琉球王国の栄華をいまに伝える世界遺産「首里城」へ、歴史ロマンの旅
沖縄観光ではずせないスポットといえば、やっぱりここ「首里城」。14世紀頃に創建されたといわれ、国王の居城として約500年にわたって琉球王国の政治・外交・文化の中心地として栄華を誇りました。鮮やかな朱色に彩られた建物は中国・日本双方の文化を取り入れた独自のスタイルで、まさに沖縄の歩んできた歴史が垣間見られる場所。パワースポットとしても名高い首里城公園へ、ゆる~り歴史散策をしてきました。

さまざまな門をくぐり抜け「正殿」を目指す



城内には10カ所の拝所があったといわれていますが、城壁の手前にこんもり佇むのが首里森御嶽。神話には「神が創られた聖地」と記されていて、とても格式の高い拝所の一つです。

守礼門近くの木々が生い茂った御嶽(うたき)前にあるこの石門は、国王が城外へ出掛ける際に道中の安全を祈願した場所。門の形はしているものの、人が通る門ではなく神への礼拝の門なのだとか。

首里城内で最も中心的な建物が「正殿」。中国の宮廷建築と日本の建築様式を基本にしながら独自の様式で築きあげられました。南殿は薩摩藩の接待に、北殿は中国の冊封使(さっぽうし)歓待のための建物なので、それぞれの趣の違いも歴然。知恵を活かしながら外交を行っていた琉球王国の姿がうかがえます。

現在開放されている空間では、王国時代に製作された漆器や絵画などの美術工芸品、衣装、歴代王の肖像画やペリー来航時の写真パネル、さまざまなレプリカなどを展示。ときおり他国の脅威にさらされながらも、華やかな王朝文化が根付いていたことを知ることができます。


和風の落ち着いた雰囲気のある南殿の奥には、国王の執務空間「書院」や王子などの控え所で諸役人と懇談した「鎖之間(さすのま)」があります。鎖之間には茶室があったことから、現在でもちょっとしたお茶ができる空間になっています。琉球王国時代にはさまざまな宮廷料理が生まれ、お菓子だけでも160種類もあったと言われていますが、ここ「お茶室・鎖之間」では、その代表的な「花ぼうる」「くんぺん」「ちいるんこう」「ちんすこう」の4種類と「さんぴん茶」がいただけます(税込310円)。


かつて沖縄の島々を統治した琉球王国の中心地で、歴史と文化に触れ、往時の雰囲気をゆったりと体感する時間。風水にのっとり建てられたお城の周辺には緑があふれ、数々の名勝や文化財、池や石畳道など、趣のある散策エリアもたくさん。学びと癒しを与えてくれます。
沖縄の風土と歴史が作り上げた沖縄一の名城、「首里城」。王道だけど、やっぱり外せないスポットです。
首里城公園
沖縄県那覇市首里金城町1-2(首里城公園管理センター)
※営業時間、定休日、利用料金は公園内の施設によって異なります。詳しくはHPをご覧ください。
098-886-2020

真地さあ子
海外のフリーペーパーや外資系IT社勤務を経て、新聞や情報・PR誌、キッズクラフトコラムなど様々な媒体の記事や翻訳を担当。土地に暮らす人々の心や文化、小さな声を汲みとった記事やメディア関連作品づくりを行う。文学修士(民俗学)、高校教諭、司書、利酒師、泡盛マイスター免許保有(現在ワケあって苦行の禁酒中)
また、本記事に記載されている写真や本文の無断転載・無断使用を禁止いたします。
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