浅草寺&仲見世で縁起づくし、美味づくし!江戸の風情溢れる下町・浅草へ

2016.12.29

飛鳥時代、628年創建という「浅草寺(せんそうじ)」は、都内最古の由緒あるお寺。一年中いつ訪れても人々で賑わう、言わずと知れた日本有数の観光名所です。「雷門」から境内まで伸びる参道「仲見世」から漂ってくる江戸の風情とワクワク感は、活気あふれる下町・浅草ならでは。日本晴れのもと、今日もにぎやかな浅草寺と仲見世を巡ります!

浅草のアイコンでもある、浅草寺の総門「雷門」がお出迎え

雷門通りに面して建つこの門こそが「雷門」です。なんだか見るだけで「浅草に来たな」と、胸がワクワクしてくるのは、下町ならではの威勢のいい雰囲気と活気に包まれるからでしょうか。さっそく門をくぐって、浅草寺へおまいりに行きましょう。
ちなみにこの「雷門」の正式名称は「風雷神門」。天慶5(942)年、駒形付近に創建されましたが、鎌倉時代以降に現在の地へ移築されました。現在の門は慶応元(1865)年12月12日の田原町大火で消失したものを、昭和35(1960)年に、かの松下電器(現パナソニック株式会社)創始者・松下幸之助氏の寄進により復興再建されたものだとか。雷門と書かれた大提灯もパナソニックさんが寄進しているそうです。

朝一番のお楽しみ!ギャラリー気分で仲見世シャッター壁画を鑑賞

やっぱりお寺さんへの参拝は、朝一番がおすすめ。すべてのお店がオープンする10時前は人が少なく、とても清々しい気持ちになれます。

この時間帯だけのお楽しみが、仲見世通りを色鮮やかに彩るシャッター壁画。題して「浅草絵巻」というアート作品で、商店街のシャッターをキャンバスに見立てて、浅草の歴史や四季折々の行事が描かれています。監修は日本画家として名高い平山郁夫画伯。閉店後もシャッター壁画は鑑賞でき、外灯に照らされ色彩が浮かび上がる夜も風情があって一興です。

浅草寺の山門「宝蔵門」をくぐって境内へ

仲見世通りをまっすぐいくと、左右2体の仁王像が守る「宝蔵門(ほうぞうもん)」が目の前に。この壮観な門をくぐった先には、高さ4.5mのわらじが掲げられています。こんなにも大きなわらじを履く者がこの寺を守っていると驚き、魔が去っていくといういわれがあります。  

こちらの門も天慶5(942)年創建。その後、度重なる火災消失に見舞われますが、江戸時代は徳川家光、戦後はホテルニューオータニ創始者の大谷米太郎氏の寄進により再建されました。

お参り前のお約束。きちんと常香爐とお水舎でお清めを

ご本堂の前には煙がたちのぼる常香爐(じょうこうろ)が。この煙を浴びると、体の悪いところが良くなるといういわれから、老若男女を問わず、さらには外国からの観光客も無病息災を祈ります。
参拝の前には、清らかな水をたたえた「お水舎(おみずや)」で手と口をすすいでお清めを。天井には東 韶光(あずま しょうこう)による墨絵の龍が描かれており、八角形錆御影石(さびみかげいし)造りの手水鉢の上には龍神像があります。こちらは、近代日本彫刻の礎を築いた高村光雲作。さすが由緒あるお寺です。

伽藍も荘厳なご本堂へ。信仰集めるご本尊の観音さまは秘仏

▲入母屋造りの大屋根は勾配が非常に急で棟が高く威風堂々とした佇まい。現在は安全強化のため軽量のチタン瓦を使用しています
年間約3,000万人の参詣者が訪れる浅草寺は、鎌倉時代から江戸時代にかけ、様々な歴史上の人物の信仰と守護を集めました。その後、現代に至るまで「浅草観音」の名で庶民にも親しまれる民間信仰の中心地となったのです。

ご本尊である聖観世音菩薩は、秘仏であるため内陣の中央にある御宮殿内に安置されており、そのお顔を拝見することはできません。すべてに慈悲の心をもつという観音さまに手を合わせお祈りすることで、その温かい心を持つことが叶い、日々を安泰に過ごせることに繋がるのだそうです。
ご参拝の際には「南無観世音菩薩(なむかんぜおんぼさつ)」と唱えるといいそうですよ。
▲かつて国宝に指定されていた旧本堂は戦災で消失。現本堂は、昭和33(1958)年に再建されたもの
▲朱の柱とのコントラストも艶やかな天井画が。中央の「龍之図」は川端龍子(かわばたりゅうし) 画。左右の「天人之図」は堂本印象(どうもといんしょう) 画
お参りの後は、ぜひお守りもいただいて。一番左は、蓮の花びらをかたどった蓮弁守(1,500円)。中には観音像が収められていて、心願成就に御利益があるそうです。

浅草寺のおみくじは3割が凶……!凶でもご安心を

参詣に訪れた際に欠かせないのが、ご本堂周辺にあるみくじ所での運試し。100円を収めたら、おみくじを振ってみましょう。ここ浅草寺のおみくじは、その3割が凶と聞きますが……。
今回2名の取材スタッフが実際にひいてみたところ、1名は凶。もう1名は吉と、明暗が分かれました。
もしも凶が出たら、みくじ掛に結んで帰りましょう。浅草寺ではこの後お焚きあげして、観音さまとのご縁を結んでくれるとのこと。何だか安心ですね。吉のおみくじは自宅へ持ち帰って、ときおり読み返すといいようです。

五重塔をはじめ境内は見所たっぷり。散策もぜひ楽しんで

青空をいつもより広く感じる境内は、四季折々の庭園美もあり、ゆっくり散策するにも絶好。時間にゆとりがある場合は、のんびり巡ってみるのもおすすめです。毎年2月8日に針供養(日ごろ使用して折れた針を豆腐にさして供養する法要)が行われる「淡島堂」、徳川家光ゆかりの「薬師堂」など、いろいろなお堂があり、頼れる存在として信仰を集めています。
▲スリランカ伝来の仏舎利(ぶっしゃり)を泰安している五重塔(写真提供:浅草寺)

現在改装中の「五重塔」は高さ約53mで昭和48(1973)年に再建されたもの。太平洋戦争で焼失する前の塔は、徳川家光により建立されたもので国宝だったそうです。
商売繁盛を祈願するなら、境内の一角にある「銭塚地蔵堂(ぜにづかじぞうどう)」へ。参拝者は塩とお線香とお灯明のローソクをお供えします。白く山型に盛られた塩を捧げることから「塩なめ地蔵」の別名も。
銭塚地蔵堂の右側には、もとは大日如来の姿であったと伝わる石碑「カンカン地蔵」も。その名の由来は、お参りをする人が石で像を打つと、カンカンという音がすることから。この日も地元のおばあさんが、カンカンと石を打って拝んでいる姿が見られました。
「浅草名所七福神」のうち大黒天を祀る「影向堂(ようごうどう)」。七福神巡りの際は、こちらに立ち寄ることになります。また影向堂は、浅草寺のご朱印授り所です。
▲大黒天のほかに、浅草寺のご本尊である聖観世音菩薩の御朱印もいただけます
お参りもして、おみくじもひいて、御朱印もいただいて、日ごろの悩みや憂いも何だかすっきり。浅草寺でパワーをいただいたところで活気あふれる仲見世へ繰り出します。

大にぎわいの仲見世へ!下町の名物をいただきます!

日本で最も古い商店街と言われる「仲見世」は、浅草寺の表参道。東側におよそ54店、西側に35店ほど、合計約89店舗がずらりと連なり、海外からの観光客も楽しそうに歩いています。伝統的な和雑貨の店あり、カワイイお土産の店ありの仲見世ですが、今回は下町おやつに的を絞って巡ります。

浅草で最も古い人形焼の店・明治元年創業の「木村家本店」

浅草寺から最も近い仲見世の角にあるのが、明治元年の創業という人形焼の店「木村家本店」。初代が浅草の名所にちなんで考案した五重の塔、雷様、提灯、鳩の4つの型と味を頑固に受け継いる老舗です。
▲昔ながらのデザインに由緒漂う人形焼。常温で1週間おいしく食べられる日もちもうれしい。4個箱入り500円(税込)

揚げたてが魅力のアツアツあげまんじゅうを「浅草九重」で

浅草寺から3軒目の「浅草九重(あさくさここのえ)」は、揚げたてまんじゅうを実演販売しているお店。抹茶やごま、芋、かぼちゃ、さくらなど、色とりどりの揚げたてあげまんじゅうが店頭にずらり。ベテランのスタッフたちが手際よく1個から売ってくれるので、ついつい買ってその場で食べたくなります。
「ゴマ油など3種類の高級油をブレンドし、絶妙な温度でカラリと揚げてるよ」。1個120~200円(税込)

8種から選べるアイスもなかが美味!「浅草ちょうちんもなか」

8種のフレーバーが揃うアイスもなかで評判のお店。バニラや抹茶など定番のほか、春はサクラやイチゴなど四季折々の味も楽しめます。もなかの皮は、乾燥する冬場はとくにサクサク感がアップ。でもいったん口の中に入ると、アイスと一緒にほどけていくような食感に。さすがもなかの専門店だけに、皮にもこだわっています。
▲抹茶とゴマをセレクト!サクサクの後の口どけが絶妙(1個330円・税込)

素材にこだわった手焼せんべいと人形焼。
実演も楽しい「亀屋」

昭和28年創業の「亀屋」は、こだわりの食材と職人による手作りを基本とした人形焼きと手焼きせんべいのお店。実演も圧巻な人形焼は、薄い皮の中に餡がみっちり。亀の形が縁起物っぽい手焼きせんべいも創業者から守り続けてきたロングセラーです。
▲亀甲型の亀せんべい。国産うるち米、天然醸造醤油を使用し、独特な甘辛味で愛される逸品
▲3代目の看板娘さんの笑顔も魅力。手焼きせんべい(8枚500円~)、人形焼(7個入り500円~)共に税込

明治35年創業の芋ようかんの「舟和 仲見世店」は、今ドキ新メニューで大評判

仲見世に1・2・3号店と、3店舗を構える「芋ようかん」で有名な「舟和」。中でも3号店は、ソフトクリームなどカフェ的メニューが充実。店頭での、どら焼き実演やスタッフの可愛い制服も今ドキでおしゃれです。
どら焼きの皮に芋ようかんとつぶあんをはさんだ「舟月どら焼」(210円)と、お馴染みの芋ようかんをバターでこんがり焼いた「焼芋ようかん」(200円)。そして冬季商品「お芋のホットミルク&ビスコッティ」(350円)※すべて税込
▲おなじみの芋ようかんほか、おみやげに喜ばれそうなスイーツがずらりと揃っている1号店。暖かい紅茶も売ってます
▲個数限定の「芋ようぱん」(250円・税込)。ほんのり酸味が効いた芋あんがおいしい
今回は、正月飾りも華やかな師走の浅草浅草寺&仲見世を巡ってきました。これからお正月の初詣、節分の豆まき、三社祭、ほおずき市、菊供養、羽子板市と、一年中活気あふれるこの場所は、いつ訪れても元気をくれる場所。ぜひ家族で、友人同士で、出掛けてみませんか。
ゴトウヤスコ

ゴトウヤスコ

ホテル、レストラン、神社、婚礼、旅、食、暦&歳時記、ものづくりなどの広告コピー、雑誌記事、インタビュー記事などを多数執筆し、言葉で人と人をつなぎ、心に響くものごとを伝える。旅は、基本一人旅好き。温泉、パワースポット、絶景、おいしいものがあるところなら、好奇心がおもむくままどこへでも。得意技は、手土産&グルメハンティング。最近は伝統.芸能、日本刀、蓄音機など和文化への興味を深堀中。読書会なども開催。(制作会社CLINK:クリンク)

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