広島ケンミンには常識!?オタフクソース工場見学で本格お好み焼作り体験

2016.10.23 更新

広島名物と言えば、まず浮かぶのがお好み焼。広島は人口1万人あたりのお好み焼店舗数が5.9とダントツの全国1位(総務省統計局平成26年経済センサス基礎調査)で、広島の食文化を語る上でも欠かせない存在です。その名物グルメについて、地元の人ですら知らないことまで教えてくれて、しかも作って食べることもできる体験施設に行ってきました。

累計13万人以上来館のお好み焼テーマパーク!

▲2008年に開館した「Wood Egg お好み焼館」

本格的な広島お好み焼の作り方や歴史を学べるのは、広島を代表する企業「オタフクソース」が運営する「Wood Egg お好み焼館」。
JR広島駅から広島電鉄・宮島線の路面電車に乗り換え、井口駅から徒歩10分。木製ルーバーに覆われた卵のようなドーム型で、遠くからでも目を引くユニークな建物です。
▲工場やミュージアムを案内してくれたご案内課の屋根中(やねなか)江身子さん

今回、参加したのは「工場・おこのミュージアム見学+広島お好み焼体験(本格鉄板)コース」。他にも「おこのミュージアム」の見学だけや家庭用ホットプレートを使ったお好み焼教室など、様々な見学・体験コースが用意されています。
「おこのミュージアム」の見学のみは無料で、体験は1人税込700円~。いずれも電話やホームページからの予約が必要です。
▲まずは約10分の紹介映像で会社の歴史を学ぶ

受付を済ませたら、3階の映像ホールで「オタフクソース」の歴史や工場の概要などの紹介VTRを観賞。そして、2階の「おこのミュージアム」を見学します。
▲お好み焼店の隣りに駄菓子屋がある昭和30年代の町並み

「おこのミュージアム」は4つのコーナーに分かれていて、最初に見学するのは「昭和30年代のお好み焼店コーナー」。その名の通り、多くのお好み焼店が開業された昭和30年代の店や町並みがリアルに再現され、ノスタルジックな雰囲気がいっぱいです。
▲昭和30年代のお好み焼店の内部

当時のお好み焼店は自宅を改装したスタイルが多く、土間に鉄板が設置されていました。こぢんまりとした造りなのでテーブル席がある店は少なく、みんな鉄板カウンターで食べていました。調理台や本棚、白黒テレビなど昔を知れる展示物もいっぱいです。
▲ルーツは千利休…!?「へぇ~」がいっぱいの「お好み焼の歴史ゾーン」

次のゾーンでは広島のお好み焼の歴史などを紹介。昭和初期に「一銭洋食」と呼ばれていたメリケン粉を使ったおやつが今の広島のお好み焼の原点だそうです。さらに次のゾーンでは「オタフクソース」の誕生や美味しさの秘密などが紹介されていました。
▲「お好みソース」の美味しさの秘密は「デーツ」

オタフクソースの「お好みソース」の主な原料は、世界中から仕入れる野菜や果実と20種類以上の香辛料。中でも独特の甘みとコクを生み出しているのが中近東を原産地とする「デーツ」です。試食させてもらうと干しイチジクのような食感と風味で、甘みが口の中に広がります。

衛生管理が徹底した工場を見学!

▲見学の小学生と入れ替わりで本社工場へ

「おこのミュージアム」の次は、近隣にある本社工場の見学です。こちらは地元の小学校では定番の社会科見学スポットになっていて、この日も小学生たちが見学に来ていました。年間で2万人以上の見学者が訪れているそうです。
▲ソースを容器に詰める工程などを見学

本社工場の生産能力は1日10万リットル以上。充填ラインでは1時間に約9,000本のスピードでソースが容器に詰められています。
▲工場で働く社員のモデル「佐々木さん」

食品工場なので衛生管理は徹底しています。作業服は頭や首まで覆った二重構造で髪の毛などが落ちないように工夫され、無駄なものが入り込まないようにポケットもないとのこと。「佐々木」の名札を付けた人形を使って楽しく解説してもらいました。
▲手にするとまだ温かいできたてソース

ソースは100度以上で加熱殺菌され、できたての製品は約70度。実際に手に触れて温かさを体感するだけでなく、何と嬉しいことに、工場見学の記念としてできたてほやほやのソースをお土産にもらえます。
▲ショールームでお買い物タイムも

「Wood Egg お好み焼館」の別館にはショールームがあり、ここでは約250種の商品やグッズが販売されています。
▲広島カープのマスコットキャラがデザインされた「赤ヘルお好みソース(税込329円)」

スーパーなどでは見かけないご当地限定商品やデーツを使った酢などもあり、広島観光のお土産には喜ばれそうです。
▲10種類以上の味見ができるソースバーもある

プロ仕様の鉄板でお好み焼づくり&実食!

▲大きな鉄板のあるお好み焼体験スタジオ

10時30分からのコースに参加したので、そろそろお腹もすいてきました。時計を見るとちょうど12時。待ってましたのタイミングで体験スタジオに移動して、いよいよお好み焼づくり体験の始まりです。
▲「お好み焼士・コーディネーター」の社内資格を持つ川本さん

講師はお好み焼課シニアスタッフの川本和晴さん。体験コースの参加者にお好み焼づくりを教えるだけでなく、お好み焼店の開業を目指すプロの養成指導もするほどの知識と腕前で、ユーモアを交えながら楽しく焼き方を教えてくれます。
▲生地を広げるのはスピード感も大事

最初の工程は用意された生地を鉄板の上に薄~く広げるところ。手に持っているのは小さなおたまで、背の丸い部分を使って直径が20cmくらいになるまで広げます。
▲講師の指示を聞きながら具を順にのせる

生地の上に千切りキャベツや天かす、もやし、かつお削り節、豚バラ肉などの具を重ねたら、上から少量の生地をかけて…
▲さあ、ここが腕の見せどころ!

生地の下に両側からヘラを差し込んで、くるっとひっくり返します。ヘラは上から握り、手首をしっかり使って手前(自分)側に。
▲みごと成功!

ひっくり返し終ったときに、ヘラの裏側がしっかり見えるくらい手首を返すことがポイントです。
▲麺を炒めたら野菜とドッキング

野菜を蒸し焼きにしている間に、横で麺をほぐしながら炒め、お好み焼の大きさに合わせて形を整えたら野菜部分を麺の上にのせて押さえます。
▲玉子にのせる段階では、まだ生地が上

玉子を鉄板の上に広げたら半熟のうちにお好み焼をのせ、玉子が焼けたら生地が下になるようひっくり返します。
▲お好みソースをかけたら、ハイ!でき上がり

玉子や麺が上になった状態で、お好みソースや青のりをかけたら完成です。体験スタジオにはスタンダードなお好みソースのほか、辛口ソースや塩分控えめのソース、マヨネーズなど様々な調味料が用意されているので、自分好みの味に仕上げることができます。もちろん、すべてオタフクソース社の製品。
▲女性にも使いやすいヘラを用意

ヘラを使って鉄板からそのままお好み焼を食べるのも醍醐味。女性でも食べやすいように、角が丸くなっている小さめの「女子ヘラ」も用意されています。
▲美味しそうに焼けてソースの香ばしい匂いが食欲をそそる

野菜や麺などがきれいな層になっていて、鉄板にこぼれたソースがジュッと香ばしい匂いを運んでくれます。
▲本格的な鉄板を使って自分で焼いたのは初めて

筆者は広島に暮らしてウン十年。これまで何百枚もお好み焼を食べてきましたが、実は自分で焼いたお好み焼を食べるのは初めての経験。ちょっと感動です。
▲鉄板磨きの作業で体験終了

食べ終わったら食器を自分で片付けて、全員でゴシゴシ鉄板磨き。焦げ付いた汚れを落とすのは意外に難しく、コツを得ないと力まかせではなかなかピカピカにはなりません。
▲参加者のみ購入できるロゴ入りの前掛けとエプロン

お好み焼体験にはエプロンと三角巾が必要ですが、持参しなかった場合は受付けで購入することもできます。腰前掛けと手ぬぐいのセット(左)は税込1,000円で、不織布エプロンと紙帽子のセットは税込200円。参加の記念にもなるので、ほとんどの参加者が購入していました。
▲最後にお土産も

お好み焼体験を終了すると、またお土産をいただきました。お好み焼粉やいか天、天かす、かつお刻み節などの特選具材が入った「広島お好み焼こだわりセット」と、見学前に撮影してもらった写真も。
▲ショールームは予約不要で、開店時は自由に買い物ができる

楽しく充実したあっという間の3時間で、お土産もいただき、お腹もいっぱい。満足感とお得感は申し分なしで、広島観光にはピッタリのプログラムです。参加者の多くは県外からの人たちでしたが、地元の人にもぜひ参加してもらいたい内容でした。
廣段武

廣段武

企画から取材、撮影、製作、編集までこなすフリーランス集団「エディトリアルワークス」主宰。グルメレポートの翌日に大学病院の最先端治療を取材する振り幅の大きさと「NO!」と言わ(え?)ないフレキシブルな対応力に定評。広島を拠点に山陽・山陰・四国をフィールドとして東奔西走。クラシックカメラを語ると熱い。

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新の情報は直接取材先へお問い合わせください。
また、本記事に記載されている写真や本文の無断転載・無断使用を禁止いたします。
PAGE TOP