気分はハリー・ポッター!?「ブリティッシュヒルズ」で英国の雰囲気を満喫

2017.05.17

福島の羽鳥湖高原にある「ブリティッシュヒルズ」は、日本にいながら中世イギリスの建築や街並みを体験でき、宿泊もできるリゾート施設です。建物からインテリア、カーペットなどの調度品まで、至るところでイギリスの雰囲気を堪能できます。映画やドラマにも登場する豪奢なマナーハウスを見学し、優雅なアフタヌーンティーを堪能したあとは、本場のスコーンづくりに挑戦してきました。

▲施設内にある建物は、宿泊棟も含め本格的な英国建築でできている

JR新白河駅から約40分。日本にあるイギリスへ

ブリティッシュヒルズの最寄駅は、福島県にあるJR新白河駅。東京からだと東北新幹線で約80分ほど。新白河駅につくと、ブリティッシュヒルズの無料送迎バスが迎えてくれました。
▲新白河駅からは車で約40分。新白河駅とブリティッシュヒルズを往復する便は1日8便(送迎は前日までに要予約)

新白河の自然豊かな道を進むこと約40分、あたり一面森に囲まれたエリアの先に、突如現れた異国の街…。森のなかにひっそりと、そして大胆にヨーロッパの街並みが広がっていました。
▲ゲートを入ると、ヨーロッパのような街並みが広がる

ブリティッシュヒルズは、英語をはじめ、多くの外国語学習機関として有名な神田外語グループが建設し、現在は独立して運営している施設。約7万3,000坪の広大な敷地のなかに、荘園領主の館であるマナーハウスやさまざまな銘柄のビールが揃うブリティッシュパブ、イギリスならではのアフタヌーンティーが楽しめるティールームがあるほか、12世紀から18世紀の建築様式のゲストハウスが点在しています。

古風な建物のなかには体験施設があり、英会話をしながらイギリスの伝統文化を体験することができます。イギリス旅行には頻繁に行けないけど、イギリス様式の建築や庭園を楽しんだり、英会話を学んだりしたい人にもぴったりですね。

マナーハウス見学で、イギリス文化を体感

▲レセプションもかねたマナーハウスは、ブリティッシュヒルズのなかでは中心的な建物

日本にいながらにして、イギリスの文化を気軽に楽しめるブリティッシュヒルズの一番の見所は、マナーハウス。お城のような建物で、中世イギリスの時代考証に基づいてつくられた部屋を見学することができます。

マナーハウスツアー(大人600円、子供300円。いずれも税込。宿泊者は無料)もあり、約40分の間、スタッフの説明を聞きながら屋敷のなかをめぐれるのでおすすめです。

ドラマなどの撮影にも使われているこのマナーハウスは、とくに女性ファンに人気とのこと。建物は、イギリスの大工さんが仮組をしてから日本に持ち込んで建て直しているので、本格的な建築様式を見学することができます。
▲マナーハウスの内部。フロアには、ロボットのPepper (ペッパー)くんが常駐しており、訪れたお客さんを案内してくれる

本来マナーハウスは、イギリスの貴族が他国を行き来する間に滞在する別荘として使用していたもの。貴族は安全管理の面から、執事やメイドが仕事をする1階は使用せずに、通常は2階に滞在していました。

1階のエントランスを入ると左側にはレセプションがあり、館内に入った瞬間にすべて英語のやりとりが始まります。日本語で対応してほしい場合は、予めその旨を伝えておけば日本語でのコミュニケーションも取れます。
▲リッチな空間でお酒やコーヒーを楽しめるエグゼクティブラウンジ

レセプションの奥には、カクテル、ウイスキー、シガーなどを楽しめるエグゼクティブラウンジがあり、年に2~3回ほどジャズの生演奏などのイベントも開催されています。お酒はボトル1本5~6万円する高級なものや20年クラスのウイスキーなど、こだわりの品揃えです。

また、館内は禁煙ですが、シガーであればこちらのラウンジで楽しめるとのこと。毛足の長い絨毯に、上質なソファ。ジャズの生演奏を聴きながら酔いしれるお酒はおいしいに違いありません。
▲コーヒーは注文を受けたらその都度手で豆を挽き、丁寧にドリップしてくれる。一杯1,200円(税込)から

豪華な雰囲気にうっとり

レセプションの奥に進むと階段があり、階段の踊り場には、圧倒的な存在感の巨大なステンドグラスが。見上げて、思わず見とれてしまいました。
6枚の大きなガラスを組み合わせてつくられているこのステンドグラスも、イギリスでつくられたものを、船で運んで持ってきたそう。
▲イギリスから直輸入されたステンドグラス

2階には、アッパーホール。本来は、ダンスなどをする社交場としてパーティーなどに使用する場所ですが、ここでは祭壇や椅子を設けて、婚礼を執り行っていたこともあります。天井のデザインもウエディングケーキをイメージしてつくられました。
▲ウエディングケーキをイメージしてつくられた天井

ホールに敷かれた丸いペルシャ絨毯はとても珍しいもの。つくるのが難しく、4人の職人が同じペースでつくらないと完成しないと言われています。 お値段は数千万円!数千万円の絨毯を踏むのは、恐れおおいですが、ここぞとばかりに、何度も絨毯の上を行ったり来たりして、貴重な絨毯の踏み心地を確かめました。
▲この丸いかたちのペルシャ絨毯は、4人の職人が5年の年月をかけて作り上げた

次は領主の奥様のお部屋「クイーンズルーム」の見学です。奥様専用のお部屋なので、女性らしくリボンがあしらわれていたり、丸いモチーフのものが多様されていたり。実際に宿泊することも可能ですが、1泊20万円…!と、特別な日に使いたいお部屋です。
▲クイーンズルーム。中世のイギリスは他国の文化を取り入れることが多く、日本の漆を取り入れた調度品もある

こちらもドラマやミュージックビデオの撮影に使用されているそう。こんな素敵な部屋で毎日過ごしたら、きっと心に余裕のある女性になれるのかしら…なんて思いました。
▲猫足のバスタブは女性客が喜ぶそう
▲中世のイギリス女性はコルセットでキツく胸元を締め上げていたため、ソファは気軽に寄りかかれるつくりに

この部屋の隣には、領主の部屋「キングルーム」があり、夫婦は別々の部屋で過ごしていたそう。それぞれの部屋に鍵がかけられるので、どちらかが鍵をかければ行き来はできない…というほどよい距離が保たれた空間だったとか。
▲机や椅子の脚、箪笥にいたるまで、強さの象徴とされていたライオンの脚をイメージしてつくられている
▲領主の書斎には、客人が座って話をしていたテーブルもある
真ん中の引き出しは、領主と客人側で一つにつながっていて、引き出しのなかで賄賂の受け渡しがされていたといわれています。
英語で“under the table(こっそりと、秘密で)”という言い回しがありますが、この英国文化とも関係がありそう。
▲領主は常に命を狙われていたため、天井にも天蓋をつけて寝床を守っていたとか
▲バスルーム。クイーンズルームにあるものと比べて広々としている

2階の奥に進むと、実際にイギリスから持ってきた洋書が並ぶ図書館に到着。実際に手に取って読むこともできる。中世イギリスの本も数多く取り揃えている。当時は、本が多ければ多いほど領主が知的だという印象を与えたので、領主が読んでいない本も本棚に並べられていたそうです。
▲洋書のみの図書館
▲実際に手に取れる
▲ドラマ「花より男子」で登場したテーブルを発見
▲ウィスパリングチェア。男女がソファに座って愛をささやいたことから名付けられた

中世のイギリスでは、公の場で女性と男性が並んで座るのを御法度とされていたが、この奇妙な形のソファに男女ふたりが互い違いに座ると、周りからは一見してふたりが会話をしていないようにみえます。それを利用してヒソヒソと愛をささやいたことから、この椅子は「ウィスパリングチェア」と呼ばれていました。別名「キッシングチェア」と呼ばれたほか、暗殺計画をささやいたことから「アサシンチェア」とも呼ばれていたそう。
▲こちらのテーブルは、広げるとチェス盤に様変わり

マナーハウスにあるクイーンズルーム・キングルームや図書館、大食堂など、どこも細部にいたるまでイギリスの文化や物で溢れており、徹底的にイギリスを再現している完成度の高さにびっくり。まるで大人のテーマパークのようでした。
▲映画「ハリー・ポッター」に出てくるような大食堂も

自分へのご褒美、贅沢アフタヌーンティー

マナーハウスをあとにして、敷地内のアスコットティールームへ向かいます。ここでは、イギリスのお茶文化には欠かせない“アフタヌーンティー”を堪能できます。

「アスコット」の由来は、1711年に馬好きのアン女王が当時の居城だったウィンザー城の西南・アスコットに競馬場を建設されたことから始まります。現在では、毎年7月にヨーロッパ三大レースのうちのひとつ、ロイヤル・アスコットが開催される、イギリス王室所有の有名な競馬場です。
▲ランチやアフタヌーンティーが楽しめるアスコットティールーム
▲英国家具が並ぶかわいらしい館内

伝統的な3段のティースタンドにのって可愛らしいケーキたちが運ばれてきました!ウェッジウッドの素敵なティーカップにもテンションが上がります。

上段はキャロットケーキ、イチゴのタルト。中段は、スコーン2種にチーズのキッシュ。下段は伝統的なキュウリに加え、玉子のサンドウィッチ。ひとりで食べるには十分すぎるボリューム。
▲アフタヌーンティーは、20種類以上から選べる紅茶がついて2,600円(税込)
▲手で割って食べるのがイギリス流

イギリスでは、スコーンを焼いた際にできる焼き目を「オオカミの口」と呼んでいます。この焼き目をふたつに割り、ナイフでクロテッドクリーム(イギリスで2000年以上も前からつくられてきた伝統的クリーム)とジャムを塗って食べるのが一般的な食べ方なのだそう。
▲キュートなイギリス人のウェイトレスが、英語でそれぞれのメニューの紹介をしてくれる

アフタヌーンティーは、2~3人で一緒に食べると話もはずみ、テーブルが華やかになるのでおすすめです。1人で食べきったのでお腹がはちきれそうでしたが、お腹も心も満たされました。

先生との英会話が楽しい、スコーンづくりに挑戦

ここアスコットティールームでは、クッキングやアロマソルトづくり、クラフト、スヌーカー(イングリッシュビリヤード)など、英語のカルチャーレッスン(各3,800円・税込、所要時間は約90分)が充実しています。

この日、挑戦したのは一番人気の「クッキングスクール」3,800円(税込)。イギリス人の先生から英語で教えてもらいながら、ブリティッシュスコーンをつくります。

道具の名前や料理の手順など、先生との会話はすべて英語!でも、安心してください。英語が苦手な方でも、熟練の先生がジェスチャーを交えながら分かりやすく説明してくれます。この日は私1人でしたが、通常は、2~4人ほどの複数人でのレッスンで、わいわいと楽しみながら行われます。
▲スコーンづくりに使われる教室。最大10名まで受けられる
▲外国人の先生も日本に精通している人が多いので、こちらの事情をくみつつ話をしてくれる
▲小麦粉にバター、牛乳、塩、砂糖を混ぜてこねていく
▲できあがったスコーンはその場で食べてもよし、お持ち帰り用の袋に入れて、おみやげにもぴったり

一見つくるのが難しそうにみえるスコーンは、先生がリードしてくれたのもあって、割と簡単につくることができました。家でもさっそくつくってみようと思います。

イギリスといえば、ブリティッシュパブ

イギリスといえば、忘れてはならないのがアイリッシュビールなどの英国産ビール。ここブリティッシュヒルズでは、本格的なパブも併設されていますので立ち寄ってみましょう。
▲飲みものは、ブリティッシュパブならではのキャッシュオンデリバリーで購入する
▲生のアイリッシュビールが楽しめる

UKロックが流れる店内は、本場イギリスのパブさながらの雰囲気。アイリッシュビールで有名なギネス、バスペールエール、キルケニーの生ビールはもちろん、瓶ビールでも20種類ほどを揃えているので、お酒好きな私はこのパブでほろ酔い気分に…となりたいところですが、取材中なので、次回来たときの楽しみにとっておきます。

「イギリスに行ってきたよ」と言ってしまいそうな、楽しいおみやげ選び

最後はおみやげショップめぐり。イギリスから直輸入したグッズやお菓子、紅茶など約1,000点ほどが売られている「イエショップ」。季節ごとに商品は入れ替わります。
▲地下1階から地上3階まで、おみやげ品がところ狭しと並んでいる
▲ここまでイギリスの商品を集めたショップにはなかなか出合えない
▲マナーハウスを案内してくれた高秀舞さんがつけているスカーフ13,000円(税込)も、おみやげとして購入できる
▲宿泊者限定で借りられる、食事や外へ散歩する際にまとえるマント

福島の山のなかにあるとは思えないほど、異空間のブリティッシュヒルズは、訪れるだけでイギリスを旅行した気分を味わえます。

華やかな調度品、イギリスの建築様式でつくられた建物が並ぶ緑豊かな街並み、優雅なアフタヌーンティー……。これらを満喫して、まるで映画のヒロインになったような気分でした。

一人でふらっと訪れてもよし、女友達とワイワイ楽しみながらもよし、カップルでデートに来てもよし。ショートトリップにもってこいのおすすめスポットです。
重野友紀

重野友紀

編集、ライター、カメラマン。出版社兼編集プロダクションの株式会社デコに所属。『TURNS』(第一プログレス)の編集などに携わる。海外ボランティアなどの経験で、未開の地で暮らす人びとの自由さを学んで以来、組織に縛られない生き方に憧れている。旅と写真が好き。

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