に梨園が見えてきます。看板から梨園まではすこし歩くので、車も便利。駐車場はゆったりしたスペースがあります。
大彦園では、「幸水」「豊水」「あきづき」「かおり」「新高」「あたご」の6種類の梨を有機肥料を使って栽培しています。

今回は、9月初旬に収穫できる「幸水(平年は8月下旬迄)」「豊水(9月中旬迄)」「あきづき(10月上旬迄)」「かおり(9月中旬迄)」の4種類をもぎ取り体験しました!9月中旬頃から10月中旬には、「新高」という品種が登場。品種やその年の梨の状態によって、もぎ取りできる期間が異なります。

また、こちらでは自宅園と梨狩り園の2つの場所で、10月まで梨狩りを行なっています。今回訪れたのは、梨狩り園。9月の第3土日迄はこちらで実施しますが、その後は自宅園で実施予定です。もぎ取りできる梨の品種、実施場所などの詳細は、事前に確認してくださいね。
▲梨園に着くと、たわわに実った梨に思わず目をうばわれます

出迎えてくれたのは、家族で4代にわたり梨専業農家を営む鈴木さんファミリー。三代目の鈴木喜久(よしひさ)さんと四代目の友也(ゆうや)さんに美味しい梨の見分け方や梨もぎりのコツを、丁寧にレクチャーしていただきます。その間、お母さんの友美子さんが慣れた手つきで皮をむいて、試食用の梨を休憩所のテーブルに並べてくれました。
▲鈴木さんファミリー。左から、友美子さん、喜久さん、友也さん。和やかな空気感が心地よく、一瞬にしてリラックス。ご家族で心を込めて梨を栽培しています
▲まず実際に味わってほしいとの思いから、最初に試食を
▲みずみずしい梨をさっそく試食。もぎたて、切りたてを「いただきま~す!」
▲今回は、この日にもぎ取り可能な4種類をいただきました。上から、「かおり」「あきづき」「幸水」「豊水」

「かおり」は、その希少性も話題の注目の梨。全国でも栽培面積がわずか16ヘクタール(※)という生産量の少なさから、店頭に並ぶことはほとんどありません。グリーンの皮で1kgにもなる大きさが特徴で、サクッとした果肉にあふれるほど果汁がたっぷり。

“梨の完成形”とも呼ばれる「あきづき」は、2001年に登録された新しい品種ながら人気急上昇中。こちらも栽培面積が371ヘクタールのみ(※)、栽培の難しさもあり多くは出回らない品種です。とてもジューシーで芳醇な甘みがあり、ほんのり桃のような香りが!新鮮な味わいが印象に残りました。
※平成25年産特産果樹生産動態等調査より

なじみ深い「幸水」と「豊水」も、やはりもぎたてはひとあじ違う美味しさです。
▲はじめて食べる「あきづき」と「かおり」の新鮮な味わいに感動!

食べ比べることで品種の違いがはっきりわかるので、自分の好みの品種をもぎ取りできるのがうれしいですね。
▲試食は井戸水で冷やした梨を。細やかな心づかいに美味しさもひとしお

好みの梨を見つけたら、さっそく梨狩り開始!
もぎ取りのコツ、美味しい梨の見分け方とは?

まず、カゴに好みの量を収穫(税込700円/1kg )するか、ビニールの袋を購入してつめ放題(税込3,800円/約6kg相当)にするか、収穫方法を選びます。今回はカゴをチョイス。たくさん収穫する場合は袋がお得です。

梨園の入口にある「梨のもぎ取り方」のプレートの前で、事前にレクチャーしていただきます。「下から梨をしっかり持って、横に持ち上げるだけで簡単にとれますよ」と友也さん。さっそく試してみましょう!
▲もぎ取り方を教えていただき、カゴを持って梨園へ!

梨の品種は、木の幹の色分けで判断します。白が「幸水」、黄色が「豊水」、赤が「あきづき」です。「かおり」は一目瞭然なので、特に色分けはないようです。
▲木の幹が色分けしてあるので、梨の品種がわかります

美味しい梨の見分け方は、まず色で判断します。遠目から複数の梨を見比べて色の濃い梨を見極めます。そして、近くで梨の表面にある果点(つぶつぶした点)に注目。適度に果点がぼやけたものが熟しているあかし。果点が鮮明なものはまだ熟していないので、木に残しておきましょう。
▲まず、遠目でいくつかの梨を見比べて色で判断
▲あたりを付けたら、近くでじっくり観察。果点がぼやけて熟した梨を選びます

もぎ取る梨を決めたら、下から片手でしっかり持ちます。そのまま横からもち上げると、簡単に取れました!力は必要ないので、子どもでも上手に収穫できるそうです。
▲簡単にもぎ取りできました!
▲ずっしり重い「かおり」も収穫
▲せっかくなので、4種類とも収穫!友也さんが最近育てはじめたリンゴもひとつ

リンゴの品種は「つがる姫」。今回は運よく収穫できましたが、リンゴは生産量が少ないため、もぎ取りについては事前に問い合わせるのがおすすめです(精算の方法は梨と同様)。

今回は梨そのものの味わいを存分に堪能。もぎたての梨は、驚くほど果肉に弾力があり果汁が豊富でした。梨が品種によって、こんなに味わいが違うというのも新鮮な驚きでした。特に、「あきづき」のフルーティーな香りと品のある甘さは、今までの梨のイメージを一新するほど!なかなか梨を食べ比べる機会はないので、良い体験となりました。

温かい対応が魅力の「大彦園」
梨狩りデビューにもおすすめ

ご家族3人で愛情をこめて大切に梨を育てている 「大彦園」は、また来たいという気持ちにさせてくれるアットホームな温かさが印象的でした。来年の梨の季節が楽しみになる、そんな特別な時間を過ごすことができました。

「いちばん美味しい旬の時に、実際に収穫して梨本来の味を体験してほしい」という喜久さん。その思いから、大町でも数少ない梨狩りを行なっています。

通りから一本入った落ち着いた立地は、子ども連れの家族での梨狩りにもぴったり、ペット同伴もOKです(他のお客さまへの配慮をお願いします)。

毎年楽しみにやってくる常連のお客さまが多いそうですが、鈴木さんファミリーの温かい対応で丁寧に教えていただけるので、はじめて梨狩りをする方にもおすすめです。この秋、希少な品種にも出合える「大彦園」で梨狩りデビューしてみませんか。
村上ジャンヌ

村上ジャンヌ

札幌出身、神奈川県在住。大学にて古美術とバイオリン、セツ・モードセミナーにてフランス文化を学ぶ。広告企画制作、雑誌編集を経てフリーライター。現在3歳の娘の育児奮闘中。酒場生活に別れを告げ、美味しいパンとジェラート探しに情熱を傾ける毎日。(制作会社CLINK:クリンク)

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