冬の福井に行くならば、極上の「越前ガニ」を食べ尽くすべし!

2017.01.26 更新

福井の冬に欠かせないのが「越前ガニ」。毎年11月6日の解禁日以降は県内すべての漁港が活気づき、越前ガニ料理を求めて県内外から多くの人がやってきます。食べる者はその美味しさに思わず沈黙してしまうと言われている越前ガニ。今回は越前ガニについて学びながら、その美味しさを味わいに行きます!

冬といえば何を思い浮かべますか?という問いに「越前ガニ!」と答えるあなたは福井通!
ここ福井県では、毎年11月6日の解禁日が近づくと町中がソワソワしてしまうほど、冬の味覚の王者「越前ガニ」に対して並々ならぬ強い思いを持っています。

もちろん全国でも越前ガニの知名度は抜群!市場では高値で取引されており、高いものでは数十万の値がつくこともあります。県内では多くの場所で越前ガニ料理が出されるようになりますが、やっぱり漁港の近くで新鮮な越前ガニを食べるのは格別ですよね!

今回はただ食べるだけではなく、しっかり越前ガニのことを学んで美味しさの秘密を探りたいと思います。

子供から大人まで越前ガニを楽しく学ぶ!

訪れたのは越前町にある「越前がにミュージアム」。車では北陸自動車道・武生IC、鯖江ICから共に約40分の越前海岸沿いにあります。
▲道の駅「越前」内にあります

越前ガニをはじめ、近海の魚たちのことを学べる体験施設としてさまざまな仕掛けが満載のミュージアムは、2016年7月にリニューアル。最新技術を使ったアトラクションなども新設されました。
早速中に入ってみると、最初に現れたのはさまざまな種類のカニの標本。
越前ガニは雄のズワイガニのこと。雌はセイコガニと呼ばれています。
越前ガニは水深300mあたりに生息し、10回以上の脱皮を繰り返して大きくなりますが、セイコガニは水深250mあたりで脱皮回数は越前ガニよりも少ない10回程度。

大きさこそ差はありますが、越前ガニもセイコガニも美味しいのは、この越前海岸沖という場所にも大きな秘密があります。

越前海岸は岸から急に水深が深くなり、漁場から港までが近いため、水揚げ後すぐに新鮮な状態で港に運ばれるのが理由の一つ。また、漁場付近の水深が100m、150m、200mと段々畑のような地形になっており、カニが生息しやすい最高の漁場となっているのも大きな特徴です。

帰港後はすぐに、大きなはさみの根元に黄色いタグを装着。これこそ「越前ガニ」の証なのです。
そんな越前ガニの生態や漁のことを学べるのが「ビックラブシアター」。横幅10mの超大型スクリーンから映し出される大迫力の映像で、越前ガニのことをわかりやすく紹介しています。

そして、越前がにミュージアムの一番の目玉が、カニ漁を体験できるシミュレーターです!360度投影されたパノラマ映像を見ながら、カニ漁船を操作できます。波の荒さなども忠実に再現されていて、迫力たっぷり。これは楽しい!
▲波の選択モードで「荒い」を選ぶと、立っているのもやっと!漁師の皆さんはこんな過酷な状況で漁をされているんですね
ほかにも本物の越前ガニを観察できたり、子供に人気の紙芝居ならぬ「かにしばい」があったりと、幅広い世代が越前ガニについて学ぶことができます。

熱々の越前ガニを丸ごと味わいつくす!

越前ガニのことをしっかり学んだ後は、いよいよ実食です!

向かったのは同じく越前海岸沿いにある「蟹かに亭」。越前漁港で水揚げされた新鮮な魚介類をはじめ、カニ漁解禁の間(毎年11月6日~3月20日頃)は極上の越前ガニをいただくことができます。
店内に入るとまず目を引くのが大きな生け簀。常時100匹くらいの越前ガニが元気よく動いています。

蟹かに亭では予算に応じて自分たちでカニを選ぶスタイル。
大きさで値段は変わり、15,000円から特大のもので30,000円、さらに「極(きわみ)」という最上級ランクの越前ガニは、一杯10万円にもなります(すべて税込。旬の魚介の刺身、フライなど越前ガニ以外にもそれぞれ5品ほどつきます)
▲今回は20,000円(税込)の越前ガニを選ぶ予定なのですが、どれにしようかな~。かなり迷います…

長年越前ガニを扱っている蟹かに亭さんでは、品質のよい越前ガニだけを競り落としているので、どれも味はお墨付き。
▲「これは美味しいよ!」と店の方が選んでくださいました
▲わぁ大きい!暴れないで~!

選んだ越前ガニは、茹でて熱々の状態で食べるか、半分はカニ刺し・もう半分は焼きガニにするか、など食べ方を選び、厨房で調理してもらいます。私は今回茹でガニにしてもらいました。
「一杯でも2~3名で食べられるほどボリューム満点なんですよ」とのこと。楽しみです!

しばらくすると、湯気が立った大きなカニが運ばれてきました。
▲どどーんとすごいボリュームです

熱々のカニをスタッフの方が食べやすいように、手際よくさばいてくれます。
まるでマジックのように足を次々と外していく早技…。
▲カメラもブレてしまうほどの早さ!
▲越前ガニの証!黄色のタグはそのままついています

カニ専用のスプーンを差し込むと、まるで繊維のようにするすると身が出てくるではありませんか。足一本にこんなにも身がつまっているのかと思うほどぎっしり!
▲こぼれそうなほど溢れ出てくるカニの身

越前ガニは獲る時期によって味に変化が出てくるとのこと。
解禁直後の越前ガニはあっさり、漁の後半(2~3月)の真冬の時期を過ごしているものは脂肪分が多くなり、こってりした味わいを楽しめるそうです。

口に入れてみると、とにかく甘い!
ほろほろとカニの身が解け、磯の風味が広がります!

そのほかに出される刺身や揚げ物も、越前漁港で水揚げされたばかりの新鮮な魚介を使っており、これだけでも大満足できる美味しさです。
▲刺身はブリや北陸ではおなじみのガス海老など4~5種類。その時一番美味しい旬の魚介が並びます

蟹かに亭に来たなら、これは絶対に食べてほしい!

一口食べる度に美味しさに打ち震えている私たちをよそに、越前ガニはスタッフの方の手によって甲羅の部分もいつの間にか真っ二つになっていました。
「かにみその部分は残しますからね~」というスタッフの言葉に従い、そのままお任せしていると、甲羅に入ったかにみそとほぐしたカニの身をまぜ合わせています。

実はこれ、蟹かに亭の名物「かにみそ丼」を作る準備。
このかにみそ丼を食べたいがために訪れるお客さんも多いそうです。
ほぐしたカニの身とかにみそに大根おろしをのせて醤油をひと回し。
それを温かいごはんにのせていただきます。
▲きゃー!これは絶対に美味しいやつだ

かにみその濃厚な甘さは大根おろし、醤油のおかげでくどすぎず、思わず丼ごとかき込みたくなる美味しさです。
まさに締めにふさわしい最高の一品でした。

こんなにも一杯のカニをまるごと食べつくしたことがあったでしょうか。
最後の最後まで越前ガニを堪能し、満腹になりました。

水揚げされた漁港の近くで食べるからこそ、絶品の味を堪能できる越前ガニ。漁が終わるまでに、ぜひ越前海岸に訪れてみることをおすすめします!
石原藍

石原藍

ローカルライター。 大阪、東京、名古屋と都市部での暮らしを経て、現在は縁もゆかりもない「福井」での生活を満喫中。「興味のあることは何でもやり、面白そうな人にはどこにでも会いに行く」をモットーに、自然にやさしく、心地よい生き方、働き方を模索しています。趣味はキャンプと切り絵と古民家観察。

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