加賀の文化にふれるオトナの金沢旅。おすすめスポット10選

2017.03.18

かつて江戸・大阪(大坂)・京都に次ぐ都市として栄えた加賀藩の城下町・金沢。そこに流れているのは厳かで雅な武家文化、そして江戸芸術の一端を担い今に続く美意識です。そんな伝統と新しさが同居する金沢を味わう旅はいかがでしょう?必見スポットから金沢ならではの体験やグルメ、兼六園の夜景もご紹介します!

1.江戸風情を残す、ひがし茶屋街の名店「志摩」でお茶屋文化を体験

茶屋様式の町屋が立ち並び、古き日本の風情を感じられる「ひがし茶屋街」。戦時にも空襲をまぬがれ、当時の建物を数多く残す全国でも希少なエリアで、国の重要伝統的建造物群保存地区にも選定されています。寄り添うように流れる浅野川とともに美しい風情を感じさせる風景。ちょっとおしゃれして歩きたくなる街並みです。
そんな中にあって、伝統的なお茶屋文化に触れられるのが「志摩(しま)」。創業文政3(1820)年当時の姿をそのままに残す、茶屋街を代表するお茶屋さんです。
芸妓を呼び、最高の料理と芸でお客さんをもてなす広間に通されると、漆の春慶(しゅんけい)塗りや七宝焼があしらわれた加賀の職人の手による一流の調度品、しつらえの数々に圧倒されるはず。
▲つぼつぼのすかし模様(写真の下のほうに見える丸が二つ重なったような模様)の手すり。調度品も優美で細く、きゃしゃな造りのものが多く、そのままのかたちで保存することは大変だという
▲お茶屋文化について説明してくれる。写真は志摩の代表・島さん

見るだけではなく、お茶屋文化についての説明をお店の方から直接伺うことができたり、実際に使われていたお座敷太鼓を叩かせてもらったりなど“体験”ももりだくさん。
古き城下町に受け継がれる、おもてなしのこころを学んだ後は、1階の「寒村庵(かんそんあん)」でお抹茶をいただいてほっとひと息、もできます。

2.「石川県立伝統産業工芸館」で伝統工芸品を自分の手で

武家・大名道具の産地として、また茶道の盛んな地として数々の芸術的な工芸品が生みだされてきた金沢。輪島塗や九谷焼、加賀友禅、山中漆器、牛首紬(うしくびつむぎ)、桐工芸、七尾和ろうそくなどなど…「石川県立伝統産業工芸館」ではそれらをまとめて鑑賞することができます。
▲水引作りを体験。写真は基礎の「あわじ結び」。スタッフの方の指導のもと、赤と白の紐がきれいに並ぶように注意しながら完成!

それだけではありません。実はここ、繭細工による人形作り、組子でのコースター作りといった伝統工芸の技術を気軽に体験できるプログラムがあるんです!
おすすめは加賀水引細工でのぽち袋作り。スタッフによる丁寧な指導の下、所要時間15分ほどで作品を完成させることができます。
もちろん作ったものはお持ち帰りOK。自分で作った伝統工芸品を旅の思い出の品にしてみませんか?
若い作家が手がけた作品も多数展示。伝統技法を生かしつつ、斬新で魅力的な次世代の工芸品も見どころのひとつです。
ミュージアムショップでは加賀毛針のピアス、加賀繍(かがぬい)が美しい収納箱など、ここでしか買えない工芸品もたくさん。どれをお土産にしようか目移りしてしまうかも?

3.複雑怪奇な構造、いたるところに隠されたからくり…その名も通称・忍者寺

江戸の昔、百万石の石高を誇り外様大名のトップにあった加賀藩は、徳川幕府と常に緊張状態にありました。通称・忍者寺と呼ばれる「妙立寺(みょうりゅうじ)」は、そんな中、幕府からの攻撃に備え、時の城主・前田利常が建てた秘密基地と言われています。もうこの時点でワクワクして来ませんか?
一見した外観は2階建の寺造りですが、内部は4階建て7層構造。29もの階段を配した非常に複雑な作りで、ガイドなしでは「一度入ったら二度と出られない」と言われるほど。
隠れ要塞としての機能を持つ妙立寺には、隠し階段・隠し部屋、どんでん返しの隠し扉や掛け軸の裏に隠された秘密の入口、落とし穴など様々な仕掛けが数多く施されています。
歴代藩主の祈願所でもあった妙立寺は、格式高い客間や茶室なども見どころのひとつ。加賀友禅に豪華な刺繍を施した奥方の着物も飾られており、加賀の伝統的な武家文化を感じることができます。

※拝観には予約が必要です。また、建物内は撮影禁止なのでご注意ください。

4.加賀藩時代の情緒を今に感じる「長町武家屋敷跡」

当時の藩士の邸宅がそのまま残る「長町武家屋敷跡」。繁華街のそばとは思えないほど静かで、落ち着いた雰囲気を残すこの一帯は、今でも土門、土塀、石畳といった藩政時代のたたずまいを色濃く残しています。
周辺の城下町特有の入り組んだ路地を散策しながら、当時の風情を味わうのが楽しい街並みです。
屋敷を一般公開している野村家では、当時の暮らしをうかがうこともできます。
山桃や椎の古木、大雪見灯篭、さくらみかげ石の大架け橋などが美しいバランスで配された庭園は、フランスの権威あるガイドブックで2つ星を獲得(2009年)したほど。
敷地内の茶室では、その風景を眺めながらのんびりお抹茶もいただけます。

5.ステンドグラスで飾られたデザインが斬新「尾山神社」

三層のアーチからなる西洋的な様式、最上階の窓はステンドグラスで飾られ、屋根には日本最古といわれる避雷針が。国の重要文化財となっているこの珍しいデザインの神門に、入口から驚かされる「尾山神社」は、奇抜に見えて実は、前田利家公と正室・お松の方を祀る由緒ある神社なのです。
敷地内には前田家の家紋である梅鉢紋を組み合わせたレンガの壁も。伝統を守りながら新しいものを取り入れていく、金沢らしさを感じさせるスポットです。
夕暮れ時には、神門に灯りがともり、ステンドグラスが美しく輝きます。この灯りはかつて金沢港の灯台の役割を果たしたとも言われており、冬には「光の回廊」というイベントも。参道をライトアップされた金屏風が彩り、さらに幻想的な雰囲気を楽しむことができます。

6.”金沢ならでは”を食で満喫!ここだけグルメ!!

金沢といえば北陸の台所。新鮮な海の幸を味わいたいなら、市場にあるお店に行くのがいちばんです。金沢の市場といえばなんといっても「近江町市場」でしょう。
ここに来たらぜひ味わっておきたいのが「海鮮丼」。水揚げ後に赤くなる「赤イカ」、普通のタコより弾力のある「岩ダコ」、とろりと甘い「白エビ」などなど、日本海だからこその食材に出会えます。
市場とその周辺には名店がずらり。はっきり言ってどこにいってもハズレなしです。各店の店主が朝イチで目利きした新鮮素材がこれでもかと盛られたド迫力の丼。鮮度が高いからこそ生まれる食感と魚の甘みをめいっぱい堪能できます(女性にうれしいミニサイズもあり)。「毎日行きたい!」と旅行中にリピートする人も少なくないようです。
▲いきいき亭の「いきいき亭丼 味噌汁付き」 (2,000円・税込)
そして、冬の “ここだけグルメ”と言えば「香箱ガニ」。香箱ガニとはズワイガニの雌のこと。雄のズワイガニよりも小さく、足の身は少ないものの、甲羅の中には内子(未成熟卵)やカニミソ、外子(卵)がたっぷり詰まり、濃厚で旨みたっぷり。県外に出回る数がほとんどなく、まさに金沢の限定グルメと言えます。

11月初頭から年末ごろまでの旬の季節には、ない店がないほど多くの料理店でメニューにのぼります。
茹で蟹、刺身、寿司、天ぷら、金沢おでんのタネなど、いろんな食べ方でそのおいしさを楽しむことができるんです。シーズンを狙ってぜひ!

7.金沢の老舗スイーツ巡り

由緒ある和菓子屋が多く軒を連ねる金沢。その各店では、和菓子の基本である「あんこ」にこだわりを持ちつつ、その美味しさをもっと広く世に知ってもらおうと、様々な楽しみ方を提供しています。老舗の技から生み出された新しいスイーツをぜひ、ご堪能あれ!

きんつばで有名な「中田屋 東山茶屋街店」。ここで人気のあんこスイーツは、石川県産の小豆を使ったタルト。能登大納言、とら豆、ひよこ豆、うぐいす豆とクルミ、それぞれの舌触りと食感が楽しい一品です。
しっとりした抹茶味の生地は甘さ控えめ。他にも小豆を使ったシュークリームやチーズケーキ、ガトーショコラなど色々なメニューがあります。
▲「タルト コーヒーセット」(648円・税込)。コーヒーは抹茶に変更可

焼き立ての最中がその場で味わえるお店が「かしこと最中屋」。4種の「小豆あん」とそれぞれのあんに合うトッピングを加えた4種の「組み合わせあん」で、あんこの違いを楽しめる8種類の最中が味わえます。
▲左が、きたのおとめ小豆+豆乳チーズ風味の「きたのおとめ小豆」、右がアカネ大納言小豆+くるみトッピングの「アカネ大納言小豆」(各160円・税込)
ひがし茶屋街の一角にある金箔メーカーが経営する店舗「箔一(はくいち) 東山店」。ここで味わえるのは、金箔まるごと1枚を贅沢にあしらった「金箔のかがやきソフトクリーム」(891円・税込)。濃厚なミルククリームと、金箔のしっとり上品な食感が絶妙にマッチ。インパクト抜群の見た目もさることながら、その美味しさも人気の秘密です。

8.賞味期限0日!金沢でしか口にすることができない”幻の上生菓子”を味わう

裏千家の本場といわれる金沢は、一般家庭でも普通に抹茶と和菓子が振る舞われるお土地柄。和菓子消費量もなんと全国トップクラス!そんな甘いものにうるさい金沢人が別格と太鼓判を押すのが、茶席菓子の名店「吉はし」の“上生菓子”。
しかしこの商品、長時間の保存ができないため作り置きは一切なし。まさにここでしか味わうことができない幻の和菓子というわけです。
▲雰囲気のある看板が目印

昭和22(1947)年の創業から受注販売スタイルを貫いている「吉はし」。手に入れるためには、前日15:00までに予約をして、商品を取りに行かなければなりません。オーダーは「季節の上生菓子を」これだけでOK。おまかせでその時最高のものを用意してくれます。
お店は、ひがし茶屋街から少し奥へ入った住宅街の中。注意していないと見落としてしまうことも。正に隠れた名店です。
美しい見た目に反して、奇をてらわず、真正面から食べた者を唸らせる圧倒的な“力強さ”を持つ味が「吉はし」の特徴。 甘いものが苦手な人も感嘆するといわれるその味を、ぜひ体験して欲しいですね。苦労して手に入れる価値ありです。

9.世界からも注目を集める近代アートに触れる
「21世紀美術館」

2004年10月9日にオープンした、ガラス張りの円形美術館。兼六園、金沢城公園からほど近い市の中心部に位置しています。近代アートを中心に、1990年代以降の注目の作家の作品など、最新の美術潮流を幅広く反映したラインナップは、世界の美術界からも注目を集めています。
▲撮影:中道淳/ナカサアンドパートナーズ 提供:金沢21世紀美術館
▲レアンドロ・エルリッヒ《スイミング・プール》2004年 金沢21世紀美術館蔵(撮影:渡邉修 写真提供:金沢21世紀美術館)

人気の展示のひとつ「スイミング・プール」。プールを介して地上と地下で人と人が出会う作品です。広場にはこうした体験型の作品も多く展示されていて、公園で遊ぶように気軽に楽しむことができます。カフェレストランや茶室などもあり、のんびり、じっくりとアートに浸れるスポットです。

10.雪景色に傘を広げた幻想的な夜風景。兼六園のライトアップ

金沢で訪れたい場所に常にランクインする兼六園。
10万平方メートルを超える園内に池や滝、曲水が配された、江戸時代の様式を代表する回遊池泉式庭園。百間堀をへだてて相対する金沢城跡の風景と相まったその美しさは、日本三名園のひとつに数えられています。
国内屈指の桜・梅・紅葉の名所でもあり、日本さくら名所100選にも選ばれる兼六園では、1年を通してライトアップされた夜景も楽しむことができます。

中でも冬の「雪吊り」風景は必見!庭園に広がる500本を超える木々が傘を広げ、雪化粧をまとった姿は本当に贅沢なこの季節だけの景色です。
1月下旬から2月初冬までは「金沢城・兼六園 四季物語 ~冬の段~」として、ライトアップされ、さらに幻想的な美しさを見せるこの風景を愉しむことができます(2017年は終了)。
▲冬を迎える前に雪の重みから枝を守るために行われる「雪吊り」。その美しい姿は観光PRのロゴマークにもデザインされ、金沢のシンボルのひとつになっています
▲瓢池の中にある島に立つ海石塔もライトアップされ、厳かな雰囲気を醸し出します
兼六園と同時期に、金沢城もライトアップ。金沢城三御門(さんごもん)、菱櫓(ひしやぐら)、五十間長屋(ごじっけんながや)などが灯りに彩られ、息を呑むほどスケールが大きい壮観な姿を見せます。色彩が美しい金沢の夜景を見に行ってみませんか?
歴史、文化、芸術、グルメ、風景、一風変わったおもしろスポットまで、見どころ&楽しみどころいっぱいの金沢。ココロ動く体験にあふれた加賀のオトナ旅を、ぜひ楽しんでください!
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