神戸のカワサキワールドは楽しすぎる体感ミュージアムだった!

2017.01.12 更新

「カワサキワールド」は、東京と神戸に本社を置く川崎重工グループが運営する企業ミュージアム。歴代のバイクや0系新幹線などが展示され、乗り物好きにはたまらない体感コーナーもいっぱい。そんな子どもから大人まで楽しめるアミューズメントさながらのミュージアムをたっぷりと紹介します。

「Kawasaki」でお馴染みの川崎重工グループ

川崎重工グループではピンとこない人も多いかと思いますが、バイクの「Kawasaki(カワサキ)」と言えば親しみのある名前のはず。でも、造っているのはバイクだけでなく、大型船や新幹線、飛行機、産業用ロボットなど実に幅広い製品を造るグローバル企業なんです。
▲帆船の帆と波をイメージした白いフレームの大屋根が特徴的

「カワサキワールド」は2006年5月に神戸海洋博物館の中にオープンしました。場所は神戸のランドマーク・神戸ポートタワーや異国情緒が漂う赤煉瓦倉庫などがあるメリケンパーク。市営地下鉄海岸線「みなと元町駅」から徒歩約10分、JR・阪神「元町駅」からは徒歩約15分です。
▲神戸ポートタワーは高さ108m。展望室やカフェ、お土産ショップもある

「カワサキワールド」の入場料は神戸海洋博物館の入館料に含まれ、一般600円、小中学生250円、乳幼児は無料です。神戸の風景が一望できる神戸ポートタワーとの共通券(一般1,000円、小中学生400円)もあるので、ぜひ併せて楽しんでください(価格はすべて税込)。
▲「カワサキワールド」のエントランス

コンセプトは「楽しく体験!陸・海・空のテクノロジーワールド」。そして、キャッチフレーズは「見て、触れて、楽しく体感」。約2,000平方メートルのフロアに川崎重工グループの歴史やものづくりの大切さ、技術の素晴らしさなどが詰め込まれ、年間約20万人が訪れています。

館内はリニューアルでますます魅力アップ!

▲「カワサキワールド」のゼネラルマネージャー網川浩二さん

「オープン10周年と川崎重工業の創立120周年に合わせ、2016年10月にリニューアルしました。新しい設備や展示品も増えて、ますます魅力あふれる施設になりました」と紹介してくれたのはゼネラルマネージャーの網川さん。
▲創業者の川崎正蔵(左/かわさきしょうぞう)と初代社長の松方幸次郎(まつかたこうじろう)

最初のコーナーでは創業者の川崎正蔵と初代社長の松方幸次郎について紹介しています。

川崎正蔵は明治11(1878)年に東京・築地で造船業をはじめ、その後神戸にも造船所を開設し、明治29(1896)年10月に川崎造船所(本社神戸市)を設立しました。松方幸次郎は元首相の松方正義の三男で、川崎造船所の初代社長に就任。優れた国際感覚や経営手腕で事業の多角化と世界進出を果たしました。
▲100年以上の歴史を紹介するヒストリーコーナー

続いてはヒストリーコーナー。造船業から総合重工業へと発展した川崎重工グループの1世紀以上にわたる歴史がパネルや模型で紹介され、国産初の産業用ロボットやジェットスキーの初期モデルなどの実物も展示されています。
▲リニューアルの目玉のひとつ「カワサキワールドシアター」

次のエリアは川崎重工グループの陸・海・空にわたる多様な製品を紹介する「カワサキワールドシアター」。今回のリニューアルで新しく設けられたコーナーで、幅14m、高さ2.8mの曲面ワイドスクリーンが設置され、迫力のある映像と音が楽しめます。
▲見ているだけで迫力が伝わる体験型の映像

映像はバイクやジェットスキー、船舶、航空機、鉄道車両、産業用ロボットなど約5分の内容。どこにでもある自社製品の紹介かと思いきや、この映像は企画力やカメラワーク、編集技術がハンパじゃありません。見ているだけなのに自分がバイクや航空機に乗っているような感覚になり、まさに手に汗を握る迫力。もう「作品」といってもいいくらいの見応えです。

バイクファンならここだけで1時間過ごせそう!

▲約30台が展示される「モーターサイクルギャラリー」

いよいよ本格的な展示コーナーです。最初は歴代の名車から最新レース車までバイクファン垂涎の実車が並ぶ「モーターサイクルギャラリー」。展示車両は不定期に変更されますが、常時約30台を見ることができます。
▲新旧のレジェンドが並ぶシンボリックなコーナー

左は1972(昭和47)年に当時の国産最大排気量900ccのエンジンを搭載して発売された「900 SUPER FOUR(Z1)」。右は310馬力を発生する市販レース用マシン「Ninja H2R」の最新モデルです。
▲歴代のレースマシンと市販車の「ヘリテージコーナー」

こちらにはカワサキ初のファクトリーマシン「B8モトクロッサー」をはじめ、シンボルカラーのライムグリーンに塗装された歴代のレースマシンが下段に。上段には「750SSマッハIV(H2)」や「ZXR750」など、これまでに市販された名車が並んでいます。
▲企画展「W Story since1965~2016」は2017年2月頃までの予定

初代の「500メグロK2」から「650 W1」「650RS(W3)」など、歴代のWシリーズを展示する企画展「W Story」も行われていました。
▲最新モデルに触れることもできる(展示車両は随時入替)

最新モデル展示コーナーでは「Ninja 250SL」や「Ninja ZX14R」に触れて、シートに跨がることもできます。「カワサキワールド」は全エリア撮影自由(神戸海洋博物館は撮影不可)なので、ライディングポーズでの記念撮影もOKです。
▲新登場の「ライディングシミュレーター」

ここまで見ただけでもバイクファンなら充分に満足できると思いますが、リニューアルされた「カワサキワールド」はまだまだ楽しませてくれます。それが、この「ライディングシミュレーター」!
▲実車に跨がってサーキットを約4分の模擬走行

「Ninja ZX-10R」に乗って模擬走行するのはカワサキが大分県に所有する全長約1.4kmのサーキット「 SPA直入」。このコースを最高時速200kmの設定で2周できます。
▲体感できる迫力は乗ると見るとで大違い!

跨がっているバイクは左右に約5度ずつ傾けることができますが、球体になった画面に映し出される映像で錯覚して、膝がコース路面に当たるほど傾けているような臨場感!このシミュレーターの迫力を体感したくて来場する人もいるそうで、休日には行列ができるほど。
体験は会場での予約制で、バイクなどの運転免許は不要。身長140cm以上なら誰でも体験できます。

続くゾーンで鉄道や航空機のファンも体験&体感!

▲0系新幹線を展示する「陸のゾーン」

続いては「陸のゾーン」。0系新幹線の先頭車両の実物が展示され、客室や運転席に入ることができます。
▲0系新幹線の運転席に腰掛けることもできる
▲客室の座席ももちろん本物。こちらも腰掛けることができる
▲HOゲージサイズの鉄道模型コーナー

「鉄道模型コーナー」では、手作りジオラマの中を0系から700系まで4種類の新幹線やサンダーバード、サンライズエクスプレスなどの模型が走っています。
▲自分で模型を操作することもできる

車両には小型カメラが取り付けられていて、画面で実際に運転しているような感覚で模型を操作することができます。
▲「海のゾーン」にある「ものづくりシアター」

0系新幹線に負けない迫力で現れたのは、約3分の1スケールでばら積運搬船を再現した「ものづくりシアター」。
▲映像と解説で疑似工場見学ができる

内部は3マルチ画面の映像ホールで、船舶の進水式や新幹線、航空機などができるまでの様子を紹介しています。4本のプログラムが順次上映され、時間はそれぞれ約10分。椅子も用意されているので、ゆっくりと楽しむことができます。
▲ジェットスキーでゲームも

ゲームコーナーもあり、遊びながらジェットスキーの操作を体験することができます。
▲大型のジェットスキーも展示

3人乗りの大型ジェットスキー「ULTRA 310R」に乗ることもできます。ところで「ジェットスキー」という名称はカワサキの登録商標だって知っていましたか?水上バイクの代名詞のように使われていますが「ジェットスキー」が使えるのはカワサキだけなんですよ。
▲「空のゾーン」にはヘリコプターの実物を展示

上の写真は大型ヘリコプター「川崎バートルKV-107II型」。機内に入ることもでき、現役当時のまま保存された内部や操縦室も見学できます。
▲「フライトシミュレーター」で神戸上空を飛行

セスナ(小型)機を操縦して神戸空港での離発着を体験できる「フライトシミュレーター」もあります。こちらも休日には順番待ちになるほどの人気エリア。
▲リアルタイムにコックピットが動く

操縦に応じてコックピットが前後左右に動き、エンジンの振動や離発着の衝撃なども再現された本格的な仕様。約10分の飛行が楽しめ、パイロットになった気分が味わえます。対象は小学4年生以上で、当日の会場内での予約制です。

これだけ楽しめて入館料だけ!

▲各ゾーンにクイズ&ゲーム機もある

バイクやセスナ機のシミュレーターだけでなく、陸・海・空の各ゾーンにはそれぞれをテーマにしたクイズやゲームが楽しめる機械や、ちょっと懐かしいゲームセンター版の「電車でゴー」などもあり、これらはすべて無料。入館料だけで楽しめるんです。
▲「電車でゴー」も無料

「見て、触れて、楽しく」と掲げているミュージアムや観光スポットはたくさんありますが、「カワサキワールド」で体感できる楽しさは別格。もうテーマパークやアミューズメントと言ってもいいほどの満足度です。
▲産業用ロボットたちのパフォーマンスも見ることができる

「カワサキワールドでの体験から、技術、ものづくりの素晴らしさや可能性を感じていただければ幸いです」と網川ゼネラルマネージャー。修学旅行や校外学習で利用する学校も多いそうで、大人でもこれだけ楽しめるということは、理科が苦手な子どもでも、ここに来れば変わるのではないかと感じました。
▲マニアックなグッズもあるミュージアムショップ

最後に紹介するのはミュージアムショップ。カワサキ製品に関するグッズから、神戸のお土産、ここでしか手に入らない「カワサキワールド」のオリジナルアイテムまで幅広く揃っています。
▲お土産の人気No.1「オリジナル瓦せんべい」は12枚入565円(税込)~

いかがでしたか。神戸に行くなら「カワサキワールド」は外せないスポット。「わざわざ」でも出かける価値のあるミュージアムですよ。
廣段武

廣段武

企画から取材、撮影、製作、編集までこなすフリーランス集団「エディトリアルワークス」主宰。グルメレポートの翌日に大学病院の最先端治療を取材する振り幅の大きさと「NO!」と言わ(え?)ないフレキシブルな対応力に定評。広島を拠点に山陽・山陰・四国をフィールドとして東奔西走。クラシックカメラを語ると熱い。

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