道後温泉だけじゃない!愛媛県松山のおすすめ立ち寄り湯5選

2017.06.04 更新

愛媛県松山市の温泉といえば、まずはやはり全国的にも有名な道後温泉。でも実は、それだけではない温泉天国松山。複数のお風呂を一度に楽しめる立ち寄り湯が、松山市内中に点在しています。松山の人たちは「今日は温泉いこか」と、自宅のお風呂をあまり使わないという人も多いんですよ。今回は「道後温泉はもう入っちゃったし、それ以外の温泉にも入ってみたい!」という人にもぴったりの、おすすめの立ち寄り湯を5つご紹介します。

1.泉質は道後温泉以上!?奥道後「壱湯の守」の湯上り肌には温泉ツウもびっくり

最初にご紹介するのは、JR松山駅から約20分ほど車を走らせた渓谷沿いに建つ「奥道後 壱湯の守」。文字通り道後温泉よりも奥まった山間部に建つ温泉リゾートホテルです。
こちらには複数の露天風呂と内湯を堪能できる、開放感抜群の「翠明の湯」と、貸切露天温泉などがありますが、中でも四季折々の表情を見せる「翠明の湯」は2014年に西日本最大級の面積を誇る大露天風呂として誕生しました。実はこちらは、木々に囲まれたロケーションだったことから「ジャングル温泉」として観光客や地元の人たちに長年愛されてきた温泉がリニューアルされたもの。その泉質の良さには定評があります。
その大露天風呂には、男女それぞれ7つの浴槽が配置されています。毎分400リットルという豊富な湯量は、天然温泉(加温)かけ流しという贅沢さ。泉質はpH9.4を誇るアルカリ性単純硫黄泉。ほんのり硫黄の香る美肌の湯です。肌荒れや汗疹に悩んでいた人が、一度入っただけでかなり改善されたという声もあるほどなんですよ。

料金は大人が1,080円(税込)。脱衣所からは内湯と露天に行けますが、まずは露天風呂へ。
▲三寿の湯

まず目に飛び込んでくるのは3つの湯釜が並んだ「三寿の湯」です。信楽焼(しがらきやき)でできているという浴槽はそれぞれ色、質感ともに異なり風情があります。温度もそれぞれが微妙に異なっており湯の肌触りにも変化が感じられるので、比べてみるのがおすすめ。
▲絹の湯

そして、その隣には「絹の湯」。3ミクロンのマイクロバブルが浴槽全体に拡散し、シルキー風呂のような色合いになっています。このバブルが毛穴の奥まで入り込み、余分なものを排出してくれる効果が。美肌を作る手助けをしてくれるそうです。
▲寝湯

そしてその奥には、浅い浴槽の「寝湯」。お湯の温度は少しぬるめのジェットバスになっており、寝そべって山肌を眺めるのは至福の時間です。次第に体の力が抜け、全身でリラックスしているのを実感できるはず。
▲寝湯の隣にはサウナも併設されています
▲大湯

以前の“ジャングル温泉”時代の面影を残す「大湯」。一番大きなこの大浴槽に近づくと、中央の湯口からジャブジャブと天然温泉が溢れ出しており、今まで以上に硫黄の匂いを感じるようになります。
▲岩湯

そして屋根のない完全露天風呂の「岩湯」。川べりにせり出すような造りになっていて、湯船に浸かると格別の開放感が味わえます。夜の入浴の際はぜひ空を見上げてみてください。遮るものが何もないので、視界いっぱいに満点の星空が堪能できちゃうんです。

取材時はまだ少し早かったのですが、露天風呂の向かいにある山肌には、春は満開の桜、新緑の時期には清々しい緑が、秋には燃えるような紅葉が見えるなど、四季折々の景観で迎えてくれるので、時季に合わせて足を運ぶ楽しみもあります。「翠明の湯」の名前の由来になった翡翠(かわせみ)が飛び回る様子を見られることも。

露天を堪能した後は、内湯「玉肌の湯」にも入ってみましょう。脱衣場から階段を上ったところにあります。冬場は内湯でゆっくり温まってから露天に入るのがオススメです。
ここも1964(昭和39)年の創業当時からある大理石の大浴槽で、レトロな模様のガラスがはめ込まれているのが印象的。
浴槽はもちろん、カランから出るお湯も天然温泉。湯口には湯の花が少し付いている様子も見ることができます。
なお、「翠明の湯」には内湯・露天ともに洗い場が多数設置されていますので、どちらの入浴が先でもOKです。

もっとしっぽりと、温泉にゆっくり浸かりたいという人に

アミューズメント感覚でいくつものお風呂をハシゴするのも楽しいけれど、ひとつで良いからゆっくりしたい、という人も多いはず。実はこの「奥道後 壱湯の守」には、さらに休憩のできる個室付きの貸切露天風呂が5室あります。
▲こちらは檜を使用した丸太風呂のある「樹ノ湯」

ゴツゴツとした「岩風呂」など、部屋ごとに趣の異なるお風呂が楽しめます。料金は45分で1部屋4,320円(税込)。1名から4名までの利用が可能です。
▲こちらは十和田石を使用した青石風呂のある「蒼ノ湯」

貸切露天のすべてが山肌に面しています。さらに、嬉しいことにこの貸切露天風呂と同じエリアには、11:00~22:00まで誰でも無料で利用できる足湯が。
こちらも渓谷に面した開放感のある造りになっているので、足湯に浸かりながらほっと一息。少しすると全身がぽかぽかと温まってくるのを実感できるはずです。

なお、立ち寄り湯のプランには、50種以上の料理が味わえる人気のランチバイキングとセットになったお得なプラン(1,620円・税込)も。温泉もランチもどちらも楽しみたいという人は、こちらを利用してみるのもおすすめです。

2. 1日中過ごすこともできちゃう!?巨大な温泉銭湯「喜助の湯」

2つめの立ち寄り湯は「伊予の湯治場 喜助の湯」。JR松山駅前から徒歩3分程度という立地にあり、2001年より地元の人たちに銭湯として愛されてきた天然温泉です。2016年には全面リニューアル。現代の「湯治場」をコンセプトにした居心地の良い内装で、より長く滞在できる総合的な温浴施設へと生まれ変わりました。
「喜助の湯」は近くに2本の源泉を持っており、その弐号泉は地下1,700mという道後温泉郷エリアの中でも最深から湧き出すもの。源泉の温度が約46度と高温なのも珍しい点です。壱号泉の「含弱放射能―ナトリウム―塩化物泉」に、弐号泉の「アルカリ性単純弱放射能泉」が加わった唯一無二の泉質を誇ります。

またアミューズメント性が高いのも「喜助の湯」の特徴。女性浴室内には約14(男性は13)種類ものお風呂が並んでいます。
では、早速ご紹介します。
▲椿の湯

こちらは弐号泉の源泉100%をかけ流した「椿の湯」。pH値も9を超えるアルカリ性のため、古い角質を落とし、すべすべの肌が期待できます。
▲白濁 寝ころびの湯

こちらの寝ころびの湯は、美肌成分のある入浴剤を少し入れたお湯。御影石の枕に頭を預けて、全身を湯に投げ出してくつろいで。
▲信楽壷の湯

その名の通り信楽焼でできた「信楽壷の湯」は、親子連れなら2人でも入れますが、基本的には1人専用の浴槽。独り占め気分を味わえます。また焼き物独特の肌触りも、どこかリラックスできると好評なのだとか。
▲炭酸の湯

そして必ず入りたいのは、西日本最大級の浴槽の大きさを誇る「炭酸の湯」。炭酸が1,000ppm以上溶けこんだ高濃度炭酸泉になっているので、体の芯からポカポカ。血管に関する疾患予防の医療分野の治療にも取り入れられるほどの効果があるのだとか。

その他にも、押し・揉み・たたき・ほぐしの4つの電流により体に刺激を与えてくれる「電鼓の湯」や、強いジェット水流で美容効果が期待できそうな「痩身の湯」などが楽しめます。

遊びゴコロが楽しい、ちょっと変わった温泉

またアミューズメント性の高さに定評のある「喜助の湯」では、ちょっと面白い試みも。

テラスに面した露天風呂「香りの湯」では、「本物投入イベント」なるものが開催されており、青汁や焼酎、ワインなどユニークな食材が入った湯が楽しめます。定時になるとスタッフさんが投入に来るパフォーマンスも。
取材にお伺いした時には、梅酒が投入されている日で、ほんのり梅の香りが。鮮やかな色が目にも楽しい露天風呂になっていました。
そしてもう一つは、サウナである「熱波 蒸し処」。サウナの本拠地、フィンランドでは一般的な、“熱波”と呼ばれるマイナスイオンを含んだ大量の蒸気を発生させるスタイルが取り入れられています。普段は機械で熱波を発生させますが、週末にはスタッフが大きなうちわを扇いで人力で熱波を起こすイベントが行われています。
ちなみにこの「喜助の湯」の浴室内の絵は、日本で唯一の女性銭湯絵師が描いているそう。湯に浸かりながらじっくり眺めてみてください。

帰りたくない!浴場以外にも居心地の良い場所が施設内に

1日過ごせる!過ごしたい!というファンも多い「喜助の湯」。その理由のひとつに浴室以外の施設の充実があります。
▲漫画や雑誌が充実した本棚

受付前の広いロビーや、お食事処、リラックススペース、漫画読み放題などゆったりと寛ぐためのサービスがたくさん。

中でも最近登場した女性限定のリラックススペースに注目が集まっています。
女性の脱衣所の上に設えられたここは、もちろん女性限定の休憩スペース。マッサージチェアでゆっくりしたり、ハンモックに身を委ねてうとうとしたりと、一人の時間を過ごせます。
▲仮眠スペース

また二段ベッド形式の仮眠スペースも。例えば帰りの高速バスや電車の時間までにちょっと時間がある時などにも、体をしっかりと休められるのも嬉しいですね。
▲畳でできた「穴蔵式仮眠処」。男女共用の休憩スペースもあるので、カップルでゆっくり過ごしたい時などにおすすめ

交通の利便性の良さと飽きさせないアミューズメント性の高さが魅力の「喜助の湯」。観光客が多いかと思えば、実は今でも地元の方の利用がほとんどなのだそうです。ということは、それだけ泉質には定評があるということ。時間に余裕がある時はぜひ、ここでゆっくりと過ごしてみては?

3.ラグジュアリーな雰囲気が女性に人気の「東道後のそらともり」

3つ目は松山市の東に位置する「東道後温泉郷」にある「東道後のそらともり」。東道後温泉は独特のぬめりがあるアルカリ性単純温泉で、他の松山地区の泉質にも劣らず、古くから地域の人たちに愛されてきました。その温泉をひいた温浴施設です。

そのラグジュアリーな建物の雰囲気と、受付でもらう鍵ひとつで全てのサービスが受けられる(帰りに清算)快適性から、女子会などのグループ利用も多い施設です。
お風呂は清潔で開放感のある「主浴」をはじめ、檜が香る「三玉の湯」、熱めのお湯が筋肉や関節を和らげる露天風呂「あつ湯」、体温に近い「ぬる湯」、浅めの「ねころび湯」、そして一人用の「つぼ湯」があります。
施設の中でも、別料金がかからない「岩盤浴」が特に人気で、お風呂と岩盤浴、そして休憩室を何度も楽しむ人も多いとか。カップルも一緒に入ることができます。タオルセットや岩盤浴着の貸し出しは無料なので、手ぶらでOK!思いついた時にふらりと行けるのも嬉しいポイント。

日帰りプランだけでなく、バーベキューやエステなどがセットになった半露天風呂付客室に宿泊できるプラン、仮眠の取れるオーバーナイトステイ(入浴料プラス1,620円~・税込)などもありますので、県外から足を運ぶ人は併せて検討してみるのもおすすめです。

4.入るだけじゃない!飲泉もできる「東道後温泉 久米之癒」

4つめのおすすめ立ち寄り湯は「東道後温泉 久米之癒」。安政時代、伊予で起こった大地震で道後温泉のお湯が止まってしまった際に、人々がお百度参りをして道後のお湯を取り戻したという伝説があり、そのお湯を源泉としている由緒ある温泉です。
こちらの低張性アルカリ性高温泉の源泉は、泉温が42.6度と適温。内風呂の「源泉かけ流しの湯」では加温などをしていない、源泉100%を堪能できます。この湯を求めて、温泉ツウがわざわざ遠方から足を運ぶことも多いそうです。
▲こちらは3つある岩盤浴のひとつ「日之岩盤浴」

また「久米之癒」には3つの岩盤浴が。三玉石(みたまいし)と呼ばれる石でできた椅子に腰掛けて手足を湯に浸ける「日之岩盤浴」と、いわゆるサウナのような形で温熱浴と冷水浴と外気浴を繰り返す「月之岩盤浴」。この2つは通常の入浴時に自由に利用できます。
▲こちらは「星之岩盤浴」

別途550円(税込)をプラスすれば、温泉で温められた三玉石に寝転がり体を温める「星之岩盤浴」を90分間楽しめます。三玉石と三玉水の遠赤外線効果で体の芯からぽかぽかするのを感じられるはずです。
また館内では温泉水を三玉石のフィルターを通すことでできるミネラルウォーター「三玉水(みたますい)」を飲むことができます。低張性弱アルカリ性低温泉成分なので、体の中から渇きを潤してくれるのだそう。
体の外側と内側から温泉を満喫してみるのはいかがでしょう?

5.これぞザ・銭湯!地元民になったつもりで入りたい「星乃岡温泉 大浴場」

5つめは1959(昭和34)年の創業以来、地元では早朝のオープン直後から毎日のルーティーンワークとして訪れる人も多い「星乃岡温泉 大浴場」。
このエリアは道後温泉を基準にして南側に位置することから「南道後温泉郷」と呼ばれ、地下1,000mから湧き出すアルカリ性単純温泉の泉質に定評があります。

周囲には貸切個室形式の「スパ星乃岡」やお風呂の数が多く長時間滞在も可能な「千湯館」もありますが、温泉天国松山のディープスポットに飛びこんでみたい!そんな人には「星之岡温泉 大浴場」が断然おすすめです。
大浴場の主浴にはなぜか銅像があり、そのキッチュな感じもなんだかクスリと笑ってしまうポイント(笑)。
▲男性の主浴にはヴィーナス、女性の主浴は小便小僧が鎮座しています
▲ロゴや洗面器にも歴史が感じられます

隣り合わせで炭酸風呂の岩風呂、ジェットが湧き出る泡風呂、運動しながら温泉を楽しむ歩行浴、電気風呂などが配置されており、いろいろと楽しめます。規模はこじんまりとしていますが、その泉質を堪能するには十分です。
▲半露天になった歩行湯は開放感も◎

エントランスには地元の産品を集めた産直市もありますので、道の駅感覚で立ち寄ってみるのもおすすめ。
今回紹介した温泉はほんの一握りです。ひとえに道後といっても、奥道後、東道後、南道後とエリアごとの特徴はそれぞれ。湯に触れてみるとすぐにわかるくらい泉質も異なりますので、道後温泉以外の松山の温泉に入ってみて、違いを堪能してみませんか?
渡邊麻子

渡邊麻子

高知&静岡育ち。東京の出版社を経て「タウン情報まつやま」に10年間勤めたのち、2014年に独立。フリーランスのエディター&ライターとしてグルメ取材記事の作成ほか、企業のコンセプトブックなどに携わる。また音楽ライターとしての経験を活かし、南海放送ラジオでも音楽番組パーソナリティとして活動中。

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