みかん狩りにみかんスイーツ!秋津野ガルテンでみかん尽くしの旅

2016.11.10 更新

みかんの産地として有名な和歌山県ですが、その中でも一年中みかんの実る里として知られる「上秋津(かみあきづ)」。今回は、その「上秋津」にある「秋津野(あきずの)ガルテン」で、「みかん狩り」と「スイーツづくり」を楽しんできました。

なつかしいレトロな空間へタイムスリップ

和歌山県田辺市上秋津、阪和自動車道の南紀田辺ICから車で8分ほどのところにある「秋津野ガルテン」に到着です。
写真奥の建物は、昭和28(1953)年に建てられた上秋津小学校の校舎の一部。
趣のある佇まいがレトロでおしゃれ~!
2006年3月までずっと子供たちの成長を見守ってきた校舎ですが、上秋津小学校はすぐ近くの別の場所に新しく建築されたため、使われなくなったこの旧木造校舎は、自然と文化と人々との交流を通して余暇を過ごす「グリーンツーリズム」の施設として生まれ変わったというわけです。

「秋津野ガルテン」では、みかん狩りなどの農業体験ができるほか、敷地内には2008年に新設された宿泊施設やレストランもあり、ゆったりとスローな旅を楽しむことができるんですよ。

外国人観光客にも人気のようで、宿泊されるのでしょうか、大きなキャリーバッグを転がしたたくさんの方たちが興味深げに写真を撮っていました。
▲校舎の中には掲示物や図書がそのまま残されています。ワーッ!と元気な声とともに子どもたちが階段を駆け上がってきそう
教室は、交流会や研修などさまざまなイベントに利用されているほか、みかんの種類や産地、江戸時代にきんかん栽培から始まったといわれる上秋津の柑橘栽培の歴史などが学べる「秋津野みかん教室『からたち』(入館料無料・10:00~16:00)」が開設されるなど、展示室としても使われています。

さぁ、それではみかん狩りに出発しましょう。
かつて職員室として使われていたフロントで受付を済ませたら、「秋津野ガルテン」から車で4~5分のところにあるみかん畑に移動です。

段々畑が広がる絶景地で楽しむみかん狩り

温かくて優しい陽の光がふりそそぐ丘に、みかん畑はあります。
年間の平均気温が16.5度と温暖な気候。しかも降水量が少なく日照時間が長いため、みかんの栽培にはうってつけの土地なのだそう。

上秋津には、温州みかんをはじめとして、ポンカンやハッサク、バレンシアオレンジなど、1年を通してみかんが実っているんです。
▲「森山農園」の森山薫博(しげひろ)さん
毎年10月中旬~12月上旬にかけて体験できる温州みかんのみかん狩りですが、温州みかんの中にも様々な品種があり、旬の時期によって「極早生(ごくわせ)温州」「早生(わせ)温州」「中生(なかて)温州」「晩生(おくて)温州」に分けられ、種類によって収穫できる畑も変わります。

今回体験するのは「森山農園」の畑に実る「極早生温州みかん」のみかん狩りです。

温州みかんが美味しく実るまでには苗木の植えつけから約10年もかかるんですって。
▲高台に広がるみかん畑。景色最高!気持ちいい~!
「この畑にあるみかん、どれ採ってもいいから、いっぱい食べてって!」と森山さん。

「あんまり大き過ぎんと、ツヤのあるみかんが美味しいよ」と教えてもらい、物色中です。
なぜか目の前のみかんより遠くにあるみかんのほうが美味しそうに見えて、ウロウロ…。

「みんなそうじゃ~。よそのほうが美味しそうに見えるんじゃろ~。グルグル歩き回ってな…(笑)」と森山さん。
なるべくみかんに近いところをカットしたほうがいいと聞き、理由をたずねると、
「長い枝つけたまんまやと運ぶときに他のみかんを刺してしまうじゃろ」
…なるほど。
▲畑で出会ったみかん狩り初体験だというお二人。とっても美味しそうに頬張る姿を、パチリ!
「甘~い!」
みずみずしいのに味が濃い!
口いっぱいに広がる果汁がたまりません。
お腹いっぱいみかんを食べられるうえに、手渡された袋にも好きなだけ収穫しておみやげとして持ち帰れるんです。
みかん好きにはたまりませんね。

スイーツ&カフェ「バレンシア畑」で、お菓子づくり体験

ふたたび「秋津野ガルテン」に戻ってきました。

「秋津野ガルテン」にある、スイーツ&カフェ「バレンシア畑」。
こちらでは、スイーツやドリンクが楽しめるだけでなく、スイーツづくりの体験もできるんです。

この日体験したのは「フルーツタルトづくり」(所要時間60分~90分、1人分3個 1,550円・税込)。
他にもロールケーキやみかんゼリー、マーマレードづくりなどさまざまなスイーツづくりが体験できます。(5日前までに要予約)

では、採れたて温州みかんを使ったタルトづくりに挑戦したいと思います。
▲宿泊棟(右)と、スイーツ&カフェ「バレンシア畑」(左)
「秋津野をたくさんの人に知ってもらいたいから、スイーツを通して秋津野ガルテンをもっともっと楽しんでほしい!」という先生。
穏やかな笑顔の中に、秋津野を愛する熱い心がはじけています。

私「タルトなんて作ったことないんですけど、大丈夫でしょうか?」
先生「大丈夫、大丈夫。小学生の子どもたちも上手に作ってますよ」
▲カスタードクリームを作っています
私「赤みが強くて、すごくきれいな色ですね~」
先生「うめどりの卵を使ってますから…」
私「うめどり?」
先生「上秋津は紀州南高梅の産地でもあるので、その梅酢エキスを与えて育てた鶏が産んだ卵なんですよ。梅酢が育む健康な鶏から産まれた健康な卵なんです」
私「へぇ~。なんか聞いただけで美味しそう!」

卵黄に砂糖を入れてよく混ぜたら、次に小麦粉、沸騰する直前の牛乳を少しずつ加えながらまた混ぜます。
こし器でこして鍋に入れたら、とろみがつくまでホイッパーで混ぜながら煮ます。
ここで急に固くなるので、焦がさないように注意が必要だそう。
火を止めて、バターを加えよく混ぜたら、カスタードクリームの完成です。

私「ここまでは、意外に簡単!」
先生「じゃあ、冷蔵庫で冷やしてきますね」
カスタードクリームを冷やしている間に、トッピングするみかんを切ったり、タルトの生地づくりをします。
溶かしバターに砂糖を加えて白っぽくなるまで混ぜ、さらに溶き卵を加えて混ぜます。次に薄力粉をふるい入れます。

「じゃあ、混ぜ合わせてください」と先生。
ところが私、指先ですればいいものを、両手を手首までつっこんでコネてしまったために、生地が手にへばりついてたいへんなことに…。

「先生~!」と言いながら青ざめる私に、
「大丈夫、大丈夫」と先生。
なんとかこそげ落として生地をまとめたら、3個分に分けて丸め、薄く平らに伸ばします。
「ふ~っ!」
底が浮き上がってこないようにフォークで穴をあけ、刷毛で溶き卵を塗ったらOK。
あとはオーブンで焼くだけです。
▲いよいよオーブンの中へ。約15分で焼き上がるそう

こんがりと焼き上がったタルト生地が冷めたら、冷えたカスタードクリームを絞り袋に入れてしぼります。
上の写真は先生に「すごーい。きれい~!」と褒められて、調子に乗ってぐるぐる絞っているところです。
▲採れたて温州みかんをトッピングすれば、フルーツタルトの完成です!(写真は2人分)
ジャーン!
終わり良ければすべて良し!
一時はどうなることかと思いましたが、いかがでしょう、この出来映え。
サックサクのタルト生地とあっさりとした甘さのカスタードクリームをフレッシュなみかんの果汁が包み込んで、さわやかな美味しさ。緑に囲まれたテラス席でいただく自作スイーツは格別ですよ~。
そして、施設内にある農家レストラン「みかん畑」では、バイキング形式でランチを楽しむことができます。
▲ランチバイキング 1人 950円(税込)

レストランで使われている野菜は「秋津野ガルテン」の農園で栽培されたものを含め、地元の素材にこだわったもの。

地元農家のお母さんたちが愛情込めてつくったメニュー約30種類が並ぶスローフードバイキングのお料理は、どれも優しい味です。
店内だけでなく、晴れた日には芝生のある中庭で食事をすることもできるんですよ。
▲芝生のある中庭の休憩スペース
のどかな風景が広がる上秋津の里に、まるで会話を楽しむような鳥のさえずりが聞こえます。
レトロな空間が広がる「秋津野ガルテン」は、1日中のんびりと過ごしてみたいと思うほど、豊かな時間が流れる場所でした。

お菓子づくりも楽しかったし、お母さんたちの手料理も美味しかったし…。
五感のすべてで味わい尽くした体験でした。
Yukitake

Yukitake

三重の雑誌「Edge」をはじめ、さまざまな雑誌・情報誌において、グルメ・観光などの記事を執筆。女性目線の取材とソフトな文体を大切にしています。

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