シーズン到来!広島の「かき小屋」で冬の味覚を食べ尽くす!
広島の冬の味覚と言えば、やはり「カキ」。広島県はカキ生産量が全国の約6割(農林水産省:漁業・養殖業生産統計年報)を占める「カキ王国」で、旬を迎える冬にはぜひ食べておきたい名物グルメです。そこで、今回は自分で焼くセルフスタイルが人気の「かき小屋」を訪れ、本場ならではの美味しい食べ方をレポートします。

休日には行列も。美味しいカキを求めて全国から!

やって来たのは「ミルキー鉄男のかき小屋 宇品店」。JR広島駅から市内電車(広島港行き)で約30分。広島港宇品旅客ターミナルの目の前で、広島みなと公園内にあるプレハブの仮設店舗のようなつくりです。

店名の「ミルキー鉄男」は店のイメージキャラクターで、「海のミルク」とも言われて鉄分を豊富に含むカキの特徴を擬人化したもの。かわいいと言うより、一度見たら忘れられない個性の強い風貌です。

「ミルキー鉄男」は誰がモデル…?と余計なことも気になりますが、そんなことより今日の目的は美味しいカキを食べること。さっそく店内に入ってみます。

最初に目に飛び込んできたのは冷蔵ケースの中に積まれたカキ。時期によってサイズが異なるため、1皿の個数は変動しますが、7~8個で税込1,080円です。

カキのケースの横には生け簀もあり、サザエやエビなど瀬戸内を中心に全国から選りすぐった旬の魚介が並べられています。大アサリはトングで掴むと勢いよく水をプシュー!とにかく鮮度バツグンです。

こちらのケースにはタコ串やイカ、ウインナー、牛肉、豚肉なども。そして魚のすり身にパン粉をまぶして揚げた広島名物「がんす」もありました。2枚入りで税込300円。県外から来る人にはぜひ食べてもらいたい地元の味です。

好きな食材を食べたいだけ選んでトレイに載せ、レジで会計を済ませるとスタッフが席に案内してくれます。「かき小屋」は初めての訪問ということもあり、早く食べたくて待ちきれない気分です。

平日の昼下がりだというのに、広い店内は半分以上の席が埋まっています。休日はほぼ満席になるそうで、店の外に行列ができることも。予約は受け付けていないので、平日がおすすめです。
いよいよ実食。焼き方にもコツがある!

席につくと、まずスタッフからカキの食べ方について説明があります。衛生管理を徹底してもカキは生で食べると食中毒などの危険性がゼロではないため、こちらではしっかり焼いて食べるのがルール。
それでは、安心して美味しくカキを食べるための焼き方とは…。





最初はスタッフが殻の開き方や食べごろになるまでの焼き方を教えてくれるので、しっかり見ておきましょう。それにしても、お腹をすかせて行ったので、焼けるまでの時間が長く感じてたまりません。

炭で焼くカキの磯の香りが猛烈に空腹感を刺激して「おあずけ」を命じられた犬の気持ちがわかったような気がします。でも、焼けるまでの時間も「かき小屋」ならではの醍醐味。
ようやくスタッフから「もう大丈夫だよ」と教えられ、いよいよ実食です。

テーブルには調味料が用意されていますが、最初に調味料をつけてしまうと後から味がもの足りなくなるので、まずは何もつけずに食べるのがおすすめ。

この日はカキの出荷が始まったばかりの時期だったので小粒でしたが、プリプリッの食感で磯の香りと一緒に濃厚な旨みが口に広がります。喉を通った後に少し甘みも残るほどで、調味料をつけなくてもカキに含まれる海水がちょうどいい塩加減になっています。

カキはすべて広島県産で、養殖業者から直接仕入れ。出荷されたその日のうちに届くので鮮度はバツグンです。

名物の「がんす」も焼いていただきました。ピリ辛の味付けで、焼くと表面がサクッとして美味しさが引き立ちます。ちなみに「がんす」は広島弁で「~です」や「~ます」のこと。「このカキは旨いでがんす」のように使います。
広島県の観光資源として期待が寄せられる「かき小屋」

「広島かき」としてブランド化され、味や品質が評価される一方で、広島県ではいちばん美味しい食べ方とされる殻付きの焼きガキを食べられる環境が整っていないことを懸念。そこで瀬戸内エリアの魅力を発信する「瀬戸内 海の道構想」の取組みのひとつとして展開しているのが「ひろしまオイスターロード事業」で、かき小屋はその中核事業です。

「ミルキー鉄男のかき小屋」を運営する「ひろしまO.Rシステム」では2010年に宇品店、呉店(広島県呉市)、三原店(広島県三原市)の直営3店舗をオープン。広島県を訪れる観光客はもとより、地元にも殻付きカキを焼いて食べるスタイルを提案して、広島産カキの消費拡大やPRを担っています。

「観光客に広島産カキの美味しさを知ってもらうのはもちろんですが、殻付きの焼きガキが家庭でも手軽に食べられることをPRしたい」と、かき小屋のコンセプトを語ってくれたのは「ひろしまO.Rシステム」の営業企画部長の今村さん。

新鮮な広島産の殻付きカキを美味しく、手頃な値段で食べられる「かき小屋」。一人でも入りやすいアットホームな雰囲気で、グループや家族にカキが苦手な人がいても肉や魚などたくさんの食材が用意されているので、BBQ感覚で楽しめますよ。
ミルキー鉄男のかき小屋 宇品店
広島県広島市南区宇品海岸1丁目(広島みなと公園内)
[営業期間]10月下旬~5月上旬(5月中旬~10月上旬はBBQビアガーデンとして営業)
[営業時間]10:30~21:00(L.O.20:00)
[定休日]不定休、年末年始
080-1630-8970

廣段武
企画から取材、撮影、製作、編集までこなすフリーランス集団「エディトリアルワークス」主宰。グルメレポートの翌日に大学病院の最先端治療を取材する振り幅の大きさと「NO!」と言わ(え?)ないフレキシブルな対応力に定評。広島を拠点に山陽・山陰・四国をフィールドとして東奔西走。クラシックカメラを語ると熱い。
また、本記事に記載されている写真や本文の無断転載・無断使用を禁止いたします。
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