秋田の夏の風物詩、「ババヘラ」に「バラ盛り」とは

2015.07.29

秋田の夏の定番「ババヘラ」をご存知ですか? 秋田では普通に聞く言葉なのですが、「ババ」って、おばちゃんのこと? ヘラって何?と思う方も多いことでしょう。名前の由来はそう、そのまま。ババ(おばちゃん)がヘラを使って盛ってくれるアイスのことなんです。

ピンクと黄色のハーモニー

ババヘラ・アイスといえば、道ばたやイベント会場にカラフルなパラソルを広げ、その下でおばちゃんがのんびりお客さんを待っている姿。それが秋田では日常の光景です。雨の日も風の日も、暑い日も寒い日もいつもそこにいる…そんな存在。

道ばたに突然いるというよりは、「ああそこにいますね」という安心感、「いつもそこでがんばっていますよね」という勇気づけ感というのでしょうか…それがババヘラなんです。日常風景に入り込んだ親しげなこの感覚、お分かりいただけるでしょうか?
秋田のご当地アイスとも言えるババヘラは、ピンク(いちご味)と黄色(バナナ味)のシャリシャリ感のあるシャーベット仕立て。「お姉さん、どごから来た?」の言葉に「えっと、、」と口ごもっている間に、かぶせていた銀色の蓋をパカッと開け、腰をかがませて、右手に持っているヘラを中に突っ込みます。シャカシャカシャカ…。鮮やかなヘラさばき。固まっているアイスをヘラでなで回し、コーンに盛りつけるとまぁ、こんな感じ。これが噂の「バラ盛り」です。
まずは、ひと口。アイスというよりシャーベットのようにすっきりした食感。いちごとバナナと言われれば、うん、そうかもしれません。なんだか懐かしいような、子どものころに食べたことがあるような、不思議な感覚。これがきっと、ババヘラの魅力なんですね。

秋田県民のソウルフード

秋田県内には、このように道ばたでおばちゃんがアイスを販売している会社が数社あります。それぞれちょっとした違いはありますが、それを気にする人はほとんどいないでしょう。秋田県民にとってはどれもババヘラ。昔懐かしい味なんです。
実は先ほどの「バラ盛り」を考案したのは、創業以来約60年間、変わらないババヘラの味を貫く進藤冷菓さん。バラの花びらのようにピンクと黄色の花びらを重ねていく盛り方が大人気となり、定着しました。味だけでなく、おばちゃんの匠とも言える職人技まで楽しめる、なんとも素晴らしいアイス。ババの技は、凄いのです。それが日常のなかで、祭り会場や海水浴場などでも楽しめるからこその、夏の定番。秋田に来たからには、味わわないわけにはいきません。
このババヘラ・アイスには、カップに入っているものや、家でヘラを使って盛ることのできるセットまであります。そして2015年春に満を持して登場したのが、これ。ババヘラ・ソフト。ババヘラのいちご味とバナナ味が、なんとソフトクリームになったのです。さっぱりとした味はそのまま。ババヘラなのに、ソフトクリーム、でもババヘラ!な味。これは「道の駅 あきた港」でしか食べられない限定商品です。
ババヘラ・アイスに、ババヘラ・ソフト。そしてなんと言っても、パラソルの下で見事なヘラさばきを披露してくれるおばちゃんたち…。あなたもババヘラのとりこになること間違いなしです。

ババヘラ・ソフトが食べられるお店

高橋ともみ

高橋ともみ

大学で日本美術史を学んだ後、博物館や美術館、新聞社、制作会社等に勤務。東北を中心にのんびり、気ままに活動中。 (編集/株式会社くらしさ)

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