広島の新スポット「神勝寺 禅と庭のミュージアム」で禅ワールドを満喫!

2017.09.15 更新

広島・福山の山あいに2016年、禅の世界をアートや建築とともに味わう「神勝寺 禅と庭のミュージアム」がオープンしました。手入れの行き届いた庭園美と、新旧入り混じるハイセンスな建造群に国内外が注目!スペクタクルな禅の世界を体感してきました!

▲全長46mのアートパビリオン「洸庭」はこのミュージアムのハイライト

広大な禅寺がミュージアムに変身!

広島の観光と言って思い浮かぶのは、尾道、宮島、原爆ドーム、カープ観戦といったところ?今、新たに加えてほしい注目のスポットがあるんです!
それが、山陽新幹線も通るJR福山駅から車で30分ほどの場所にある、「神勝寺 禅と庭のミュージアム」。(福山駅からバスを利用することもできます。詳しくはホームページをご確認ください)

元々、国際的な禅道場がある禅寺の「神勝寺」。その境内にあたる約7万坪という広大な敷地にアートスポットや食事処、茶室などの伽藍を配し、現代における新しい禅体験を楽しめる施設として、2016年9月にオープンしました。
▲じっくり周ると半日はかかるので、午前中に入場するのがオススメ
▲入口になる総門も立派

手入れの行き届いた日本庭園が広がる境内には、移築された歴史あるお堂や現代の名建築家の作品など、新旧の建造物が点在。目に映る意匠すべて、ため息がでる美しさです。
▲総門から入ってすぐの景色。計算され尽くした日本庭園「賞心庭」が広がる
▲滋賀の「大本山永源寺」から移築再建したという「含空院(がんくういん)」。中は、禅にちなむライブラリーや喫茶スペースになっている
▲ユニークな形の事務所「松堂(しょうどう)」は、藤森照信氏設計。地元の人たちが手で曲げた銅板が屋根部分にあしらわれている

度肝を抜く、話題のアートパビリオン「洸庭」

まずは、雑誌やテレビなどのさまざまなメディアで取り上げられている、アートパビリオン「洸庭(こうてい)」から鑑賞したい!総門をくぐったら、左上にちょっと見えました!
▲遠目に見ても巨大さが分かる洸庭
▲洸庭に向かう途中の、緑が鮮やかな上り道はかなりの勾配

歩いて3分ほどで、全貌が見えてきましたよ。
▲天然木材に包まれた洸庭。まるで浮いているよう

全長46m、大迫力の「洸庭」。想像以上の迫力です!これまでいろんなアート作品を見てきましたが、この巨大さと存在感は筆者的に最高値です。

洸庭は、彫刻家の名和晃平(なわこうへい)氏が率いるクリエイティブ・プラットフォーム「SANDWICH」が企画、設計。地面には岩が敷き詰められていて、その上に舟型の巨大パビリオンが立っています。
アテンドしてくれた神勝寺の山下さんが、「この寺が造船にゆかりのあることから、舟をイメージして作られたそうです」と教えてくれました。
▲職人さんがサワラ材で一つひとつ板張り。柿(こけら)葺きの仕上がりが息を飲むほどに美しい
▲ソテツワラビも作品の一部。人間の煩悩を表現しているかのよう

スロープを渡り、「舟」の内部へ。
▲洸庭の内部へは、毎時00分と30分に入場できる

建物の中は残念ながら撮影不可ですが、そこには言葉で言い表せない奥深いインスタレーションが待ち受けていました。SANDWICH|名和晃平と、ヴィジュアルデザインスタジオ「WOW」がコラボで手掛けた禅の世界観。一体どんな仕上がりになっているかは、皆さん、行ってからのお楽しみということで…。
ヒントは、1.漆黒の闇、2.何かが見えてくる。
壮大な外観と、繊細な映像。このギャップがすごすぎる…。

しばし放心するわたしに、山下さんが「コーヒーでも飲んで少し休憩しましょうね」と提案してくれました。
▲洸庭下で飲み物がテイクアウトできる。営業時間は10:00~17:00
▲生絞りレモンサイダー(600円)とアイスコーヒー(500円)を頼みました

カップに、手書きの文字を発見!スタッフさんが一つひとつ、禅語を書き写しているんですって。アイスコーヒーに書かれた「我逢人(がほうじん)」は、「出会うことから、すべては始まる」という意味。言葉が胸に染みます。

このように、禅と庭のミュージアムでは、スタッフさんのおもてなしが、細かいところにちりばめられているんです。温かい心意気に触れ、歩みを進めるうちに心が軽くなっていきます。
▲コースターの「ZEN」の刺繍も、スタッフさんの手作業
▲フランスの有名パティシエ「ピエール・エルメ・パリ」監修の焼き菓子「ケーク テベール エ ユズ」(1個350円)はこのミュージアムのオリジナル。ユズと抹茶が織り成す、リッチな味わい

パビリオンの下の空間がカフェスペース。ここでゆったりと鑑賞の余韻を反芻しながら、ぜいたくなカフェタイムを過ごしました。
▲中根史郎氏作の庭園を眺めるように設置されているベンチ
▲案内板もキュート!どこを切り取ってもインスタ映えしそう

湯船に周りの緑を映す、高級旅館並みの「浴室」

どんどん境内を巡りますよ。この建物は…「露天風呂」!?
▲総門から入って右手にある浴室

「お寺に入浴施設?と不思議に思うかもしれませんが、禅修行をするときは、まず浴室で汚れを落とすんですよ」と山下さん。入浴も修行の意味合いがあるのでしょうね。

10:00~16:00までの間は、一般の方も800円(タオル付き)で入浴できます(高校生以上の学生600円、小中学生400円、小学生未満は無料)。
内湯と外湯があり、まずは内湯から見学しました。
▲木の扉を少し開けると緑が目に飛び込んできた!

外の緑を映したヒノキの湯船は、ただただ美しい。どこの高級旅館かと思うほど、高すぎるパフォーマンスに、このミュージアムのクオリティの高さが表れています。
▲まるで森の中でお風呂に入っているかのよう

平日の時間帯によっては、この湯船が貸し切り状態なんだとか。なんというぜいたく。
▲竹林が囲む岩風呂(外湯)も風情たっぷり。女性は奇数日が内湯、偶数日が外湯で男性はその逆
▲ラドンを含む天然温泉は、サラリとした泉質

修行僧の食事作法で「神勝寺うどん」をいただける「五観堂」

たくさん歩いたので、お腹がすいてきました。
昼ご飯は、食事ができる境内唯一の「五観堂」へ。メニューはシンプルに「神勝寺うどん」(1人前1,000円)のみです。
▲奥に見える建物が五観堂。営業時間は11:00~14:30と短いのでご注意を

五観堂では、臨済宗の修行道場と同じスタイルでいただきます。
▲五観堂のスタッフさんが食べ方を丁寧に教えてくれるのでご安心を

修行僧が「雲水」と呼ばれることから、「雲水箸」と呼ばれる太いお箸を使います。この太さの理由は、「そのまま拍子木になる」「寒い時期にかじかんだ手でも握れるように」などの説があるそう。
▲5つ配置された小皿は薬味。その奥の桶がうどん(写真は2人分)で、さらに奥は白ご飯。うどんを食べ終えた後にご飯をいただく
▲神勝寺うどんは、太くて短いのが特徴。湯の中に浮かぶうどんを桶のふちで湯切りをしながら持鉢に移す

山下さん曰く、「雲水さんの食作法は、読経と鳴らしもの以外の音は御法度。でも、うどんを食べるときだけは豪快な音を立てて食べてOK。うどんは何玉食べても良いとされていたので雲水さんにとってうどんは、この上ないご馳走なのですよ」。

制限される環境に暮らし、解かれる喜びはどれだけのものだろう。想像しながら食べると、味わいも格別。「ズズ~~」とすすりながら、いただきました。
▲うどんには、旬のものを使ったひと皿もつく。淡く上品な味付けの煮物は絶品
▲テラス席では、せせらぎを眺めながら食事ができる

根強い人気の白隠コレクションが並ぶ「荘厳堂」

お腹が満たされたところで、このミュージアムのもう一つのアート鑑賞スポットを目指しました。臨済宗中興の祖・白隠慧鶴(はくいんえかく)のコレクションが並ぶ荘厳堂は、境内の最も高いところにあります。
▲荘厳堂の入口から見下ろすと、見事な枯山水が広がる

神勝寺では、「達磨(だるま)」の禅画で有名な白隠のコレクションを観ることができます。所蔵する200点の中から常時30~40点を入れ替え制で展示しています。
▲入口の自動ドアが開くと、悟りや真理の象徴を意味する「円相」が

禅の教えを広めるために、たくさんの禅画を描いた白隠。世界的なZENブームでますます人気が高まる禅僧の書や禅画が、日光を遮断した荘厳な空間にほんのりと浮かび上がります。それにしても、作品に集中できるいい設えですね。白隠の作品に引き込まれていきます。
▲展示は2室。小作りの窓から見える、奥の部屋の掛け軸が神々しい
▲白隠の代表作である「達磨」の絵も

禅体験の一つ、写経で心が無になっていく

白隠の世界を堪能した後は、禅体験にトライしました!
禅と庭のミュージアムでは、お茶(1人前800円)、座禅(1人600円)などいろんな禅体験ができます。その中から、最近人気があるという写経(1人1,000円)を選びました。
▲荘厳堂から写経道場の「非佛堂」へは徒歩5分。緑のシャワーが気持ち良い
▲写経道場の手前にある修業施設「国際禅道場」。ここでは一般の人も宿泊禅体験ができる(1泊2日大人12,000円/毎月第一、第三月曜日または毎月第二、第四金曜日)
▲こちらが写経道場の非佛堂

エアコンのない写経道場で、筆ペンでひたすら般若心経をなぞっていきます。聞こえるのは、虫の鳴き声と、自分の息遣いだけ。夏の暑さも忘れるほど、書く作業に没頭しました。
▲そよ風を感じながらひらすら写経。子ども用に平仮名の写経もある
▲薄く書いている下書きをなぞっていく

書き進めると、「無」「空」の漢字をたくさん書かされていることに気づきます。私利私欲を捨てるという功徳(くどく)がある般若心経。無、空、無、空、無…。書いているうちに、心が空っぽになるように、暗示を掛けられているような不思議な感覚に。1時間もあれば書き終えます。

「松堂」内にはオシャレな土産品がたくさん

▲松堂の中にお守りやお土産品などがそろうスペースがある

周り始めて早4時間。まだまだ見所を残したままですが、最後に、入口付近にある寺務所「松堂」でお土産を買いましょう!お土産品も期待しちゃいます♪
▲筒型のパッケージがキュートな「graf オリジナルブレンドティー」(右/「スーチェ」税1,300円、左/「茎ほうじ」1,100円)
▲ミュージアム内を撮影したポストカード(1枚150円)
▲名和晃平|SANDWICHデザインの箔押しプリントの美しい箱に、「ピエール・エルメ・パリ」の焼き菓子をおさめたセット(2,500円)

やはり、土産品もハイセンスですね!

禅を究極のエンターテインメントに仕立てたこのミュージアム。「気軽に禅に親しんでもらいたい」という狙い通り、新たな切り口で禅の世界観にどっぷりと浸かることができました。

この満足度の高さは、体験してみないともったいない。ぜひ広島観光の1ページに加えてみてくださいね!

※本文中に出てくる価格はすべて非課税もしくは税込です。
撮影:松本紀子
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