ワクワクがとまらない!「川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアム」に行ってきた!!
笑いあり、SF(すこし・ふしぎ)あり、時に涙ありのまんが『ドラえもん』をはじめ名作ぞろいの藤子・F・不二雄作品。そんな作品の世界観を楽しめるのが「川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアム」。貴重な資料を見るだけでなく、緑あふれるはらっぱでキャラクターと写真を撮ったり、カフェでは作品に縁のあるメニューを味わえたりします。自由にまんがを楽しめるコーナーもあったりと見どころが満載!※本記事の情報は取材時点のものです。最新情報は直接施設にお問い合わせください。

いざミュージアムへ!藤子・F・不二雄作品のキャラクターがお出迎え!

ミュージアムの外観は一見シンプルな建物ですが実は隠れた遊び心が……。
建物上部にある正面のガラス窓枠は、なんとドラえもんとセワシくん(のび太くんの子孫)が未来からやってくる記念すべき第1話「未来の国からはるばると」のコマ割り(一つ一つの枠をコマと呼び、コマ割りとはそのレイアウトの事)と同じ配置になっているのだそう。中に入るのが楽しみになってきました。いざ入館です!

広々とした天井の高いエントランスの正面には、白いスッキリとした壁があり、目をこらすと、のび太くんが手をふってます。ドラえもんやオバケのQ太郎もいますよ。
受付で、入館チケットと引き換えに、展示にまつわるエピソードを解説してくれる音声ガイド「おはなしデンワ」とオリジナル短編映像が観られる「Fシアター」のチケットを受け取り、順路に従い館内の奥に向かいます!
まんがが生まれるまでがわかる!貴重な作品めぐりをスタート!

2つある展示室のうち「展示室I」では、先生が描いた原画約5万枚の中からセレクトされた『ドラえもん』『パーマン』『キテレツ大百科』など様々な作品のカラー原画が展示されています(原画は劣化を防ぐために季節によって展示替えが行われています)。さらに、原画ができるまでの工程がわかる面白い展示もあります。

「コマ割り」「下絵書き」「セリフ書き」「ペン入れ」「消しゴムかけ」「ベタ入れ」「ホワイト」――。
まんがが生まれるまで当時の工程は、こんなに手間がかかっていたのかと実感。まんがを見る目が変わりました。

原画が展示されているケースも注目です。ところどころ飛び出している引き出しには、関連のあるアイテムが入っていて面白いですよ!
先生の年表や愛用品の展示がある「ヒストリーロード」

「のび太は僕の分身みたいなものです」と語っていた先生は、運動は苦手だけど、絵やまんがを描くのが大好きな少年だったそうです!
幼少期から少年期のエピソードや、自費出版、トキワ荘での話、毎年くりだされるヒット作品…と、年表を実際にたどっていくことで、今や世界中に愛される藤子・F・不二雄作品のスゴさを改めて感じます。

廊下の先には、先生の仕事部屋を再現した「先生の部屋」があります。ここでは、先生愛用の机や道具が展示されており、展示の細部に先生の趣向が見てとれます。恐竜のフィギュアなどお気に入りのアイテムに囲まれ、落語やオペラ、クラシック音楽を聞きながら、先生は制作活動をされていたそう。
実際に使われた家具や道具がほぼそのまま展示されているだけあって、ゴミ箱には先生が大好きだったという甘栗の空き袋が。

企画展示のある「展示室II」へ!


原画や展示品の横には数字が掲載されていて、その数字を音声ガイド「おはなしデンワ」に入力すると、展示にまつわる説明や原画のストーリーが流れます。
例えば「きこりの泉」の話。ドラえもんのひみつ道具「きこりの泉」にジャイアンが誤って落ちてしまい、きれいなジャイアンと一緒に現れた女神様が「あなたが落としたのはこのジャイアンですか?」と質問します。のび太くんがうっかり正直に答えてしまうこの話は面白くて「きれいなジャイアン」もとても人気です。この女神様の髪はなぜ緑色になったのか?おもしろ秘話が聞けますよ。

原画には、筆跡や修正の跡があり、作者の息づかいが感じられます。また、作品保護のために一部、複製原画を用いた展示品もあるのですが、その場合は隅にパーマンの「コピーロボット」のマークを入れて区別しています。

そのほかにも、家庭人としての先生のエピソードがギュッと詰まったコーナー「先生のにちようび」や過去の作品などの展示コーナーを楽しむことができます。


雨の日だって楽しめる!お楽しみ空間へ


この日は、ネコともタヌキともつかない不思議な生き物ポコニャンとドラえもんがコラボしたオリジナル作品が上映されました(約15分程度)。
上映作品は一年ごとに入れ替わってしまうため(毎年9月頃を予定)、今ここでしか観られない作品は必見です!

「みんなのひろば」では、「のび太の部屋」などの撮影が楽しめるコーナーや、タッチパネルで作品のデータを知るコーナーなどで、遊びながら作品の世界を体感することができます。




入館時にいただく館内の利用案内にも「“ネズミ”の入館はご遠慮いただいています」という禁止事項が書いてあります。読むだけでクスリとしちゃいそうですが、実は館内に1匹だけ、ネズミさんが迷いこんでいるそうです。どこにいるか探しながら、めぐるのも楽しいですね!
待ちに待った大人気の「ミュージアムカフェ」へ潜入!

カフェのメニューで使用されている白米は、すべて先生の生まれ故郷でもある富山県高岡産コシヒカリ。お米までこだわっているのだそうです!


ちなみに、カフェでは整理券が配られています。限られた時間で効率的にまわりたい場合は、まず整理券をもらってから、ミュージアム見学をすることをおススメします。
「はらっぱ」には絶好のフォトスポットが点在!キャラクターとの撮影が楽しめる屋上スペース





おやつタイムには、 緑にかこまれた「ギフトコーナー藤子屋」へ!



「どら焼き」は、広島のもみじ饅頭でおなじみの和菓子の老舗「にしき堂」とコラボしたという本格的なお味。ふっくらもちもちとした皮はほんのり香ばしく、餡もしっとり上品な甘さです。ここでしか買えない限定品、ぜひご賞味あれ!
最後のお楽しみ。心躍る「ミュージアムショップ」



季節ごとに、展示品や「Fシアター」での上映作品、カフェメニューなどが変わるため、何度訪れても必ず新しい発見がありそうです!
(C)Fujiko-Pro
川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアム
神奈川県川崎市多摩区長尾2-8-1
[開館時間]10:00~18:00
[休館日]火曜、年末年始
[入館時間]日時指定の予約制
入館時間は1日7回(入れ替え制ではありません)
(1)入館指定時間 10:00 / 入館締切時間 11:00
(2)入館指定時間 11:00 / 入館締切時間 12:00
(3)入館指定時間 12:00 / 入館締切時間 13:00
(4)入館指定時間 13:00 / 入館締切時間 14:00
(5)入館指定時間 14:00 / 入館締切時間 15:00
(6)入館指定時間 15:00 / 入館締切時間 16:00
(7)入館指定時間 16:00 / 入館締切時間 17:00
[入館料]
大人・大学生 /1,000円、高校・中学生 /700円、子ども(4歳以上)/ 500円
※3歳以下は無料
※上記料金はすべて税込
※チケット購入方法はホームページをご確認ください
0570-055-245(9:30~18:00)

石橋 麻衣子
東京在住。広告・情報誌制作会社などを経てフリーに。教育・園芸・グルメ・旅・ハワイの文化・ライフスタイルなどをテーマに記事をてがけています。心躍るものや美しい言葉を通じて、人のつながりと行動の輪が広がることを目指します。(制作会社CLINK:クリンク)
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