旬を迎えたゆずの村「馬路村」を満喫する癒しの旅

2017.10.18

高知県東部を流れる美しい安田川沿いのくねくね道を登ると、里山の原風景を残す、馬路村(うまじむら)にたどり着きます。実はこの村、人口約920人という小さな山村ですが、村民の約半数がゆずを栽培し、村内でゆず商品の開発・加工・販売までを全て行うことで、地域のブランド化に成功。現在では、毎年多くの観光客や視察団体が訪れる大人気の地域なんです。今回は、そんなゆずの村・馬路村でゆずを堪能してきました。

高知県が生産量全国1位を誇るゆず。「馬路村」では、全ての農家が、化学系肥料・農薬、除草剤などを一切使用せず、自然に近い形で、有機栽培に準じたゆずづくりをしています。そんな村自慢のゆずが旬を迎える10月末頃からは、村内の至るところでゆずの魅力に出合えます。

ゆずの魅力や美味しさを引き出す「ゆずの森加工場」

まずはじめにお伺いしたのは、村の活性化に貢献し、けん引役を担ってきた馬路村農業協同組合の「ゆずの森加工場」です。
▲「ゆずの森加工場」の入口。建物までのアプローチは約50m

「ゆずの森加工場」をひと言で例えるなら“巨大な森”です。2001年に加工場の建設計画が立ち上がった際、「訪れた人に森の中を歩いて工場へ来てほしい」との想いから、農協の職員さんが自ら重機を使って造園作業を行い、2006年に森と建物が一体化した「ゆずの森加工場」が誕生しました。

「ゆずの森加工場」の入口から建物までのアプローチは、心地良い木漏れ日や、紅葉、桜など、四季を感じる森になっており、安田川を望めるウッドデッキや小川が作られていたりと、ちょっとした森林浴スポットのようです。
▲「ゆずの森加工場」の外壁・内装共に、地元の魚梁瀬杉(やなせすぎ)を使用。かつて林業の盛んだった馬路村の歴史を感じることもできます

加工場では、多い日で15万本も作られているという大人気のゆずドリンク「ごっくん馬路村」の加工や荷造りを見ることができます。原料を大きなタンクに送っているところやドリンクが次々と瓶に注がれていく様子、高速機械によるラベル貼りなどは見ていて飽きません!
▲加工場内にある受注センターの受付で見学を希望すれば、すぐに見学可能(無料)
▲荷造り場の様子。従業員には、ゆず農家さんも多い

中でも、注文毎に違う大きさの箱を選んで商品を効率よくつめる荷造り場での作業は圧巻です!
商品が届いた時に1番最初に目にするところだから機械化はせず、全て手作業で丁寧かつスピーディーに梱包する姿は、まさに神業でした。見学が終わると「ごっくん馬路村」を1本頂けるので、その場で作られた商品の味が楽しめるのも嬉しいところです。
▲写真左から「ごっくん馬路村」(130円)、「ぽん酢しょうゆ ゆずの村」(580円)、「ゆず化粧品 umajiシリーズ」(1,050円~)※価格は全て税込

ゆず・水・はちみつのみで作られた自然に近い爽やかな味わいが魅力の「ごっくん馬路村」や、1度使うと手放せなくなると話題の「ぽん酢しょうゆ ゆずの村」は、馬路村農業協同組合を代表するロングセラーです!

また、2011年の誕生から人気急上昇中の「ゆず化粧品 umajiシリーズ」は、美肌成分として効果があると言われているゆずの種から抽出した種子油や種子エキスで作られていると聞き、さっそくロビーに置いてある試供品を試しちゃいました。
「ゆずの森加工場」の入口には、加工場で作られた商品や馬路村で穫れたゆず(販売していない日もあり)などを販売している直売所があるので、ショッピングも楽しめますよ。

ゆずの香り漂う美肌温泉と、ゆずを使った郷土料理を堪能

次に向かったのは、「ゆずの森加工場」から川沿いを少し進むと見えてくる「馬路温泉」です。
▲正面玄関には馬路村散策にうってつけのレンタサイクルもあります

「馬路温泉」の泉質は、お肌がスベスベになるといわれており、女性にも大人気!
男湯・女湯共に、大浴場と半露天風呂があり、半露天風呂からは大自然を流れる安田川の美しい景色や、せせらぎの音を楽しむ事ができます。
冬至の時期には、収穫したばかりのゆず玉を入れた、冬の風物詩“ゆず風呂”を開催!(要問い合わせ)
ゆずには血行を促進して、身体を温める効果があるといわれているので、これからの寒い季節にうってつけです。
温泉には、馬路村ブランドのゆずシャンプーやゆずリンス、ゆずボディーソープが備え付けられているので、より馬路村を感じられますよ。
また、母の日企画として、毎年5月には沢山のバラを浮かべたバラ風呂も実施しているそうです。

温泉施設にはレストランもあり、安田川で獲れた鮎やウナギ、地元の食材をつかった美味しい料理が味わえます。ゆずが旬の今は、“ゆずオリジナルメニュー”がオススメとのことなので温泉を堪能した後、早速頂くことに!
▲「田舎寿司/山菜・鮎かアメゴ」(1人前1,450円・税込、写真は5~6人前)。※予め予約を入れておくのがオススメ

高知県の山間部に伝わる郷土料理「田舎寿司」は、ゆず酢を効かせた酢飯に、タケノコやシイタケ、りゅうきゅう(ハスイモ※沖縄から導入した野菜なので、高知では「りゅうきゅう」と呼ばれています)や、みょうがなど、里山の“美味しい”をギュッと集めた山のお寿司です。食材ごとに違う山の幸ならではの食感や味わい、清流が育んだ川魚の美味しさを一度に堪能することができました。
▲「アメゴの柚子酢がけ」(900円・税込)

こちらは、「馬路温泉」で丹精込めて育てられたアメゴの唐揚げに、「馬路温泉」特性のゆず酢ダレをたっぷりかけた「アメゴの柚子酢がけ」です。アメゴ特有の旨みと甘辛い味付けが、子どもにも大人にも人気の、ココでしか味わえない逸品!お酒のアテにもピッタリです。
▲別館には、安田川を望めるウッドデッキや遊び心を誘うロフトつき

「馬路温泉」は、宿泊施設も充実しています。お部屋のタイプは、洋室や和室、バンガローなどから選べるので、1人旅や家族旅行、仲間とワイワイなど、様々なシーンで利用できますよ。

可愛い蒸気機関車に乗って大自然の風を浴びよう!

「馬路温泉」の目の前には、昭和30年代まで魚梁瀬杉を運搬することを主目的に使われていた蒸気機関車・森林鉄道を再現した、可愛い車輌が走っています。小さな谷沿いをゴトゴト走る姿は、見ているだけでも楽しいですよ。
▲森林鉄道は、約300mのコースを2周します。乗車時間は約10分程度

森林鉄道の運行日には「馬路温泉」で「馬路温泉前駅弁当」(1,000円・税込)を数量限定販売。駅弁を持って乗車すれば、まるで鉄道旅行の気分が味わえます。前日までに予約をすれば、平日でもいただけますよ。

馬路村の観光拠点に行って、馬路村をさらに楽しもう!

馬路村の名所を満喫して、「もっともっと馬路村の魅力を知りたい!」と、次に向かった先は、馬路村の入口に位置する「まかいちょって家」です。
ここは、“まかせて”という意味の土佐弁を店名にしているだけに、馬路村のことなら何でもおまかせ!馬路村の名所からコアな観光スポットまで、詳しく丁寧に教えてくれます。
▲「まかいちょって家」では、馬路村のゆず製品や魚梁瀬杉の工芸品の購入もできます

「まかいちょって家」では、馬路村を知り尽くした村民が村の見どころや歴史を交えながら案内してくれる「むらの案内人クラブ」も、常時受け付け中。馬路村の散策や観光、見学や体験など、したいことや行きたい場所によってツアー内容を決めてくれます。ゆずが旬の今の時期に希望すれば、色んなコースを巡った後に、ゆずの収穫体験もできるそうです。
▲11月にはゆずの収穫体験も。(要問い合わせ)
▲樹齢300年の魚梁瀬杉や豊かな自然が息づく、馬路村・魚梁瀬地区にある千本山の登山

馬路村のメジャースポットはもちろんのこと、807(大同2)年に弘法大師・空海が創建したという「金林寺」の薬師堂や、国の重要文化財に指定されている魚梁瀬森林鉄道跡の見学など、様々なコースがあるそうです。
ゆずシーズンはもちろん、それ以外でも楽しめるところが沢山ある馬路村。次は、ゆっくり宿泊して、馬路村の魅力にもっと触れたいと思うのでした。みなさんも、ゆずのように爽やかな気分になれる馬路村を、満喫してみてはいかがでしょうか?
畔元志保

畔元志保

高知県生まれ、高知県育ち、高知県が大好きな高知県民。高知県のタウン誌「ほっとこうち」の編集部勤務を経て、フリーライターになり、横長の高知県を西へ東へ駆け巡っている。高知県の大自然と、可杯・箸拳・菊の花を愛するお酒好き!

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