牡蠣の旬は今!岡山の絶品ご当地グルメ「日生カキオコ」はいかが?
岡山・日生(ひなせ)地区は牡蠣養殖が盛んな、小さな漁業の町。毎年11月から春先までの牡蠣シーズンは、生牡蠣をたっぷり使った名物お好み焼き「日生カキオコ」を求めて全国各地から多くの観光客が訪れます。今回は数ある名店の中からオススメの新旧3軒をご紹介します!

岡山県備前市の日生地区は、兵庫県との県境に位置する小さな漁業の町です。
古くから漁を生業にしてきた町は、冬場の収入源にと、1960年代から牡蠣の養殖業をスタート。日生育ちの牡蠣は、周囲の島々から海に流れ込む豊富な養分で育ち、大粒で、加熱しても身が縮みにくいのが特徴。実は養殖牡蠣の生産量が全国3位(平成26年度)の岡山県にあって、その半数がここ日生産なんです。



1人の客が全国区に仕立てた!?「日生カキオコ」の始まり

法華さんによれば、牡蠣入りのお好み焼きは、養殖業が始まって間もなく、地元の漁師さんが、流通に乗らない牡蠣を家に持ち帰り、お好み焼きに入れて食べていた「漁師さん発祥説」が有力なんだとか。関西と広島の間に位置するためか、もともと日生地区にはお好み焼き屋が多く、次第にお店でも「牡蠣入りお好み焼き」がメニューに並び始めたのだそう。もちろん当時は、「日生カキオコ」の名前なんてありませんでした。
そんな地元食が、ご当地グルメへとブランド化していくきっかけは、兵庫県赤穂市から岡山に毎日通勤していたある1人の男性が、日生で偶然「牡蠣入りお好み焼き」を食べたこと。
男性は、そのお好み焼きの美味しさに感激し、通勤仲間と一緒に、日生で「牡蠣入りお好み焼き」の食べ歩きを決行。2002年にはなんと、手作りマップまでこしらえました。

その熱意に突き動かされるように、地元のメンバーも加わり、普及活動がスタート。2003年にメンバーの1人が「日生カキオコ」と命名し、その後、テレビや雑誌など、多くのメディアで紹介され、岡山を代表するご当地グルメになりました。
2011年には日生の商工会や観光協会も加わって「日生カキオコまちづくりの会」を結成。その取り組みもあって、週末になると日生へと続く基幹道路が大渋滞になるほど、知名度がアップしました。
現在、日生地区には、「日生カキオコ」をメニューに掲げた飲食店が20店舗ほどあります。今回は、その中からオススメの3軒にお邪魔してきました。
人情あふれる人気店。豪快に具を入れる「浜屋 みっちゃん」

のれんをくぐると、年季の入った鉄板が目に飛び込んできました。浜のお好み焼き屋さんらしく、はじめましてだけどどこか懐かしい。

ここで「日生カキオコ」を味わうときの心構えをひとつ。
どんなに年配の女性でも、カキオコのスタッフさんはみな、「お姉さん」と呼ぶこと。ここ日生では、どれだけ年を重ねてもおとなの女性は「お姉さん」と呼ばれるんです。これだけは守ってくださいね♪
生地にキャベツをたんまり入れるのが「みっちゃん」流。上には、その日に仕入れた新鮮な生牡蠣がドドーーンと載ります。

「はい、焼けたよ!唐辛子の一味はお好みでかけてね」と美津江さん。
では、いただきます!!

コテを使い、まずは牡蠣からほおばります。

パクッ、ジュワーッ。
口の中で牡蠣の旨みが、ソースと追いかけっこ。ソースに全然負けていない!
生地にも牡蠣の旨みがしみ込んでなんとも滋味深く、贅を尽くしたお好み焼き。ザ・お好み焼き・レボリューション!!
35年もの間、店を営む美津江さん。
「わたしな、愛想悪いって言われるけど一生懸命焼きよるだけなんよ。席数も少ないし、アツアツを食べさせるから、回転が悪い。ダラダラしゃべっとったら並んでいるお客さんに申し訳なくてね」

でも実は、リピーターさんが去年座った席まで覚えているぐらい、愛情をかけてお客さんを見ているんですよ。週末は行列必至の人気店。ぜひ気長に、順番を待ってくださいね!
浜屋 みっちゃん
岡山県備前市日生町日生859
[営業時間]10:00~16:00(火曜は~15:00、5月~11月は~18:00)※売り切れ次第終了
[定休日]火曜(11月~4月は無休)
0869-72-2580
日生カキオコのPR活動に奔走する人物「てっぱん隊長」なる人物がいる、と聞き、そのお店へと向いました。
オヤツ感覚で食べられる気軽なお店「カキオコ屋 暖里」

店名は「カキオコ屋 暖里(ゆるり)」。
こちらの男性が、日生カキオコの「てっぱん隊長」こと、中村智浩(ともひろ)さんです。

「県内外のイベントで出店するけれど、その場合は、衛生上、蒸した牡蠣を使うんです。生牡蠣を使ったカキオコを食べるならぜひ日生に来て味わって。美味しさが違いますよ」と中村さん。
そんな「暖里」のカキオコは、生地がフワフワ。キャベツは甘さと食感を生かすため、大きさも5mm角と1cm角の2種類を用意するほどのこだわり具合。甘めのソースで、小さな子どもも喜びそう!ミニサイズ(税込500円)もあるので、オヤツ感覚でも食べられます。


カキオコ屋 暖里
岡山県備前市日生町日生801-8
[営業時間]10:00~15:00
[定休日]不定休
0869-72-9115

牡蠣を使った名物がズラリ!漁協直営の「五味の市」
なんと、ソフトクリームにカキフライが豪快に刺さったビジュアル。舌が混乱しそうでしょ(笑)?

でもね、これが意外にイケる!
甘さ控えめのミルク味ソフトクリームにかけられた刺身醤油が味をまとめているんです。ぜひ一度、ご賞味あれ!

五味の市
岡山県備前市日生町日生801-4
[営業時間]9:00~16:00(売り切れ次第閉店)
[定休日]火曜(祝日の場合は営業、翌日休み)
0869-72-3655

カキオコも殻付き牡蠣も超絶旨い!その名も「うま×うま」

代々漁師の家に生まれ、小さい頃からおじいちゃんの牡蠣むきを手伝っていた牧野さん。新鮮な魚介が手に入ることから、美味しい日生の魚介を多くの人に食べてもらおうと、27歳の若さでこのお店を始めたそう。


トロトロな生地といい、味わい深くもさっぱりしたソースといい、すべては牡蠣の引き立て役。そんな心得がぴったりの、旨さが突き抜けているカキオコです。
美味しさに感激していると、「今日から殻付き牡蠣が入荷しているんだけど、食べてみらん?牡蠣の美味しさを知るにはこれが一番」と牧野さん。
「今日から」なんて、ラッキーすぎる!ぜひ、いただきます!

殻付きのまま蒸して、味付けは一切なし。
優しい潮の味と牡蠣の旨みが、口の中でじゅわ~っと溢れだす。ガムでもないのに、ずーっと噛んでいたい。これは、やばいヤツです(笑)。食べたら、毎年日生を目指すほど中毒になること、間違いナシ。
新星にして、すでに名店の風格がある「うま×うま」。カキオコと一緒に殻付き牡蠣もぜひ食べてみてくださいね!
うま×うま
岡山県備前市日生町寒河2573-2
[営業時間]11:00~18:00(11月~4月)、11:00~15:00(5月~10月)※当日分の牡蠣がなくなり次第、終了
[定休日]火曜(祝日の場合は営業)
0869-72-4677
1人の心を動かした〝地元食″が、ご当地グルメへと成長したサクセスストーリー。でも日生の人たちは気負わず、変わらず、日生の穏やかな海のように迎えてくれますよ。のんびりと、お越しくださいね。
撮影:松本紀子

ココホレジャパン
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