10月下旬から11月中旬が紅葉のベストシーズン!昇仙峡でマイナスイオンを全身に浴びる

2017.10.16 更新

山梨県甲府駅からバスで30分。長潭橋(ながとろばし)から始まる約5kmの渓谷が、特別名勝(特別史跡名勝天然記念物)の「昇仙峡(しょうせんきょう)」です。高さ約180mの昇仙峡の主峰「覚円峰(かくえんぼう)」や、日本の滝百選に選ばれた「仙娥滝(せんがたき)」など、自然が生み出した渓谷美は圧巻。紅葉に包まれた絶景を目にすべく、国内有数の景勝地へと足を運びました。

▲四季の移りかわりとともに、異なる顔を見せる昇仙峡のシンボル「覚円峰」(写真提供:昇仙峡観光協会)

まずはロープウェイで羅漢寺山の山頂へ

路線バス「昇仙峡口」停留所で降りると、昇仙峡の玄関口「長潭橋」がお出迎え。紅葉シーズンにはこの橋の周辺が赤やオレンジ、黄色に染まり、色鮮やかな景色が広がります。橋を渡って左に入ると、昇仙峡の大絶景「仙娥滝」に向かう遊歩道がスタート。長潭橋から仙娥滝まで片道約4.5km、約1時間半のハイキングコースの入口になっています。
▲紅葉シーズンの長潭橋。大正14(1925)年に竣工した、県内最古のコンクリートアーチ橋として、建築雑誌にも多く取り上げられています(写真提供:昇仙峡観光協会)

登り坂を1時間半歩くのは大変…という方は、行きはバスで「滝上」まで上がり、「仙娥滝」から始まる遊歩道を下って来るのがオススメ。今回は、「滝上」までバスで向かうことにしました。

「滝上」でバスを降りたら、遊歩道を歩いて下る前に、まずは昇仙峡ロープウェイで標高1,058mの羅漢寺山の山頂まで行ってみました。「仙娥滝駅」から山頂の「パノラマ台駅」までは約5分。ロープウェイからは、奥秩父連峰の主峰・金峰山(標高2,599m)や、荒川ダムが臨め、10月下旬から11月中旬までは赤や黄色に染まった木々を見渡せます。
▲紅葉の中を抜けていくゴンドラ(写真提供:昇仙峡観光協会)
▲ロープウェイは20分ごとに出ている。小・中型犬など大切なペットも乗車できます(有料)
羅漢寺山の山頂からは、天気がいいと、富士山を目の前に拝むことができ、富士山とともに日本高峰三山に数えられる北岳・間ノ岳(あいのだけ)も一望できます。ちなみに、駅を出て右側にある小さなお社「和合権現(わごうごんげん)」は、縁結び、子宝、金運に御利益があるパワースポットだそう。
▲社の中に祀られた御神木に両手を添えてお詣りしてから、その目の前にある「浮富士広場」で富士山を拝むとさらに運気が上昇するのだとか
▲晴れていれば、こんなに富士山がよく見える
▲パノラマ台駅には売店も併設。炭火で焼いた「焼きだんご」(税込350円)は、クルミ味噌の香ばしさが合わさって美味!
▲巨峰の自然な甘さがクセになる「巨峰ソフトクリーム」(税込350円)も。紅葉シーズンには秋限定の「きのこ汁」(税込350円)も登場するとか

渓谷美に圧倒されながら遊歩道をゆっくり進む

山頂での眺めを楽しんだら、再びロープウェイに乗って仙娥滝駅まで戻り、いよいよ昇仙峡の遊歩道へ。飲食店や土産店が並ぶ水晶街道を抜け、渓谷の中へと続く階段をゆっくりと下ると、いきなり、日本の滝百選のひとつ「仙娥滝」が現れます。

高さ約30mの花崗岩(火成岩の一種)の断層を豊富な水が勢いよく流れ落ち、一帯は大自然のミストに包まれた幻想的な雰囲気。仙娥滝の「娥」は仙女を意味し、その水の流れの美しさから、「仙娥滝」という名前がつけられたそうです。
▲地殻変動による断層によって生じた仙娥滝。10月中旬から少しずつ周りの木々が色づき始めます(写真提供:昇仙峡観光協会)
▲滝の水によって冷えた空気が、肌をしっとりと包み込んでくれるよう。目を閉じて深呼吸をしたくなります

そして、仙娥滝の反対側を振り向けば、高さ約180mの昇仙峡の主峰「覚円峰」がそびえ立ちます。国の特別名勝に指定された「覚円峰」は、花崗岩が風化水食を受けてできたもの。露出した岩肌は荘厳で、じっと眺めていると、仙人の住む世界に入り込んでしまったかのような気持ちに…。紅葉シーズンになると、花崗岩が彩られ、深緑とは異なる絶景が楽しめます。
▲「覚円峰」の名は、かつて僧侶覚円が、畳が数畳敷ける広さの頂上で修行したことに由来しているそう(写真は取材時の9月中旬の様子)
▲紅葉シーズンの覚円峰(写真提供:昇仙峡観光協会)
その後は、右手に流れる荒川のせせらぎを聞きながら、のんびりと遊歩道を歩きます。見上げれば、雄大な渓谷美が目に飛び込んできます。
▲巨岩の壁と荒川の間、ゆるやかな下り坂の遊歩道を歩きます
▲もみじの間から眺める荒川は、紅葉シーズン限定で楽しめる絶景(写真提供:昇仙峡観光協会)
▲巨岩の間から、川の水が勢いよく零れるように流れていく。水の音に心洗われます(写真提供:昇仙峡観光協会)

さらに遊歩道をのんびり20分ほど歩き、コースの中盤あたりまで来たところで「石門」が現れます。巨大な花崗岩が重なって、偶然にもトンネルができたのかな…と思いくぐり抜けると、上部の岩と遊歩道からはみ出した岩の先端が10cmほど離れていてびっくり!「崩れることはないのかな」とひやひやしながら、大自然が生み出した天然のアーチを何度も往復してしまいます。
▲遠くからでは、上部の岩の先端が離れていることに気づきません
▲岩と岩が重なり合うことなく、わずかに離れてアーチ状になっているんです

荒川で獲れた新鮮な岩魚を頬張る

散策の途中でランチをいただくことにしました。渓流を眺めながらランチを楽しめるという食事処「昇仙峡めん処 樹光庵」へ。
▲ゴジラの石像や、全1,200種類8,000鉢以上の山野草がお出迎え(写真提供:樹光庵)

気さくな店主・前園さんに案内されたのは、渓流の上にせり出したように設置してあるテラス席。やわらかな渓流の音に包まれているだけで、心がほぐれていくようです。
▲テラス席は全部で100席。ペットも一緒に楽しめます(写真提供:樹光庵)

「田舎ほうとう」や、甲府市のB級グルメ「鳥もつ煮」が人気のこのお店。今回は、地元で獲れた新鮮な岩魚と、砂肝、ハツ、レバーなどを甘みのある醤油ダレで照り煮した「きんかん入り鳥もつ煮」をいただきました。
▲「岩魚の塩焼き」(税込800円)。緑に囲まれ、素朴な味わいを満喫
▲やわらかな食感が人気の「きんかん入り鳥もつ煮」(1人前税込800円)。毎朝、新鮮な部位を取り寄せ、冷凍保存することなく使い切るこだわりの逸品
▲食べ終わっても、ずっと渓流を眺めて過ごしたくなるテラス席。家族や友達とにぎやかに過ごすのも◎
「樹光庵」から徒歩3分のところに甲府駅行きのバス停「昇仙峡停留所」もありますが、お店を出て、荒川沿いの遊歩道をのんびり1時間ほど下れば、スタート地点の長潭橋に到着。木漏れ日がやさしいゆるやかな坂道は歩いているだけで気持ちいい。渓流のやわらかな音に耳をすませ、渓谷美に圧倒されているうちに、1~2時間はあっという間にたってしまいます。

10月半ばごろから、紅葉のベストシーズンを迎える昇仙峡。長い時間をかけて自然が生み出した渓谷美を、ゆっくり堪能してみては。

写真:福田創一郎

※紅葉の写真は2017年のものではありません。
田中瑠子

田中瑠子

ライター兼編集者。神奈川県生まれ。広告会社、出版社を経てフリーランスに。アスリートからビジネスパーソンまで人物インタビューを幅広く手がける。昨今ロードバイクにハマり、全国津々浦々チャリンコ旅を楽しんでいる。(編集/株式会社くらしさ)

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