春を先取り!金沢でおしゃれ&かわいい和菓子作り♪

2017.02.24

茶道と言えばお抹茶と和菓子。特にかわいくておいしい和菓子は、お茶の席ならではのお楽しみ。加賀百万石の城下町・金沢は、江戸時代に文化奨励策が出されたこともあって今も茶道が盛んな地域で、街には老舗和菓子屋も数多く、色とりどりの和菓子が楽しめます。中でも2017年で創業129年を迎える老舗和菓子屋「越山甘清堂」では、和菓子作り体験ができるのです。

体験できる老舗和菓子屋「越山甘清堂」を訪ねて

金沢には多くの和菓子屋さんがありますが、その中でも和菓子作りの体験ができる場所はごくわずか。そのひとつである老舗和菓子屋「越山甘清堂(こしやまかんせいどう)」では予約制で体験ができます(1名1,000円・税込/予約は3~4日前までに店舗ホームページより申込、前日および当日の予約は電話問い合わせ)。
▲大通りから裏道へ入った静かな場所にある「越山甘清堂」

JR金沢駅から徒歩約15分、もしくは「香林坊」行きのバスに乗り、「武蔵ヶ辻」のバス停で降りて徒歩約3分の場所にお店があります。

店内は吹き抜けになっていて、木のぬくもりを感じる1階にはたくさんの和菓子が並んでいます。金沢では和菓子は身近なもので、結納や婚礼または節句やお祭りなどの祝い菓子として、お祝いの席に華を添えてきました。ふだんでもお茶請けに…と、地元の人が購入する姿もよく見られます。
▲正面の大きな「生菓子」の看板が印象的

通年あるお菓子の中でも「金城巻(きんじょうまき)」や地物野菜の加賀れんこんを用いた「加賀羽二重れんこん餅」は、特に人気なのだそうです。
▲金沢城をイメージし、三角形に巻き上げられた「金城巻」(黒糖あん、伊予柑あん各162円・税込)

上品な雰囲気の中で、和菓子作りに挑戦

和菓子作り体験の会場へ案内してもらうと、テーブルにはすでに道具が用意されていて、教えてくれる菓子職人の先生が待っていてくれました。
▲今回和菓子作りを教えてくれた菓子職人の徳山勝哉さん

講師をしてくれた徳山さんは、「越山甘清堂」の次期七代目。歴史ある和菓子屋を継ぐべく、菓子職人として腕を振るっています。「今回の体験は練切(ねりきり)あんで上生菓子を4個作っていただきます」と、徳山さん。

4個も作れるの?と驚いていたら、「まずは私と一緒にひとつ作り、次に同じ形のものをおひとりで作っていただきます」とのこと。2種類を2個ずつ作る「和菓子作り体験」が1人1,000円(税込)でできるなんて、嬉しい!今回は早春を告げる「うめ」と「うぐいす」を作ることになりました。
▲テーブル上に並べられた体験セット

簡単なものから試して慣れる意味で、「うめ」から作ることに。「まずはピンクの練切あんを左手に乗せてください」と徳山さんの言葉を聞きながら、和菓子作り体験スタートです。
▲よく手を洗ってから、練切あんに触れます

ピンクの練切あんを乾かさないように随時おしぼりで手を湿らせつつ、手のひらでコロコロと丸めます。
▲丸めた練切あんを、親指のつけ根で均等にのばします
▲徳山さんの指の動きを見ながら、ピンクの練切あんで球状の粒あんを包んでいきます

指先でピンクの練切あんを回して伸ばしながら包んでいくのですが、慣れるまで指がつりそうに…。「女性は指が細いので、男性より細かく作れるんですよ」と徳山さんに励ましてもらいながらも、無事に粒あんを包むことができました。これを濡れ布巾で覆い、しっかりねじっていきます。
▲しわが寄らないように、丁寧に濡れ布巾をかぶせます
▲逆さにして濡れ布巾をねじりあげたら…
▲3本の指先でねじった部分をぎゅっとつまみ
▲そっと開くとねじったあとが付きました
▲小さな梅の花を飾って「うめ」が完成です

「この技術は茶巾絞りです。しわが多くついた方が美しいんですよ」と教えてもらいつつ、手順を忘れないうちに再度、同じ「うめ」を自分で作ります。工程を思い出しながら復習する感覚でひとりで作る和菓子は、愛着もひとしお。徳山さんが見守る中、わからなくなった箇所をやさしく教えてもらいつつも、なんとか2個目の「うめ」ができました。

次は、「うぐいす」を作ります

練切あんに触れることにちょっと慣れ、次は少しだけ難易度が上がります。ぽってりとまるい「うぐいす」はとてもかわいいのですが、このバランスが絶妙。うぐいすならぬ「ふぐ」になる人も多いと聞き、かわいく作れるかドキドキしながら先生の手元をしっかり見つつ、緑と白の練切あんに触れていきます。
▲筒状にのばした緑と白の練切あんを乗せて合わせます
▲練切あんの表面の色の境目を親指でこすり、グラデーションを作ります

2色の練切あんを合わせて「うめ」同様に円状に平らに伸ばしたら、粒あんを包んで丸めます。3度目ともなると、指先もスムーズに動きます。包んだら両手のひらで「うぐいす」の体を意識してコロコロと転がして丸めます。
▲見本を見ながら、ピンクの棒で「うぐいす」の羽部分に着手
▲羽部分は棒を引くのではなく、押して作ります

羽部分を作ったら、次は指先で「うぐいす」のくちばし部分を作りますが、これが案外難しい!くちばしを作る場所や角度によって表情が全く変わってきます。「1回で完成した形を作るのではなく、少しずつ何度もつまむのがかわいい顔を作るコツです」と徳山さんからアドバイスを受けました。
▲くちばしだけでなく、目をつけるくぼみも意識して

最後に目をつけます。竹串の先を濡れ布巾でよく湿らせて黒ゴマを一粒取り、見本を見ながらそーっと黒ゴマを練切あんの上に置きます。
▲完全にくっつくわけではないので、やり直しも可能
▲うぐいすができました。くちばしや目の角度で表情がガラリと変わるんです

「うぐいす」も2度目は自分ひとりで作ります。和菓子作りは、かわいくなあれと思いながら作るといいのだそう。「うぐいすの目を横置きではなく縦置きにしたり、梅の花の飾りをつけるのもおすすめですよ」と徳山さんからのアドバイスを聞き、実践してみると、なんと女の子のうぐいすが完成!
自分の手で作った和菓子は、愛着もひとしお。ちょっと不格好なところもかわいらしく感じられて、食べるのがもったいない気もしてきます。「ちなみに2~3日保存できますが、なるべく早く、乾く前に食べる方がおいしいですよ」
▲今回作成した和菓子4個。各右端が徳山さん作の見本

季節限定の和菓子体験もお見逃しなく

また「越山甘清堂」では、2~3月限定で「金花糖(きんかとう)」の色付け体験も予約制で開催しています。「金花糖」は金沢の桃の節句に添えられる砂糖菓子。女の子の祭りにふさわしく華やかな色と形が特徴で、家庭のひな祭りではひな壇に飾られることが多いお菓子です。
▲三宝やかごに盛られた「金花糖」(写真提供:越山甘清堂)

かわいらしさとともに上品さも併せ持つ金花糖を色付け、体験では2個作ることができます(1名1,000円・税込/予約は3~4日前までに店舗ホームページより申込、前日および当日の予約は電話問い合わせ)。

「金花糖」だけでなく、上生菓子は季節を表現するものなので、時期によって作るモチーフが異なります。今回体験したものは2~3月の早春がテーマですが、夏や秋、冬の和菓子はどんなものになるのか楽しみです。
茶道が盛んな街だからこそ、和菓子作り体験は金沢らしい思い出になるはず。ぜひ体験してみてくださいね。
SARYO

SARYO

石川県の温泉地として名高い南加賀在住のライター・エディター、時々シナリオライター。北陸の地域情報誌に10年勤めていた経験と、国内も国外も興味津々な好奇心をフル活用し、さまざまな情報をお届けします。歴史、神社仏閣、旅、温泉に強く、利用者と同じ目線を重視するスタイル。

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新の情報は直接取材先へお問い合わせください。
また、本記事に記載されている写真や本文の無断転載・無断使用を禁止いたします。

こちらもおすすめ

もっと見る
PAGE TOP