女性の守り神「石神さん」を鳥羽に訪ねて

2016.12.29

「女性の願いなら必ずひとつは叶えてくれる」と古くから言い伝えられている「神明(しんめい)神社」の「石神(いしがみ)社」。叶えたい願いを胸に、連日大勢の女性がここを訪れているのだそう。今回は、参拝者が絶えない人気のパワースポット「石神さん」と、併せて訪れたい参道脇のショップ&カフェ「海女の家 五左屋(ござや)」をご紹介します。

今でもたくさんの現役海女さんが暮らす町、三重県鳥羽市相差(おうさつ)町。
潮香るこの小さな町に、これまた小さなお社があります。
そのお社こそが「女性の願いを、必ずひとつは叶えてくれる」と言い伝えられる「石神社」。
「石神さん」の名で親しまれ、オリンピック選手や芸能人などの著名人も数多く訪れているとテレビやSNSなどで話題になり、全国からひっきりなしに参拝客が訪れるほど人気のスポットなんです。

地元の海女さんたちが、古くから海の安全と大漁を祈り「女性の願いなら必ずひとつは叶えてくれる」と信仰してきた「石神さん」は、相差町にある氏神さま「神明神社」の中の末社の一つで、玉依姫命(たまよりひめのみこと)という女性の神様が祀られています。

相差の守り神「神明神社」

訪れたのは平日にもかかわらず、参道にはたくさんの参拝客が行き交います。そして意外なのは、女性だけでなく男性の姿も多いこと。
駐車場から5分ほど歩いたでしょうか、正面に鳥居が現れました。
「石神さん」が祀られている「神明神社」です。
想像していたより立派な神社。
まずはじめに、天照大神(あまてらすおおみかみ)を主祭神とする「神明神社」本殿をお参りします。
2013年に建て替えられたとあって、とても美しいお社です。
すぐ横には楠木の古木「長寿の木」。長寿にあやかろうと皆さん木を撫でています。

女性の守り神「石神さん」

「神明神社」の境内にひっそり佇むこのお社が、お目当ての「石神さん(石神社)」です。 次から次へと参拝客が訪れ、お社の前には行列ができることも。
手水舎で手を清めたら、備え付けのピンクの祈願用紙に“ひとつだけ”願い事を書き、「石神さん」のお社へ。
祈願用紙を願い箱へ…。
写真奥に見えるのが高さ60cm程の石。「石神さん」の御神体です。
祈願用紙を願い箱に入れたら、“2礼2柏手1礼”。気持ちを込めて心の中で願い事を唱えます。
じっくりと思いが伝わるようにお願いしたら、あとは神様に託しましょう!
「石神さん」を参拝したら、ぜひ手に入れたいのが、手づくりのお守り。

お守りを選んでいると、授与所の方がにこやかに声をかけてくれました。
「お守り袋にはお札、ストラップ型のお守りには御神体の石が揚がった相差の海岸の石が入ってるんですよ。ストラップ型のお守りに付いてる真珠はアコヤガイの本真珠。真珠はそれぞれ微妙に色が違うので好きなのを選んでくださいね」
▲石神さんお守り(御札入)800円 石神さんお守りストラップ1,000円
う~ん。お札入りのお守りもご利益がありそうだし、本真珠の付いたストラップ型のお守りもかわいいし…。

「袋は麻の生地を伊勢志摩の土で染めた土染めのものでね、全部手づくり。紫色で描いてある文字とドーマン・セーマンも全部手書きなんですよ。ほら、よく見るとみんな違うでしょ!?」
と授与所の方。

ほんと…それぞれに味があって、ふたつとして同じものはありません。
「ところで、ドーマン・セーマンって…?」

「この格子と星の図柄が『ドーマン・セーマン』って呼ばれているもので、古くから相差の海女が海の魔物や災難から身を守る魔除けと守護のおまじないとして磯着に描いてたものなんですよ」
とのこと。

「ドーマン」は縦5本と横4本の格子柄で、たくさんの目で魔物をひるませ退散させるため、「セーマン」と呼ばれる星形の印は、一筆書きで必ず同じ場所に戻ってくることから、潜水しても必ず戻ってこられるようにという意味があるのだそう。
「昔は“貝紫(かいむらさき)染め”っていって、イボニシ貝の紫色の液で描いていたんですよ。だからずっと石神さんの色は紫色ってなってましてね。文字やマーク、集印帳に押してもらう神社印のインクも紫色なんですよ」
と、親切に教えてくださいました。

長い間、海女さんたちを守ってきた石神さん。高貴な紫色がイメージにぴったりです。
▲願いが叶ったお礼の絵馬(無料)

お礼参りの絵馬掛けには「彼氏ができました」「赤ちゃんを授かりました」など、まだ新しいお礼の絵馬がいっぱい!
こんなに大勢の方が「石神さん」に願いを叶えてもらっているんですね。
ムフフ…念願成就に期待がふくらみます!

そして、とっておきの情報!
「女性の願いなら必ずひとつは叶えてくれる」というのは、一生にひとつという限定ではなく、ひとつの願い事が叶ったら、お礼参りをすることで、なんと、またひとつ新しい願い事をすることができるんですって。
ひとつ叶えばまたひとつ、それが叶えばまたひとつ…。
「え~っ!石神さんって太っ腹~!」

参道脇で見つけたパワーストーン?

▲ドーマン・セーマンのマークが入った石いかり

「いったいこれはなんでしょう?」
道すがら、民家の軒先や玄関先に置かれた不思議な形の石を発見しました!
お守りと同じ「ドーマン・セーマン」のマークが描かれています。

これは“石いかり”といって「この家には現役の海女さんがいます」という印なのだそう。

その昔、海女さんが潜水するときに少しでも早く海底に辿り着くために、手に持って海に潜った石のおもり。今では使われなくなった石いかりですが、海女文化の象徴として現役海女さんの家や民宿などに置いているんですって。
宝探しをするように、石いかりを訪ねて町を散策するのも楽しそう。

昭和レトロな古民家で、まったりくつろぐ贅沢な時間

▲「海女の家 五左屋」

「石神さん」の参道脇にある、ショップ&カフェ「海女の家 五左屋」にやってきました。
昭和初期に建てられた古民家を改装したもので、とても趣のある佇まい。
中に入ると、伊勢志摩で海女さんを描き続ける銅版画家・吉田賢治さんの作品が目に飛び込んできます。
まるで人魚のように海中を舞うしなやかな海女さんの姿がきれい!
「海女の家 五左屋」には海女さんの資料や当時のまま残る台所や居間が展示されていて、自由に見学することができます。昭和レトロな雰囲気がステキです。
天井を見上げれば、「おっしゃれ~!」な空間。
1階はお土産などを販売するショップ、2階はカフェになっています。
▲2階のカフェ「ama cafe(アマ カフェ)」
本日快晴、午後1時というシチュエーションにもかかわらずこの控えめな明るさ。でもそれが不思議と落ち着くんです。
▲無料の休憩スペースの居間

カフェメニューは、2階のカフェスペースと1階のオープンテラス、居間で楽しむことができます。
「ama cafe」の一押しは、地元の海でとれた天草(てんぐさ)100%のところてん。
こちらの地方では、ところてんに“きな粉”をかけて食べるのが一般的なんです。
たっぷりときな粉をまぶしてトゥルンと口の中に吸い込めば、きな粉の香ばしさに包まれたプルンとした食感が最高!くせもなく、手づくりならではの優しい味わいが感じられます。
甘いものが苦手という方は、“牡蠣ポン酢”でいただくこともできますよ。
▲海女さん手づくりのところてん300円(税込)
「石神さん」を案内してくださった女性、授与所で説明してくださった女性、カフェスタッフの女性。みなさん笑顔が素敵なだけでなく、とてもパワフル。
温暖な気候ののどかな町“相差”で、あたたかな人情とおもてなしにふれ、ほっこり優しい心持ちになれました。
相差の女性のパワーをいただいたからなのか、「石神さん」のご利益なのか、気持ちは晴れやか、運気も上がりそうに感じるのは気のせいでしょうか?
Yukitake

Yukitake

三重の雑誌「Edge」をはじめ、さまざまな雑誌・情報誌において、グルメ・観光などの記事を執筆。女性目線の取材とソフトな文体を大切にしています。

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