フラダンスの町「いわき湯本温泉郷」で、フラ女将と温泉街めぐり

2017.05.10 更新

福島県いわき市の「いわき湯本温泉郷」は、東京から電車で約2時間と、日帰りでも気軽に訪れることのできる温泉地。リゾート施設「スパリゾートハワイアンズ」に代表される「フラ」の文化と、温泉の「和」の文化を融合した町おこしが盛んです。今回はそんないわき湯本温泉郷の名物グルメや歴史あるスポットなど温泉街の見どころを”フラ女将”と一緒にめぐってきました。

▲女将さんたちが着物でフラダンスを踊る「着物 de フラ」。いわき湯本温泉郷のさまざまなイベントで披露している

東京からJR常磐線特急で約2時間、いわき湯本温泉郷へやってきました。
いわき湯本温泉郷は奈良時代に開湯されたと伝わる歴史ある温泉地。近年では温泉の持つ「和」の文化と、スパリゾートハワイアンズに代表される「フラ」の文化を融合したまちづくりに取り組み、2015年8月には「フラのまち宣言」を発表。フラによる「おもてなし」と「まちづくり」「商品づくり」に力を入れています。

その中心で活動しているのが、いわき湯本温泉郷の旅館女将たちで結成された「フラ女将」です。
▲いわき湯本温泉郷を盛り上げるべく活動する「フラ女将」たち

「フラ女将」はそれぞれの旅館でのおもてなしにとどまらず、着物でフラを踊る「着物 de フラ」のイベントを開催したり、「フラ女将カレー」の商品開発や日本酒のオリジナルラベル制作に携わったりと、まちを盛り上げるべくさまざまな活動を行っています。
▲「フラ女将」のラベルが貼られた新酒「絆」(300ml、540円・税込)

「絆」は、フラ女将たちが、地元の農家の方と一緒に田植えから稲刈りまで行ったお米「天のつぶ」でつくった純米酒。地元の酒蔵である、大平桜酒造の協力のもと誕生しました。フルーティーな香りが特徴で、しっかりとした味わいです。いわき湯本温泉郷にある多くの旅館で取り扱っています。

「子どもや孫の代まで、いわき湯本温泉郷を残したい」という思いで結成されたフラ女将。2017年の「着物deフラ」は、5月から10月まで毎月開催されます。スケジュールの詳細は、湯の華会のホームページをチェックしてみましょう。

いわき湯本温泉郷の街めぐりに出発!

この日は「フラ女将」の1人、小井戸文恵さんに温泉街を案内していただくことに。待ち合わせ場所の温泉神社まで1人で散策しながら向かいます。
▲いわき湯本温泉郷の玄関口、JR湯本駅

湯本駅を出たところには、足湯がお出迎え。
いわき湯本で湧き出す源泉は59度と高温です。町なかには他にも足湯や共同浴場があり、どれも源泉100%掛け流しの贅沢な湯量を誇ります。
▲観光客の女の子たちが足湯を楽しむ。5分もつかれば、足は真っ赤なゆでだこのように
▲駅前のブロンズ通りには、ブロンズでできた像が点在
▲いわき湯本に来たら食べたい「フラおじさんバーガー」(税込324円)。バンズには「フラおじさん」が刻印されている

街めぐり前の腹ごしらえに食べておきたいのが、名物の「フラおじさんバーガー」。「フラおじさん」とは、フラでいわき湯本を盛り上げようと生まれたゆるキャラ。バンズには、ハワイアンフードのロコモコにちなんでハンバーグが挟まれていましたが、ボリュームアップのため、2017年からメンチカツに変わりました。ソースには、かつてこの地の産業の中心だった炭鉱をイメージしてプルーンを使用。フルーティーなソースはメンチカツとの相性もバッチリです。
▲自動販売機にも「フラおじさん」が。「フラおじさん」はフラダンスが大好きなおじさんで、本名は「いわきフラ次郎」
▲「フラおじさんバーガー」は、駅前のワイワイショップで買える

由緒ある「温泉神社」とフラ女将オススメの穴場スポットへ

腹ごしらえが済んだところで、由緒ある「温泉神社」へ。「こいと旅館」の美人フラ女将・小井戸文恵さんが笑顔で迎えてくれました。
▲老舗旅館「こいと旅館」の美人フラ女将、小井戸文恵さん

西暦260年に建てられたと伝わる温泉神社には、縁結びの神社として有名な出雲大社の神さま「大己貴命(おおなむちのみこと)と医療の神さま「少彦名神(すくなびこなのみこと)」がまつられています。延長5(927)年にまとめられた延喜式神名帳(えんぎしきじんみょうちょう)と呼ばれる全国の神社一覧で「温泉神社」として記されている由緒正しい神社です。
▲家を建てる時や子どもの受験など、人生の節目にお参りに訪れる氏神さまとして、地元の人びとから信仰されている
▲細やかな木彫り細工が見事な温泉神社。神殿や手水舎には龍や猿の木彫りが

温泉神社を出ると、「小さい頃からこの町に住んでいるので、観光客には知られていないとっておきのルートが好きなんです。探検しているようで楽しいじゃないですか」と、民家のあいだを慣れた動きで入っていく文恵さん。地元の人だからこそ知っている穴場スポットへ向かいます。
▲童心に返って、町を探検しているよう

到着したのは、温泉神社から10分ほど歩いたところにある観音山。この山の中腹にある観音様は子どもを抱いています。
「この町の子どもたちを見守っているんです。この山には小さい頃に何度も登っていました。山頂からの眺めがいいんですよ」と文恵さん。
▲142段の急な階段を登ると、観音山の頂上に到着
▲町の温泉山・惣善寺の住職が建立した子育て観音。この町の子どもたちを見守るかのように、高台に建てられた
▲春には満開の桜、秋にはイチョウと、四季折々の自然が楽しめる。町を一望できるスポットなので、ぜひ登ってみて

歩いて身体を動かしたあとは、甘いもので栄養補給。いわき湯本温泉郷にきたら、「はせ川餅菓子店」の豆大福を食べましょう。店内には、串だんごや桜餅、うぐいす餅など昔ながらの和菓子が並びます。ふわふわのシフォンケーキも人気です。
▲観音山から歩いて6分。豆大福がおいしい「はせ川餅菓子店」
▲人気和菓子の「豆大福」(130円・税込)と、店員さんのおすすめ「ごまシフォンケーキ」(230円・税込)
ここでフラ女将とはお別れです。生まれも育ちもいわき湯本だからこそ知り得る穴場スポットを教えてもらいました。ガイドブックには載っていない地元ならではの情報に、何だか得した気分。

立ち寄り湯で「美人の湯」「心臓の湯」「熱の湯」を堪能

ちょうどいい運動と美味しいスイーツを堪能したあとは、温泉で街めぐりの仕上げ!
いわき湯本の温泉は、美肌作用・解毒作用があるといわれる「美人の湯」、動脈硬化、高血圧に効くといわれる「心臓の湯」、保温効果が高いといわれる「熱の湯」など、さまざまな効能を併せ持っています。

今回は老舗旅館「古滝屋(ふるたきや)」さんのお風呂に立ち寄りました。元禄8(1695)年の創業時から続く温泉は、時間制で男女が入れ替わる内風呂と露天風呂。日帰り入浴の料金は大人800円ですが、毎月26日(フロの日)は260円で入れてお得です。※ともに消費税込。
▲大浴場「大黒の湯」。タオルは200円で販売、レンタルバスタオルは300円(ともに税込)

温泉特有の硫黄の香りはさほどなく、さらっとしたお湯につかると、街歩きのつかれはどこへやら。ツヤツヤのお肌に生まれ変わった気がします。
「フラ」の町として賑わういわき湯本温泉郷は、温泉だけでなく、グルメや歴史、文化にも触れられる、魅力がギュッとつまった温泉街。ここで紹介した場所はどこも駅から徒歩1時間以内でまわれる場所ばかりです。時代とともに変遷してきたいわき湯本温泉郷を、肌で感じてみてはいかが?
重野友紀

重野友紀

カメラマン、編集者、ライター。出版社兼編集プロダクションの株式会社デコに所属。『TURNS』(第一プログレス)の編集などに携わる。海外ボランティアなどの経験で、未開の地で暮らす人びとの自由さを学んで以来、組織に縛られない生き方に憧れている。旅と写真が好き。

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