ぷりっぷりの厚岸産「牡蠣」を、生、焼き、揚げ、蒸し、スイーツで堪能!

2016.12.14 更新

牡蠣は日本各地に産地がありますが、一年中出荷しているのは、北海道の厚岸(あっけし)だけ!身がふっくらとして大きく、甘みが濃厚な厚岸の牡蠣。通年出荷できる理由と美味しさの秘密を探るべく、現地を訪ねてみました。“生”はもちろん、“焼き”、“揚げ”、“蒸し”など、さまざまな食べ方で牡蠣を堪能!

▲生、焼き、揚げ、一度にさまざまな食べ方を堪能!

厚岸の牡蠣が通年美味しいのは、厚岸湾と厚岸湖があるから

厚岸は、北海道東部にある釧路空港から車で東に約1時間30分の太平洋に面した港町です。町の南側には厚岸湾という大きな入り江と、湾と直結している汽水湖・厚岸湖があり、海と湖が混じり合う周辺で牡蠣を育てています。
▲高台から眺めた厚岸の街。右手が厚岸湾、赤い厚岸大橋を挟んで左側が厚岸湖。目の前の建物は、厚岸味覚ターミナル「コンキリエ」

つながった厚岸湾と厚岸湖は、外海の豊富なプランクトンを含んだ海水と、山や湿原から流れ出た養分を豊富に含んだ淡水が混じり合う場所。寒冷地で水温が低いため牡蠣の成長は遅いのですが、その分栄養をたっぷりと蓄えます。

特に厚岸湖の湖面が氷結する真冬は、寒さに耐えるためグリコーゲンという旨味成分を蓄積し、ふっくらとした身に育つそうです。牡蠣は冬が旬と言われる所以です。
▲身が大きくぷりっぷりな厚岸の牡蠣。牡蠣の重みを指先に感じます

また、牡蠣の生育に適した塩分濃度と10度前後の水温を保つため、厚岸湾と厚岸湖の中で場所を移動しながら育てているのも特徴です。そのため、美味しい牡蠣を通年提供できるのです。

これら厚岸の牡蠣の魅力を実感できるのが、厚岸漁業協同組合の直売店「エーウロコ」と、様々な牡蠣料理を味わえる厚岸味覚ターミナル「コンキリエ」です。

「エーウロコ」でとれたての牡蠣を“生”と“蒸し”で味わう!

▲厚岸大橋のすぐ近くにある「エーウロコ」

「エーウロコ」は地元漁協が運営するお店で、牡蠣をはじめ厚岸の海の幸を購入することができます。
店内は広く、市場のようでもあり、巨大な魚屋さんのような雰囲気。
▲店内には鮮魚や加工品が多数並びます。魚類は購入したのち、50円(税込)でサク取り、100円(税込)で刺身にしてくれます

さまざまな海の幸が並びますが、ここに並ぶ海産物のメインはもちろん牡蠣。
しかも牡蠣の種類は多数あり、厚岸で生まれた稚貝を厚岸で育て上げた「カキえもん」のほか、三陸で生まれた牡蠣の稚貝を厚岸で育てた「マルえもん」、三陸で生まれ育った牡蠣を最後に厚岸の海で仕上げた「ナガえもん」などがずらり!
▲さまざまな種類の牡蠣が水槽にぎっしり!水槽は種類ごとに分かれているほか、Mサイズから3Lサイズまで、大きさ別でも分けられています

「エーウロコ」の最大のお楽しみは、水槽から揚げたばかりの牡蠣を、店内の一角にある休憩所で“生”や“蒸し”で食べられることです!

水槽近くの店員さんに声をかけ、好みの牡蠣の種類や大きさと個数を伝えます。店員さんが牡蠣を水槽から引き揚げてくれている間にレジで会計を済ませ、支払いが済むと紙皿にのった牡蠣を渡されます(価格は種類や大きさ、時期により変動します)。

店員さんに今日のおすすめを聞き、小ぶりながらぎゅっと凝縮された旨みが特徴の「マルえもん」と、大ぶりで身入りもよいのが特徴の「ナガえもん」を1つずつチョイス。
▲紙皿にのった牡蠣にラップをかけ、1個あたり1分程度電子レンジでチンするだけで蒸し牡蠣の完成!熱々の殻を剥いて食べます

休憩所には牡蠣を剥くためのヘラをはじめ、ラップや割り箸などが用意されています。水道もあるので、手が汚れても洗い流せるのが嬉しいです。

ところで、牡蠣の殻の剥き方ってわかりますか?
平らなほうを上にしてナイフを上下の殻の間に差し込み、刃先を上の殻の内面に沿って動かすと貝柱が切れるので、上の殻を開けば完成です。
▲見よう見真似でチャレンジ!すんなり剥けました!

剥き方の説明をはじめ、食べ方、牡蠣の種類についてなど、休憩所にはさまざまな掲示物があるので、見ればすぐにできるようになります。
また、醤油やワサビ、液体レモンなどもあり、かけて食べることもできますが、ここは素材の味を楽しむべく、そのままペロリ!
▲蒸した「ナガえもん」(手前)と、生の「マルえもん」

「ナガえもん」も「マルえもん」も、コクがあり甘くてまろやか!噛めば噛むほど、じんわりと旨みが湧いてくるようです。特に蒸すと甘みが増すような印象。さっきまで水槽にいた牡蠣を味わえるなんて、とっても贅沢な体験です。

「コンキリエ」でさまざまな味わい方で牡蠣を楽しむ

厚岸の街中や海を見下ろす高台にある厚岸味覚ターミナル「コンキリエ」は、牡蠣を中心にレストランや炭火焼き店などで山海の美味を堪能できる施設。「道の駅厚岸グルメパーク」を併設しています。

ここでは主に「マルえもん」をさまざまな食べ方で味わえます!

手軽に楽しみたいなら、1階にある「オイスターカフェ」で。
▲蒸し牡蠣のほか、牡蠣を使ったハンバーガーやフォカッチャ、ソフトクリームなどの軽食を販売しています

ここでのおすすめは、「カキフライバーガー」(500円・税込)。
▲カキフライ2個をレタスとトマト、ベーコンチップ入りタルタルソースと一緒にバンズではさんだ「カキフライバーガー」(写真提供:コンキリエ)

手軽に牡蠣の“揚げ”バージョンを楽しめます。
▲休憩スペースで外の景色を眺めながら食べられます

もう一つのおすすめは、なんと牡蠣のスイーツ!
「コンキリエ」オリジナルの「厚岸オイスターソース」を入れたオリジナルモカソフトに、コーヒーパウダーと牡蠣の形をした最中の皮をトッピングした、カップのソフトクリームです。
▲「オイスター☆モカ」300円。ほかに「オイスター☆キャラメル・モカ」350円もあります※価格はともに税込

オイスターソース入りといっても生臭さや塩辛さなどはなく、クリーミーな舌触りで、コーヒーの風味が心地よく鼻にぬけます。
牡蠣を“スイーツ”で味わえるなんて、さすが牡蠣の産地ですね。

軽食ではなくしっかり食事を楽しみたいなら2階へ。“焼き”を楽しむなら、2階にある「炭火焼き 炙屋」で。ここでは、店の前にある魚介市場で購入した新鮮な食材を、自分で炙って楽しむことができます。
▲牡蠣やホタテなどを生簀の中から自分で選んでレジへ。野菜やお肉なども売っています

牡蠣(価格は時期や種類により変動)は単品でも売っていますし、食べ放題もあります(40分3,500円・税込)。
▲席につき、炭火の上の網に、買ってきた牡蠣とホタテとホッキ貝を並べます

食材選びも焼くのも自分なのでワクワク感いっぱい!じっくりじわじわ炭火で炙って、いただきます!
▲ちょっと焼きすぎて汁が飛んじゃいました…。でも、焼くと旨みが凝縮されて濃厚な味わい!
セルフで食べるのではなく食事メニューを楽しみたいなら、同じく2階の「レストランエスカル」で。
▲大きな窓越しに厚岸湾を望みながら、牡蠣をはじめ地元素材の料理を楽しめます

牡蠣を使用した定食や丼もの、パスタなどさまざまなメニューがある中で、イチオシのメニューはこの2品!
▲「カキコロ定食(ご飯・あさり汁・小鉢・香の物付き)」1,200円(税込)

厚岸産牡蠣エキスと地元の濃厚な牛乳「あっけし極みるく65」で作ったコロッケと、ふっくらジューシーな牡蠣フライがついた定食。
コロッケはミルキーでもっちりした食感、フライはかじると中から牡蠣の汁がじゅわぁ~っと溢れ出てきます。牡蠣と牛乳、海のミルクと丘のミルクのコラボ定食、濃厚なコクと美味さにノックアウト!

もう一品はこちら。
▲「あっけし牡蠣ステーキ丼(牡蠣フライ2個、生牡蠣1個、小鉢、香の物、あさり汁付き)」1,500円(税込)

これは欲張りさんや優柔不断な方に絶対オススメ!“焼き”、“揚げ”、“生”とさまざまな牡蠣の味わい方を楽しめます。
特に牡蠣のステーキは炭火焼とは全く違った味わいで、“焼き”というより“炒め”というほうが正しいかもしれません。牡蠣の旨みがギュッと閉じ込められていて、噛むと牡蠣のエキスがじわじわ溢れてきます。
▲牡蠣の美味しさを育む海を眺めながら、さまざまな味わい方で牡蠣料理を堪能
厚岸の牡蠣は北海道外でも流通しているので口にする機会はありますが、これだけさまざまな味わい方を楽しめるのは産地ならでは。しかも、一年中新鮮な牡蠣を味わえます。身がぷりっとしていてジューシーな厚岸の牡蠣、あなたは“生”派?“焼き”派?それとも“スイーツ”でいってみますか?
川島信広

川島信広

トラベルライター・温泉ソムリエ・イベントオーガナイザー/横浜市出身、札幌市在住。北海道内の全市町村を趣味で訪ね歩くうちに北海道の魔力に惹かれ、都内での雑誌の企画営業と執筆業務を経て北海道へ移住し独立。紙媒体やweb媒体などで主に観光や旅行、地域活性をテーマにした取材執筆と企画・編集を手がける。スイーツ好きの乗り鉄、日光湿疹と闘う露天風呂好き。

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