初心者でも本格犬ぞり体験。十勝平野の大雪原を疾走!

2017.02.23 更新

犬たちが引くそりを自分で操り大雪原を駆け巡る、犬ぞり体験。大雪山の麓から広がる豊かな自然にあふれる十勝平野の鹿追町(しかおいちょう)では、そんな探検や冒険の世界を家族や仲間達と気軽に体験することができると聞き、実際に3人家族で出掛けてみました。

▲自らマッシャー(犬ぞり使い)となり、犬たちと共に大雪原を駆け巡る

本格的な犬ぞりをツアーで体験

帯広市内から車で約1時間、鹿追町市街地を北にぬけた瓜幕(うりまく)地区にある「マッシングワークス」では、参加者が自らマッシャー(犬ぞり使い)となって、大雪原を駆け巡る本格的な犬ぞり体験ツアーを12月中旬~3月下旬(積雪状況による)に開催しています。
▲黄色いサインボードが「マッシングワークス」の目印

そんな、北海道ならではのアクティビティを高瀬太一君(小4)、岳大君(小2)兄弟と、お母さんの美里さんが体験しました。
▲夏場は野球、冬はスキーと1年を通しアクティブに活動する兄弟

犬ぞりツアーは6歳から楽しむことができ、ツアーは午前と午後の1日2回。着替え、犬ぞりの操作説明、ツアー終了後のティータイムの時間も含んで2~3時間です。
近年は海外からのお客様も多く1月下旬~2月上旬(春節とさっぽろ雪まつりの期間)などは前年の12月頃には埋まってしまうことも多いので、早めのスケジュールを立てることをおすすめします(事前にホームページから要予約)。
▲「マッシングワークス」の敷地は農家だった土地を利用し、着替えや休憩を行うクラブハウスや、犬小屋が並ぶ犬舎などがあります

当日は開始時間前までにクラブハウスに集合。敷地内に入ると早速、犬たちが小屋から顔を出しお出迎え。一緒に走ってもらえるお客さんが来たことに喜び、歓迎してくれます。
なお、JR新得駅、然別湖畔やサホロリゾートのホテルなど片道約30分以内の距離からなら、無料の送迎サービスも行っています(送迎時間はツアー時間に含まれていません) 。
▲「マッシングワークス」では引退した4匹を含め、30匹のそり犬を飼育しているそう

そりを引く犬たちはハスキーをベースに、猟犬のポインターなどの犬種を交配し、より速くより長く走るために作り出した通称アラスカンハスキー。犬ぞりの犬というとモコモコとした毛並をイメージしていましたが、全力で走る犬たちにとっては、マイナス10度以下になることもある十勝の冬の日中でも暑いそう。そのため毛並が短めの犬種が多く、みんな走ることが大好きなんだそうです。
▲そりを引くためにトレーニングを重ねた、まさにアスリート!

そんな犬たちのお出迎えを経て、まずはクラブハウスの中で服装の準備から。保温性のあるインナーにフリース、防水防風性の高いアウター、ネックウォーマーや帽子も忘れずに。極寒の十勝で遊ぶのに、防寒対策は最も重要といっても過言でありません!
▲寒さを感じると楽しさは半減。スキーウエアなど暖かくて動きやすい服装がおすすめ
▲上下アウター、グローブ、帽子、ブーツなどは各サイズ無料レンタルも行っています

着替えが終わると、敷地内の犬舎へ。これからツアーを共にする犬たちとコミュニケーションを取り、仲良くなります。喜んで近寄ってくる犬や、少し警戒しながら見つめる犬など様々いますが、高瀬さんのお宅でも犬を飼っており、お子さん2人もすぐに犬たちとも友達になりました。
▲こちらが怖がらなければ、すぐに仲良くなれます

犬たちと仲良くなった後には、そりの操作方法や注意事項を教わります。犬たちが走りやすいようにサポートするのがマッシャーの役目。体重移動による曲がり方や、ブレーキのかけ方などを念入りにレクチャー。

そりは初心者にも扱いやすい特製のもので、スキーや自転車などバランス感覚を必要とする運動の経験があれば、操作は意外と簡単とか。
高瀬さんたちは冬の間は、ほぼ毎日スキーを滑っているとのことでバッチリそうです。
▲前方2列は着席、最後部(ガイドが立っている場所)は立ってそりを操る
▲体重移動のイメージトレーニング

ガイドが準備をはじめると、犬たちは大興奮!ハーネスでそりにつなぐと今にも走り出しそうな勢いです。
今回は1台のそりに7頭の犬たちがつながれ、3人が搭乗するといよいよ出発です!
▲参加者はもちろん、犬たちも早く出発したい!

最初から参加者だけでそりを操ります。犬舎のゲートが開き、目の前に果てしない雪原が広がり、そこからツアーがスタート。
力強いダッシュにはじめは驚きますが、雪原の中を軽快に走るそりにテンションが上がります。犬たちと息を合わせて、自然と一体となった感覚を存分に味わってください!
▲静かな雪原に、犬たちの息づかいが響きます
▲体重移動を行い、犬たちとタイミングをあわせてコーナリング

ガイドはスノーモービルで同行。筆者も同乗させてもらいました。そりの近くを走りながら、しっかりとサポートをしてくれるので、安心してツアーを楽しむことができます。また、道中の写真や動画の撮影もしてもらえます。
▲ガイドのスノーモービルの操縦テクニックは万全!参加者に何かあればすぐに駆け寄ります

夏の間は畑となる広大な雪原や、針葉樹の防風林の中など、変化に富んだコースをたっぷり楽しめます。子供たちも「はやーい!」とそりの上で大喜び!速度は時速約20kmですが、犬ぞりならではの低い目線で、それ以上の速い速度を体感できます。
▲懸命に雪原を走る犬たちですが、その姿はどこか楽しそう

走行の途中では何度か休憩をはさみます。犬たちは熱くなった身体の体温を下げようと雪上で転がったり、雪を食べたりしてクールダウン。
▲踏みつけて雪に刺している赤いものは、そりが走り出さないように固定するサイドブレーキのようなもの

筆者も岳大君に代わってもらい犬ぞりを体験。本来、体重の軽い子供用の前列の席に座ったためスピードは落ちたものの、スノーモービルとは違い、大きな振動や音がなく滑るように走るそりからの景色や、肌で感じる感覚はすごく冷たいものの、とても心地の良いものでした。

残念だったのは天気が曇りで遠景があまり見られなかったこと。十勝の冬は晴れが多く、約7割の確率で晴天のツアーになるとのことです。
▲晴れていれば遠くに大雪山系の美しい山並みを望むことができます(写真提供: マッシングワークス)

約1時間、約10kmのコースを走りスタート地点の犬舎に戻ってきました。気温約マイナス10度の中でのツアーでしたが、高瀬さん一家は寒さの中でもとても楽しめたようです。到着後は一緒に走ってくれた犬たちを思いっきりほめてあげましょう。
▲一生懸命走った犬たちに感謝!
▲気温は低くても走り終わった犬にとっては暑いらしく、雪に寝転がりクールダウン

最後は暖房の効いたクラブハウスでティータイム。ホットドリンクとお菓子をいただき、体を温めながら走行中に撮ってもらった写真を見たり、ガイドから犬ぞりの話を聞いたりします。撮影した写真や動画は、持参したUSBメモリやSDカードに入れてもらえます。
▲ホットドリンクをのみながら写真を見せてもらい、ツアーを振り返ります

地元北海道十勝で暮らす筆者にとっても、犬ぞりは決して身近ではありません。それゆえに体験した感動はとても大きなものでした。

今回体験してくれた岳大君は「仲良くなった犬たちと速く走れて楽しかった」、お兄ちゃんの太一君も「そりの操作のコツをつかむことで、どんどん面白くなった」と大満足な様子。お母さんの美里さんも「家族で協力して楽しめるところが魅力ですね」と好評でした。
▲家族共通の楽しい思い出ができました

「犬たちがきれいな十勝平野の雪原を思いっきり走る姿と、その力強さを感じることが犬ぞりの魅力です」と「マッシングワークス」代表の滝田武志さんは話してくれました。
エンジンの力にたよらず、自然の中を駆け巡る。とても素敵な体験ができるアクティビティです!
▲犬たちに常に愛情を持って接する「マッシングワークス」代表の滝田武志さん
長尾悦郎

長尾悦郎

北海道十勝地方でカメラマン、ライター、新聞記者として活動中。撮影ジャンルは広告、風景、人物など幅広く。地元観光協会勤務やご当地キャラマネージャーなどの経験を生かし、地元をもっと盛り上げていきたいと思っています。(編集/株式会社くらしさ)

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