神秘の無人島・友ヶ島で思わず「バルス」!ジブリの世界がここにもあった!

2016.11.15 更新

和歌山県にある無人島「友ヶ島(ともがしま)」。有名なジブリアニメのような神秘的な雰囲気が堪能できるということで、アニメファンだけでなく、たくさんの観光客が訪れる人気スポットなんです。

友ヶ島は、和歌山県と兵庫県の淡路島との間に位置する無人島群。沖ノ島、地ノ島、虎島、神島という4つの小さな島の総称です。その中でも沖ノ島は、明治時代から第二次世界大戦時まで、旧日本軍の要塞施設となっていた島。今でも当時建設された砲台や防備衛所の跡が残っています。

瀬戸内海国立公園に指定された現在は、キャンプ場などの施設も整えられた観光地として、豊かな自然とかつての要塞とが醸し出す独特な雰囲気が大人気なんだとか。

というわけで、今回は「友ヶ島」をご紹介します。
▲加太港(かだこう)のフェリー乗り場
まずやってきたのは、和歌山県和歌山市の加太港。ここから、友ヶ島汽船のフェリーに乗って島に向かいます。

乗り場に掲げられた「ようこそ友ヶ島へ」の看板に、「ちょっと気がはやいんじゃないの」なんて突っ込みながら、程なくすると乗船時間に。
▲友ヶ島汽船のフェリーに乗って、無人島「友ヶ島」へ
フェリーの運航時間は、季節によって変わりますが、多いときでも一日に6便ほど。フェリーの定員は100名程度だそうで、タイミングによっては整理券で次の便まで待たないといけないこともあるんだとか。早め早めの行動をオススメします。

フェリー出港からわずか20分ほど、心地良い潮風を浴びながら、海の景色を楽しんでいると島が見えてきました。
▲心地良い潮風を浴びながら、フェリーを堪能
フェリーは沖ノ島の船着き場に到着。無人島と聞いて、どんな秘境なのかと心配していましたが、島の入り口からの景色は、本土と変わらないのどかな田舎といった印象です。桟橋をわたると芝生の広場が広がり、案内事務所や宿泊できる建物などがいくつか建っています。
▲桟橋をわたると、「国立公園 友ヶ島」の文字が
現在、朝の9:30。本土へと帰るフェリーの最終便は16:30。本来なら、まずはこのあたりを散策しながら、海でも見てのんびりしたいところではありますが、島の魅力をなるべくたくさん伝えるという使命をもった筆者にそんな猶予はありません。

早速無人島散策へと参りましょう。

島を散策し、ノスタルジックに浸る!

筆者は、食事のとき、好きなものを最後に残すタイプですが、今回は一味違います。
まず最初に向かったのは、島の独特な雰囲気が一番表れているという「第3砲台跡」という島内のメインスポット。

沖ノ島は、周囲8km程の島で、5つの砲台跡や、弾薬庫跡など、旧日本軍の施設跡が点在しています。なかでも最も保存状態がよく、当時のままの姿が残っているのが、「第3砲台跡」なんだとか。

地図を片手に、島内の随所に立てられている誘導看板と見比べながら、ハイキング開始です。
島の真ん中あたりにある砲台跡をめざし、奥へと進んでいくとみるみる山道に。森の木々に囲まれた山道の奥には、ときどき海が顔をのぞかせ、山と海とのコラボレーションがなんとも贅沢な気分にさせてくれます。
そして、鬱蒼と木々が生い茂る山道をひとしきり進んだ頃、「第3砲台跡」に到着。看板にそって石づくりの階段を下っていくと…
▲「第3砲台跡」の弾薬支庫
こちらが、「第3砲台跡」にある弾薬支庫。山中に突如として現れるその赤レンガの建物は圧巻。
緑に覆われ、時代を感じさせる風合いが、自然とあいまってなんとも神秘的です。
▲海外からの観光客にも人気。外国の方がいると一層異国感がアップします
まるで異世界の荒廃した町に迷い込んだような感覚。ここが日本であることも、現代であることも一瞬忘れてしまうような不思議な景色。もとは弾薬を保管するためだけの建物なのですから、決してすごく立派なわけでもきれいな建物なわけでもないのに、なぜか目を奪われ、「美」を感じてしまいます。

弾薬支庫をさらに進むと、かつて大砲が鎮座していた砲座跡が。
赤レンガの塀で囲われた一角にある丸い砲座跡は、生い茂る草木で覆われていました。
この人工物と自然との調和がまた絶妙。普段の生活ではまず見ることのない空間が、現実世界の目の前に広がっています。

「第3砲台跡」には、このほか同様の砲座跡が計4カ所、そしてそれらが地下に延びる連絡通路で繋がれています。
連絡通路は、中まで入ると真っ暗。ライトをもって探検してみましょう。
筆者一同は次に、島の西側にある「第2砲台跡」へと再びハイキングコースを大移動。
▲「探照灯跡(たんしょうとうあと)」。敵を発見するためのサーチライトを配置していた場所のことだそう
道中では、随所にさまざまな施設の跡地が、まさに自然と同化して現れます。家の近くにあったら小学生が迷わず秘密基地にしそうな男ごころをくすぐる場所がいっぱいです。
そして、「第2砲台跡」に到着。
▲「第2砲台跡」
先程の「第3砲台跡」が、山中、島内の山頂付近に人目を盗むように配されていたのに対し、こちらの「第2砲台跡」は海に面した高台に堂々と座しています。
同じ砲台跡なんだから第3も第2もそんなに変わらないでしょ?
そんなことを思っていた筆者一同ですが、なかなかどうして、第3砲台跡とはまた違った味わい深い景色。
海や空と、砲台跡のコントラストもこれまたいい感じです。
▲明治5(1872)年に日本で8番目にできたという洋風建築の灯台「友ヶ島灯台」。なんと現在も稼働中だそう
他にも島内には、「旧海軍聴音所跡」(潜水艦などの侵入を察知するために造られた見張り小屋のようなもの)など、さまざまな旧日本軍の施設跡を見て回ることができます。保存状態によっては崩壊の恐れがあるので、中には入れませんが、建物内を自由に散策できるものも。
それぞれに味わいがあるので、思い思いに散策してみては。

豊かな自然に囲まれてアウトドアスポットとしても抜群!

さてさて、「友ヶ島」の魅力は、ノスタルジックな風景だけではありません。
何といっても、ここは、無人島。豊かな自然に溢れているんです。
島内には2カ所のキャンプ場があり、テントを設置することも可能。夏場には宿泊客にも大人気なんだとか。(予約不要・無料で利用できますが、キャンプをする人は島の入り口にある管理事務所に申請が必要です)
無人島にちょっとピクニックなんて素敵じゃないですか?
海を見ながら、のんびりと過ごしたり…
釣りを楽しんだり…
ゆったりとした時間を過ごすのも、無人島なら感慨ひとしおです。
自然と古き廃墟が生み出す絶妙な空気感。そして、海に囲まれた無人島という非日常感。
アニメファンにも、歴史マニアにも、アウトドア好きにもオススメというなんとも贅沢なスポットでした。
James

James

イギリス人と日本人とのクォーター。大学では工学部、情報システムを専攻したかと思えば、ミュージシャンとしてギタリスト、MC、DJとして活動。TVやラジオなどでも活躍。その後(株)アドビジョンにて、デザインやコピーライティングなどマルチに活躍。バックグラウンドを活かした独自の視点が人気のライター。

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