引き締まった果実のうまみ!群馬でりんご狩り体験

2017.10.03

ドライブが気持ちいいこの季節にぜひ訪れたいのが、果物狩り。なかでも、りんご狩りは、関東一円にも産地が多く気軽に行くことができます。今回は、群馬県でもトップクラスの広さを誇る「まるひろ農園」で、りんご狩りに挑戦しました!産地の畑でまるかじりするりんごは格別。採れたてはこんなにも甘くてジューシーな歯ごたえなのかと、新しい発見も得られるはずです。

古き良き日本の里山、群馬県・みなかみ町の「まるひろ農園」

群馬県・みなかみ町は、四方が山に囲まれたのどかな町。晴れた日には日本百名山に選定されている谷川岳を望めます。過ごしやすい湿度で雨も少ないため、首都圏からのドライブにもぴったり。そんなみなかみ町の国道沿いに、「まるひろ農園」はあります。
▲みなかみ町の、美しい里山の風景
▲直売所は大工さんとスタッフの手作り
▲店頭に陳列されているのは、収穫されたばかりのりんご。ここで試食をさせてもらえる

迎えてくれたのは、「まるひろ農園」の園長・高橋宏之さん。宏之さんは、りんごの栽培を始めて35年以上の大ベテランです。農園の敷地面積はなんと4ヘクタール!また、環境負荷の低減と安心・安全な農作物供給が認められ、群馬県知事認定の「エコファーマー」を取得している農家さんです。
▲おいしいりんごと、宏之さんの気さくなキャラクターに魅せられ、常連になるお客さんも多い

群馬発祥の品種から全国の有名品種まで勢ぞろいのりんご畑へ!

まるひろ農園のりんご狩り体験プランは、全部で3種類です。
30分500円(税込)でりんご狩り体験と試食ができ、3つお持ち帰りができるAプラン。
30分1,000円(税込)でりんご狩り体験と試食ができ、6つお持ち帰りができるBプラン。
個数制限はなく、収穫したりんごを1kg600円(税込)で精算のCプラン。

今回体験したのは、Bプラン。いずれも旬のりんごを一種類のみの収穫体験となりますが、今回は特別に、2種類のりんご畑を見せてもらうことができました。

まずは「尾瀬の紅(くれない)」という群馬県内で開発された大ぶりな品種のりんご畑へ。通常のりんごの重量は、350g前後ですが、「尾瀬の紅」は400gを超えます。

「まるひろ農園」は町内に複数の畑を持っているので、宏之さんの車で移動しました。車で来園されたお客さんは、宏之さんの先導で畑まで向かいます。

畑に着くと、まずは宏之さんによるもぎ方講習をうけます。
「りんごと、木の枝を結ぶ軸をとらないのがポイント。果肉が乾燥しにくくなります」
▲宏之さんが丁寧に収穫方法を説明してくれる
▲手でりんごを優しく包み
▲上に持ち上げるようにして収穫する
▲軸を残したまま収穫するのがポイント。手にずっしりと重みを感じる
▲ジューシーで甘い新鮮なりんごを、その場でがぶり。みずみずしくてとてもおいしい!

「まるひろ農園」では、8月から12月という長期間にわたってりんご狩り体験をしてもらえるようにと、19種類のりんごを栽培しています。

「群馬県に来たからには群馬発祥の品種を食べてほしいので、“尾瀬の紅”のほかにも、“ぐんま名月”、“あかぎ”、“新世界”など、収穫時期の異なる群馬生まれのりんごを栽培しています。ですが、お客さんのニーズにも応えたいので、“ふじ”、“津軽”など、他県発祥の人気品種も栽培していますよ」と宏之さん。

りんご畑で聞く、りんご農家さんの熱いこだわり

次に案内してもらったのは、「津軽」という品種のりんご畑。酸味が弱く、甘みが強い、人気の品種です。
▲真っ赤なりんごで埋め尽くされた畑は、歩くだけでも気分上々。広い畑を自由に行き来するのは、冒険気分で楽しい!
▲軸の部分が細くまっすぐ生えているりんごは、栄養がいきわたっていておいしいのだとか
▲宏之さんが素手でりんごを割るというワイルドな一芸を見せてくれた

「津軽」はやさしい甘みのりんごで飽きが来ず、次々と食べたくなってしまう美味しさでした。

りんご狩りの最中に宏之さんに声をかけてきた男性が。隣のりんご畑を営む高橋公利(きみとし)さんです。公利さんは、先代からりんご畑を引き継ぐために、3年前に教員の仕事を辞めて就農したそう。同じエリアのりんご農家同士、情報交換を欠かさないのだとか。

この日2人の間で話題にあがったのは、草刈りの話。聞けば、草刈りの時期は見極めが重要だといいます。
▲ご両親・奥様とともにお隣でりんご農園を営む高橋公利さん

「夏は日射量が多すぎると地温が高くなりすぎ、りんごの色がつきにくくなる。そのため、草刈りは極力しません。しかし、秋にかけては草を刈り、地温をあげ、根っこを活性化させ、養分を吸収させます。美味しいりんごが育つように、工夫を重ねています」と、りんご栽培への熱いこだわりを、宏之さんが語ってくれました。

手塩にかけて育てたからこんなにおいしいんだ、と取材スタッフも感動するワンシーンでした。
▲りんごを食べてしまう虫たちを捕獲する罠も、宏之さんの手作り
▲宏之さんは肥料にも強くこだわる。長年の試行錯誤の結果、現在はにおいのでない馬糞を使用
▲この日収穫した2種類のりんご。左から、「津軽」「尾瀬の紅」

全国でも珍しいプルーン狩りもできる!

取材に訪れた8月には、りんご狩りのほかに、プルーン狩りも行われていました(収穫時8月~9月初旬)。りんごをお腹一杯に食べてもなお高まる食欲に従い、プルーン畑へ向かいました。

ドライフルーツや瓶詰になっているイメージが強いプルーンですが、近年生で食べる人が急増。プルーンがどのような状態でなっているのかを見たことがない人も多いので、プルーン畑の光景を見て感動する人も多いそうです。「プルーンは貧血、便秘に効くといわれていることから、女性におすすめです」と宏之さん。
▲大粒のプルーン「バーバンク」は、酸味が少なく食べやすい品種
▲この畑には、収穫時期の異なる3種類のプルーンが栽培されている。左から、「バーバンク」、「プレジデント」、「オパール」

宏之さんがプルーンの栽培を始めたのは、20年も前のこと。当時ポピュラーでなかったプルーンを栽培することを、周囲の人から不思議がられることもあったといいますが、これが大当たり。乾燥に強く雨に弱いプルーンは、みなかみ町の気候にぴったりの果物だそうです。

2016年の収穫時期はすでに終了してしまいましたが、夏の時期に行くならりんご狩りと併せて体験したいところ。

果物狩りのあとは、直売所でお土産探し!

ひとしきりりんご狩りを楽しんだあとは、宏之さんの車で再び直売所へ向かいました。
直売所では、オリジナルのジュースやドライフルーツも販売されています。

販売されているりんごジュースは地域のホテルなどでも販売していますが、群馬のゆるキャラ(R)「ぐんまちゃん」がプリントされたパッケージは直売所だけの限定販売です。
▲「りんごジュース」1,000ml。1本600円(税込)
▲りんごを八等分にできる「アップルカッター」600円(税込)
▲温かみのある木でつくられた店内は、装飾もかわいらしい。こちらは奥様が飾りつけたりんごのオブジェ

「お客さんの中には、うちのりんごを取り寄せて食べてみたら『りんご畑を見てみたくなって』とやってくる方も多くいます。おいしいものを食べると、産地の畑が気になる。畑に来たら、採って食べたくなるのです。りんごの味に妥協をしないことで、単なる観光を超えたお客さんとの関係を、りんご畑で築いていきたいです」(宏之さん)
▲熱く語る宏之さん
▲これから色づくりんご「あかぎ」。りんご狩りの時期は12月上旬まで

とれたてのりんごはとにかくジューシーで甘い!お腹もこころもいっぱいになりながら、りんご農園をあとにしました。

みなかみの乾いた土地で育った丈夫なりんごは、持ち帰ったあとしばらくの間も、そのジューシーさが保たれていましたよ。

10月から11月にかけては「ふじ」「しなのスイート」などの人気品種、「スリムレッド」「ぐんま名月」などの群馬県産品種が続々色づきます。
真っ赤でジューシーなりんごと熱い社長・高橋宏之さんに会いに、「まるひろ農園」に出かけてみては?

写真 奈良茉美
前川有香

前川有香

編集者、ライター。移住に関する雑誌『TURNS』や、書籍『うちのコにしたい!羊毛フェルト猫のつくりかた』、その他小冊子、ウェブ媒体の編集・執筆などを手がける。出版・編集プロダクションデコ所属。

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