シーズン到来!広島の「かき小屋」で冬の味覚を食べ尽くす!

2016.12.30

広島の冬の味覚と言えば、やはり「カキ」。広島県はカキ生産量が全国の約6割(農林水産省:漁業・養殖業生産統計年報)を占める「カキ王国」で、旬を迎える冬にはぜひ食べておきたい名物グルメです。そこで、今回は自分で焼くセルフスタイルが人気の「かき小屋」を訪れ、本場ならでの美味しい食べ方をレポートします。

休日には行列も。美味しいカキを求めて全国から!

▲看板がなければ飲食店には見えない「ミルキー鉄男のかき小屋 宇品(うじな)店」

やって来たのは「ミルキー鉄男のかき小屋 宇品店」。JR広島駅から市内電車(広島港行き)で約30分。広島港宇品旅客ターミナルの目の前で、広島みなと公園内にあるプレハブの仮設店舗のようなつくりです。
▲カキの殻を背負い、ぽっこりお腹が愛らしい「ミルキー鉄男」

店名の「ミルキー鉄男」は店のイメージキャラクターで、「海のミルク」とも言われて鉄分を豊富に含むカキの特徴を擬人化したもの。かわいいと言うより、一度見たら忘れられない個性の強い風貌です。
▲活気と磯の香りで満たされた店内

「ミルキー鉄男」は誰がモデル…?と余計なことも気になりますが、そんなことより今日の目的は美味しいカキを食べること。さっそく店内に入ってみます。
▲カキの本場・広島産の殻付きカキ

最初に目に飛び込んできたのは冷蔵ケースの中に積まれたカキ。時期によってサイズが異なるため、1皿の個数は変動しますが、7~8個で税込1,080円です。
▲カキ以外にも新鮮な魚介がいっぱい

カキのケースの横には生け簀もあり、サザエやエビなど瀬戸内を中心に全国から選りすぐった旬の魚介が並べられています。大アサリはトングで掴むと勢いよく水をプシュー!とにかく鮮度バツグンです。
▲ご当地グルメの「がんす」はスタッフもイチ押し

こちらのケースにはタコ串やイカ、ウインナー、牛肉、豚肉なども。そして魚のすり身にパン粉をまぶして揚げた広島名物「がんす」もありました。2枚入りで税込300円。県外から来る人にはぜひ食べてもらいたい地元の味です。
▲会計を済ませたら食材や食器などを持って席に

好きな食材を食べたいだけ選んでトレイに載せ、レジで会計を済ませるとスタッフが席に案内してくれます。「かき小屋」は初めての訪問ということもあり、早く食べたくて待ちきれない気分です。
▲定員は約300人。近年は海外からの観光客も増えている

平日の昼下がりだというのに、広い店内は半分以上の席が埋まっています。休日はほぼ満席になるそうで、店の外に行列ができることも。予約は受け付けていないので、平日がおすすめです。

いよいよ実食。焼き方にもコツがある!

▲生食は厳禁。スタッフが焼き方を教えてくれる

席につくと、まずスタッフからカキの食べ方について説明があります。衛生管理を徹底してもカキは生で食べると食中毒などの危険性がゼロではないため、こちらではしっかり焼いて食べるのがルール。
それでは、安心して美味しくカキを食べるための焼き方とは…。
▲まず、殻の平たい方を下にして3分以上焼く
▲ひっくり返して、さらに3~5分焼く
▲平たい方を上にして専用のナイフで殻を取る
▲再び火にかけてカキの中心に火が通るまで焼く
▲1分くらいグツグツして、エキスが少し残っているくらいが食べごろ

最初はスタッフが殻の開き方や食べごろになるまでの焼き方を教えてくれるので、しっかり見ておきましょう。それにしても、お腹をすかせて行ったので、焼けるまでの時間が長く感じてたまりません。
▲スタッフから待ちに待った「もういいよ」の声

炭で焼くカキの磯の香りが猛烈に空腹感を刺激して「おあずけ」を命じられた犬の気持ちがわかったような気がします。でも、焼けるまでの時間も「かき小屋」ならではの醍醐味。
ようやくスタッフから「もう大丈夫だよ」と教えられ、いよいよ実食です。
▲調味料は一味唐辛子、ポン酢、醤油、塩

テーブルには調味料が用意されていますが、最初に調味料をつけてしまうと後から味がもの足りなくなるので、まずは何もつけずに食べるのがおすすめ。
▲美味しくて栄養満点。美容にもよさそう

この日はカキの出荷が始まったばかりの時期だったので小粒でしたが、プリプリッの食感で磯の香りと一緒に濃厚な旨みが口に広がります。喉を通った後に少し甘みも残るほどで、調味料をつけなくてもカキに含まれる海水がちょうどいい塩加減になっています。
▲広島産のカキは雑味がなく、本来の旨みが味わえるのも特徴

カキはすべて広島県産で、養殖業者から直接仕入れ。出荷されたその日のうちに届くので鮮度はバツグンです。
▲「がんす」はビールにもピッタリ

名物の「がんす」も焼いていただきました。ピリ辛の味付けで、焼くと表面がサクッとして美味しさが引き立ちます。ちなみに「がんす」は広島弁で「~です」や「~ます」のこと。「このカキは旨いでがんす」のように使います。

広島県の観光資源として期待が寄せられる「かき小屋」

広島湾は波が静かで適度な潮の流れがあり、植物プランクトンの豊富なカキの養殖に適した環境。約450年前からカキが養殖されていたという文献も残り、戦後間もない1950年頃から本格的な生産が始まりました。
▲カキ養殖の筏は広島湾の風景の一部

「広島かき」としてブランド化され、味や品質が評価される一方で、広島県ではいちばん美味しい食べ方とされる殻付きの焼きガキを食べられる環境が整っていないことを懸念。そこで瀬戸内エリアの魅力を発信する「瀬戸内 海の道構想」の取組みのひとつとして展開しているのが「ひろしまオイスターロード事業」で、かき小屋はその中核事業です。
▲殻付きの焼きガキで広島カキの美味しさをPR

「ミルキー鉄男のかき小屋」を運営する「ひろしまO.Rシステム」では2010年に宇品店、呉店(広島県呉市)、三原店(広島県三原市)の直営3店舗をオープン。広島県を訪れる観光客はもとより、地元にも殻付きカキを焼いて食べるスタイルを提案して、広島産カキの消費拡大やPRを担っています。
▲「カキの地産地消を促進するのも目的」と今村彰宏さん

「観光客に広島産カキの美味しさを知ってもらうのはもちろんですが、殻付きの焼きガキが家庭でも手軽に食べられることをPRしたい」と、かき小屋のコンセプトを語ってくれたのは「ひろしまO.Rシステム」の営業企画部長の今村さん。
▲「かき小屋」は全国放送のTV番組でも取り上げられる新しい食文化

新鮮な広島産の殻付きカキを美味しく、手頃な値段で食べられる「かき小屋」。一人でも入りやすいアットホームな雰囲気で、グループや家族にカキが苦手な人がいても肉や魚などたくさんの食材が用意されているので、BBQ感覚で楽しめますよ。
廣段武

廣段武

企画から取材、撮影、製作、編集までこなすフリーランス集団「エディトリアルワークス」主宰。グルメレポートの翌日に大学病院の最先端治療を取材する振り幅の大きさと「NO!」と言わ(え?)ないフレキシブルな対応力に定評。広島を拠点に山陽・山陰・四国をフィールドとして東奔西走。クラシックカメラを語ると熱い。

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