長野で布ぞうり作り体験/クリエイター女子が行く!Vol.4

2015.09.16 更新

こんにちは。フリーでイラストレーターをしています五島です。「ものづくりに興味はあるけど、どこで体験できるのか分からない、なかなか行動に移せない……」この企画は、そんな悩めるあなたのために、クリエイター女子を代表してわたくしが全国各地で「ものづくり」を体験しまくります。そして、ものづくり体験の思い出を描き下ろしのイラスト付きでお送りします!前回は福井県の鯖江市でオリジナルのメガネづくりを体験しましたが、さてさて今回は……?

▲田舎のおばあちゃん家を思い出す
夏まっ盛りの本日は、長野県の小谷(おたり)村へやってきました。
このあたりは夏場は避暑地として、冬場はウィンタースポーツを楽しむ人で賑わうのだそう。

今日はものづくり連載の取材では初の車移動です!
どんどん山奥に入っていく。ドキドキ。

今回お邪魔する施設「ゆきわり草」さんは、郷土料理体験やプチトマト収穫体験のほか、宿泊も可能なんだとか。
最寄りの南小谷駅は、1日1本とはいえ新宿からの直結ルートもあるので、車でなくても気軽に遊びに来られます。
▲雰囲気ある南小谷駅。やっほー!
▲やっほー!!

天国へワープ

そんなこんなで「ゆきわり草」さんに到着。

そこには想像を遥かに超える「夏」が待っていました。
▲す、すっげー!
過去にタイムスリップしたかのような佇まいです。

見渡す限りの山々、虫の鳴き声、吹き抜ける風と照りつける太陽……。
一瞬ここは天国かと思いましたね。天国要素が多すぎる。

ただ車のエンジンはすぐに切らないと、とんでもない数の虫に囲まれるので注意です。
(ガソリンの匂いに寄ってくるそう)
▲美しすぎて、もはや異次元
こんなに田舎らしい田舎、なかなかお目にかかれません。
気温も東京より5度ほど低く、カラッと快適な陽気です。
秋になると紅葉が美しく、冬は白銀の世界を楽しめるそうですよ。

しばらく景色を眺めてぼーっとしたのち、本来の目的を思い出しました。

そう、こんな素敵な場所で今回は、布ぞうり作り体験をします!
ぞうり……なんとなく出来上がりの想像はつくものの、作り方はさっぱり分かりません。
噂によるとすごく履き心地がいいらしい。わくわく。
▲中もすごい!リアル鶴の恩返しだ

地べたで、ものづくり

さっそく先生方にご挨拶。「ゆきわり草」の近隣にお住まいの酒井先生(左)と藤原先生(右)です。
▲座ったまますみません。よろしくお願いします!
先生方「はい、よろしくお願いします。布ぞうりは足形の道具を使って、裂いた布を編み込んでいきます。腰いたくなるからホラ、座布団しいてね」

お二人ともとっても朗らかで優しい。

茨城のおばあちゃん、元気かなあ、会いたいなあ……。
▲まず布を裂く練習。ビリビリきもちいい
たくさん可愛らしい柄の布が用意されていますが、さらにこだわりたい方は布の持ち込みも可能です。
素材は木綿が一番裂きやすく、ほつれも出にくいんだそう。
▲足に引っ掛ける代わりに、足形の道具を使います
先生方「布が裂けたら、足形の道具にヒモをひっかけるの。そこから布を交互に編み込んで、絡ませていくのよ。ゆっくり、しっかりね」

先生がひょいひょいと編んでいく。
簡単そうに見えるけど、慣れるまで頭もヒモもこんがらがりそう。
▲酒井先生はピンクのかわいらしい布を使用
▲私は絞り染めの藍色の布をチョイス

うえ、した、うえ、した

お手本を見せていただいたので、いよいよ私も編み込みスタート!
4本のヒモに、上・下・上・下と交互に布をくぐらせていきます。
▲上・下・上・下……
編んでいくまで布の色や柄がどう表面に出てくるか分からないので、手を動かすだけでなく、目で見ても大変楽しめます。
一本の布を編みきったら次の布、というように繋いでいくのですが、途中で色を変えてカラフルにすることもできるんです。

先生方「近所の人たちが、もう使わない布をたくさん持ってきてくれるのよ。子供用なんかだと、カラフルにすると可愛いわね。作っていくうちに幅がせまくなっちゃったから、わたしのこれも子供用にしちゃうわ!(笑)」
▲優しい風と、畳の香り
はじめは難しいと感じた編み込み作業も、慣れると手が勝手に動くようになります。
そして何より、先生方とおしゃべりをしながら座り込んで作業するのがとても心地よく、故郷に帰って来たような気分になるんです。

完成を急ぐことなく、昔話をしたりお茶を飲んで休憩したり。
ああ、最近の私の生活に足りていなかったのは、こういう時間なのかもしれない。
ただ早く仕事を片付けようとしかめっ面をして、焦って……。間違っていたよ……。

改めて、ものづくりの楽しさを噛み締める瞬間でした。
▲お茶休憩。採れたてのプチトマトは、涙が出るほど美味しかった
まったりと作業すること1時間弱、ついに片足の土台が完成!わーい、できたー!
このとき達成感に満ちあふれましたが、もう片方つくることを完全に忘れてました。
喜ぶには早すぎた。
▲上出来と褒められ上機嫌!

名残惜しい時間

次は鼻緒を編み込んでいきます。
土台が藍色中心なので、鼻緒は赤でパッと華やかに。
三つ編みをして、裏面でしっかり結びます。

先生方「渋い土台に赤が映えるわよ!若い子が履くときっと可愛いだろうねえ。最近では外国の人に作り方を教える機会もあるんだけれど、みんな楽しんでくれるの。それが嬉しいのよ」
▲なかなかの力仕事
そして、もう片足の土台も編んでいきます。
手が作業を覚えてきたので、かなりのペースアップ!
しかし、このまったりとした時間が終わってしまうのが惜しくて、あえてゆっくり作り込んでいきました。
▲ちょちょいのちょいよ
▲完成間近、うおー!

ふかふかの肌触り

最後に裏面を綺麗に整えて、ほつれを切り落としたら……
▲ほつれを切り倒していくの、地味に快感
いよいよ完成ー!!わーーーい!!

片足だけ幅が広すぎてオオグソクムシみたいになっちゃったけど、色も可愛いし履き心地も最高です。
素足なのに優しい。座布団を踏んでいるみたい!
▲なんだこれ、ふっかふかだ!
先生方「はい、お疲れさまでした。一回目にしては上出来ね。はじめてでも楽しく作れるものでしょう?この辺は野菜やお米も美味しいし、またぜひ遊びにおいでね」

酒井先生、藤原先生、ゆきわり草さん、本当にありがとうございました!

素敵な場所であることはもちろん、先生方やゆきわり草の方々の人柄にとっても癒された一日でした。
▲藤原先生と記念の一枚

帰りたぐねえ

実はこの布ぞうり、室内履きだけでなく外履きとしても使えます。
しかも汚れたら丸洗いできちゃう!万能すぎるぜ布ぞうり……。
▲洋服にもナチュラルに馴染む
▲気持ちも想い出もつまった一足
ああ~!!東京さ帰りたぐねえ~!!
オラ、仕事なんでもうまっぴらだあ~~!!
▲現実逃避
もう一度訪れたくなること間違いなしです。

いつか結婚して、子供ができたら、家族で布ぞうり作りたいな。
▲結婚できますように

今日のいちまい

五島夕夏

五島夕夏

桑沢デザイン研究所卒業。学生時代ロシアの絵本に大きく影響を受け、絵本画家を志す。現在はサロンのレセプションをしながら、イラストレーターとして活動中。

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