瀬戸内のハワイ!周防大島の魅力を満喫するアロハな1日
「瀬戸内のハワイ」と呼ばれる山口県周防大島(すおうおおしま)。ハワイとの歴史上の結びつきから、現地の文化や風習が島の風土に深く根付いているのです。夏になると皆さっそうとアロハシャツを着こなし、土曜には美しく優雅なフラダンスを楽しむのが定番。絶景ビーチにヤシの木が並ぶ光景は南国そのもの、グルメやレジャーもハワイ的なお楽しみ満載です!※本記事の情報は取材時点のものです。最新情報は直接施設にお問い合わせください。

ハワイの文化や風習が根付いた南国リゾート

「そもそも、なぜハワイ?」という疑問にまずはお答えしておきましょう。明治時代、時のハワイ政府は急増するサトウキビ畑や製糖工場で働く労働者を確保するため、官約移民という制度を明治政府と結びました。その際、周防大島から約4,000人もの出稼ぎ労働者がハワイへ渡ったといわれています。
出稼ぎを終えて日本へと戻る際、ハワイで触れた文化や風習を、周防大島へ持ち帰ったというのが「瀬戸内のハワイ」のいわれなのだとか。
この歴史的な繋がりから、1963(昭和38)年にハワイ州カウアイ島と周防大島は姉妹島提携を結び、以来、官民ともに活発な交流が行われているそうです。

今回は、そんな周防大島でのハワイ的な楽しみ方をクローズアップ!美しいビーチに行列必至の超人気グルメ、あれこれ満喫する内に「ここは日本なの?」と、いつしか本当にハワイにいるような気分になれるはずですよ!
まずは最もハワイの雰囲気に近い「グリーンステイながうら」へ

ビジターセンターだけでなく、敷地内の建物はいずれもカウアイ島に実在する施設がモデルになっているそう!建物の周囲にはヤシの木が立ち並び、まるでハワイに居るような感覚に浸れます。 ここから「ハワイなう」なんてSNSに投稿すれば、閲覧した人の誰もが「いいね!」と信じきってしまうはずですよ。

ビジターセンター横の通路を抜けると芝生広場が広がります。ヤシの木に囲まれ、青々と芝生が生えそろった光景はまさにハワイそのもの。これは気持ちいい~!

ハワイに訪れたような気分を高めるなら、どこにカメラを向けてもすべてがフォトジェニックな「グリーンステイながうら」がぴったり。島内のハワイ関連情報も充実しており、ぜひとも最初に訪れておきたいスポットといえます。

グリーンステイながうら
山口県大島郡周防大島町椋野1144-1
[定休日]火曜(祝日の場合は営業、翌日休)
0820-79-0021(受付時間8:30~20:30)
スナメリたちがハワイアンな海を演出!絶景クルージングを楽しむ!
周防大島の北6km沖に浮かぶ前島周辺には、100頭を超えるスナメリの大きな群が生息しているそう。周防大島から前島への定期航路は、その生息地の真ん中を通るため「スナメリクルージング」という愛称で人気を呼んでいます。スナメリは通年で目撃されていますが、エサとなるイワシの回遊が増える5~10月は出合える確率が格段に上がるそう!

久賀港から前島までは片道約20分、5分ほど島に停泊した後に、再び久賀港へと折り返すという時刻表。船長さんによれば、5~10月のスナメリに出合える確率は30%、野球選手の打率と思えば十分高い!?さあ、エンジンを始動して出発です!

スナメリを見つけるには、100mくらい先の海面に目線を置くのがポイント。運が良ければジャンプしている姿もみられるのだとか。海が穏やかなほど見つけやすいそうで、風のない日はチャンス!



一帯は瀬戸内海国立公園にも指定されているほどで、船上から見える光景の美しさは折り紙付き!波しぶきを浴びながらの往復約40分間のクルージングはかなりの爽快感で、とってもお手軽な“海の冒険”に大満足でした!
前島航路
山口県大島郡周防大島町大字久賀(久賀港)
[運船時間]久賀→前島7:10、11:20、16:00/
前島→久賀7:35、11:45、16:25
[料金]大人往復税込560円、小学生以下往復税込280円
0820-72-2134(一般社団法人周防大島観光協会)
SNS映え抜群!周防大島生まれの「ギャング丼」を味わう

こちらに足を運んだ理由は、全国メディアでも度々紹介され瞬く間に人気に火が付いた「ギャング丼」を味わうため。名前からしてインパクト大、果たしてどんな料理なのか…。しばらくしてテーブルに運ばれてきたその姿に驚愕!

牛肉のレアステーキのスライスが1枚1枚美しく並べられており、しかも肉の焼き加減は超レア!こ、これはSNS映えも超抜群~!見た目の美しさから「肉のハイビスカス」という異名も付いています!
シェフは食肉加工肉においても経験豊富であり、肉を知り尽くしているからこそ調理可能な、同店の完全オリジナルメニューなのだそう。
甘めの特製ソースをしっかりからめ、柔らかそうな肉、その下に隠れたキャベツ、ごはんと一緒に思いきり頬張って…、これは美味しい~!

「ギャング丼」のサイズは、SS(ノーマルタイプの場合1,200円)、S(同1,700円)、M(同2,000円)、L(同3,200円)の4種類で、Lサイズの肉はなんと約500g分!さらに、肉は「ノーマル」に加え「みぞれ“和”」「ユッケ風“漬”」「炙り」「炙りマヨ」という5種類の味付けが選べ、ハーフ&ハーフ(Mサイズ以上、M2,1000円、L3,300円)、お好きな4種のDX(Lのみ3,800円)という頼み方も可能です(すべて税込)。

スイーツメニューの「ハワイアンパンケーキ」(シングル1,000円、ダブル1,400円・ともに税込)も、「ギャング丼」と双璧を成す店の人気メニュー。現地ハワイと同じモッチリ食感の生地に、ミルクベースのソースがたっぷりかけられています。

ソースにコクはありつつも、口に運べば不思議と軽い味わい。がっつり「ギャング丼」を食べた後でも、しっかり食が進みます。ソースにまぶされたマカダミアナッツの香りもたまりません~!

「アロハオレンジ」ではステーキやハンバーガーなども充実。肉好きにはたまらない、ハワイアン料理の品々をぜひご堪能あれ!
アロハオレンジ
山口県大島郡周防大島町大字久賀7270
[営業時間]11:00~16:00L.O.
※売り切れによる注文受け付け終了や閉店の場合もあり
[定休日]木曜
0820-72-2860
夏はアロハな魅力がボリュームアップ!リゾートビーチや「サタフラ」を楽しみ尽くそう!
その中にあって「片添ヶ浜(かたぞえがはま)」は特に人気で、山口県を代表する美しい砂浜の一つ。隣接する「ホテル&リゾート サンシャインサザンセト」とともに、ハワイアンな雰囲気がたっぷりと堪能できます。


片添ヶ浜海浜公園
周防大島町片添ヶ浜
0820-78-0985

夜ともなれば、光の中に浮かびあがる美しく優雅な「フラ」はとってもムーディー。民族舞踊として、その仕草や振りの一つ一つに思いや願いが込められており、チームごとのレイやアクセサリーなどの衣装や装飾はもちろん、その美しい振付けにも注目です。時間、会場など詳細は観光協会の公式サイトにてご確認を。

周防大島では「アロハコード」なるものがあるそうで、アロハシャツを着ていると、「グリーンステイながうら」や「アロハオレンジ」「サンシャインサザンセト」など、島内の様々な場所で多彩なサービスを受けられるそう。アロハシャツは、前述の施設などあちこちで簡単に手に入りますよ。

ちなみに、島内には「アロハビズ」というドレスコードがあり、夏季は公官庁や企業、お店など大勢の人がアロハシャツを着て過ごしているそうです。
周防大島のハワイ的な楽しみ方、いかがでしたか?紹介したスポット以外にも、ハワイアングッズが手に入るお店や、ハワイアンメニューが味わえるカフェやレストランも数多くあります。まずは、周防大島定番のハワイ的なスポットをひと巡り!気軽に行ける瀬戸内でハワイ体験を満喫しませんか。

兼行太一朗
フリーライター・カメラマンとして、山口県を拠点に活動中。 主に旅行、グルメ、歴史、地方創生などについての書籍やウェブサイトを中心に取材・執筆を行っている。拠点とする山口市では、歴史資源を生かした地域活性化に取り組むNPO法人「大路小路まち・ひとづくりネットワーク」にも所属し、守護大名大内氏や幕末に関する史跡、ゆかりの場所や人物についての取材を担う。(編集/株式会社くらしさ)
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