日本三大桜・三春滝桜は必見!春の福島で桜の名所5つを巡る

2018.03.28 更新

ぽかぽか陽気が続き、お花見の季節ですね。せっかくなので、ちょっと遠出をして福島に桜を見に訪れませんか?福島県には日本三大桜のひとつである「三春滝桜」をはじめ、桜の名所が数多くあるので、ドライブがてら回ってみるのもいいですよ。今回はなかでもおすすめの5カ所を、北は福島市から南の白河市へと下りていく、スムーズな回り方でご紹介。例年の見ごろは4月中旬。福島でしか出合えない絶景の桜を堪能しに行きましょう。

▲「三春滝桜」。樹齢は1000年以上といわれており、近くで見るとその大きさに圧倒される

1.多種多様な桜と花による桃源郷「花見山公園の桜」

まず訪れたいのは、福島市にある「花見山公園の桜」。JR福島駅から花見山公園までは車で約15分です。2018年4月1日(日)~22日(日)は交通規制があり(開花状況により変更有)、マイカーは臨時駐車場へ停め、そこからはシャトルバスを利用します(環境整備協力金 小学生以上1人 税込500円)。

花見山公園は渡利地区の花木生産農家の集落にある個人所有の公園です。花木生産農家の方が、昭和10(1935)年から長い年月をかけて雑木林を開墾し、花木を植えたのがはじまり。その美しい花々を多くの人に見てもらおうと、昭和34(1959)年に無償で一般開放されて以来、地元の人や多くの観光客に親しまれています。

約5ヘクタールの花木畑には、ヒガンザクラ、トウカイザクラ、ソメイヨシノといった桜のほかに、レンギョウ、ボケ、モクレン、ハナモモなどさまざまな花木が栽培されており、4月の最盛期にはいっせいに花を咲かせます。

日本を代表する写真家、故・秋山庄太郎氏が「福島に桃源郷あり」と称えて全国に紹介したことから、花の名所として広く知られるようになりました。
▲手前の黄色い花がレンギョウ、その奥にボケ、中央やや左にはハクモクレン

花見山公園入口の前にある観光案内所近くからの眺めはまさに百花繚乱。桜、レンギョウ、ボケ、ハクモレンなどの色とりどりの花がいっせいに咲き誇る姿を見られます。

この観光案内所と園内の随所にはボランティアガイド「ふくしま花案内人」が駐在しており、花の説明やその日見頃を迎えている花のビュースポットを案内してくれます。

見学コースは歩く距離に応じて30分、45分、60分と3つあります。展望場がある花見山の山頂まで登って戻るには約60分かかります。散策に適したスニーカーで歩きましょう。
▲コース上のわき道には赤く色付いたデショウジョウ(春もみじ)と桜。いつまででも眺めていたくなる、絵画のような風景
▲レンギョウ畑を背にして花見山を眺める。手前の淡いピンク色はヒガンザクラ、中央の濃いピンク色はカンヒザクラ、右手前はハナモモ
▲山頂から入口へ戻る道の途中には花びらが舞い散る桜のトンネルが続く
▲4月下旬頃にはチューリップも満開になる

花見山のたくさんの桜と花木が織りなす風景に感激すること間違いなしです。

2.菜の花とのコントラストが美しい「合戦場のしだれ桜」

次は二本松市に移動して「合戦場のしだれ桜」を見に行きましょう。花見山公園からは国道114号線と県道40号線を経由して約50分で到着します。
▲「合戦場のしだれ桜」と菜の花。風になびく姿が美しい。撮影するなら、斜面の下から菜の花と桜をあおぐようにして撮るのがおすすめ

駐車場から2分ほど歩くと「合戦場のしだれ桜」が目に飛び込んできます。この名前の由来は、平安時代の武将・八幡太郎義家が安倍貞任・宗任と戦った合戦場と伝わる地に咲くことからだといわれています。

樹齢は約180年で、「三春滝桜」の孫桜といわれるしだれ桜。1本の木のように見えますが、じつは2本。寄り添っているかのように見えるため、「大林の夫婦桜」とも呼ばれています。

「合戦場のしだれ桜」を堪能したら、「道の駅さくらの郷」の近くにある2つの桜も見に行きましょう。「合戦場のしだれ桜」から「道の駅さくらの郷」までは、約1.6kmにわたって「さくら回廊」という遊歩道があり、川沿いに咲く桜巡りを楽しめますよ。
▲「道の駅さくらの郷」から2分ほど歩いたところにある「新殿(にいどの)神社の石割桜」は樹齢約300年。エドヒガンザクラとソメイヨシノがそれぞれ2本。石を割るようにして根元をはっていることから「石割桜」とよばれている
▲福田寺の敷地内に咲く「福田寺の糸桜」(糸桜はしだれ桜の別名)は樹齢約300年。「三春滝桜」の子桜といわれており、「合戦場のしだれ桜」はこの子木から分けられたと伝えられている

このように複数の桜を見比べるのも楽しみ方のひとつ。「合戦場のしだれ桜」を訪れるなら、ぜひ2つの桜も併せて訪れてみてください。

3.紅色の花が美しい「紅枝垂地蔵ザクラ」

お次はしだれ桜が点在する郡山市へ向かいましょう。ここは「三春滝桜」を含めた「お花見ルート」として春にはたくさんの観光客が訪れます。

なかでも「紅枝垂地蔵ザクラ」は圧倒的に多くの人が集まる人気の桜。先ほどの「道の駅さくらの郷」からは県道40号線経由で約40分です。
▲花びらの色が濃いこともあって、存在感たっぷり!

「紅枝垂地蔵ザクラ」は「三春滝桜の娘」といわれており、樹齢は約400年。濃い紅色の花びらと、鳥が羽を広げたような長く垂れた枝ぶりが「三春滝桜」とよく似ています。

木の下には小さな地蔵堂があります。昔から赤ん坊の短命や夭折の難(ようせつのなん・若死にの意味)を逃れるために、この地蔵に願懸けがされてきました。そのため「地蔵ザクラ」という名前は、この地蔵堂にちなんで命名されたといわれています。
このほか、郡山市内でおすすめの2つの桜スポットもご紹介しましょう。
▲「紅枝垂地蔵ザクラ」から車で約20分のところにある「上石(あげいし)の不動ザクラ」。不動明王をまつる不動堂の境内にあるため「不動ザクラ」と名付けられたといわれている。樹齢は約350年、「三春滝桜」の子孫と考えられている
▲JR郡山駅から車で約10分のところにある開成山公園。園内にはソメイヨシノ約860本、ヤマザクラ約70本など、全体で約1,300本もの桜が花を咲かせる

個性豊かな郡山市の桜たち、ゆっくり堪能しましょう。

4.圧倒的な存在感の「三春滝桜」

次はいよいよ日本を代表する桜の巨木、「三春滝桜」を見に行きましょう。「三春滝桜」は「紅枝垂地蔵ザクラ」から車で約10分の田村郡三春町にあります。

例年多くの人が「三春滝桜」を見に訪れるため、周辺の道路は大混雑してしまうので、時間に余裕をもって訪れるといいでしょう。
▲樹高は約13m、根回りは約11mもある。近くで見るとその迫力は圧巻!

樹齢はなんと1000年以上といわれています。岐阜県本巣市の「根尾谷淡墨桜(ねおだにうすずみざくら)」と山梨県北杜市の「山高神代桜(やまたかじんだいざくら)」とともに日本三大桜のひとつに数えられ、大正11(1922)年に国の天然記念物に指定されています。

四方に伸びた太い枝から紅色の花びらが地面に触れるほどにしだれています。満開のときには滝が流れ落ちるかのように見えるため、「滝桜」と呼ばれるようになったといわれています。
▲道路側から見下ろす

1本の木とは思えないほど迫力があります。遠くから見てみたり、根元から見上げてみたりするなど、さまざまな角度から眺めてみて、お気に入りのポイントを見つけましょう。
▲開花期間中はライトアップされるため、夜に訪れれば幻想的な風景を見ることができる(2018年は4月14日(土)~22日(日)の18:00~21:00点灯、開花状況により変更有)

5.桜と城の、絵になるショットが見られる「白河小峰城跡の桜」

「三春滝桜」から車で東北自動車道を走ること約1時間。最後にご紹介する桜スポット「白河小峰城跡の桜」に到着します。

白河小峰城は興国元年~正平年間(1340~1369年)、結城親朝が「小峰ヶ岡」に城を構えたのがはじまりで、寛永9(1632)年に江戸時代の初代白河藩主・丹羽長重が約4年の歳月を費やして完成させた梯郭式(ていかくしき)の平山城です。

平成3(1991)年に三重櫓、平成6(1994)年に前御門が江戸時代の絵図に基づき忠実に木造で復元され、市のシンボルとして親しまれています。2010年には、国指定史跡となっており、日本100名城のひとつに数えられています。
▲城の下から天守閣を眺める

城のまわりに植えられた約180本ものソメイヨシノが白やピンクの花を咲かせると、桜と三重櫓、石垣の風景がとても絵になります。城内に広い城山公園があるので、シートを広げて、ゆっくりお花見を楽しみましょう。
▲反対側から眺めても絵になる

併せて訪れたいのが、白河小峰城にある三重櫓の横の「おとめ桜」。この「おとめ桜」には悲しい伝説があります。
▲力強く、美しく咲く「おとめ桜」

その昔、白河小峰城の石垣が何度となく崩れてしまうため、人柱を立てることになり、藩士の娘のおとめがその犠牲になりました。このおとめを悼んで城内に「おとめ桜」の名で桜が植えられたそうです。この桜は戊辰戦争で焼失してしまいましたが、現在は二代目の「おとめ桜」が見事な花を咲かせています。

2018年4月7日(土)にはプロジェクションマッピングイベント「はるか」(要事前予約)が開催されるほか、4月14日(土)、15日(日)に「小峰城さくら祭り」が開催され、さまざまなイベントが行なわれる予定です。15日には川越藩火縄銃鉄砲隊保存会による火縄銃の演武が行なわれるので、興味がある人は白河観光物産協会のホームページをチェックしてみて。
▲川越藩火縄銃鉄砲隊保存会による演武は見物!
ご紹介した福島の桜の名所5つには、実際に行って見てみないとわからない驚きと感動が待っています。ぜひドライブがてら回ってみてはいかがでしょうか?

※写真はすべて2016年以前のものです。
桑沢香織

桑沢香織

編集者、ライター。出版・編集プロダクションデコ所属。雑誌、書籍、小冊子、ウェブ媒体の編集・執筆などを手がける。編集を担当した本に『わたしらしさのメイク』『おとなのヘアケア読本』(ともに技術評論社)、『劇団四季ミュージカルCATSのすべて』(光文社)、『大相撲手帳』(東京書籍)などがある。デコ新刊:『新幹線を走らせた男 国鉄総裁 十河信二物語』『増補 健康半分』『顔望診をはじめよう』『サバイバル登山入門』など。

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