熊本城のふもと「桜の馬場 城彩苑」で、熊本の魅力を丸ごと堪能

2017.03.23 更新

熊本地震で大きな被害を受けた熊本城。現在城内のほとんどのエリアには入ることができませんが、そのふもとにある観光施設「桜の馬場 城彩苑(じょうさいえん)」では、熊本城や熊本県の魅力を堪能することができます。春は桜の名所としても知られ、熊本のご当地グルメやお土産なども一堂に会していますよ。

熊本市街地から徒歩圏内。熊本中の名産品が大集合!

「桜の馬場 城彩苑」は、熊本城のふもとにある観光施設です。場所は、熊本市街地・通町筋(とおりちょうすじ)より徒歩で約10分。「歴史文化体験施設 湧々座(わくわくざ)」とグルメスポットが集まる「桜の小路」、さらに「観光総合案内所」から成り、県外や海外からの観光客はもちろん、地元の人にもプチトリップ気分を味わえる場所として利用されています。
▲門をくぐると、熊本にちなんだ様々なお店がずらり!

ハイテクな文化施設「湧々座」で熊本城の歴史を楽しく体験

まずは、熊本城の姿を間近で見られないかわりに、「歴史文化体験施設 湧々座」(大人300円、小中学生100円※いずれも税込)でその魅力や歴史を学びましょう。
▲武家屋敷のような外観が目印です
▲ミュージアムのような空間にワクワク!

館内では最新技術を駆使したシアター、江戸時代の文化を再現した体験型コンテンツ、さらになりきり体験やお芝居などを通じて、熊本城の歴史を学ぶことができます。また、地震の修理のためにこちらに保管しているお城の瓦や石垣など、復興中の今しか見られない貴重な文化財の展示も。熊本城のことを知っている人も、まだ知らない人でも満足できる内容です。

1階「熊本今昔絵巻」では、見たり触れたりしながら熊本の歴史を楽しみます。
▲現在の熊本市の地図の上を歩くと、江戸時代の古地図や歴史スポットの解説が。なるほど~。普通に勉強するよりも、とってもわかりやすいです
▲石垣技術体験では、熊本城の石垣「武者返し」の強い造りを体感
▲こちらは参勤交代体験。原寸大の駕籠に乗って乗り心地を体感します
▲江戸時代の馬を原寸大で再現。現代の馬よりも少し小さめです。鞍に乗ってお殿様気分で記念撮影してもOK!

2階にある「ものがたり御殿」の見どころは、最新技術による迫力の映像演出と役者さんによる絶妙な掛け合いで織り成す、楽しい歴史寸劇の上演。熊本城を大迫力のVR映像で紹介するプログラムも上映されており(1演目10分程度)、今は近くで見られないお城をリアルに体感できます。他にも1日中いろんなプログラムが上演されているのも嬉しい限り!(演目はHPで確認を)
▲寸劇を観劇中。面白くてためになる…!外国語の字幕もあります
▲2階からは、地震を1本石垣で耐えた「飯田丸五階櫓」の姿も。ニュースやCMなどでも話題になりました

そして湧々座で人気を集めているのが、「なりきり体験」(館内着用無料)です。お殿様やお姫様、忍者、旅人、町娘など、時代衣装に着替えて記念撮影をしたり、衣装を着たまま館内を見学できたりします。大人・子どもどちらも衣装あり!普段中々体験できない変身、ちょっとした非日常体験です!
▲熊本の民謡「おてもやん」に登場する、おてもやんの衣装にも変身できる!

この「なりきり体験」、これまでは館内のみで楽しめるものでしたが、要望に応えて2017年3月より、なりきり姿のまま熊本城内(立ち入り禁止エリアあり)・城彩苑内も散策できるように!(館外での着用は、大人・子ども共に税込1,000円)。タイムトリップ気分を味わえそうです。

熊本城の天守閣を見るなら二の丸広場へ

でもやっぱり本物の熊本城が見たい!そんな人は、城彩苑を出て遊歩道を通って二の丸広場へと上ってみましょう。2度の大地震を耐え抜き傷つきながらも立ち続ける天守閣の姿や、崩れた石垣など、少しずつ復興が進む「今こそ」の熊本城の姿を、ここからなら目に収めることができます。
▲二の丸広場へと上る遊歩道。この上の坂道を200m程登りながら、熊本城の外周を廻ります
▲二の丸広場から見た戌亥櫓(左)、大・小天守閣と宇土櫓(右)。その間には崩れたままの石垣も(写真は2017年3月時点)

石垣が崩れ、大きな石が転がっている様子を近くで見て、自然の力の恐ろしさに言葉を失いました。その中でも、熊本城の天守閣や櫓が凛と立ち続ける姿、そして復興に向けて熊本の人が頑張っている姿を見ると、感動して何だかパワーをもらえました。
▲角の石垣だけで支えられている戌亥櫓。奥に見える大・小天守閣は2019年までの修復を目指しています(写真は2017年3月時点。今後、復旧工事の進行により、天守閣が安全柵・幕などで覆われる時期もある予定)

ちなみに、立ち入り禁止エリア以外は誰でも散策することができますが、せっかくならボランティアガイド「くまもとよかとこ案内人の会」による「今こそ熊本城 外回り60分コース」を予約してみましょう(3日前まで要予約・1人より対応可)。二の丸広場と、石垣や天守閣が間近に見える「加藤神社」を巡るコースです。

熊本城の歴史や見所、いかにして激震を耐え抜いたのか、そしてどのように復興が進んでいるのかをリアルな解説でより深く理解することができますよ。ガイドさんの絶妙な語りも楽しい!最近は若いグループ旅行や一人旅女子の利用も多いそうです。
▲「総合観光案内所」には無料のコインロッカーあり。二の丸広場までは坂道なので、利用すると便利です

熊本の山の幸と海の幸、どっちを楽しむか迷っちゃう!

お腹が空いたら、食事処やお土産店23店舗が集まる「桜の小路」へ。熊本県の北から南まで、様々な人気店の味覚がここに集まっています。その中で今回は「山の幸」のお店と「海の幸」のお店を1店舗ずつご紹介。

「山の幸」のお店は「阿蘇庭 山見茶屋(やまみちゃや)」です。南阿蘇エリアの高森町にある本店は地震の影響で予約のみの営業になっており(2017年3月現在)、立ち寄りで自慢の味を楽しめるのはここだけになっています。
当店の一番人気は、馬肉料理。熊本と言えば馬刺を思い浮かべる人も多いでしょうが、こちらの看板メニュー「さくら膳」ではアツアツ溶岩プレートで馬肉を焼いていただきます。
▲「さくら膳」(税込1,980円)。低カロリーでヘルシーな馬肉(さくら肉)を、溶岩プレートで脂を落として秘伝のタレでいただきます!

新鮮な馬肉なので、レア気味の焼き加減で頂くのがオススメ。さらに熊本名物の「団子汁(だごじる)」や小鉢料理、そして高森名物で豆腐と厚揚げの中間くらいの絶妙な食感がおいしい「生あげ」も付いた、満足度抜群のメニューです。

他にも、馬刺、高菜飯、あか牛など、阿蘇地域の郷土料理が楽しめるこちらのお店。阿蘇の大自然の恵みをいっぱいに受けた味覚を堪能しましょう!
▲熊本の名物の一つ、馬刺も堪能!写真の馬刺三点盛がついた「馬刺し定食」(税込2,280円)をぜひ(写真提供:城彩苑)
▲高菜漬とご飯を炒めた「高菜飯」も阿蘇地方の郷土料理。「たかなめし定食」(税込1,200円)(写真提供:城彩苑)
▲阿蘇の山にあるレストランのような、素朴な雰囲気の店内
一方の海の幸は、熊本の海の観光地、天草エリアで獲れた海産物を、独自の製法で美味しく仕上げて提供する「天草海食まるけん」へ。こちらでは、五和町(いつわまち)などで獲れる天然ウニの料理や加工品が人気です。
▲名物の「うにコロッケ」の看板が目印です

お食事の一番人気は、市場から仕入れた新鮮な海鮮を贅沢にのせた「ぶっかけ海鮮づけ丼」です。タレで下味が付いているのでまずは何も付けずに、次にワサビ醤油や柚子胡椒味噌を付け、そして最後はお出汁をかけてお茶漬けに…と、3度味を変えて楽しめます。
▲「ぶっかけ海鮮づけ丼」(税込1,620円)。一皿で三度おいしい海鮮丼!

さらに、「まるけん」の看板メニューと言えば「うにコロッケ」です!天草の漁師の家には、商品にならないウニをサツマイモに乗せて食べる食習慣があったことから、思いついたというこのメニュー。クリーミーで風味豊かなうにの食感、かなりクセになります。
▲写真は「うにコロッケ プレミアム」(税込390円/1個)。レギュラーの「うにコロッケ(じゃがいも・クリーム)」(各税込260円/1個)の3倍ものウニが!とろとろ~

ちなみに「うにコロッケ」は実演販売スペースでも購入可能。食べ歩きのお供にもいいですね!
▲「うにソース」や「うにクリームチーズ」、「うにの瓶詰め(季節商品)」などの加工品もずらり
他にも「桜の小路」には、熊本名物である春雨と白湯スープの麺メニュー「太平燕(タイピーエン)」や和食、ビュッフェ、白玉カフェなど、目移りしそうなほどに熊本の味覚をいただける飲食店が揃います。1度では回りきれない!

これだけは外せない!熊本らしいお土産「からし蓮根」と「いきなり団子」

さて、お腹が満たされたら、同じ「桜の小路」内でお土産を。外せない熊本土産といえば「からし蓮根」です。蓮根の穴にからし味噌を詰めて、衣を付け揚げた、熊本の郷土料理。

1632(寛永9)年創業の「元祖 森からし蓮根」は、熊本城主であった細川家のお殿様に献上していた経歴を持ちます。その頃の製法そのままに、手作りの味を楽しめるのが魅力です。
▲「からし蓮根」(大1,782円、中1,080円、小864円 ※すべて税込)。賞味期限は冷蔵で約10日間

ツーンと辛みが鼻に来る独特の味わいが愛されるからし蓮根。辛みを強く感じたら、マヨネーズを付けていただくと食べやすいそうです。
▲「森からし蓮根風味チップス」(税込216円)。ツーンと辛いですが、クセになります
▲細川家の家紋・九曜紋が入った、趣ある看板が目印です
そしてもう一つが「いきなり団子」。サツマイモと餡を団子皮に包んで蒸し上げる、熊本名物の団子です。「いきなりやわたなべ」では、サツマイモの名産地・熊本県大津町産のホクホクしたサツマイモと、北海道十勝産の小豆を使っています。「城彩苑店」限定で、安納イモ入りいきなり団子も。
▲右下はレギュラー(税込150円/1個)、左は春限定の「桜(安納イモ)」(税込200円/1個)。ほかに抹茶、紫、チーズ豆乳(税込200円/1個)など6種。サツマイモの大きさが「いきなりやわたなべ」の特徴!
▲どれを買おうか迷ったら、うれしい全種セット(税込1,150円/6個入り)がオススメ
▲店頭では紫イモ味が美味しいソフトクリーム「ひめひめクリーム」(税込300円)や、芋入り団子が入った「いきなりぜんざい」(税込500円)なども
ほかにも、「桜の小路」内には熊本のあらゆる名産品やお菓子、お酒などの土産店が揃います。熊本中を旅行した気持ちで、いろんな名産品を手にとってみましょう!
▲もちろん、くまモングッズも揃います。熊本限定品を狙いましょう
▲敷地内には休憩できるベンチやテーブルがたくさん設置されています。いろんな味覚をちょっとずつ食べ歩きするのも楽しい

春は満開の桜に包まれる「城彩苑」。四季折々の表情も楽しんで

▲3月下旬には桜に包まれた景色を楽しめます(写真提供:桜の馬場 城彩苑)

「桜の馬場」の名の通り、「城彩苑」のある熊本城下一帯は桜の名所。桜の花びら舞い散る季節に訪れれば、一層城下町の趣を感じられること間違いなしです。さらに夏は新緑、秋は紅葉に包まれ、四季折々、風情豊かな景色を楽しめます。
▲秋は真っ黄色のイチョウに包まれます。加藤清正公が熊本城を築城した際、たくさんのイチョウを植えたことから、熊本城は「銀杏城」の異名も(写真提供:桜の馬場 城彩苑)
▲苑内では熊本市イメージキャラクター「ひごまる」や「熊本城おもてなし武将隊」のステージも毎日開催

江戸時代にタイムスリップしたかのような気持ちで、城下町散策気分を楽しめる「城彩苑」。今まで知らなかった熊本の名産品も見つけられて、何だかトクした気分。まだまだ食べられなかったおいしいものがいっぱいです。
ニュースなどで心配だった熊本城の今の姿を見られるのもうれしい限り。完全な復興には数十年かかる予定だそうですが、少しずつ復興が進む様子を確かめに、何度も訪れてみたいですね。
中川千代美

中川千代美

長崎生まれ、熊本在住。地方出版社に勤めたのち、「チヨミ編集事務所」として独立。地域の子育て情報誌や生活情報紙をはじめ、幅広いジャンルの編集・ライティング・企画を手がける。食欲・物欲・お出かけ欲・温泉欲・ビール欲が赴くままに熊本・九州を駆け回る日々。趣味は二胡。(編集/株式会社くらしさ)

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新の情報は直接取材先へお問い合わせください。
また、本記事に記載されている写真や本文の無断転載・無断使用を禁止いたします。
PAGE TOP