西陣織がま口作り体験。60分で気軽に京都の伝統文化に触れる

2017.03.01

京都旅行中に、なにか京都の伝統文化に触れる体験をしたい!という方におすすめなのが「富坂綜絖店(とみさかそうこうてん)」のがま口作り体験。ここは西陣織のがま口を気軽に制作できてしまうお店なんです。今回はその体験をご紹介いたします。

気軽に西陣織ならではの美しさを

京都市営地下鉄の鞍馬口駅から徒歩約15分、西陣織で有名な京都・西陣エリアにある「富坂綜絖店」。ここは西陣織の工芸品を扱うお店です。
ここで行われているがま口を気軽に制作できる体験コースが、京都を旅行する方を中心に人気を集めています。
制作にかかる時間は最大で2時間。早い方なら1時間で完成するそう。料金は税込2,000円ととてもリーズナブル。もちろん、完成したオリジナルがま口はそのまま持って帰ることができます。
「富坂綜絖店」3代目のご主人、富坂儀一郎さんいわく、この体験コースは「西陣織にしか出せない美しさを伝えたい」ということで2014年から始められたそうです。
▲店内には西陣織を使った製品が所狭しと並んでいます。和小物好きな方はきっと夢中になってしまうはず
▲和服だけでなく洋装にも似合いそうな西陣織バッチ。大・税込1,080円 小・税込864円(写真は全て小)
▲テレビでも取り上げられ、大人気となった西陣織のiPhone6ケース 税込4,320円
▲ご主人の富坂さんが持っている生地はクリスマス柄。西陣織とはひとくちに言えど近年は和柄のみならず、です

いよいよ、がま口作り体験がスタート!

それでは早速がま口作り体験スタートです。最初は、あらかじめ袋の形に縫われた、30種類ほどの西陣織を選ぶところから。同じものはひとつもなく、どれも綺麗で目移り必至。能衣装や舞台衣装、そして京人形や表具にも使用される生地の美しさもさることながら、その重厚感も西陣織の魅力です。
ここ最近「和の文化を見直している」という今回のモデル、神谷しょうこさんも「うーん、これはすごい悩みます…」。
富坂さんいわく「ここがいちばん時間がかかるところ。みなさんとても考えて選んでらっしゃいますね」。
▲こちらががま口を閉じる役目を果たす蝶番
がま口の袋を選ぶと次の工程は金具の溝にボンドを塗っていきます。多過ぎず少な過ぎず、適度なさじ加減で全体に行き渡るよう広げていきます。
「工作は好き、だけど不器用なんです」とちょっと不安げな神谷さん。
続いて袋を蝶番にはめ込んでいきます。袋の口径の方が蝶番より広く、なかなか苦戦。
▲「袋の縫い目と蝶番の中心を合わせて、グッと押し込んでみて」と富坂さんがアドバイス
袋と蝶番をようやく合わせることができました。ちなみに、がま口の内側の裏地には西陣織の帯地が使用されています。
次は袋と蝶番の間に紐をストッパーとして差し込んでいきます。
紐の差し込みはけっこうな力が必要、かつ均等に紐を入れないといけない、という繊細な作業です。
ここまで出来たらがま口の両端をペンチで挟んでもらいます。これで生地と蝶番が一体となります。
最後の工程は、袋となる生地を内側から指2本を使って成型します。この作業で袋全体に膨らみを出していきます。
教えてもらった通り、両端から指を入れ、表地と裏地を合わせるようにして、外側へグッと押し出します。この膨らみが「うまくいくと、より高級感が出る」と富坂さん。

ついに西陣織のがま口が完成!

そしてついに完成。ひとつひとつは決して難しい作業ではないですが、丁寧に行うことで完成度が異なるそう。今回かかった時間は80分ほど。「お世辞じゃなく、うまくできてる」とお褒めの言葉をいただきました。
春らしい緑にゴールドと、華やかな印象のがま口になりました。がま口のサイズは横幅11cmほど。コインだけでなく口紅やイヤリングなどを入れたりできるサイズ感もいいですね。厚みのある織物なので型崩れはしにくいそうです。
富坂さんいわく「このがま口は商品ではなく品物だと思っています。伝統産業を活かした品物なんですね。この体験コースでは、西陣織に触れてもらって、その風合いを楽しんでほしい」とのことです。神谷さんも「このがま口は着物のときはもちろん、普段から使えそうなところがいいですね」とかなり満足したようです。

短時間で気軽に京都の伝統文化に触れられる、そして世界にひとつだけのおみやげにもなる、という西陣織のがま口作り体験。旅行中に訪れてみるのはいかが?
三木桃子

三木桃子

京都在住のライター。近年は、その土地ならではの生活、文化、歴史に興味津々です。

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